じゃあ、日本株の魅力

最近、日本株が魅力的だな、と思っています。猫も杓子もアメリカインデックスと言っているので旨味がないとともに、放置状態の日本株が魅力的に見えますね。

PER

多くの日本企業株は単なる収益率だけみると、一般的な指標を大幅に割り込むようなPERが当たり前です。時代から取り残された企業だとか、やらかした企業でもないのにPERは低いままです。誰も期待してないと言えます。

日本最大の時価総額を誇るトヨタ自動車も例外ではなく、10程度で放置されています。これはアメリカのGM、フォードも同じなので業界の特徴といえるかも知れません。ハードに魅力がないということでしょう。そして、日本はハードメインの国ですからね。

二番のソフトバンクはPERの出し方に疑問符がつくのでなんとも言えませんが、成長性、収益率からすると驚くほど低いレベルで放置されています。火がつくこともなく不意に上がってもすぐに落ちてきます。

まぁ、株は美人投票であり、収益率より成長性の期待値なので、これからよくなる可能性を感じない企業は誰も投票しないわけです。ベテラン女優ではなく注目の若手アイドルに有り金ぶち込むヲタクみたいなものでしょう。

低PERはそんなにどうということもなく、どこの企業でも伸び代がなくなったら閑散とするもので、要は過去の遺産で利益を出しているだけなので期待するべきものがないから低い数字が付いているんですね。

PBR

収益率だけでなく、資産に対する株価も低迷しています。PBRが0.5くらいでもへー、というレベルです。もはや、解散した方がマシというレベルですが、そのくらい放置されているのです。

資産というのもなかなか判断が難しいですが、処分できない不動産とかなら理解できますが、現金、現金相当を持っているのに有効活用しないから誰も注目しないんですよ。使わないなら株主に還元しろ!という話ではありますね。

一時、ファナックはネットキャッシュが一兆円越えというとんでもないことをしてましたけど、こんなのは優良企業というか、理解できない企業です。あそこは企業ではなく、宗教だからwとか言われるのはそういうことですよ。

他のケースだと意味のない株の持ち合い、シナジーのない子会社を天下り確保のために保持している日本企業は本当に多いです。官庁の役人がそうしているので大企業もそれに倣っているのでしょう。

例外は日立ですかね?優良子会社をサクッと切ったり、名門日立化成すら売っぱらって現金にするんですからアメリカンスタイルだと思います。まぁ、GEを見ると、それが正しいとも言えませんけどね。

限りある資産を株主のために有効に使っていくという意識がなく、無駄に現金溜め込んだり、効果不明の株の持ち合い、シナジーのない子会社保持なんかをし続けるのが日本企業なんですよ。

不透明

サウジアラムコの上場先が東京を検討中で、理由は不透明だからwというのは笑わせてもらいました。確かに日本企業は透明度が低いんですよ。きちんとアニュアルレポートで説明しない案件が多いし、役員報酬の定義も曖昧です。

叩けば埃が出まくるから旨味があると言えます。役員は個人支出に限りなく近いことを会社の経費で払わせていますし、それはゴーン氏が証明してくれました。ルノーではなく、日産に払わせたのは不透明だからでしょう。

明確に定義して契約を結び、その意味と可能性を認識しておく、という当たり前のことすらしてないんですよ。だから、日本企業はブラック体質と言われますし、不誠実な人たちというイメージになりつつあるんですね。

アメリカ企業が巨額の役員報酬を出しますけど、それは企業体も巨大できちんと説明義務を果たしてもらってるんですよ。株主の激しいツッコミに耐えて、納得させてもらっている正当報酬です。

日本企業は正規報酬を低めにしてグレーゾーンの報酬を受け取るとか、利益額に対して明らかに高すぎる役員報酬を設定します。株主、社員を舐め切っているんですよ。文句言わない馬鹿どもだと思ってるからするんです。

純利益の1割が役員報酬とか上場企業のサラリーマン経営者でしているとか、もはや横領ですよ。1%くらいが適正では?よほど大きな仕事をした人でせいぜい2-3%くらいでは?役員報酬が利益の1割になると投資を阻害します。

そのくせ、敵対的買収を仕掛けられてるのに、買収防衛策を取らないどころか、早々に白旗をあげるのは疚しいんですよ。経営者として責任を持って対峙するだけの気魄もありませんしね。役員とか言いながらサラリーマン気質です。

まとめ

大手のサードポイント、大将率いる村上ファンド、大将と袂を分かったエフィッシモ、とアクティビストが日本市場で暴れるのはこうした理由でしょう。正論を掲げて踏み荒らしていれば、相手から歩み寄ってきます。

株主総会で吠える根性があるなら日本株はオススメですよ。そうじゃない人には勧めません。権利を主張して戦う気がない人は食い物にされるだけです。物言う株主、企業両方から食い物にされるでしょうね。

日本人は自分のしていることを真剣に考えず、言われたことだけして、権利を勝ち取るために戦わず、アメリカは給料高くていいな、ドイツは労働時間が短くていいな、とか羨むだけの弱者です。

一度、徹底的に叩きのめされないと本気にならないのが日本人ですし、その手助けを物言う株主が促進しているだけということなのかもしれません。いずれにしても食い物にされるなら早めにされた方が時間分お得です。

15+

投稿者: シン

思いついたことを記事にして、コメントをもらって、議論するのが楽しくてブログをやっています。

「じゃあ、日本株の魅力」への12件のフィードバック

  1. 日本株興味深いと思いますが、魅力的には映りません。
    日本株といっても多岐に及び、あくまで小生の狭い知見ですが、
    日本を代表する会社の利益の源泉はハードメインです。
    魅力的に映らないのは、大規模投資した設備の保守点検要員を何となく雇用し、無駄な人件費がサービス料に乗っかり、競争力がなく感じるからです。

    ソフト業は粗利率高いので無駄がなく有望ですが、グローバルドメインは全てアメリカが牛耳ってます。せめて日本国内でも、、と思い、某ERPパッケージ会社に注目していましたが、これも経営難でボツ。

    この際、某保険会社みたいにもっとRPA進め社内の余剰人員を減らして、国家全体でスリム化を図って欲しい。

    好き放題言いました。

    0
    1. 私の書き方が悪くて伝わってなかったようですが、ペロスさんの見方は当たり前すぎるほど当たり前で、私もそう思います。だから、アメリカのソフト銘柄は狂い上げをして、これ以上買うのが難しいくらいの水準まで行ってます。逆に日本のハード銘柄はこれ以上下げるのが難しいくらい下がっており、それを「物言う株主」が攻め立てている、という記事です。逆張りをしないと勝てないなら、やはり日本のハード銘柄を選ぶのは正解だろうと思いますね。

      シン

      2+
      1. シン様
        小生の読解力不足です。失礼しました。昨今の投資状況を鑑みるに、仰る通りだと思います。

        0
        1. いえいえ、失礼なんてとんでもないです。

          IT革命は我々が生きてある間、進化を止めることはないと思います。ソフトはどんどん変わり、その主戦場はアメリカ以外にはないと思います。中国も中央政府の支配が揺るがないなら良い市場です。人権無視して実験ができます。日本は規制が強すぎるため、世界的に当たり前になりつつあるライドシェアすら始められてません。アイディアを活かす為の舞台がないんだからソフト立国できるわけありません。

          ただ、GAFA包囲網がこれだけ激しくなって来て、各国が混乱して来ているのに株価は高い位置から落ちません。更に買ってもいいの?というのは疑問です。年単位でホールドできるならともかく、半年一年先に必要な資金を米ETFに突っ込んでいいの?と言いたくなります。

          だったら、下げ幅がほとんどない日本ハード株は面白いと思いますが、株主総会で吠える位の気持ちがないと、待っていても魅力的な政策を示してくれることはないと思います。経営者にその気概はありません。

          シン

          2+
          1. シン様
            ご返信に加え、噛み砕いてのご説明誠に感謝申し上げます。
            全く同感です。
            天まで登る木は無いのと同様に、GAFAの永久の栄華を夢見るのは危険だと考えます。しかし、ITを使った革新的な製品で飛躍的に世が便利になっているのも事実。

            そして、日本が規制が強いのも仰る通りで、孫正義氏もこのままだと日本は発展途上国になるとも言いました。
            ただ、小生の見解としては、株主総会で物申す程度では変わらないと思います。
            大企業に巣食う病理は、もう外科的な方法でしか解決を見出せないほど闇が深いと感じています。

            例え、的確な指摘を株主総会でしても、どうでもいい仕事を作り出し、本来なら会社の荷物でしか無い社内政治家が、政治家と結託して有耶無耶にされます。

            話は飛びますが、橋下さんの凄いところは、はぐらかずに、責めは受け、追求する事は徹底的に追求していった事です。

            今の日本にはこのような政治家がいません。株主総会で物申すのも大事ですが、規制をぶっ壊して日本を再生するビジョンを持つ政治家の登場を待ちたいです。

            2+
          2. >ただ、小生の見解としては、株主総会で物申す程度では変わらないと思います。

            単に発言するだけでは黙殺されますから、1%以上買って株主提案権を行使、それでもいうことを聞かないなら3%以上買って帳簿を開示させ、不正、不実があるなら役員解任請求権を行使したら良いと思います。

            >話は飛びますが、橋下さんの凄いところは、はぐらかずに、責めは受け、追求する事は徹底的に追求していった事です。

            彼は行動します。言うだけの評論家ではないし、言うことで反撃を受けることも覚悟しています。コンビニすら自由に行けない、家族すら嫌がらせを受けることも覚悟して戦うなら何かが変わるでしょう。

            日本は誰かがなんとかしてくれることを願っていても何も変わらないくらい自浄作用がありません。だったら、出て行くか、変えるために動くか、しかありません。どちらもしないなら食い物にされるのは当たり前です。選挙も行かない情弱など、既得権益は一瞥もくれません。

            シン

            1+
  2. 資本主義が機能していなかった日本にも物言う株主が表れ、会社の所有者である株主の意向で、無駄だらけの組織を再編し、「株主に利益を還元できるようになって株価が上がる」というような、膿を出し切って健康体に戻る、という視点では伸び代(というべき?)がある会社が日本にはまだまだ眠っている、ということでしょうか。

    確かにそうだな、とも思いつつ、この記事を読んで私は改めて米国の影響というものについて考えさせられました。

    世界で最も資本主義が機能しているのは米国であり、結局日本で起ころうとしていることもAmericanizationであり、だからこそ中長期で見れば、米国の可能性というものに抗いがたい魅力があるから、アメリカインデックスをみんな買うのかなとも思います。

    GAFAやマイクロソフトなど、個別の銘柄がまだ伸びるのかはわかりませんし、もっと言えばハイテク企業がいつまでアメリカを牽引するのかもわからないのですが、結局のところ資本主義という仕組みが成り立っている以上、どんな形であれ、経済成長が続くことが是であり、そのために常に新陳代謝をすることを厭わない米国が世界を牽引し、長い目で見ればずっと成長を続けるという構図はそう簡単には変わらないのかな、とも思ったりします。
    お金が回る米国だから、ハイテク業界が成熟しても、また次の産業が生まれ、成長し、経済を牽引するということなのかなと感じています。

    3+
  3. 9/4記事から物の見事に大型株中心にトヨタはじめシンさんの言った通りに上がってびびりました。

    0
  4. シンさんやここにコメントを書いている人は全員、株主資本主義の観点から書いていますが、株主資本主義もこれからどうなるんだろうかと思います。
    世界で最も資本主義が機能しているのはアメリカと書いている人がいますが、実際は「株主資本主義が最も機能しているのは米国」ということですから。
    PERとかPBRといった指標や、社内の余剰人員を減らせといった意見も、完全に株主資本主義目線の指標ですし。
    株主資本主義が行き着くところまで行けば、どこかで反動が起きるのではないでしょうか。例えば、ある日大企業の多くが一斉に非上場に動くとか。
    そういったことをこの記事を見て思いました。まあ、それが最初に起きるのはアメリカということになるんでしょうけど。

    3+
    1. 好き勝手に経営してわかる奴にわかればいい、というスタンスなら上場するな、という話です。商業音楽はしない、と好き勝手にやりたいならメジャーデビューするな、という話です。インディーでやり続ければいいでしょう。

      >まあ、それが最初に起きるのはアメリカということになるんでしょうけど。

      日本で先進的な事例はほとんど産まれません。とんがった企業の非上場化もアメリカで始まり、日本に波及するんでしょうね。

      シン

      0
      1. 特に思うのは、労働者をたくさん雇った企業はもっと評価されてよいのではないかということです。
        企業は株主から見たら利益を産み出すものですが、社会から見たら雇用を産み出すものです。
        社会的責任という観点からみたら雇用の拡大は最も役に立つもので、好き勝手な経営とは対局に位置するものだと思いますが、どうやら今の株主は評価しないようです。

        3+
        1. >企業は株主から見たら利益を産み出すものですが、社会から見たら雇用を産み出すものです。

          雇用を生み出すのは素晴らしいことです。トランプ大統領も雇用、雇用、と連呼するのは雇用なしに経済成長なく、支持も得られないという当たり前のことを徹底しているのだと思います。それはどの国の指導者も同じです。

          雇用維持を名目に投資、変化を嫌い、無駄なことをさせ、サービス残業を強い、有休消化を拒むという違法行為を恥ずかしいとも思わない経営は悪でしかありません。存在意義のない社内官僚、事務員、単純作業者を維持するくらいならサッサと切り捨てることで良い循環になると思いますよ。切られる方も意味のないことに時間を使うより、意味のあることを自分で探して取り組む方が良いと思いますね。

          シン

          5+

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