じゃあ、フィリピン

ちょっと前にデゥテルテ大統領が来日したのを記念にフィリピンについて書こうと思います。シンガポールにはフィリピン人が本当の多くて、エリート層からメイドまで多種多様な人がシンガポールで暮らしています。

植民地

フィリピンは植民地時代が長く、スペインの支配からアメリカ支配に変わり、未だにアメリカの良くも悪くも強い影響を受けています。一般的にフィリピン人はアメリカが大好きであり、大好きであるからこそ、デゥテルテ大統領はアメリカに構って欲しくて、暴言を吐いている節もあります。

フィリピン人は英語で教育を受けていますし、エリート層はアメリカ式の教育を受けて、アメリカの大学へ行くのが一般的ですし、庶民も手に職をつけて、アメリカに渡り、アメリカ国籍を得て、故郷に凱旋帰国するのを目標にしている人もいます。アメリカに限らず、英語圏にはフィリピン人はたくさんいますし、英語圏でなくとも、羽振りがいい国には必ずいます。

これは植民地時代が長い国にありがちな宗主国が出て行った後にメチャクチャになって、その状態がずっと続いているので、フィリピン人がフィリピンに何の期待もしなくなっているから、他国に活路を求めています。

メチャクチャの一つが麻薬汚染による治安の悪化であり、これを撲滅したいなら、私刑以外には方法がないのです。実際、タイはタクシンが疑わしきを罰して、麻薬撲滅しましたし、シンガポール、マレーシア、チリ、など例はたくさんあり、デゥテルテ大統領が特別ではないです。

腐敗はある一定の時点まで達すると、強権的に超法規的措置で疑わしい人間を全員摘発してしまうしか方法がなく、それ以外のやり方で治安回復したケースはないだろうと思います。実際、デゥテルテ大統領がダバオ市長時代に同じことをして、治安の改善し、好景気になりました。

そういう意味ではデゥテルテ大統領がやろうとしているのは戦後レジームからの脱却と言ってよく、アメリカ依存を脱出して、自立しようとしているとも言えるでしょう。ある程度意識的に暴言を吐き、相手を威嚇し、ひと縄筋に行かないイメージをつけることろから交渉を始めるのは不利な交渉では定石とも言えます。そんなに単純ではなく、かなり強かな人だと思います。

国民

フィリピン人は植民地時代が長かったのと、東南アジアに共通する中国人の移民によって、混血の人がいます。彼らは肌の色を強烈に気にしていますが、これは少数のスペイン系、華人系は裕福で、教育レベルが高いのに対して、現地系のポリネシア系は貧しく、教育レベルが低いのが一般的だからです。他に米軍駐留の影響でアメリカ人の現地妻を母親に持つフィリピン人も少なからずいます。(沖縄と同じケースです。)

一般的にいうと、教育のレベルは低く、小学校が終わると、中学がなく、高校(ハイスクール)になり、大学(カレッジ)になるので、大卒で他国の高卒レベルの学力しかありません。また、深く考えず、子沢山なので、子供に高等教育を受けさせよう、という意識が低いです。それに加えて、結婚前に妊娠、父親が逃げてしまい、カトリックの習慣もあり、堕胎もしないため、シングルマザーをそこら中にいます。

そうこうして、食い扶持に困ると、海外に出稼ぎに行くようになります。主に女性が働き者であり、どうしようもない怠け者の夫、家族に子供を預けて、母親が出稼ぎをして、仕送りし、家族の生活が成り立っている、となっていることが他国より圧倒的に多いです。英語通用度が高く、国が大混乱しているので、マニラに出稼ぎに行っても、たいして仕事がないので、英語さえ通じるなら、どこでもいくのでしょう。

一般的にはフレンドリーな人が多いですし、東南アジアのラテンともいうべき、パーティーピーポーなので、一緒に遊ぶには本当に楽しい人たちなのですが、信じられないくらいいい加減なので、長く付き合うのは大変です。とくのお金にいい加減で、すぐに貸してくれ、といってきますし、ほとんど返してくれません。また、論理的ではないので、話が通じないこともあります。

産業

フィリピン経済はスペイン系、華人系の財閥が支配しており、司法、警察を抱き込んでいるので、税金もろくに払わず、従業員を酷使して、利益を上げており、現地企業で働きたがるフィリピン人は多くないです。地元資本の多くがブラック企業だと行って差し支えないでしょう。

そういうわけで、フィリピン人は外資で働きたがります。フィリピンの一大産業である遠隔地テレフォンオペレータービジネスは教育レベルがしっかりしたフィリピン人に人気があり、給与が高いだけでなく、正しく、綺麗な英語が身につくため、その後の人生にも大きなプラスになるからです。

日本企業はタイと比べたら、フィリピンにはさほど進出していませんが、メーカーが工場を持っています。現地系よりはブラックではないので、まあまあ人気があるようですが、やはり優秀な人材は欧米系外資に行くようです。日本企業では将来性がないですし、フィリピン人は積極的に海外に行きたがるので、社内異動で転勤可能なアメリカ系は人気になります。

多くの地方都市は観光、リタイアビジネスに依存しており、外国人が落とすお金で経済を回しています。デゥテルテ大統領が市長をしていたダバオは涼しくて、定年した外国人がゆっくり暮らす移住先としても人気があるみたいです。だから、治安の確保は外資誘致に不可欠で、必死になって、麻薬密売人を捕まえてきたわけです。

まとめ

日本を含めて、海外メディアはデゥテルテ大統領の暴言ばかりが取り上げられていますが、彼の実績、人気をきちんと評価していない、と思いますし、あれ以外にどうしたら、フィリピンをよくできるんだろう?、と思います。キレイゴトでなく、結果をどう出すか?、を議論すべきでしょう。全く無関係な人が麻薬密売人と間違えられるようなことをするんでしょうか?怪しいことするなよ!っと言いたくなります。

日本もブラック企業を放置すると、優秀な日本人が海外に出て戻ってこなくなりますし、日本にいても、外資に行きたがるようになります。最終的には治安が悪化してきて、フィリピンみたいになりかねません。きちんとルールを守らせる体制づくりが大切です。行くところまでいくと、強権政治によってしか改善できなくなります。そこまで行ってほしくないです。

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