じゃあ、ぬるり的階級

世の中には階級が存在するのは間違いないのですが、その明確な定義はなされていません。そのため、このブログで階級に言及したら、具体的にどんなレベルなのかを記しておこうと思います。特に日本人は平等意識が強く、階級が存在することをかたくなに認めようとしない傾向があります。

アッパー

封建社会では爵位を持ってた階層です。現代においては最低三代続いた名門であり、社会的に認知された人が家族にいるような家庭です。彼らは必ずしも大金持ちではないのですが、名声があるので、それを資本に暮らしていくことができて、世襲政治家、旧華族とかがこれに当たるでしょう。

現代社会ではさほどの優遇をされていないので、相続税をまともに払っていくと、三代以内にはアッパーから転落していきます。階級社会のイギリスでも、長子相続、相続税の免除特権がなくなったため、今の当主から代替わりするころには下級貴族から順番に落ちぶれていくでしょう。

先祖代々ではないですが、名前だけで認知されるくらいの名声を持った人の家族も上流階級とみなされる傾向があります。日本でも藤原XX流という言い方をすることがあり、一代で大きく成功した人の子孫であることを示しているわけです。現代だと、世界的名声を手にして、相応の資産を持った人がそれにあたるのでしょう。

アッパーミドル

私の定義は不労収入で生活ができる人、というものなので、純資産が最低3億円からアッパーミドルであり、上はキリがないくらい上にいると言えるでしょう。一代でのし上がった成金はアッパーミドルまでが限界であり、三代続いて初めてアッパークラスへと昇格できます。

庶民が目指せる限界がアッパーミドルですが、サラリーマンをしていても到達は不可能であり、何かしらの投資行為で一発当てない限りはここに到達しません。また、3億円程度の純資産では自分の代でアッパーミドルは終わりであり、すべての子供に3億円以上の相続をさせられて、初めてアッパーミドルが継続します。それはそんなに簡単なことではないです。

ミドル

多くの人が目指す「中産階級」であり、子供を借金なしで大学に行かせることができて、持ち家が確保できていて、安定して平均以上の収入を確保できる比較的恵まれた人たちです。高度経済成長期には誰でも努力次第で到達できたクラスですが、徐々にミドルを維持、ミドルにのし上がるのすら困難になりつつあります。

このクラスは気を抜くと落ちていくでしょう。中産階級がしていた事務職がITに駆逐されていって、ミドルを確保できるだけの収入を簡単には得られなくなってきているからです。10年前と比べて総務、経理なんかは半分くらいに減ってきているのを肌で感じますし、日本の非効率な営業システムもどんどん変わっていくでしょう。そうなると、特にスキルのない人はミドルから転落してしまいます。

自分の立ち位置を把握して、それに即した対策をしないと、せっかく恵まれたミドルクラスを手放して、自分の代では何とか逃げ切れても、子供の代ではローアーミドル、最悪はアンダーまで落ちていくでしょう。実際、ミドルクラス出身のニートなんてざらにいるし、彼らは確実にアンダーに落ちます。

ローアーミドル

満足に貯金がなく、持ち家も確保できていない、生活に余裕はない、というクラスです。具体的には貯金は1千万円に到達したことがない、家は借家、長期ローンを抱えた状態、世帯収入も年収4-500万円くらいしかない、家庭です。このクラスがミドルにのし上がるには教育が絶対なのですが、教育費が捻出できなくなっています。

このクラスは深く物事を考えず、やみくもに私立中高、Fラン文系大学に行かせがる傾向があり、親世代が大学を出ていないため、大卒に対するあこがれが強すぎて、その内容について考えないからでしょう。そして、このクラスが日本学生支援機構に学資ローンを借りて、借金を返さないので、破たんしかけているのです。

今、この階級の人はミドルにのし上がっておかないと、自動的に下流に落ちてしまうでしょう。限られた資金を有効に使って住環境、教育環境を整えて、子供にミドルに上がるチャンスを与えてあげるのが大事です。その最も大きなキーは「専業主婦」だと思います。シングルインカム、ダブルインカムは雲泥の差になります。

アンダー

下流のその日暮らしの人たちだと言っていいでしょう。貯金は100万円も超えたことがない、住まいは安さだけで選んだ公営住宅だったり、大家の怠惰で放置された汚い借家などに住んでいて、子供の教育に全く興味がなく、教育費を何とか捻出する、という気がないのです。

きちんとした住環境を整えるよりも、車の改造にお金を使ったり、子供の教育費を使うくらいなら、パチンコ行って、タバコスパスパ、酒もガバガバ呑んで、その日暮らしを選んでいる人たちなのです。こういう人たちほど、若いころから向け池国子供を作って、きちんとした教育を与えません。

ここに落ちると、階級が固定化されて、のし上がれるチャンスはほとんどなくなるでしょう。徐々に都市部で公立校のレベルが落ちてきたり、学区によって学力格差が大きくなってきて、スラム街化した区画で育った人間がまともな環境で教育を受けられなくなるからです。

まとめ

ミドルと言うのは中央値ではなく、中産階級と言う意味であり、ピラミッドの中の真ん中あたりにいる層なので、全体からすれば、かなり恵まれた部類だと言えます。日本は高度政治成長期に誰でもミドルになれる、という幻想を植え付けて、国民がみんな一億総中流という夢の中で生きてこられたのですが、もうこの夢から覚める時期に来ています。

どんなことでもそうですが、弱者が勝ち残るために重要なのは選択と集中であり、ミドル、ローアーミドルは限られた資金を有益に使うために真剣になって考えるべきで、見栄に狂って、下らない支出を繰り返していれば、自動的に落ちていくことになります。やみくもに頑張っていれば、それなりに評価された時代はすでに終わっています。

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投稿者: シン

思いついたことを記事にして、コメントをもらって、議論するのが楽しくてブログをやっています。

“じゃあ、ぬるり的階級” への 18 件のフィードバック

  1. あまり、遺伝子に関しては詳しくはないのですが先進国で格差が広がるのは知能が高いかそうでないかで階級が分断されやすいからではないかという意見もあります。勉強が苦手でもスポーツや芝居など他の分野で力を発揮できればいいと思いますけどね。
    スウェーデンでは、上記のローアーミドルばかり子どもを作るので知能が下がってるとかいう記事を読んだことがあります。

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    1. 遺伝、環境がどのくらいの割合で人間の知能に影響して来るのかは謎ですが、私は環境の方が大きいだろうと思います。どの分野でも一流は遺伝的に才能がないと、勝負になりませんが、普通の人は才能がなくとも、戦略的に動けば、それなりの成果はあげられます。

      それをミドルは知っているので、多産して、十分な教育環境を与えられないことを嫌がるのでしょう。まぁ、間違った高いだけの教育環境を与える人も多いですけどね。

      シン

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      1. 国が少子化だから国民にしてほしいのは、ミドルが子供を作って家庭で教育をしてほしいということなんでしょうね。
        DQNがたくさん増えて社会保障をあてにされても困りますからね。

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        1. 欧州は自活できないアンダーが多産して、社会保障の乱用をし、収集がつかない状態になっているので、国はミドルの自国民に子供を持ってもらいたいのでしょうが、なかなかそうはならないですね。

          シン

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  2. これからの日本では、上記のミドルに到達するには学力的に公立中学校で学年30番以内(400人中)に入るくらいじゃないと厳しいのではと感じています。現在の30~34歳の男性の所得分布(東証一部上場から中小企業まで全て包括したデータ)によると80%が年収500万円未満です。そこに男性よりも全般的に所得の低い女性もサンプルに入れて、考慮すると30~34歳で年収500万円を超えているのはザックリ考えて全体で10%くらいなのではと推定されます。つまり平凡な学力(≒能力)だと平凡な暮らしが手に入らないんです。しかし現代の日本人全般にこの厳しい現実に対する既視感がないことにshinさんは警鐘を鳴らしたいのだと思うんです。ここら辺の認識が甘い大人が多く、学力がダメでも別のことで一番を取れればそれでいいと安易な進路指導を子供たちに行う人達が非常に多いです。学力以外のスポーツ、料理、芸術などでは公立中学校の学年一番程度では到底食ってはいけません。サッカーならば第一段階として中学生の段階でプロの下部組織に入団出来たり、県選抜に選ばれるくらいじゃないと厳しいです。それでもプロになれるのはその中の10%未満。さらにその中で生涯年収で三億円を稼ぎ切れるのはごく僅かでしょう。そのため、学力がダメで他に学年一番が取れるものがあってもギリギリまで、学力を諦めさせていけないんです。
    その部分をごまかして、それぞれの個性を伸ばせばそれでいいと安易に決着をつけようとすることに危険性を感じています。so what?(それで食っていけるですか?)についてもう少し熟慮の上で堅実な進路指導を周囲の大人たちが啓蒙していかなければなりません。スポーツや芸術で食べていける社会って豊かなことが大前提なのです。その豊かさが現代日本から徐々に失われて、スポーツや芸術のすそ野が細くなってきてます。本当に一握りのエリートのみしか支えることしか出来なくなっています。サッカーだとJ2以下のチームではとりあえずサッカーをやってお金をもらってますというだけで、普通のサラリーマンをやっていた方が給料がいい場合が多いです。とてもじゃないですが、ケガをしていつサッカーが出来なくなってもおかしくないリスクには見合いません。

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    1. 学力で飯食っていくなら、上位10%ぐらいしか難しいでしょうから、それが無理な人は手に職をつけるなどして、他人と差別化しないと、単純労働することになり、ミドルは無理だと思います。

      シン

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    2. 公立中学校の上位10%弱となると、奇しくも国立大+早慶・MARCH・関関同立の私大に進学できる学力層と一致しますね。一応、世間一般で高学歴と言われる層(実際には東大・京大以外の文系は何の価値もありませんが)とミドルクラスになれる層が、割合としては一致しているのが興味深いです。

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      1. 社会に必要な能力が学力だけではないからではないでしょうか?
        文系でもリア充だったり、運やタイミングをうまく掴んだりシンさんのレッドオーシャンでもしっかりと自活してるのはいます。
        ちなみに、数3、物理を履修する高校生は同級生の15%で残りの理系は生物系、医療、その他理系であとは文系いったり理系に受からないとかいう感じです。

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  3. 昔は手に職をつける(料理人、美容師など)ことでそれなりに生き残れる道があったのですが、今は大規模安売りチェーン店の怒涛の攻撃で、トガッた差別性(手に職+α)が無いと生き残りが厳しくなっています。飲食店では大学院の農学部出身者などによる徹底的な味覚の研究、流通ノウハウを駆使した大量仕入れによるコスト削減、旧帝大理系学部出身者による緻密なマーケティング。これらを駆使した飲食チェーンに一般の個人事業店が太刀打ち出来るわけがありません。あえなく廃業するか、飲食チェーンの配下に下り、店長としてこき使われるといった悲惨な現実があふれています。チェーン店とは一線を画すブランドのあるフレンチレストランなどでも儲かっているのはオーナーだけといった話はよく聞きます。ホテルのシェフや板前さんも10年近い厳しい下積みがあります。
    美容室、理髪店では1000円カットのチェーン店の攻勢で、経営が苦しくなってきているようです。従来の近所の床屋さん(カット+髭剃り、洗髪 4000円前後)は閑古鳥が鳴いています。昔から付き合いのある六十代以上のご贔屓さんで何とか経営を維持できているようですが、その人達が亡くなってしまっていった10年後以降は一気に経営が悪化するのではないかと思っています。17年連続で理容室の数は減少し続け、年収は200万円以下が20%近くを占めているのが実情のようです。
    ただでさえ、日本国内の内需が縮退しているのに、それに追い打ちをかけて、安売りチェーンが既存の顧客を奪っていく。そして、そうした安売りチェーンの戦略を担っているのは頭の良い人達です。
    先ほど述べたトガッた差別性(手に職+α)は教科書にどこにも正解は書かれていません。本人のキャラクターや運に左右されることが多く、とても不確実です。なんだか大変な世の中です。

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    1. まったくです。単に技術を身につけるだけでなく、それに何か付け加えないと生き残れない時代です。誰もが楽ではありませんね。

      シン

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  4. ニコさん
    リア充能力でなんとか乗り切れるのは、三十代前半までかなっていう印象をもっています。そこからステップアップするには緻密な分析力だったり戦略性が必要で、40歳近くになってもリア充の元気だけでごまかそうとする人には幼さを感じます。若ければ多めに見てもらえますが、30代後半で管理者に登用することを見据えると人事面では大きな不安があるようです。以前、三十代前半で、それまでリア充、元気だけで乗り切ってきていた人の上司と話す機会があったのですが、その上司にとっては彼を管理職に登用するのは構想外と言っていました。やはり、普段の仕事の中でもっと考えて、そこから良質な経験を蓄積していって欲しいとのことでした。

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    1. Yさん、ありがとうございます。
      確かにそうかもしれませんね。
      こういう話もきいたことがあります。体育会系出身の学生は30代後半から失速してくるということも聞いたことがあります。私自身がまだ20代なので私生活でも結婚したり、仕事でうまくやっているのがリア充な元気なタイプなのでそう考えてしまいました。

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  5. ニコさん
    リア充、元気タイプって諸刃の剣なんです。基本的に場の雰囲気を盛り上げて、周囲を動かすことに長けているだけで、特別なスキルがある訳じゃない人が多いんですよ。(顔採用の若い女性社員も含む)盛り上げ役として、管理職の配下に置いておくにはいいので、新卒の内定はポンポンとれるでしょう。しかし、ワンステップ上がって、自分で企画、構想をして、周囲に指示を出し、結果に対して責任を取るってなると本当の実力や信頼感が問われます。また、仕事の中で大きなトラブルがあった時にそれを正面から受け止めて、解決策を導くことも不得手です。得てして笑ってごまかし、問題を矮小化させて、トラブルをさらに悪化させる危険性をはらんでいます。

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  6.  シンさんのおっしゃるミドルを維持するのは、サラリーマンにとって非常に難しい時代だと思います。東証一部上場企業の平均年収(ピークの50代前半)は、現在700万円台いくかどうかです。     NHKと大手金融の調査では、現在の35歳のサラリーマンの平均年収は、10年前より200万円以上落ちているとのことです。20年前と比較したら、それ以上の差があります。            主要400社で高めの平均年収が出ているのは、社員が2000人以下の企業がほとんどです。高収入者は、ごく一部だということです。
     私の実感として都内在住だと、年収700万円台は厳しいです。子供2人を私立大学へ行かせるのは相当厳しいです。地方在住でも、子供が都内の大学に行ったら本当に厳しいです。
     しかも、現在は50代で出向という企業が増えています。大手金融は昔からですが、その他の業界もどんどん増加しています。現在は条件のよい出向先は、滅多にありません。年収は半減します。教育費が一番かかる50代で、これは本当に苦しいです。
     現在の20~30代は、もっと大変なことになるでしょう。退職金・年金がまともに出るとは、とても思えません。ですから、いつきさんが提示されている私立大学出身者でも、現在の20~30代に関しては、ミドルを維持するのは難しくなっていると思います。 

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    1. ミドルになる、維持するのは大変な時代になりました。おっしゃるラインがダブルインカムなら、達成はかなり楽になりますが、シングルインカムだとかなり恵まれたサラリーマンにしか無理ですね。

      シン

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  7. 仕事が出来て、社会的信用がある高収入の男性は、結婚してとして最低限の社会的ステータスを女性に対して以前よりも強く求めるようになったようです。(一昔前は男性一人が大黒柱として家計を支える目算が立ちやすく、若く容貌が優れていれば、家事手伝いの人やフリーターの女性とも多少は目をつぶって結婚していた)
    成功している男性だからこそ、男性自身も今の自分の立場が永続的でないことを客観的によく理解しています。(そうした適度な危機感があるからこそ成功出来ているのでしょう)そのため、結婚相手の女性に対して、男性が一時的に手詰まりになったときのバックアップを担うことも期待するようになりました。そうした背景から女性にとっての一昔前のシンデレラストーリーは消失しつつあるのかもしれません。(女性の夢を壊すようですいません。)実際に男性医師が結婚相手として女性医師を選ぶことはそれほど珍しいことではありません。また男性エンジニアと女性エンジニアの職場結婚も何件か目にしています。
    そこでダブルインカムの話となりますが、今後は男女の高収入、高ステータス同士がくっつくことが主流となり、男女の階層間シャッフル(従来は一般的だった女性の上方婚)が起こりにくくなるかもしれません。その結果、世帯収入の格差がものすごいスピードで開くことが懸念されます。(簡単な例 年収500万同士がくっついて世帯年収1000万円、年収250万円同士がくっついて世帯年収500万円→世帯年収500万円から900万円の間が空白地帯)
    近年の婚姻率の低下の背景として、男性の収入が下がったことも一因ですが、昔のように正社員の男性が派遣社員、一般職、フリーターの女性との結婚に踏み出しにくくなり、自分と同等の社会的ステータスの女性を結婚相手として臨むようになったことも一因かもしれません。しかし、女性は自分よりも格上の男性をパートナーに望みます。さらにそうした学歴があり、稼げる女性はわずかしかいません。そのため、ミスマッチが生まれてしまうのです。

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  8. 補足
    現在の2010年前後の統計データでは女性の婚姻率は収入とおおよそ反比例していますが、(収入の上昇に伴い婚姻率が下がる)、これは2000年代以前のリーマンショックや、1990年代末の銀行破たん以前に結婚している人達がサンプルに多く採用されているからだと考えます。(2010年の段階で50代の専業主婦もサンプルに入っている)。しかしながら、自分の周囲の環境を観察するとこの傾向に今後変化がみられるかもしれないということが上記のコメントとのテーマです。

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    1. 確かにシングルインカムはリスクだと捉える人は増えていると思います。こうすれば安泰、というようなことはほとんど何もない時代ですから、サラリーマンとして稼ぐミドルクラスはダブルインカムを望む人が多いでしょう。

      シン

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