じゃあ、人民元-2

米中経済戦争は掛け合いからジャブになってきて、どっちがストレートを繰り出すのか?と言う感じになりつつあります。色んな論点がありますが、人民元の変動相場制移行になるのか?、と言うところです。

じゃあ、人民元

二面

世界第二位の経済大国であるにも関わらず、中国通貨、人民元は管理変動相場制ですから政府がいつでも介入します。これはG8クラスの大国がしてもいいことではありません。今まで、ある時は大国、ある時は発展途上国の顔を使い分けて都合のいい方を選んでいたのです。

この通貨管理によって、中国はアメリカに輸出し、米ドルを稼ぎつつ、その米ドルで米国債を買ってきたわけです。つまり、やり過ぎない限りは持ちつ持たれつの関係といってよく、儲けた分だけ貸しているわけなので文句も出なかったと言えます。

それだけでなく、外資に対して単独出資での中国進出を許可せず、合弁会社を強いたり、支配的企業を締め出すことで知財を有形無形に盗み、似通った安いものを大量生産し国内に流通させたりアメリカに売りつけてきました。

それがトランプ政権になり許されなくなりつつあり、中国のワガママを放置するな!と言う意見がアメリカ国内でも強くなってきた結果がトランプ政権の誕生ととも言えるでしょう。

プラザ合意

歴史は繰り返される、韻を踏むとは言いますが、日本も今の中国と似た環境にありました。中国は過去の日本のミスを繰り返さないように徹底的に研究していますが、やはり似た感じになりつつあります。

さて、日本がロスジェネに突入するきっかけはプラザ合意ですが、これが米中で結ばれるのでしょうか?人民元高を許容し、中国のアメリカ輸出を制限し、中国は内需拡大、現地生産を目指すと言う方向になるのでしょうか?

これは難しいな、と思います。すでに中国の不動産バブルは頂点に近いところにきてますし、中国企業は輸出前提で設備投資をして来ていますので、モノとカネが溢れかえって制御不能になるのは目に見えているからです。

また、中国は独裁国家であり、習近平氏は独裁者になりつつあります。その独裁が複雑な中国に平穏をもたらしていたわけで、ここでアメリカに屈することで独裁体制に疑問が生まれると、内乱になりかねません。ギリギリのチキンレースをしながら、アメリカに譲歩をさせる必要があります。

アメリカの恫喝に対して、中国は一部米国債を売却すると言う攻撃で返しており、これをこのまま続ければ、事実上の人民元高許容になり管理不可能になります。理論的にはユーロ債、日本国債などを買うことで人民元を売る事も出来ますが、決済通貨は圧倒的に米ドル優勢であり、厳しいものがあります。

第三国

プラザ合意で日米以外の第三国は米ドル安を許容するのですが、これは国内のインフレを抑えたい、と言う事情があり協力体制を築いています。現在、プラザ合意時とは逆の環境です。各国はデフレに苦しみ、マイナス金利でデフレを止めようとしているくらいです。

そうなると、中国以外にも米国債の買い手はいるし、各国は自国通貨高を許容することは出来ません。そうなると、中国がアメリカに屈して人民元高を許容したら、米ドルだけでなく、ほぼ全ての通貨に対して高くなり、輸出が大打撃を受けます。

その意味では中国はきちんとしたテーブルについて妥協点を探るべきであり、それをずっと拒否していると、時間の問題でアメリカは強硬手段に出ます。放置しておけるレベルを通り過ぎてしまっています。その結果、世界経済も長い不況に突入するでしょう。

まとめ

米中経済紛争はどんな決着が待っているのかわかりませんが、簡単には解決しないでしょうね。もし、激しいハードランディングになれば、中国はメチャクチャになり、世界経済はどん底に突き落とされるのかもしれません。その時、日本はどうなるのでしょうか?何れにしても日本は主役ではありませんね。

アメリカも問題だらけの国ですが、中国はそれを上回るくらい問題が山積しており、そろそろ綺麗にしないと次には進めない時期に来ていると思います。独裁、非民主主義、不平等、人権侵害と言う大国に相応しくないシステムにより発展して来ましたが、これを一気に解消すれば、内乱になりかねないので、穏便に徐々に解消できればなぁ、とは思います。

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