じゃあ、ソフトバンク-14

久しぶりにソフトバンクについて書こうか?と思います。テーマは孫正義氏が次期アリババだと惚れ込む、WeWorkです。

コンセプト

WeWorkのコンセプトは単純です。オフィスを借り上げてオシャレにリノベーションして貸し付けるだけの不動産デベロッパーに過ぎません。目新しくはまったくないし、誰でも真似できる変哲も無いビジネスモデルだと言っていいでしょう。

確かに世の中の働き方は変わってきて、必要な時に必要なだけ事務所を借りて、必要なくなれば、さっと出ていくようなやり方は時代にマッチしているでしょう。フリーランスは増えてきたし、サラリーマンでフリーランス的な人は多いです。

アメリカのホワイトワーカーはフリーランスに近いです。多くが契約社員であり、契約以上のことは何も守られません。だから、雇う方、雇われる方も必死に条件闘争をします。銭闘民族なんですね。齟齬をきたすと、即辞めていくのでブラック企業は成立しません。

そして、プロジェクトごとの契約になりがちです。グーグルも実質的にプロジェクトがあり、ほとんどの社員はプロジェクト所属で、そのプロジェクトが破綻すると、社内転職が必要になり、評価が低いと、引き取るプロジェクトがなく、実質的にクビになります。

そうなると、コワーキングスペースって、便利です。必要な時に必要なだけ借りて、上手くいけば、もっと借りて、上手くいかなければ減らしたり、撤退すればいいからです。借り手としては何も文句のないコンセプトだろうと思います。

リスク

事業としてはリスクだらけで、ソフトバンクの役員会議では孫正義氏以外は追加出資に全員反対したそうです。誰でもできる上、不動産業という古くて面倒な事業をしており、景気が逆を吹くと、長期契約が仇になり、ノリノリになると、適正価格で借りるのが難しくなります。

事実、WeWorkの多くの契約がリーマン後に格安でしたものであり、この更新がかなり困難だと言われています。かと言って、自社物件にすると、従来の不動産業と大して変わらなくなるので、どうしたものなの?という意見が上がったようです。

しかし、WeWorkの事務所敷地面積はマンハッタンで最大になり、もはや、彼らが破綻すると、マンハッタンの不動産業がぶっ壊れるほど、激しい勢いで膨れ上がっています。これは孫正義一流の借りまくると、借り手の方が偉くなる、というやり方と同じですねw

だから、WeWorkに貸すしか選択肢がないくらいに大きくなって仕舞えばいいわけで、その為の資金をビジョンファンドからジャバジャバ流し込んでいるのです。やがて、外野からごちゃごちゃ言われるのが嫌で、ソフトバンクが過半数買って、自分のものにしてしまう、というのが今の流れです。

SNS

コワーキングスペースって、ある種のSNSと思います。特に技術力はいらないけど、デファクトスタンダードを取った人が勝ちであり、同じジャンルの他は撤退を余儀なくされる勝者総取りビジネスです。そして、人の集まるところには何かしらの収益法がある、という話です。

ソフトバンクはグループ会社をWeWorkにねじ込んでいるので、グループ会社は多かれ少なかれ交流するし、そこからシナジーが産まれて新しい価値創造が出来る、ということを孫正義氏は考えているのでしょう。

そうなると、単なる居住空間を提供するだけでなく、人との繋がりを求めてWeWorkに入居するようになり、高くても来るようになり、その割増分はすべて利益になる、と言えます。WeWorkの目指している最終形態はリアルFacebookなんでしょう。現実社会のイベントがWeWorkを通して行われ、人と人が繋がり、お金になるということです。

事実、これだけネット社会になっても、展示会がなくなることはなく、新しい情報、繋がりを求めて人が集まり、そこで名刺交換をして、お互いに興味があれば、後日、改めてミーティングを行う、という原始的なやり方はなくなることはないでしょう。

また、ビジョンファンドは不動産関連のプラットホームを爆買いしているのですが、「住」という基本中の基本は人間にとって抗えない必要要素であり、それが所有、賃貸、短期、長期、という違いがあっても、やはり極めて重要だと言えるでしょう。ネットだけでは足りないのです。

まとめ

ぼんやりとですが、WeWorkがやりたいことが見えてきた気がします。しかし、普段から孫正義氏と接する側近すら反対するアイディアを赤の他人の私が理解しているのかは自信がありません。

でも、人間は弱くて、人との繋がりをリアルに求め、ネットで繋がろうが、最終的にはオフラインで会うことは多いですし、ビジネス空間の共有を通じて新しい価値創造をする、というのは夢想ではないのかもしれません。

WeWorkが壮大にこけるかもしれませんけどねw

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