じゃあ、ポンプ、水処理

これもリクエスト記事です。

頼まれる記事のハードルがどんどん上がってきて、私の勉強になるのは良いことですが、割りに合わないくらい時間を食われるようになってしまいましたw でも、楽しいので、割りを考えずに、知的好奇心をくすぐられるテーマは積極的に引き受けたいと思います。というか、断ったら、負けだと思っているので、どんな無茶振りに対しても、明らかに問題のある場合を除けば、断らないようにしようと思います。

ポンプ

ポンプ業界って、まさにB2Bで、最大手であっても、一般的に知られている会社ではありません。私が知る限りでは荏原製作所が業界最大手なんですが、読者さんの大半は知らないだろうと思います。私も名前は知っているし、大まかな業務内容は知っていますが、以前から興味を持っていたわけではありません。

企業、業界分析は財務諸表が基本ですから、今回もedinetを利用して、各社がどんな動きをしているのか?、を確認することから始めました。その中でわかったことはポンプ業界はプラントエンジニアリングの一部門と言って良い存在であり、官需、半国策プロジェクトに付随して、ビジネス展開をしています。

その意味では土建に近く、プロジェクト規模も桁違いに多いですが、失敗した時のリスクも桁違いに大きく、私が見た限りでは特別損失処理したり、裁判になっているケースも見られます。特に海外案件が増える中、国内案件とは比較にならないリスクと向き合っていく必要のある業界だと言って良いと思います。

将来性があるテーマとして、グリーンテックは常に上がるのですが、ポンプ、水処理業界はその中に入っています。ポンプ業界の会社で風力発電開発に携わってたり、ポンプは水処理に大きな影響力を持つので、地味な業種に見えて、熱いテーマを持っているのです。

シンガポール

シンガポールは真水が足りません。狭い島に500万人もの人が住んでいるので、真水の自給が出来ないのです。だから、シンガポールはマレーシアから水を買っているのですが、両国の間は完全に良好でもなく、お互いに一物抱えながらの睨み合い状態です。

その為、シンガポールは国策的に海水の飲料水化、汚水の浄化に取り組んでいます。NEWaterと言う名で、排泄物を含んだ水を売っており、初めて飲んだ時に泥水の味がすると思って、シンガポール人に聞いたら、ああ、、、と思って飲むのを止めましたw

また、民間企業にHyfluxという会社があり、シンガポール国立大で、科学を学んでいた中華系マレーシア人女性が起業して、上場企業となり、東南アジアを代表する女性経営者の一人として、国際的にも有名です。民間企業ですが、実質的に政府の全面バックアップの元に経営しています。

石油ほど、常に騒がれる資源ではありませんが、実は水も国防に繋がる重要テーマであり、各国が真水の確保に必死になっており、国策的に支援している案件なのです。日本は水に困っていないため、国内的には注目を浴びていませんが、輸出案件としては重要テーマの一つです。

需要国

水処理という観点だと、需要は中東、インドネシアなど、干ばつ、汚水に困っており、清流のない国がビジネスのメインになっています。上記の荏原製作所、酉島製作所もそうですし、Hyfluxもそうですが、主戦場はそこになっています。

中東はお金持っている国が多いですが、政治的にややこしい国が多いので、上手くやらないと、イスラム式のやり方に振り回されて、ガツンとやられるだろうと思います。簡単な国際ビジネスなどありませんが、中東は中東で、ヤバイですよ。

意外にもオーストラリア、アメリカの一部なんかも水不足に悩んでいるので、水処理は新興国だけの需要ではないですが、先進国は自分たちでやるので、日本企業が進出して、戦うのは新興国、ということになるのでしょう。インフラに関わるので、安全保障上、あまり他国に入られたくないのです。

まとめ

清流の多い日本に暮らしていると、あまり意識しませんが、世界的にそのまま飲めるレベルの綺麗な水が足りているわけではないので、水資源の確保に頭を悩ませる国は多いので、技術的に、システム的にトップに立てるなら、相当飛躍できるだろうと思います。

海外の一例として、シンガポールの事情を交えながら、ポンプ、水処理について記事にしました。依頼者さんに満足頂けるか?、はわかりませんが、精一杯かいてみました。業界としては将来性があるものの、舵取りを間違えると、大火傷する業界だろうと感じました。

投稿者: シン

思いついたことを記事にして、コメントをもらって、議論するのが楽しくてブログをやっています。

“じゃあ、ポンプ、水処理” への 3 件のフィードバック

  1. ポンプから若干脱線しますが、数年前にNHKで、これからのビジネスは人口増を背景にした水と農業の時代だと聞きました。 その中でウクライナの穀倉地帯農家から買い付けする日系商社を取材してましたが、すでに大部分の農家は既にロシアや中国系商社に買付済みでした。 特に戦略物資(水や農作物)に関わる事業は韓国や中国を見習い、まだ日本の国際的存在感があるうちに政府が後押しすべきだと思いますが、その点のお考えは如何でしょうか?

  2. シンさん
    真水って海に囲まれた山岳国家である日本では当たり前の存在ですが、大陸や砂漠地帯では安定的な確保に苦労していますよね。私は東レの海水を淡水化する技術には非常に興味を持っています。
    http://www.toray-watertreat.com/jigyou/jig_003.html
    浸透膜の技術は世界でもトップクラスです。プラントや商社での囲い込みは出来なくても、こういった付加価値の高い基幹技術で確実に食い込んでおくのも一つの手であると思います。

    1. 最先端技術って、もっと政府が援助してもいいと思います。政治工作で外堀を埋めなくても、相手から拝みこんで頼んでくるレベルに突き抜けてしまえば、勝てます。政治工作で日本人がアングロサクソン、中国人に勝つのは無理だと思います。

      シン

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