じゃあ、個人投資家

私はささやかな個人投資家なんですが、自身の反省点を込めて、個人投資家がどう立ち回るべきなのかを振り返ってみたいと思います。天才的な人は別にしたら、多くの人に納得してもらえるのではないかと思います。

短期

素人なのにデイ、スイング、それも信用取引、空売りまで使って勝負する人って怖くないのだろうか?、と思います。短期なら、ファンダメンタル分析は関係ないので、テクニカル分析で勝負して、プロである機関投資家に勝とうと思うなら、天才的嗅覚が必要で、個人投資家の夢であるBNFさんなんかはずば抜けた嗅覚の持ち主だから、勝てているだけで、普通の個人投資家が短期で勝負したら、ほぼ100%負けるだろうと思います。

機関投資家は資金量、情報網、ツール、と個人投資家を圧倒的に上回る武器を持って参戦しているので、バズーカーに拳銃で立ち向かうような無謀な勝負だと思うのですが、何を根拠にして自分は機関投資家に勝てると思うのでしょうか? 自分はBNF側の人間で、一般の弱小個人投資家とは違うんだ、と思っているのでしょうし、実際にそうかもしれません。でも、ほとんどの人は凡人なので、個人投資家が機関投資家に勝る点を軸にして戦うべきだと思います。

私は個人投資家が機関投資家に勝る点は「時間」しかないと思っています。なぜなら、機関投資家はある一定期間に必ず収益を上げないと、金主から資金を引き揚げられ、自分が解雇されるので、短期で勝負するしかなく、半年、一年待っていれば、株価が上がってくると思っても、利益確定、損切りをせざるを得ないからです。

そのため、個人投資家が機関投資家が時間という優位性を捨てて勝つには徹底的な局地戦に持ち込む必要があり、機関投資家の癖を見抜き、徹底的にそこを突きまくり、対策される頃には次の癖を見抜いている必要があります。事実、BNFはインタビューでそんなことを言っていました。アルゴリズム取引の癖を見抜いて、見せ玉を使って利益を上げていた人はインサイダー取引で逮捕されましたが、プロはそれに近いことをやっても、おとがめなしです。

市場

市場全体が上げ相場なら、損する人はほとんどいませんし、逆に下げ相場なら、ほとんどの人が損します。年初、年末で株価比較をして、9割が上がっているなら、適当に買って、利が乗ったところで適当に売っても、ほとんど儲かるのですが、逆は相当難しいわけです。ごく少ない下げ相場でも上がる株を探すって、相当の目利きでないと無理です。

機関投資家でも成績の目安はインデックスに対してであり、インデックスに負けているヘッジファンド、投資信託は出資者から詐欺師とののしられることになります。機関投資家は常勝のようなイメージを持っている人がいますが、インデックスに負けていることも珍しいことではないです。そのくらい相場で安定的に勝つっていうのは難しいのです。

日本はずっと経済低迷しており、日本市場指数はバブルにつけた最高値を更新しておらず、適当に買って、適当に売るスタイルだと、ほぼ間違いなく負けていることになります。景気が沈んでいるときに買い、上がってきたときに買わないと、資金は増えていないことになり、それが簡単にできるなら、誰も苦労しません。

もし、バブル後の日本市場に見切りをつけて、アメリカ市場に投資をしていたなら、適当に買って、適当に売っていても、ほとんど勝ててました。ダウ平均株価は上がり続けていますし、今年、史上最高値をつけているくらいなので、アホールドこそが正義だったわけです。結果論に過ぎませんけど、、、。

世界の指数をみると、20年も停滞している市場はなく、日本の一人負けであり、ここにてこを入れるため、安倍首相、黒田総裁が頑張っているのですが、あまり効果を上げているとは言えません。デフレが止まらないと、円高は止まらないし、株価も上がりません。

つまり、勝てる市場を探さないと、株の天才でもなければ、そのうち負けるっていうことです。そして、私たちの本国である日本市場は非常に勝ちにくい市場だといってもいいです。だから、私は外国市場を狙って、一定の成果を収めました。日本株一本なら、とっくに退場しているでしょう。

我慢

私は邱永漢さんが好きなのですが、Qさんは「株の儲けは我慢料」という名言を残しており、まったく異論がないです。Qさんのスタイルは大まかに時代の流れを読み、その流れに沿って投資をして、あとは十分に利が乗るまで待っている、ということです。

自分の個人成績をまったく公開しない、それっぽい助言だけする「株の専門家」はたくさんいますけど、Qさんは自分の失敗も含め、ざっくばらんにさらっと語り、まさに株の神様だったと思います。タイプ的にはジムロジャースさんに似ており、大きな流れを読むのがうまく、細かいところ、タイミング的には間違っていることも珍しくないです。

難を指摘するなら、Qさんはその経歴から中国を過大評価する癖があるのと、ITに関しての知識がほとんどなかったことでしょうか? 晩年に押していた中国銘柄はほとんど低迷しています。特に中国の食品関係はひどいもので、すべてがボロ株みたいになっています。(そりゃ、中国製の服は着ても、食品は食べたくないでしょう?)

私はそこらにいる凡人なので、Qさんほどの先見性はないですが、世の中の大きな流れで株を買い、大きく利が乗るまで年単位でひたすら我慢する、というスタイルをできるだけまねようとしています。(まあ、株価が低迷すると、イライラしますけど。)

素人が負けるのは「コツコツドカン」だと言われますが、人間は我慢ができないので、買った株が下がると、負けを認めたくないので、見てみないふりをし、反転して上がってくると、利を失う恐怖に勝てず、小利で徹底してしまいます。これを繰り返すと、その後、二度と戻らない株があるので、小さな常勝、大きな負けとなります。

勝ちたいなら、その逆をする必要があり、短期で勝負するなら、損切りは素早くすべきだし、長期でやるなら、下がった時点でナンピンし、大きく勝ちを狙うべきで、明らかな読み違いをしていたなら、間違いを認めて、損失を確定する勇気がいるし、読み違いがないなら、ひたすら我慢です。

まとめ

それっぽいことを言う人はプロ、素人、どちらも腐るほどいますが、投資家は結果がすべてであり、言い訳など聞きたくないです。私は自分の成績を開示しない評論家を全く信用しませんし、セミナー屋は詐欺師と同じだと思っています。そのやり方で勝てるなら、自分でやればいいでしょう? お金とって、助言するなら、数字出してなんぼ、ですよ。

経営者も投資家なので、数字で語ることしかできません。夢、理想、やりがい、だのを語る経営者は労働力の搾取をしたいだけで、従業員に具体的な数字で報酬を与えられないから、そういう詭弁を使うんです。負けてる機関投資家の言い訳も同じくらい酷いです。

私は今のところ勝ち越しているので、こんな記事を書きましたが、いろんな失敗をしており、運よく「ドカン」を食らわなかっただけで、食らったら、株の話なんて二度としないでしょう。少なくとも、個別株は引退して、インデックス投資に切り替えます!

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