じゃあ、へトヘト証券

野村證券のことをヘトヘト証券と言いますが、社章がヘトヘトに読めるからだそうです。実際、証券営業というのは心身ともにヘトヘトになるものであり、一部の適性を持つ人以外には苦痛で仕方ない仕事です。

まずは野村證券の光を書いた本を紹介しましょう。筆者は外村氏、野村證券が海外進出して行く際に先鋒として社費留学でMBAを取らせてもらい、ロンドンの代表者を務め、凱旋帰国して副社長まで上り詰め、再びロンドンで大きな成果を出し、ブラックロック日本法人で顧問として老年まで過ごした、という絵に描いたようなサラリーマン成功者です。

たぶん、新卒はこういう人を夢見て野村證券に入るのだろうし、実際にこういう人はいないわけではありません。利益率が高い分、他の業界よりも社費留学をさせることが多いですし、社内で出世できなくとも、外資に移って大きな実績を作ってファッキューマネーを作る人だって珍しくありません。

この本はへー、という程度でオススメはしません。バブルの頃、リーマン前に国際金融でどんなことが行われていたのか、ということ日本勢の立場がどんなものだったのか、という程度の参考情報にはなると思いますが、それ以上には得るものがありません。いつも言いますが、成功者からは学ぶことが少ないからです。

私はこちらの影の野村マンが書いた本をオススメします。これはエゲツないことをガンガン書いており、大丈夫か?と言いたくなりますが、理由があってぶっちゃけています。外村氏のような成功者には絶対に書けない内容が記してあります。

筆者、横尾氏は元野村トップセールスで退職独立し、オリンパスの顧問をして不正会計に関わって有罪判決を受けています。執行猶予がついたオリンパス経営陣に対して、彼は執行猶予がついていません。それをひっくり返すために書いた本です。オリンパス事件だけ書いても注目を集められないので野村證券も書きました。

前半部分はエゲツない野村営業について延々と書かれています。顧客を「嵌め込む」と当たり前のように言い、金持ちの情弱をたらしこみ、インサイダー取引で意図的に顧客沈めて行く極悪営業を包み隠さず書いています。緩い時代だったのでしょうが、今なら即警察沙汰になるようなことを平気でしています。

そんな極悪営業で頭角を示し、抜群の頭のキレによってガンガン出世していき、役員一歩手前の大型店支店長まで行ったところで退職をします。外銀に押されて将来性がなくなったというのもあるでしょうし、サラリーマンでは上がりはしてれていると思ったのもあるでしょう。

そこからオリンパスに嵌められる話が書いてあるのですが、専門的な話が延々と続いてあまり面白くありません。だから、編集者も野村時代を前面にして編集したのでしょう。前半であれほどキレキレの判断をしていた人と思えないくらい良いようにやられており、知らなかった、騙された、というような言い訳が延々と続きます。

ただ、オリンパス事件は筆者である横尾氏グループが嵌められたのは事実のようで、偽筆サイン、辻褄の合わない入国記録はあるようです。とは言え、完全に無実だとは思えませんし、仮に全く知らなかったなら前半人生のツケが回ってきたんだろう?と言いたくなるくらい嵌めてきた側です。

まとめ

やはり、犯罪者まで落ちた人が語る半生は勉強になりますよ。これから証券営業をしようと思っている人は両方是非読んで見てください。確実に儲けようと思うなら情弱を嵌めることしかできないという金融の本質を知ることができると思います。

また、日本の司法は韓国を笑えないくらい感情的だなぁ、と思わせられます。

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