じゃあ、会社の廃業

会社ってヤメドキに困るものだなぁ、と思います。どんな風になったらやめた方がいいんでしょうか?

減収減益

シンプルに減収減益が3年続いたら、廃業の検討をした方が良いだろうと思います。明らかに外的要因によって減収減益になることはあっても、それが3年も続くことは滅多にありません。何かしらの成果は出てきて、もう少しで数字に繋がる、と確信できないなら、もう終わったものだと思って良いだろうと思います。

減収減益になる、ということは新規投資ができない、従業員の待遇を上げられない、ということになるので、借金してでもお金を調達してきて攻め手に向かわないと、時間の問題で行き詰まってきます。増収減益ならともかく、減収減益だと、銀行、投資家は新しい出資を嫌がりますね。

どんなことも種まきしてから3年くらいは芽が出ないので、先行投資を進める必要がありますが、数字として成果が見えないまま遺産を食いつぶしていると、目端の利く有能な人間から泥船から去っていくので、残るのは無能、やる気がない人しかいなくなります。

資産増加

日本人って借金をかたくなに嫌がる人が多いです。私も同様の教育を受けているため、理屈ではきちんと契約した借金は全く問題がないどころか、借りられることを誇っていい、と知っているのですが、借金して投資したことはただの一度もありません。

赤字上場があるように、赤字を出していようが、負債を含めた資産が増加していれば、その事業は規模を大きくしているといっていいですし、全く問題がないです。純資産が増えていないとだめだ、ということはありません。

資産が増えなくなった、と言うことは新しい融資が受けられなくなった、という意味ですし、新しい投資をして資本を回転させながら先に進んでいくことができなくなったという意味だといっていいでしょう。そうなってしまえば、廃業したほうがいいだろうと思います。

後継者

オーナーの強いリーダーシップによって成り立ってきた企業に引き継げる後継者がいない場合、廃業した方が良いことも多いです。特にオーナー企業で子供に後継できる器量がなければ、他人に迷惑になることも少なくないです。

経営の才能って、スポーツ選手みたいなもので、誤魔化すのがすごく難しい才能です。スポーツのようにすぐに数字として結果は出ませんが、それっぽいことだけやって経営ごっこしていても、徐々に事業規模が小さくなって衰退していきます。

帝王学って言いますけど、経営は才能がない人間にいくら教育しても無駄ですし、そもそも人から教えてもらって出来るようになるものではなく、自分自身が意識的に学ばなければ上達もしません。二代続けて有能な経営者は少ないですし、三代となるとほとんどいません。

まとめ

ある程度の規模まで事業が大きくなり、余力を残して、惜しまれつつ廃業していくことはほとんどなく、無理矢理続けながら、何かをキッカケに倒産します。私も色んなことを考えながら書いたのですが、果たして、私の考えていることがどの程度正しいのかもわかりません。

少なくともいえるのは法律を無視して、サービス残業を強いたり、明らかに安い待遇を従業員に押し付けて、ようやく成り立っているような事業は廃業したほうがいいと思います。雇用確保のために赤字ギリギリでやるのは正しくなく、本当に従業員のことを思うなら、余力のあるうちに生産して、多めに退職金を渡して、次の道に進んでもらうほうが優しさだと思います。

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でら
6 years ago

日本だと、会社を廃業する時には従業員に再就職先をあてがうのが普通であり、優しさです。
中高年の元従業員が再就職先を簡単に探せないのは少し考えればわかることで、本人だけでなく、妻と子供の生活もかかっています。

経営者は従業員とその生活を守っていることを常に念頭に置いて会社を経営するべきであって、会社に依存して生きている従業員を経営状態が悪いからといって簡単に切るような人は会社経営をやるべきではありません。

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ルシ
6 years ago

資産増加の源泉は、ご承知のように「借りる」、「もらう」、「稼ぐ」のどれかに当てまるでしょうから、結局この部分が減少すれば、社会から必要とされなくなってるということですよね。

資産増加って、大切な指標ですね。貸借対照表ってやっぱり大事ですねw

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カッペ
6 years ago

凡人にとって起業、創業=夢、人生ですから、単純なビジネスとして捉えるのが難しく、傷口を広げるのでしょう。嗚呼。

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