じゃあ、AIの登場

どこでもAIの話題で持ちきりですが、本格採用になると、世の中はどう変化するのでしょうね? あまりにも大きな変化になりそうで、怖い気もします。

流通

自動車は電気機器となり、搭載されたAIにA地点からB地点に移動するように頼むだけで、あとは寝ていても、B地点についているようになるでしょう。そうなると、自動車は電車のような存在になり、Uberなどのプラットフォームで予約をして、乗り合いバスのように途中で人を乗せたり、おろしたりしながら、移動していくことになるのかもしれません。

AmazonなどのEコマースビジネスは自前の流通を築き上げるでしょうし、その研究開発に余念がないです。ドライバーを追い込みながら、運輸会社を買いたたいて、激安で運ばせるより、AIの無人トラックで集配所まで運んだら、ドローンで個人宅を回って、集配ボックスに入れていく世の中になっていくのかもしれません。

そうなると、流通業が店舗を持って、商品を売るビジネスは特殊なものを除いて成立しなくなります。特に家賃の高い都会で店舗を持ち、接客させれば、それだけで固定費が増えるため、オンラインショッピングに太刀打ちできなくなります。

そこまでならないにしろ、すでに進んでいるレジの自動化はほぼ100%になり、品出しもAIが行うようになり、何人かを防犯、サービスのためにおいておけば、それで物を売ることができる時代になっていくでしょう。レジ打ちのパートをする主婦、なんていう存在は時間の問題で消えていくでしょうね。

事務作業

AI弁護士が登場したとニュースを見ましたが、これも一般化するでしょう。過去の判例から、最適解を見つけ出し、提案するのは人間より、AIの方が明らかに優れているからです。そうなると、裁判そのものが少なくなり、特殊なケース以外は示談になっていくのかもしれません。パターン化するなら、裁判はお互い面倒なので、わざわざする意味がないです。

会計なんかはすでにソフトが非常に優れているので、重要な最終判断以外はAIに判断してもらった方が客観的だろうと思います。会計法を超える解釈は出来ないので、決められた範囲内で、分析するなら、余計な感情が入らない方がいいに決まっています。そうなると、経理事務なんかは存在意義がなくなります。

銀行の融資なんかも一次審査はAIに任せてしまうべきだし、採用も書類審査はAIにやらせた方が効率がいいでしょう。窓口業務に至っては人がやるとミスが圧倒的に増えるのだけです。商売の中で事務をする人がいなくなり、経営者、技術者、技能者、しかいなくなるのかもしれません。

製造

すでに多くの製造業がコモデティー化しており、ファブレス企業がその高い利益率から、幅をきかせるようになり、製造を手がける会社はあくまで下請けの立場になりつつあります。デジタル化によって、誰がやっても、ほぼ同じことが出来るため、設備産業になっているからです。具体的にはアップル、グーグルは製造なんかしないし、ソフトバンクが買ったARMも設計しかしません。勢いのある企業は製造なんかしないのが当たり前になりつつあるのです。

例外的にシャープを買ったホンハイが勢いがありますが、凄まじい投資をして、薄利をスケールメリットでカバーしています。まあ、テリーゴーだって、いつまでも下請けやっているつもりはなく、どこかで自社ブランドを抱えるつもりでしょうし、シャープの買収はその流れではないでしょうか?

製造において、AIはこの流れをさらに加速させるでしょうし、製造に関わる直接人員を飛躍的に減らすでしょう。無人工場が当たり前になる頃に先進国に製造が戻ってくるかもしれませんが、あまり雇用は産みませんし、製品の価格競争力を保つために間接人員の営業なんかもほとんどいなくなり、プラットフォームで売るようになるんでしょうから、純粋に製造に集中するのでしょう。

まとめ

あなたはハイテクとどうやって向き合いますか? 一つの解はAI、ロボット、設備なんかのメンテ側に回ることで、今のところ、AIは自分でメンテできないので、そこに回るために「取り立てやりたいことのない凡人は機電行っとけ!」という提案をしました。

そこがあまりにも強調され、反発を買い、反論しているうちにまったく生産性のない学歴論争に巻き込まれることになって、どんどんグダグダになってしまったんですが、本当はその先を議論したいのです。さて、人類は何をして生活をすべきなのか? どんな考え方で、ハイテクと向き合ってよりよい生活を手にしましょうか?

ハイテクにハイテクで対抗するのは非常に難しいので、逆にローテクという意味でいうと、小規模農業、DIYなんかは人間の基礎的な営みである衣食住に直結するので、上手くやれば最低威厳の食い扶持くらいは稼げるのではないでしょうか?

自産自消がテーマとして上がることが多くなりましたが、その土地のものをその土地で消化し、地元を誇りにし、観光客を呼び寄せ、お金を落としてもらう、という流れの中に入れば、中間マージンを排除し、体験にお金を払ってもらうことは可能ではないでしょうか?

Youtubeの普及で、CDが売れなくなっても、みんなライブは行くんですよね。ロックフェスなんて、どんどん増えているし、経験、サービスにはお金を払うんですよ。特に一体感のある空間に人はお金を払います。私自身にもはっきりした正解はないのですが、AIの登場は人類が自分たちの原始的生活の基本を考え直し、技術と向き合い直す時なのかもしれません。

投稿者: シン

思いついたことを記事にして、コメントをもらって、議論するのが楽しくてブログをやっています。

“じゃあ、AIの登場” への 16 件のフィードバック

  1. お久しぶりです。2001年になって21世紀になってもなんかドラエモンの世界じゃないな、とか思ってましたが、なんか段々とSF映画の世界が現実になってきた気がします。

    1. 機械、AIに当面代替されにくい分野
    2. 人間社会に需要がある
    3. 参入者が少ない

    あたりが明るい方向になるのかなと思います。何をやるにも時間はかかるしお金も必要なので、最低でも回収できるか考えとかないと人生的にマイナスになるので頭使わないとやっぱり損するのかなとか思います。3に関しては「儲かる」と知られると参入者が増えるので、先んじてやってると旨味が多いんでしょうが、当てるのは簡単ではないですね。

    1. neet37さん、

      1は機電系、2はコミュ力、3は先見性、ということになりますが、努力で身に着けやすいのが1で、2は生まれ持った性格、育った環境に大きく影響されるので、努力で多少の改善ができても、大きく変えるのは難しく、3は稀有の才能だと思います。SFじみた世界になってきましたね。

      シン

  2. AIが来るまでもなく、今現在機械化できる仕事はどんどん機械化していっているので、人間の仕事って「機械化に使った金を回収できないほど儲からない仕事」か「人間にしかできない高度で創造的な作業」の二極化していきますよね!

    1. バードさん、

      そうですね。IT革命はとっくに始まっているので、AIは気づかないふりをしていた人たちを無理やり起こすような効果があるでしょうね。FA、OAよりも凄まじく人間から仕事を奪うでしょう。

      シン

  3. はじめてコメントさせて頂きます
    今、進路選択に悩んでいる高校生なのですが、今後、AIに奪われない職とは、具体的に何でしょうか?
    理系でも、生物系、化学系は危ないのですか?
    唐突な質問、申し訳ありませんが、本当に悩んでいましたので、コメントさせていただきます

    1. yshrさん、

      具体的には機電系でAIをメンテする側に回れば食いっぱぐれない、と書いてあるでしょう? AIは過去の事例から最適解を求めることは大得意ですが、事例のないこと、例外の多いことは苦手なので、そういう仕事をすればいいです。化学系でも、生物系でもそういう仕事はありますよ。

      シン

  4. はじめてコメントさせて頂きます。
    今、進路選択に悩んでいる高校生なのですが、今後、AIに奪われない職とは、具体的に何でしょうか?
    理系でも、生物系、化学系は危ないのですか?
    唐突な質問で申し訳ないのですが、本当に悩んでいるので、コメントさせて頂きました。

  5. よくAIは人間を超えるとか、AIに仕事を奪われるとかAI脅威論ってありますけど、誰を超えて何を奪うんだよっといつもつっこんでいます。どんなにAIが進化して一定レベルの抽象思考が可能になっても代替出来ない分野は必ずあり、人間の感情を相手にする仕事や、抽象思考を組み合わせて付加価値を生み出すことは多分難しいのだろうと思います。人間が単純労働や最適解のあるプログラム可能な分析作業から解放されると、人間の職業はそちらの方向にシフトしていくのではないかと思います。上の方で、コミュ力と先見性とおまとめ頂いていると思いますが。

    どんなに優秀なケアロボットが出来ても、老人介護を人間にやってほしい、自分の子供の保育は人間に頼みたいという需要は必ずあると思うし、ペーパーワークで済む行政書士や司法書士やともかく、利害のぶつかる場での感情の処理と調整が主な仕事の交渉弁護士の仕事は残るのではないかと思います。裁判官はロボットでよいような気がしますが笑。また、予めプログラミングできるチェスの試合くらいなら勝てるだろうけど自動習得機能に難があるAIが新規分野を発見するのは無理な気がします。最新のディープラーニングといっても予め統計手法を組み込んで特徴を抽出しているだけのようです。

    職業の概念が変容することが予測される以上、こうしたコミュ力や創造力を育てるような方向にもっと教育もシフトして行ったほうがいいような気がするんですが、その手段となると、いかにも迷走しそうですね笑。今の反ゆとり教育で、やたら宿題の計算ドリルの枚数が増えるというのは違うんじゃないかと思いますが、AO入試もインチキくさそうだし、コミュ力や創造力というのは(学校)教育では育たない分野なんでしょうかね?

    1. ラスカル母さん、

      AIが苦手とすることを分析すれば、きちんと勉強すればいいです。事務系はAIの餌食で、法律、会計なんかはかなりが喰われるでしょうが、技術系は簡単には喰われません。AIが自分でバグを直したり、メンテは出来ません。出来たら、ドラエもんです。

      教育とは過去事例のシステム化、AIはシステム化を大得意とします。つまり、学校教育で基礎を身につけ、創造性を持たなくてはあまり意味ないということです。基礎なしに創造性は生まれないので、反復練習は必須だと思います。

      シン

      1. 事務系は今後はますます天性の詐欺師が横行していくのでしょう。凡人が目指すのは不安すぎます。

        基礎なしに創造性が生まれないことは誠におっしゃる通りなのですが、最近の反ゆとり教育の初等教育の「基礎」の「大量反復」って、子供が学びの面白さに目覚める前にぐったりさせてしまうところがある気がするんです。ゆとり教育に戻るべきとは全く思いませんが、基礎的なロジックを仕込んだ後は、ある程度好きにさせた方が、子供が必要性に目覚めた時には自分で頑張るでしょうし、初等教育での反復練習の強要って逆効果じゃないかと思うんですよね。できる子はうんざりするし、できない子は嫌気がさすだけのような気がします。

  6. シンさん

    こんにちは。
    最近のシンさんの記事のアップデート頻度は
    素晴らしいものがありますね。

    さて、AIに関しては、こちらの記事内容で大まかには
    同じ意見なのですが、私なりに気付いた点があるので
    コメントさせていただきます。

    まず、AIの実用化については、工場や研究所、
    各IT部門等もともと機械化されているところから序々
    に実用化されていくのだろうと考えていますが、
    車、法執行機関の末端、医療機関 等、一般人と
    ダイレクトに接する部分については、まだまだ実用化
    は先のように思います。

    というのは、特に自動車。
    技術的には既にAI化はかなり進んでおり、実用化できる
    ところまできていますが、実用化に伴う法整備が
    時間がかかりそうです。

    また、国によってそれぞれ細かいところで道路交通法が
    違い、概念も異なるため これも一筋縄ではいかなそうです。

    周知のごとく、アメリカ人は隙あらば、他人のせい、機械のせい、
    安全性の問題等をもちだしてすぐ訴訟をする国民性ですから
    今後はむしろ弁護士が増えるだろうと予想しています。

    弁護士といっても、AI,IT技術の知識要になるとは思いますが。

    またAIの登場によって、IT技術者も今後は仕事を奪われて
    いくことでしょう。

    AIはアルゴリズムをパターン化させ、進化させていくのが
    得意ですから、プログラマーの需要はこれから間違いなく
    下がっていくと思っています。

    需要が増えるのは
    なりそうなのはAIの開発、アップデート、保守など
     
    横ばいになりそうなのは フロントエンド
    つまり現在 デザイナーの領域(フロント開発含む)
    ですかね。。。

    つまり、人間の微妙な視覚や嗜好というのはAIでは
    判断できかねない部分は、おそらく今後も需要がある
    のではないかと思っています。

    ですので、IT技術者であれば安泰という時代も
    終わりつつあります。

    ITはITでも、どの分野でどんなスキルが需要があるのか?
    をよく精査して、目標を定めていく必要があります。
    それは今、現在でもそうですが、今後はもっと精査する
    必要性があると思っています。

    シンさんはこれについてどう思われますか?

    ちなみに、私の場合、年齢的にまあ 逃げ切れるかな?
    と思っています。
    それでも日々、進化していく特にウェブベースの技術開発
    しているので一生勉強の日々ですが。。。

    *最近モバイル系のバージョンアップについてくのが
    やっとです。アップデートの間隔が早すぎる。。。
    すいません、最後が自虐ネタで。。。

    1. かりりんさん、

      ブログサービスを変えて、かなり更新しやすくなりました。この調子を続けと思います。

      そうですね、技術的な面より、それを使用する人間側のルール作りに時間がかかり、人間相手の仕事はそんなに簡単にはAI化できないでしょうね。人間なんて勝手なので自分ですら思っていることがわからなかったりするので、そういった不合理な感情を読み取れる人間は飯のタネを失わないでしょう。技術的にはおっしゃる通りで、需要の増える、横ばいの分野にきちっと食い込んで、飯の種を確保する努力をしないと、技術者なので、楽勝、とはならないでしょう。

      シン

  7. シンさん、お久しぶりです。
    ニコです。

    現在、生産技術の仕事をしています。
    工場の生産準備、故障対応、品質管理や現場や客のクレーム対応をしています。こういったAIが苦手な分野の仕事で飯を食ってます。
    最近、現場の状況も変化してきて、設備が複雑になり不具合対応が現場の設備保全が対応しきれなくなることが多いです。現場の正社員の仕事のありかたも変化しており生産技術と現場の中間みたいな仕事やCATIAで生産設備の部品や搬送の解析をやってたりという新しい仕事ができました。

    AIに仕事を奪われる人もいれば、新しい雇用に対応してるさまを目の当たりにしています。

    1. お久しぶりです。

      AIの登場で需要が増えることをすればいいので、そんなに恐れることもないです。生産技術なんかの需要が増えるでしょう。

      シン

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