じゃあ、英語圏の優位性

わかりきったことですが、英語は世界語であり、もっとも通用度の高い言語です。そのため、英語圏はさまざまな点で優位性があります。

アメリカ

絶対無二の最強国の名をほしいままにするアメリカはイギリスの継承国家であることが非常に大きなプラスになっています。大英帝国が築いたインフラをそのままアメリカという広大な領土、資源のある土地で生かすことができたため、今の最強の地位を築くことができましたし、今の段階でアメリカの覇権を揺るがす国は存在しません。

私の心の師匠であるQ師(邱永漢氏)は2020年までに中国がアメリカのGDPを抜くと予言しましたが、その見込みはほとんどありません。中国が急激に成長しても、アメリカも右肩上がりに成長するので、そう簡単には追いつきませんし、中国がだす数字が正しい保証もなく、成長力に限りが見え、苦しんでいくでしょう。すでに労働人口はピークアウトしているので、この辺が限界でしょう。

アメリカの労働力は中国と違ってピークアウトすることはなく、むしろ、ラテンアメリカからの不法移民に苦しんでいるくらいであり、移民の受け入れ条件を緩和さえすれば、世界中からいくらでも移民が来るだけの魅力を持った国です。中国に移民するアメリカ人がアメリカに移民する中国人を超えない限りは中国がアメリカを超えることなどないです。

資源国

カナダ、オーストラリア、ニュージーランドは大英帝国が支配した資源国であり、原住民の数は少なく、その資源に旨味を感じて、イギリス人が多く移民したため、公用語が英語となりました。アメリカもその一つなのですが、アメリカはアメリカであり、他の英語圏とは別格なので、ここでは同じには扱いません。

どの国も資源以外に取り立てて産業があるわけでもなく、資源を切り売りして生活をしており、英語圏であることで移民を受け入れるので、人口は増え続けるし、英語ネイティブであることを武器に有利な条件で移民をすることに成功しています。とびぬけて有能な人間はアメリカに行ってしまいますし、ビザの問題さえクリアできれば、不利な点はほとんどないです。

資源高が続く限りは有利な条件で暮らすことができますし、新興国の成金に英語教育を与えることで、お金を落とさせることもできます。富裕層が家族単位で移民してくることもあるし、子弟が留学しに来ることもあります。金持ち移民はどの国でも大歓迎ですし、お金だけ落とす留学なんて、最高にもうかります。英語圏外よりも圧倒的に多いのです。

源流

英語はイギリス語であり、それがまずはアイルランドで通用するようになったので、この二国は英語の源流だといっていいのですが、彼らも存分に旨味を味わっています。イギリスはとうに力を失い、これから世界に発信できるような産業が生まれることはないでしょうが、過去の遺産をサービスの形で提供することで収入を得ることができます。

英語教育はもちろん、金融、コンサルなど、過去の英国法が基準となった世界標準は多いので、その監督をすることでお金になるのです。アイルランドはアメリカ企業の欧州拠点として有利な法整備をすることでお金を落としてもらうことに成功しました。アップル、アマゾンはアイルランドに便宜上の地域統括拠点を置き、ほとんど脱税といっていいような節税をしてきて、問題になっています。

こういったモノでないサービスを売るのは英語ネイティブ、白人であることが好まれるので、彼らは何かを生み出さなくとも、収入を確保し、一定水準以上の生活を確保できる特権的立場を得ることに成功しています。

準英語圏

シンガポール、香港、マレーシア、フィリピン、インドなど、イギリス移民が築いた国でない旧植民地も英語のうまみを生かそうと必死になっています。外国人の投資を呼び込みたいなら、英語通用度は極めて重要な要素ですので、国を挙げて、母語を半ば捨てて、初等教育から英語で教育するやり方に切り替えてしまったのです。

彼らは英語ネイティブでも、白人ではないので、サービスだけを売ることは難しいですが、投資の呼び込みだけでなく、サービスを売ること努力をしています。シンガポールでは英語圏大学からカリキュラムを買ってきて、自国民だけでなく、外国人に売っていますし、金融サービスを周辺諸国に売ったりしています。

旧フランス語圏がフランス語を生かした産業を確立できているとは言えない中、悲しい歴史だとはいえ、イギリスに支配されたのはどちらかといえばマシだった、といえるのではないでしょうか?、有形無形の遺産を残していってくれました。

まとめ

日本は英米の支配を受けずに済んだので、準英語圏にはならず、日本語は英語に近い言語でもないので、英語通用度は極めて低いです。今までは技術力を武器に富を築いてこれましたが、日本が得意とするタイプの技術力が通用しなくなり、苦手とするタイプの技術力が必要となったときに優秀な移民は来ない、投資も受けづらい、となるので、非常に苦しいな、と思います。

中国がアメリカに拮抗するような実力をつけてくれるなら、類似性のある中国語通用度を高めて、中国を中心とするアジア圏として、欧州におけるイギリス、ドイツの中間的な立ち位置で生き残りを図ることはできると思うのですが、今の様子を見るに、中国に期待するのは厳しい状態で、少なくとも何かしらの形で都市、地方の格差改善、一定の民主化が実現できない限りはアメリカに追いつけ、追い越せは夢物語だと思います。

日本にハイパーインフレが到来し、国力が衰えてきたとき、うまい立ち回りができるように外貨、不動産、技術、英語力を準備しておくべきだと思います。日本円が暴落しても、外貨がそれを補ってくれるかもしれないし、不動産があれば、雨露しのげますし、技術があれば、移民するなり、外資に努めるなりできますし、外人とかかわるなら、英語ができるに越したことはないです。

結局、世の中はお金ですし、衣食住確保が先決、技術力が効率よく稼ぐキーですので、何を置いても英語をやっておけ!、とは思いませんけど、世界が英語圏を中心に回っている以上、外国語をやるなら、英語を何よりも優先させて、実践力を意識して、取り組むといいと思います。

 

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