じゃあ、海外大学にまつわる嘘

海外大学について、根拠もない、裏も取ってない嘘をつく人がいるんですので、これを取り上げたいと思います。

入るのは簡単

当たり前ですが、トップスクールに入るのはどこの国でも大変だし、Fラン大学はどこの国にでもあります。入試で求められる要素が国によって違うだけで、そこには熾烈な競争があります。例えば、アメリカでは学力以上にリア充度が求められるので、その点で熾烈ですよ。

シンガポールの国立大、アメリカの州立大など、一定以上の学力を持って入れば、地元民を優先的に受け入れる中堅校はありますが、上位層から中位層まで同じ大学に入るので、入学者の学力差に幅があるだけで、誰でも無作為に受け入れているわけではありません。

中堅校の受け入れ水準は日本で言うところの駅弁国立くらいの学力は必須ですし、そんなに簡単だと思いませんが、何を根拠にして簡単だと言うのでしょううか?あたかも、自分が経験してきたように、海外なら、それなりの大学でも、Fランのように誰でも受け入れるような言い方は嘘です。

オーストラリアなど、教育立国というか、教育を外貨獲得の手段に利用するようになった国だと、かつてはクオリティースクールとして知られていた大学が外国人料金を取るために出来の悪い外国人をほとんどフリーパスで受け入れるようになっていますが、そこまで落ちぶれた大学はFラン扱いをされます。

出るのは難しい

入るのが簡単、というのとセットにして、出るのは難しい、と口にする人がいますが、これも嘘です。世界中どこでも、Fランは信じられないような低レベルの学生に卒業証書を授与しますよ。まともに英語も通じない人が英語圏大学の学位を持っているケースはザラにあります。

日本は文系だと、東大ですら、ほとんど大学に通わず、卒業する人がいますが、そんなトップスクールが他に存在しない、と言うなら、本当です。大学より、公務員、資格予備校に熱心に通う東大生は異常です。

海外のトップスクールでも東大と同様に文系は学校で学ぶことが社会で役には立ちませんが、実践に出来るだけ即したカリキュラムを組もうとはしています。とは言え、海外大学の文系は実践的なので、大学で優秀な人間は社会でも活躍する、と言うことはありません。理論、交渉テクニックを学んでも、実践に勝る訓練はないからです。

文理の差がない

更に海外大学は文理の差がない、と言う嘘をつく人もいますが、アメリカでは入学時点では明確に学部分けが行われておらず、教養学部のような形で受け入れ、3年次に学部振り分けをする大学が多くあり、リベラルアーツカレッジのように卒業まで専門を学ばない大学がある、ということを拡大解釈しているのでしょう。

アメリカの大学の多くは複数専攻も可能で、文理を両方専攻することも可能ですし、食っていく専攻、趣味の専攻を分けて、ダブルメジャーにする人もいます。そうなると、重複単位にならないので、かなり大変なので、相当頑張らないと、留年する人もいますが、趣味の専攻をどうしてもしたい人はそうします。

最終的に取得単位で発行される学位は文系のArt, Social Science 理系のEngineering, Science に分類され、就活、転職の時に取得した学位の種類は確実に問われますので、海外大学では文理に差がないわけがありません。

リベラルアーツカレッジは修士へ進むのが前提だから、学部では専門をしないだけで、大学時代の専門は仕事を探すうえで極めて重要視されるのはどこでも同じ、それどころか、日本よりも厳しいので、キャリアチェンジには大学に通いなおす必要があったりします。

まとめ

どこの国でも文系は事務系天国の日本以上に余ってますし、大学ランクは存在します。日本が特におかしいこともなく、世の中が競争社会である以上、当たり前の話です。目の前の現実から逃避して、海外大学におかしな理想を押し付けるのは止めた方がいいですよ。ダメな奴はどこに行ってもダメだし、できる奴はどこに行っても頭角を現してきます。

日本の高校で落ちこぼれがアメリカの大学に行けば、環境の違いで、更に落ちぶれることはあっても、ガツンと伸びることなんてありえません。日本で燻るサラリーマンが海外の誰も知らないようなヘボMBA取っても、何にもならないのも同じです。スラムダンクでも読み直して、谷沢君がどうなったか、をもう一度考えてください。

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投稿者: シン

思いついたことを記事にして、コメントをもらって、議論するのが楽しくてブログをやっています。

「じゃあ、海外大学にまつわる嘘」への11件のフィードバック

  1. 外国人の先生が、日本の文系の学生の姿勢が酷いって言ってたのは本当みたいですね。文系で勉強することが役にたつかは別にして。
    理系の学生のが真面目に講義に参加してくれるとか言ってました。私の考えでは真面目というより、全部専門科目で埋めると勉強が大変なので出席と課題でイケる科目だからきてるだけだと思いますが。

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    1. >全部専門科目で埋めると勉強が大変なので出席と課題でイケる科目だからきてるだけだと思いますが。

      これは確かにありますw 出席しなくても、試験さえ取れば単位が取れても、とてもじゃないくらい太刀打ちできない講義は避けて、ともかく出席して、課題をこなせば、単位がもらえる講義に行きやすいものですw

      シン

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  2. 確かに、海外の大学は入るのは簡単、出るのが難しいという風に思っている日本人は多いですね。
    簡単といってるのは、おそらく英語学校や大学構内にあるESLを指してそういっているのではないかと思われます。
    もしくはコミカレでしょうか?

    私の知っている範囲で、英語学校やESLから正規4年制学部卒業までいった日本人はかなり少ないです。
    たぶん全体の5%もいないだろうと思います。

    もともと英語という壁があるのに、日本はダメでも海外でがんばればいい という発想があるのが理解に苦しみます。

    私自身は日本の大学卒業後、一旦就職活動をして しばらく勤務しましたが、おやじ社会に辟易して、趣味で通っていた英語スクールを通じて、まずはESLのある大学へ編入しました。
    学生ビザで当然就労可能なビザではないので、バイトで学費を稼ぐことはできないのと、できるだけ日本人のいないところ そして物価の安いところで検索してひっかかった、ものすごい中部の田舎街の州立大学です。
    ESLからミシガンテストを受け、そして正規学部へめでたく編入できたのが半年後。
    この大学は外国人にも非常に厳しく、辞書(当時はインターネットも携帯もない時代)を授業に持ち込み不可 でしたので、毎朝早く起きて予習、わからない単語は授業前に調べてノートしておく。授業後は復讐、テストの勉強。やはり分からない単語はここで調べまくる そんな感じでした。
    多分、私の人生で一番勉強した時期ではないかと思います。

    勉強も大変でしたが、一番辛かったのは食事でした。
    時代も時代、ましてや中部の田舎町なので、アジア系はほぼ皆無で、普通のスーパーにはお米は売っておらず。
    (今は米系のスーパーでもお米は売られています) 市内で唯一のチャイニーズ・レストランは これがチャイニーズ?というようなまずーいものしか出さないお店しかない。
    キャンパス内のカフェテリアは激まずい。。。 唯一おいしいと感じたのがアイスクリーム(苦笑)

    3ヶ月くらいたったころ、白いご飯が食べたい!日本食が恋しい!と発狂しそうになりました。
    唯一の救いが たまにアジア系の学生で募って 他州のアジア系スーパーに行き、お米やカレーのルー、調味料等を買って、自炊することくらいでした。

    少し話題がそれましたが、私自身、最初のメジャーは Astronomy (宇宙科学・工学)だったのですが、まあ単にすきだったからなんですが。。。しかしこれでは就職に結びつきにくいと思い、途中からメジャーをComputer Science に変更しました。まあ、今から思うと 正しい選択だったかな?と思います。

    最近、絶対に食いっぱぐれないだろうと言われているのは、Under Graduate では Computer Sciecne (もしくはIT系の他のメジャー) & Accounting/Finance のダブルメジャーのようです。

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    1. 一昔前の留学生ですね。

      今はアメリカに限らず、ほとんどの国、かなり田舎のスーパーにすら、米、ラーメンなどのアジア飯が置いてありますし、オンラインショッピングで買えばいいので、食事の苦労はありません。それこそ、北米、南米に移民した戦前の移民は本当に苦労したのでしょうし、ガッツが半端なかったのだと思います。そういう意識でやっている新興国出身移民と日本人がガチンコ勝負しても、メンタルの時点で負けてしまいます。だから、きちんと日本で準備して、勝ちやすい環境を作ってから行くべきで、安易に海外移住を煽る業者には憤りを感じます。

      シン

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    2. かりりん殿
      宇宙工学を専攻だと機電系やコンピュータサイエンスへの就職はアメリカだと厳しいのですか?
      日本ですと明らかに数学系に近い情報科学だと技術系の就職は不利なことはありますが学科では応募ができないわけではないです。
      教えてください。

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      1. ニコ様

        日本と同じで、アメリカも大別して文系、理系と分かれますが、就職の際 何を専攻していたかで、就職先は別れます。日本だとまだまだ新卒採用が主流で、教育して、育て、あわなければ別部署へ異動 もしくは 他の部署でも経験させるようなことをやっているようですが、米系企業ではまずそれはありません。専門毎に細分化されており、募集要項にも明確に Requirement (必須スキル 及び 必須最終学歴及び学部)が書いてあり、当てはまらない人は一次審査(書類選考)の時点で淘汰されます。新卒採用の場合は特に何を専攻していたかを重視されます。例えば宇宙工学専攻で卒業した場合は、B.S Astronomy (* B.S = Bachelor of Science ) の略になり、これだけですと就職先はNASAや航空宇宙博物館職員、航空宇宙技術研究所、米軍研究機関 や 大学研究所職員、もしくは 大学職員 等に限られてしまうでしょう。 対して コンピューターサイエンスは Industry (業種)は関係なく、ITの応募があるところで求められるスキル、及び最終学歴がマッチしていれば、就職先はかなり幅が広がります。またアメリカもほぼどこでも最初の3ヶ月は試用期間があり、3ヶ月以内であれば、Candidate (応募者) もしくは Employer (雇用主)から シンプルに、法的にも何の問題もなく、辞める もしくは 正社員登用なし (つまり不採用) にすることができるようになっています。専門性重視、即戦力、使えなければクビです。他部署に部署異動ということはまずなりません。そういう意味では日本より厳しいと思います。 因みに機電系へ就職する場合は B.S Mechanical Engineering 等になります。 ご興味がおありでしたら www.monster.com や http://www.indeed.com, linkedin のような就職、転職専門サイト(日本語サイトのあるところもありますが、あえて英語のほうで) 等を覗かれてみるといいかと思います。

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  3. かりりんさん、
    いつもかりりんさんの生の体験談には、気合いというか、外国の地で生きるガッツに頭が下がる思いです。確かに食事は合わないと発狂したくなりますね、私は現地生産の調味料(マヨネーズ等)に色々言いたい事があるのでお気持ちよくわかります。。。

    かつての日系アメリカ移民や、ブラジル含む中南米日系移民一世位の気概がなければアウェイの外国では成功は難しいと思いますし、豊かになった現代の日本人にそうまでして外国で生き抜く必要性、その覚悟があるのか甚だ疑問です。私も海外に住んでいる為、かりりんさんの文を読んで、まだまだ努力が足りないな、と喝を入れられた気分です。今日からまた頑張ろうと思いました!

    自分の話で恐縮ですが、つい1年程前までネットの広告欄に「新興国の〇〇で働こう!」みたいなのばっかりだったのが、最近「日本はあなたを待っている!」みたいな、甘ったるい日本への転職モノばかりになってきたんですよ(笑)なんかマッチポンプな気がして思わず笑っちゃいました。
    かりりんさんがいつもおっしゃってる通り、日本は短期旅行に行くには最高の目的地なので、これでサビ残等の意味不明な就労環境さえ改善されれば、私も帰りたいくらいです。
    今後も有益な提言をしていただけたら、嬉しいです。

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    1. 筑波山さん

      こちらこそ、コメントいただきありがとうございます。
      私も、コメントを書きながら もっと渇!をいれなければと思いました。
      最近、だれきっているので。。(笑)

      オヤジ社会がなくなり、性別、年齢関係なく経験やスキルを重視してくれる社会に日本がなれば、私だって帰りたいです。
      でも残念ながら、私が定年の年齢に達するまでにそうなることはないだろうと思っています。
      狙うとしたら逆駐在ですね。
      米本社採用、勤務地東京 みたいな感じで。

      まあたぶん、このままアメリカで定年まで仕事して、貯金したお金で実家に近いところに家を買い、もしくは実家をリフォームして老後をぬるりと日本で過ごすのかもしれません。
      定年後、ハワイもいいなーと考えたりもします。
      5年以内には結論を出さないといけないですね。

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      1. 続投 失礼します。

        確かにマヨネーズは、私も最初 マヨネーズのくせになんで甘いの? と怒りすら覚えました(笑)
        あのなんともいえない絶妙なすっぱさがないんですよね。
        慣れれば、まあそれなりに。。。OKになりましたが。
        やはりマヨネーズはキューピーがいいです。

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  4. 少し前の記事になってしまいますがコメントさせて頂きます。

    米国の大学は入るのは簡単と言われることがありますが所謂名門校や州のトップ校となると競争が激しく、学力のみで入学できる日本とはまた違った難しさがありますよね。

    私も米国大学院に在籍している身ですが、入学するのは簡単だ思い込んでいる方に海外進学について聞かれる度に辟易してしまいます。

    誰がそんな無責任で適当なことを言い出したのか本当に不思議です。

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    1. 誰かが言い出したことが広まったのではなく、定期的に色んな人が根拠もなく言うから嘘が流通しているのでしょう。りんごとオレンジを比べるようなもので、全然システムが違うので、難易度を比較するのはきわめて難しいですが、競争の熾烈さはどこも似たり寄ったりだと思います。

      シン

      1+

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