じゃあ、外こもり

以前から外こもりに興味があるのですが、あまりメリットを見出せません。

物価

止まらない円高、デフレで日本の物価は先進国でも随一の安さになってきています。これをしのぐ物価安の国、都市ってどこになるのでしょうか?外こもりの聖地であるタイ、バンコクも年々インフレが進んで、安くなくなってきていますので、バンコクを放棄して、チェンマイに行かないと、物価差を楽しめなくなりつつあります。

日本で暮らしても、ほどほどに何でもそろった地方都市の格安賃貸住宅って、月に3万円くらいでありますし、自炊中心で生活して、図書館、公共のジム、自転車旅行、など、お金のかからない生活をしていれば、外こもりと変わらない、場合によっては安く上がるだろうと思います。

結局、人が動くとお金がかかるので、LCCが普及して、キャンペーンを狙い撃ちして、激安に移動手段を得る、と言っても、それなりにはお金がかかりますし、日本のどこかに住所を残しておくなら、その維持費もばかになりません。実家が利用できるなら、無料ですが、外こもりをすることに肯定的な親とも限りません。

外にこもらなくても、年に1,2回、LCCで格安旅行をゆっくりと1か月以内の日程でするほうがトータルではお金の節約になりそうな気がします。実際のところ、外こもりって、気分を変えたい、日本にある現実から逃避したい、という心理的なメリットがメインで、経済的メリットは薄いと思います。

ビザ

外こもりでも簡単に長期滞在ビザが取れる国もあり、フィリピン、マレーシアは小金持っていれば、リタイアメントビザが取れますし、観光ビザの期限も長いし、延長も難しくないのですが、外こもり希望者にはそんなに人気がありません。

フィリピンは食事が合わないし、治安にも問題があり、そんなに物価が安くないですし、マレーシアは食事、物価、治安に問題はないですが、イスラムの国なので、アルコール類が高い、手に入りづらい、手軽に性欲解消できない、ということのようです。

だから、タイがベスト、ということらしいのですが、タイ政府は外こもり達を敵視していて、あの手この手で追い出そうと必死になっています。貧乏な外国人に住みつかれても、メリットがないだけでなく、犯罪の温床になることがあり、放置できなくなったようです。

元々、タイは日本人への観光ビザの期限が1か月しかなく、延長をして、延長ができなくなると、一時的にカンボジア、ラオスに出国、戻ってくる、という「ビザラン」が必要であり、タイ政府もそれを黙認していたのですが、あまりの不良外国人の増加に黙っていられなくなった、ということみたいですね。

私のような面倒くさがりには定期的に出国しなければならない、という義務が嫌で、1か月に一回くらいは意識しなくても、何かしらの用事で出国することが多いですけど、それが義務になって、心理的プレッシャーになる時点で、楽しくなくなってしまいます。

リスク

仮に日本より物価が安く、ビザの問題が解決できて、快適な場所が見つかったとしても、外国人として生活するリスク、属性の悪い人にかかわりやすい、というリスクは避けられません。かつては同じ日本人同士なら、信用できると思われていましたが、貧困邦人の増加で、そうとも言えなくなってきました。

外こもり界に激震が走ったのは2008年の安田誠さん事件で、外こもり指南書を出版していたことで、有名外こもり人として名をはせた安田さんが外こもり仲間からの嫉妬、怨恨による犯行で命を失いました。目立ちすぎた、恨みを買うようなことをしていた、など、本人の危機感が薄かった面もありますが、外こもりのリスクを世に知らしめました。

人伝いに聞いた話だと、安田さんは相続によって、若くして小金を手にしたそうです。どうも、孫養子になっていた祖父が亡くなり、20代前半で数千万円のまとまった現金が手に入り、仕事を辞め、そのお金でしばらくバックパッカーをするものの、旅にも飽きて、バンコクに住みついたようです。

そこで暇つぶしにFXをしていたそうですが、投資センスは全くなく、相場が単純で誰でも勝てる時以外はほぼずっとマイナスで、外こもり仲間にFX口座を開いてもらい、FX運営会社から紹介料をもらっていて、それが主な収入源でした。これだけでも危ないと思います。

それどころか、全然トレードが上手くもないのに犯人の一人から資金を預かり、代理運用していたそうで、そうなれば、トラブルにならないほうがおかしい状況にし、時間の問題で事件が起こります。下手くそが運用するのですから、預かった資金は徐々に溶けて、預けた方は怒ります。

どんな状況でも、出来るだけお金があることを口にしないほうがいいですが、特に海外、属性の悪い人たちに知られるのは危険で、失うものがない人達はほんの些細なお金のために何でもやるので、本当に危険です。最も怖いのは人間であり、その中でも失うもののない人間が最悪だ、とはよく言ったものです。

まとめ

私はニート気質なので、すべてを放棄して、世界を放浪して回り、物価の安い国で外こもりたいなぁ、と夢想することがあるのですが、現実を考えると、あまりメリットがないし、どこかに居つくと、それが現実になってしまうので、現実逃避もできません。たまの現実逃避がいいだけで、ずっと逃避しきれませんからね。

バックパッカーをライフワークにしていた人と話をした時に、ずっと旅をしていくのはかなりきつくて、孤独、疎外感、プレッシャーに押しつぶされそうになって、帰国するんだけど、しばらくすると、旅が恋しくなり、長期で旅に出てしまう、と言っていました。ある種の中毒みたいなものだと思います。なんにしても、楽しんだ人が人生の勝者なので、好きなことをすべきです。