じゃあ、任天堂の苦悩

NXというコードネームで開発された新しい任天堂のプラットフォームがSwitchという名前で登場しました。ようやく、任天堂の反撃開始か?、と言いたいところですが、目先の株価は下がっています。私は任天堂に注目していて、復活して欲しい、と思っているので、何が問題なのか?、を記事にします。

ブランド

ブランド力任天堂はマリオという世界的キャラクターを生み出し、世界を制しました。特に世界最大の市場であるアメリカで成功したことが大きいです。マリオに続くヒットキャラクターがいない、とかいう意見もありますが、ディズニーだって、大エース、ミッキーを超えるキャラクターは現れていないので、看板を背負う存在はそう簡単に変わりはしないものだと言っていいでしょう。

大エース、マリオほどでないにしろ、ドンキーコング、カービー、ゼルダなど、脇を固めるサイドキックスもいますから、本当にIPの宝庫のような会社であり、やりようによってはディズニーと戦えるだけのポテンシャルを秘めている、お金に換えることがいくらでもできる、と言われるのは別におかしなことではないでしょう。

最近、大ブームとなったポケモンGOは純粋な任天堂ブランドではなく、ポケモン株式会社という別会社を株により間接支配をしているに過ぎず、ポケモンたちは完全なマリオの仲間ではなく、友好関係にある別グループのような存在です。なので、ポケモンGOのヒットはマリオ達の反撃ではない、と言うことは任天堂もIRで正式に表明しています。

任天堂って、日本人より外国人のほうが評価していて、実質筆頭株主はアメリカの老舗ファンドのキャピタルグループですし、他の有力ファンドも多いく食い込んでいるところがあります。売り上げ自体が北米に大きく依存してもいます。彼らは任天堂の復活を信じて、どん底の時から買い支えしています。ポケモン相場が過熱しすぎたときには売りましたけど、未だに抱え込んでいます。

スマフォ

任天堂が徐々にゲーム界の絶対的存在で無くなって来たのはスマフォの登場にことを発します。ゲームのプラットフォームが据え置き機から、携帯電話に移っていくことになり、任天堂のプラットフォームプロバイダーとしての立場が揺らぎ、主導権をGoogle, Appleに奪われていくことになります。

この衰退を人に求めようとするのは安易で、オーナーの山内さんから、岩田さんに変わったからダメだ、君島さんはもっとダメだ、とか、任天堂は東大だらけになった官僚組織だからダメだ、ではなく、誰がやっていても、この流れを止めるのは困難です。任天堂が独自OSを作って普及させ、三強の一角に踏み込め!っと言っても、そんなこと簡単なわけありません。

携帯電話の進化で、ゲームのプラットフォームとして充分なスペックを備えれば、そっちをユーザーか望むのは当然の流れであり、パソコンすらスマフォに喰われているんですから、任天堂に限らず、どの会社にとっても、Google, Appleの侵略を止めるのは困難です。ソニー、PSも同様に彼らの完全に後塵を拝んでいますし、Microsoft、Xboxも同じです。

共生

困った任天堂は共生の道を模索し、ポケモンGOに間接的にGoogleのスピンアウトに参加し、マリオランで、Appleと共同発表をして、遅まきながら勝ち馬に乗ることにしました。これが遅いのか、適切なのか?、は何年かしてみないと判断がつきませんが、頑なに拒んでいた自社プラットフォーム以外でのマリオの登場を認めたわけです。

それとは別に自社プラットフォームも提供する予定で、それがSwitchだと言うことなのですが、平均点はクリアしているものの、目新しいものはない、と市場は判断したため、株価は反応をしていません。確かに既存の概念を超え、スマフォの牙城を崩していけるだけの内容だとは思えません。まだ、発売してませんので、判断するには早いですが、今の所、株価が市場の反応だと言っていいでしょう。

これでSwitchがダメなら、任天堂はプラットフォームプロバイダーを諦め、ソフトプロバイダーとして生き残りをかけることになります。プラットフォームプロバイダーはテラ銭を取れるので、どの会社もその立場を狙いますが、極めて競争が激しいので、すでにネット上の神となっているGoogle, 最高のブランド力、iPhoneを持つAppleと今更戦うのは得策ではないでしょう。

だったら、任天堂はディズニーを目指して、ソフトに特化して、天下を狙ってもいいとも思います。UFJにマリオランドを設けることも決めましたし、メディアにも進出をするそうです。ブランドを大切にしつつ、IPをお金に変えていけば、今以上の規模の会社になることも可能だと思います。特に彼らは2兆円近い現金を持っているので、欲しいものをいくらでも買えますし、本業とシナジーを出せる会社を買えばいいんです。

まとめ

私は任天堂に期待していて、日本企業がサービスを売る、という手本を示してくれないだろうか?、と思っています。モノづくりにこだわることなく、アイディア、キャラクターでサービスを提供し、ブランド力を確立し、いろんな形のマネタイズを出来るだけのポテンシャルを持った会社です。日本にはそういった有形無形の財産があり、それを活用しない手はないです。

今まで、日本は工業化ばかりに力を注いできて、サービスを売ることが下手くそすぎたんですけど、今後、日本人が身を削るような働き方で経済を回していくのでなく、過去の遺産、アイディアをうまくお金に換えられるやり方を確立すべきです。長い歴史、豊かな文化がある素晴らしい国なんだから、それだけでもお金になります。

まずは観光から充実させるべきで、英語表記をもっと増やすべきです。外国人が日本で文句を言うのは英語が話せないのはともかく、表記くらいは英語併記してもらわないと、何もできない、と言います。まったくその通りで、大してお金のかかることではないので、観光地はすべて英語併記にすべきですし、外国人が喜んでお金を使うサービスを充実すべきです。