じゃあ、インド

前に書いて好評をいただいたインドについて、もう一度書きたいと思います。

人口

人口ボーナス、という観点からすると、ネクスト中国はここしかないと言えるのではないかと思います。10億人を軽く越える人口を抱え、さらに人口が増え続ける巨大な市場は誰にとっても魅力的に移るでしょう。基本的に経済成長は人口ボーナスを伴ってするもので、人口オーナスを迎えた国に成長はありません。

インドはその周辺国も市場に組み込むため、パキスタン、バングラデシュ、スリランカなど、宗教対立があるものの、同一市場とみなすことができるもの魅力です。無関係な人間からすると不思議なのですが、あれほど国同士が険悪で、核で牽制しあっていても、個人間では協力関係にあり、特に海外に出るとその傾向は顕著です。

つまり、西アジア系の心を掴むビジネスができるなら、一網打尽に巨大な市場を掴むことができるので、いろんな企業が西アジアにアプローチをかけています。特にITでは西アジアを無視して成り立たないのが現状で、巨人であるMicrosoft、Googleの雇われ社長はインド人です。他にも医療関係者の多さからジェネリック医薬品など、存在感を増す一方です。

多様性

とは言うものの、インド一国だけでも、非常に多様性のある国であり、言語、文化、考え方が地域、階層で大きく違う点で中国と大きく違います。これはニューデリーの中央政府の権力が地方まで行き届いていないためです。

インドにおいて、事実上の共通語はヒンディー語ではなく、英語になっていて、ニューデリーが絶対の地位を持つわけでもなく、各地の大都市、ムンバイ、コルカタ、ハイドロバード、チェンナイ、バンガロールなど、それぞれが独立したような形になり、EUに近いイメージの連合国です。

更に同じ地域でも、未だに根強く残るカースト制度のため、階層間で交流が少なく、別れて生活を何千年してきたわけです。親の職業を継ぐことしかできない封建制度が未だに残っている保守的な国です。これを変えたのがITであり、外資の参入、新しい職業のため、カースト制がうまく働かず、徐々に身分差が壊れつつあるわけです。

成長

中国人よりインド人が得意なことは英語力、交渉力、論理性などがあげられ、この強みがアメリカでのインド人の成功に結びついていると言っていいでしょう。実際、ピチャイ氏、ナデラ氏、アローラ氏はインド育ちのインド人であり、大学卒業後、アメリカに渡り、アメリカ企業でのし上がっています。

そのため、インドはITから成長していくでしょうし、実際、バンガロールはIT業界の下請けとして、確固たる地位を築いており、この辺りが製造から発展を遂げた中国との違いで、実際のものを介在しないサービスを軸にして、成長していくのだろうと思います。サービスの下請けをする上で、世界語である英語の通用度が高いのは大きなメリットになります。

例えば、プログラミングの下請けだけでなく、経理外注、テレオペ外注など、事務処理を先進国企業から請け負うことで、物価差から仕事を取り続け、物価差が埋まるまで快進撃を続けるでしょう。一物一価はこういう形で進むので、先進国の人間が付加価値の低い仕事をしていると、発展途上国の人間に仕事を奪われることになります。

まとめ

私はインドの成長は間違いないですが、その成長は中国よりも緩やかに進むのではないかと思っています。理由はインドは中央政府が強権的ではないので、何かしらの政策を決めても、地方まで徹底せず、途中で様々な人間がお金を掠め取っていくので、出来上がるものは酷いものです。その点、中国も汚職は酷いが、中央政府は絶対なので、決まったことを無視するような汚職はしません。

ただし、ITをベースとしたサービス業を軸とするなら、製造業と違って、投資、準備期間が少なくて済むうえ、軌道に乗り出せば、一気に成長が可能なので、うまく先進国で持て余した事務処理サービスを一網打尽に請け負うことに成功すれば、一大サービスセンターとして成立する可能性もあります。実際、金融の事務はインドに移りつつあります。

私個人としてまずは間接投資からインドに関わりたい、と思っており、インドの成長を取り込める先進国企業株をいくつかピックアップして、タイミングを見計らって、買いたいと思っています。日本企業だと、スズキは財閥のマルチグループと手を握って、インド市場進出に成功しています。

インドは財閥の国であり、オーナーは強権的といえるほどの力を持つので、うまくやりたいならトップセールスが必須で、オーナーの力の強い会社が有利で、スズキの名物会長が健在の内はうまくいくのではないかと思います。(私はスズキを推奨しているわけではないので、仮にうまくいかなくても、責任は持ちません。投資は自己責任でお願いいたします。)

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