じゃあ、技術派遣

技術派遣について記事にします。

技術

自分の技術を磨きたいのであれば、技術派遣をするのはお勧めしません。なぜなら、雇う側の企業がその仕事は重要性が低く、外注化してもいい、と思っているから、自社社員として育成しないのです。つまり、ニッチ技術が身につくことはなく、汎用的な多少の訓練をすれば、誰でも身に着けられる程度の技術力で止まってしまうわけです。

いくら専門を一生懸命勉強しても、大学を卒業してすぐに社会で即戦力なんかになるわけがなく、長い時間をかけて、自分の技術の市場を価値を上げていくのが普通です。派遣で頻繁に職場を変えては腰を落ち着けて何もできません。会社の都合、世の中の景気でバンバン異動させられて、時間ばかりが過ぎているが、何の成長もない状態で放置されます。

特にローテク分野は経験工学がモノを言う世界であり、どれだけ長く同じ技術に接しているかが成長の鍵だったりしますので、大学を卒業したら、まずは腰を落ち着けて、自分の技術を磨くことに専念すべきです。技術的には良い上司、先輩の下について鍛えてもらうのが良いですし、また、精神的に不安を覚えるような派遣は向きません。

収入

若いうちは派遣のほうが収入がいいのではないかと思います。元々のベース自体が高めですし、サービス残業もないため、残業手当もフルでもらえますから、忙しければ、手取りで30万円くらいもらえることもあるのではないでしょうか? 正社員の場合は明らかなホワイト企業以外で残業手当をフルでもらえることは少ないです。

しかし、40歳になっても、大きくベースは変わらないでしょう。なんといっても、他社に助っ人として行っているだけなので、管理職にはなれませんし、管理的な仕事をしていないので、出来もしないでしょう。要はずっと一担当者レベルの仕事をし続けているだけの捨て駒なのです。

短期的には実入りが増えても、将来に繋がっているわけではなく、やれることは出来るだけ高い技術力を身につけて、出来るだけ高い時給を勝ち取ることしかありません。と言っても、技術派遣で年収1千万円に到達したって言う話を聞いたことないので、どこかで頭打ちになるのでしょう。それ以前にそれほどの技術があるなら、正社員として誘われないわけがないですし、フリーランスとして食っていくでしょうから、ずっと派遣していないのではないでしょうか?

メリット

技術派遣する取り立ててメリットはないと思いますが、何かを上げるとすると「入りやすいこと」だと思います。ボロボロの職歴であっても、理系学部出身で、経験が少しあれば、誰でも入れてくれます。理系出身でどうにもならくなった人にはいいリハビリになるのではないかと思います。

女性技術者で妊娠、出産、夫の転勤などでブランクが空いた場合のリハビリとしてはいいかもしれません。子供が小さい場合は時間通りに退社したいでしょうし、何年も働いていなければ、いきなりバリバリやるのは難しいですから、まずは肩慣らしをしてから、その後の身の振り方を考えてもいいでしょう。

しかし、新卒で行く意味はゼロだと思います。どんなに小さな会社でも、正社員で受け入れてくれるところを探すべきだろうと思います。新卒で入れば、どの程度か別にして、新卒教育を受けられますし、周りも温かい目で見てもらえます。日本企業のメリットってまだまだ終身雇用、年功序列的な雰囲気が残っているため、上司、先輩が親身に指導してくれることです。シンガポールの場合は必要以上のことを教えてもらえることはありません。

まとめ

私は新卒で技術派遣なんかになるのは大反対ですね。メーカー直系のところならまだいいのでしょうが、それでも肩身の狭い思いをするでしょうし、だったら、企業規模を落としたって、本体正社員がいいと思います。派遣である自分はそれなりの経験があっても、本体の新卒よりも下であるような劣等感にさいなまれるでしょう。

自動車業界でよくある「ゲストエンジニア」は帰るところがあり、修行だと思って、客先出向していればいいです。それでも精神的にきついみたいですが、前向きに見れば、部品しか扱ってない会社でずっといるより、自動車全体を勉強させてもらういい機会だといえるでしょう。これが海外メーカーへの出向なら、いい経験になることは間違いないです。

要するに「派遣」は「費用」であり、「固定費」ではないんですよね。企業からすれば、忙しいときにマンパワーを確保して、暇になったら、切ってしまうだとか、別会社扱いにして、給与テーブルを変えたりする「バッファ」に過ぎないわけです。こんな立場に理由もなくなる意味ってないと思います。

投稿者: シン

思いついたことを記事にして、コメントをもらって、議論するのが楽しくてブログをやっています。

“じゃあ、技術派遣” への 12 件のフィードバック

  1. 以前に、先輩の技術者に仕事ができるようになるためにどうしたらいいか?と質問したらたくさん失敗することだと言われたのですが派遣だと失敗したら派遣先の上司に粛清されますよね。
    派遣だとシンさんの以前のブログでおっしゃった優秀な部下になれないと派遣元に苦情がいき精神的に苦しくなります。
    私の会社は、出向で派遣社員として部品設計をやる人もいますが私自身は派遣という働き方が合わないので自社業務にしました。

    技術派遣を選ぶなら、自社開発や業務があること、メーカーの完全子会社で構想から出図まで必要なら生産ラインまで元請が貸してくれる会社を選ぶといいと思います。それならば、エンジニアとして成長できるのと安心して働けます。

    1. 派遣はケツ持ってくれる人がいないので、自分で何でも出来る優秀な人でないと潰れます。少なくとも子会社所属で、身内扱いでないと、辛いと思います。

      シン

  2. なぜ入社しやすいかというと客先常駐の会社は離職率が高い業界なんですよね。
    大量に新卒を入社させて、ついていけないと精神的にキツくなって辞めるケースが多いです。
    女性で簡単な技術で割りのいいパートで働く場合ならいいのですが、大抵は社員と同じ仕事を安くやらされて責任はしっかり取らされる感じです。

    だいたい派遣を使う部署は、簡単な仕事でない限り仕事がキツイか上司がパワハラ、モラハラの部署が多いです。

    1. 日本の派遣って、正社員の利権を守る為の犠牲なので、配属先はキツイ職場なり、雇用の調整弁として、不景気になれば、切り捨てられます。

      シン

      1. 私が以前にいた出向でいた請負職場は、元請会社が設計をやると人件費で赤字なので元請は旗降り役しかしませんでした。設計ができる人が指示を出すならいいのですが、できない人がやると設計が成り立たないです。

        また、ホワイト企業なのでできないプロパー社員は、仕事をしなくていい仕組みになっておりその仕事をやりましたね。

        ちなみに私は出向先でちょっとしたミスから出向から自社業務に戻りました。プロパー社員ならそこまで厳しい処分はないです。

        1. 旗振り役が未経験者っていうのは外資でもあるんですけど、日本企業は本当に多くて、元請けで新卒採用された素人同然の人が下請け管理していることすら珍しくなく、そんなんでは現場が混乱するのは当然ですけど、そこで異論が出ることもなく、強引に突き進みます。

          シン

          1. 正確に申し上げますと、簡単な工程や部品設計だけの経験で旗降りを担当する感覚ですね。日本企業ってそんなとこが多いですね。
            だからかもしれないですが、自社業務に戻ったときに図面が描けない人や会議ばかりやってる人とかがいっぱいいます。
            簡単な図面なら自前で仕上げるほうが安上がりだと思います。

          2. 実力でプロマネが決まるのでなく、所属企業の力関係で決まるっていうのは日本独特です。係長レベルで技術的なことはほとんどせず、管理しかしない、とか平気で言いますから、凄い国ですよ。

            シン

  3. 技術派遣してる会社は特定派遣が多いです。特定派遣とは、正社員で雇用してから客先に派遣することを言います。
    ここのブログをご訪問の皆様には、釈迦に説法ですね。

    記事で述べられてる通りですが、私も技術派遣にメリットは殆ど無いと思っています。日本の派遣の性質上、給与は派遣先の正社員より上回ることが殆ど無いです。

    わ わずかな給与も経営者にピンハネされるので、個人的には、国が派遣会社の役割を担えばいいと思います。

    1. 本当は特定派遣なんて、禁止にして、同一職務、同一賃金の徹底をした方が経済は活性化するだろうと思います。

      シン

      1. できる派遣社員から聞いた話ですが、不公平感が不満だそうです。
        技術者でもそんな扱いの会社が多いから理系を選ぶ人が減るのかな?って思ってしまいます。

        1. 日本は文系天国がずっと続いてきたので、専攻度外視して、大学ブランドだけを追って文系に入り、社格で仕事を選んで、社内政治に明け暮れる、ということが一番美味しい、と思われていたのです。その結果、新しいものが何も生み出さなくなり、どんどん衰退しています。

          シン

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