じゃあ、専門職

メディアで職業を表す時に専門職、という表現をすることがあまりにも多くて、本当かよ?、と疑問に思うことが多いのですが、乱発しすぎてないでしょうか?

定義

私は専門職の定義を学位、資格を持っていることがその職につく前提条件になっていることだとします。公的機関の認定がなければ、専門職ではないでしょう?そうでないと、勝手に自己申告で、専門職と名乗れてしまいます。メジャーな職業はほぼ間違く学位、資格のどちらかを要求されます。

事務系

一番疑問に思うのが、事務系専門職、という表現で、私は弁護士、会計士などの独占業務を持つ資格職以外には存在しないと思うのですが、メディアでは極めて多い表現です。単に法務課、経理課に勤めていることは専門職と呼んでいませんか?それどころか単なる事務系総合職を専門職と呼んでないかと思います。

ほとんどの日本企業で事務系総合職の採用に学部指定はありませんし、一括採用して、適当に割り振って行くだけで、大学時代の専攻は関係ありません。簿記二級とか持ってれば、経理課に配属されやすいのでしょうが、前提条件ではないし、独占業務もありません。

外資は法務課、経理課に採用するなら、新卒を取らず、資格を取って法律事務所、会計事務所での修行期間を終えた人しか選考しません。事務員、アシスタントなら、そこまで求められませんが、担当を持って主体的に仕事をする人が無資格であることは極めて珍しいですし、昇格もしません。

技術系

それに対して技術系はわかりやすくて、いい加減な採用をする日本企業ですら、技術系に関連学位を持っていない人を採用することはほとんどありません。最低でも、理学、工学の学位を持っていることが選考する大前提です。

外資なんかは専門との一致に非常にうるさく、日本では少なくない文系SEとかはほとんど存在しなくて、大学時代の専攻、それまでの職歴をベースにして、ひたすら技術力を試される面接をするので、専門性のない人はエンジニアとして採用されません。

学位がどうあれ、その学位と関係ないことをやっている人は専門職でもなんでもないし、工学博士だろうが、その分野と関係ない仕事をしているなら、専門職ではないと思いますよ。例えば、工学博士だけど、カフェの経営をしているなら、単に経営者であって、専門職ではないと思います。

技能系

調理師、美容師などのメジャーな職業は公的資格が存在しますが、例えば、プロ野球選手用のバット職人なんかは公的資格はないでしょう。企業内でマイスター制度があっても、それは公的資格ではないので、専門職とは呼べないと思います。もちろん、凄いとは思います。

であるなら、技能系職で専門性の高い職業は職人と呼べばいいし、なんで、専門職と無理やり呼ぶ必要があるのかわかりません。日本には職人を尊敬する文化がありますし、それで問題があるとも思えません。資格があろうがなかろうが、その道を極めるために突き進む人は尊敬に値します。

まとめ

専門職、という言葉の乱用は良くないと思います。きちんと学校で専門性を身につけた人、独占資格を持つ人に対して専門職、と呼ぶことで尊重すべきです。そうやってなんのスキルもない人と区別しないと、社会として専門家を育てる風潮にならないでしょう。

元々、日本では総合職、という曖昧な採用の仕方をする国で、その仕事に対してプロであるってことが求められない国です。どんな簡単なことでも、同じことを長く続けていることで、ノウハウが身について、早く正確になりますが、2-3年ごとに異動していると、何も身につきません。

色々知っているって、何も知らないことになりがちなので、これと決めたことを長く、集中的にすることで、市場価値が上がると思うのですが、日本では新卒で素人を取って、色々やらせて、会社の色に染めるのが好きなので、暫くすると、その会社でしか生きられない社畜を生みます。

どこの大学に行くかでなく、何をするか、が大事だというごく当たり前のことを子供に伝えるには文系に進んでも専門家になることは出来ない、という事をきちんと理解させないと、偏差値病に罹患するでしょう。

また、仕事は自分のスキルでするもので、会社名でするものではない、と理解させないと、企業名だけで選んで、惰性で仕事をする社畜になっていきます。社畜は世の中から必要とされなくなってきており、所属企業が倒れたら、共倒れになります。

投稿者: シン

思いついたことを記事にして、コメントをもらって、議論するのが楽しくてブログをやっています。

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