じゃあ、交渉

どんなことも交渉が必要であり、何もせずに自分の思い通りになることなどほとんどありません。

諭す

一般的な交渉って、お互いの条件闘争であり、折り合うレベルを探り合うことです。出来るだけ自分に有利になるようにあの手この手でやり合います。最初の段階は諭すことからスタートであり、なんとかならないかな?、と優しく言います。

その段階ならお互いに色んなことをいいながら腹を割っていくことで、打ち解けてきて、良好な関係になっていくこともあります。大きな交渉になるとメールより電話、電話より面談、面談より食事、食事より呑み、と、よりリラックスした状態にしていきます。

接待、会食がなくならないのは当然と言えば当然であり、大きな決断をする時に相手のことを知るための時間を欲しがるのは当たり前だからです。ゴルフがビジネスと深く結びついたのが、アマレベルでは体力より、精神力のゲームであり、長時間一緒にいるため、お互いのことを理解しやすいからでしょう。

お互いに納得できる地点に来たら交渉成立であり、折り合うことができた、ということで、一先ずの決着になります。関わることに得のない相手でないなら、良好な関係を築くに越したことはなく、やりすぎた交渉は長期的に得になりません。

相手に不信感が残るような不公平な決着にすると、次の交渉に差し支えます。交渉以前から身構えたり、交渉自体を拒否されたりします。ころころ担当者が変わる業界だと、焼け野原にしがちで、次の交渉に自分が臨むとは限らないので、その場で最大の成果を出す為にゴリ押しするんですね。

買収

まともに交渉が成立しないと、買収に動くことが多いです。日本、日本人は良くも悪くも杓子定規な対応をするのでなかなか賄賂を受け取りませんが、多くの国では買収の基本は賄賂です。役人に札を握らせて通してしまうのは良くあることです。

次はハニートラップで、お金に不自由してない人でも、やることはやりたいので、女をあてがわれたり、自らの身体を使った肉弾戦に持ち込もうとします。交渉相手が女性だと、ハニートラップは難しいです。それでも、担当を女性あしらいの上手いイケメンにすることで、女性権力者が軟化することはありますね。

他には家族を使ったものがありますね。バカ息子、バカ娘を一流大学、業界にねじ込む、という賄賂も割とあります。ゴーン容疑者の子供は全員スタンフォード大を出ており、その寄付金は日産に出させ、日産のお金で娘にダサいファッションブランドを立ち上げさせていたみたいですが、割とあることです。

人間は欲に弱く、お金を欲しがり、自分が持っているお金に満足している人でもセックスは欲しがりますし、性的に枯れた人であっても自分の家族、特に子供、孫は可愛くて仕方ないもので、彼らに利益を与えられるならなんでもするんですね。

脅し

交渉が決裂すると、自分の持っている力で相手を妨害する、と脅していくしかありません。それが軍事力であり、持っている軍事力の差が脅しの大きさです。だから、アメリカは巨大な軍事力を持ち、中国もジャブジャブとお金を使って軍備をします。

軍事力で敵わないと思うと、名誉に関わるようなことを喚き散らす、という手段に移行するしかなく、国際機関、裁判、警察、役所などの公的機関に垂れことで名誉を損なう恐れのあることをチラつかせながら交渉します。

それが本当か、嘘か、はあまり関係なく、利害関係のない人はどうでもいいのです。竹島も、尖閣諸島も、当事者以外には興味があることではないので、色んな取り引きをしながら自分の味方をするように要請するわけですね。

多数決的に大多数に反対されると、強者と言えど、黙っていることはできず、結構精神的に来るものです。ただ、圧倒的強者なら、それも無視してしまいます。アメリカ、中国なんかは国際協定をガンガン無視しますが、怖くてなかなか正面切って文句も言えません。

最後の最後は気迫がモノを言うもので、一歩も引かない、刺し違えてでもタダでは終わらせない、と決意すれば、割となんとかなるものです。これが日本人はすごく苦手です。相手の気迫に押されて、自分が正しいことですら、我慢してしまう事が多く、食い物にされるんですね。

まとめ

個人レベルですら、本気になって相手に詰め寄れば、そう簡単にはやられません。ブラック企業オーナーだろうが、パワハラ上司だろうが、行政指導食らうのは怖いし、SNSなどで実名、特定可能な形で晒されるのだって嫌に決まっています。どんなに立場が弱くても、戦う方法はありますよ。それをする気がないなら、やはり持っている力がもろに結果になります。

黙っていたら、食い物にされる厳しい国ほど、気迫が重要です。アメリカでは些細なことですぐに裁判ですし、中国では自分の意志が通らないと、強烈な勢いでわめき散らして、場合のよっては駄々っ子のように泣き喚いて相手を恐喝します。

だから、今までの日本は快適で黙っていても、自分の順番は来るし、ある程度話し合うことで、適当に折り合うことが出来たのですが、それが通用しなくなりつつあり、世界標準の交渉力が求められる時期に来ているな、と思います。ナアナアにできるほど、お金もないし、技術力もありませんからね。

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マグナム
5 years ago

某中華系ネットワークメーカーの騒動も該当しますね。
国内装置を全てリプレイスとなると、とんでもない金が掛かりますが、誰が負担するのでしょうか。
米国のCiscoにとっては最高に美味しい話ですね。

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綿苗
5 years ago

>世界標準の交渉力が求められる時期に来ているな、と思います。ナアナアにできるほど、お金もないし、技術力もありませんからね。

ここまでくると、逆に日本がある程度凋落してよかったなとすら思いますね。
議論、交渉どころか会話が成立しないオジサン、オバサンが日本企業に大量に飼われている現状です。
体力が無くなって、本気で追い込まれてはじめて、現状を理解するというものです。

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