じゃあ、役所の忖度体質

森友学園問題でとうとう証拠が出てしまったみたいで、混乱していますね。どの程度安倍首相、夫人が関わったのかはわかりませんが、元々、役所は重度の忖度体質であり、無意識にしろ首相の妻が関わった案件なら、特殊事例として処理することは珍しいことではないです。

序列

役人って序列社会の住人です。役所自体が序列化されて、上部団体に異を唱えることは許されませんし、個人間でも役所に入った試験形式、入省順位、年次が大きくひっくり返ることはほとんどありません。官僚様を追い越すノンキャリは存在しませんし、年次を無視した人事も出ません。(例外的に警察は試験合格によって序列がひっくり返ります。)

役人は一般市民は自分たちより序列が下だと思っているから舐めた態度を取ってきますし、ルールですから、とひたすら突っぱねて悦に浸ります。そして、市民が切れて、政治家との関係をにおわすと、すぐに血相変えて態度を改めます。彼らは政治家には逆らえないのです。

つまり、格上の首相の妻が絡んできたので、なんとか穏便に済ませようとして、お得意の忖度を炸裂させただけであって、安倍首相、夫人が積極的に財務省に口をきいたのではないだろうと思います。

これは私自身も経験しています。あまりにも態度の悪い役人を懲らしめるために議員連絡して詰めさせたことがありますし、酷い怠慢を投書で垂れ込んだこともあります。いきなり役人の態度が変わるので面白いですよw

固定

日本の公務員は完全な序列主義なのは、年功序列、終身雇用が完全に守られて、外部からの抜擢、公務員を辞める人がほとんどいないためです。これは世界的にかなり珍しいことです。アメリカを見ると、公務員のトップが民間からの抜擢であることはざらです。他の国も多かれ少なかれ同じです。

最近になって、民間人の外国大使が少し現れましたが、今まではポストを順繰りに回していただけで、適性なんて全然考えずに配置してきました。その国の顔である以上、その国で有名な人、所縁のある人を選ぶこともなかったんですね。中国大使に伊藤忠からの民間人を選びましたが、あれが本来は当然なんですよね。でも、すぐに役人に戻しましたw 丹羽さんが中国より過ぎる、というのは別問題として、その国で顔の利く人でないと大使をする意味がありません。

前にイギリスのテレビ番組で尖閣諸島問題討論を日中イギリス大使で対決する、という企画があり、第2版ぬるりで取り上げたことがありますが、完全に中国側のほうが上手であり、日本側はいかにも神経質そうな役人で緊張しすぎて丸暗記したことを繰り返すだけで、まったく説得力がありませんでした。

つまり、適性があるとか、コネがあるとか、弁が立つからとか、関係なく固定されたメンバーでポジションを渡しているだけなので、諸外国大使にガチンコ勝負を挑まれたら勝てるわけないんですよね。そういう硬直した組織だから、上には逆らえないし、根回し、政治、上司の顔色を窺っているわけです。

もし、アメリカみたいに政権が変わったり、大統領とボスが揉めてクビになったりすると、一気に組織内の派閥が変わってしまうなら、組織は固定化しようがないし、良くも悪くも話が全く変わってしまうわけです。

減点

何十年もほとんど同じメンツでやっていくわけですから、手柄を立てようとして失敗するよりも、失敗して減点食らうのを嫌がるのは当たり前と言えば当たり前です。前例主義を最上として、出来るだけミスをしない、ミスになり得ることをしない、相手の不備を見つけて受けすらしない、となります。

確かにミスは少ないのかもしれませんが、良くなっていくわけでないのなら、時代に少しずつ合わなくなって、悪くなっていくのは当然です。手書き時代の習慣に倣ってエクセルで方眼紙作って、そこに入力しているような人たちなんですよ。データとして意味ないとか、そういうことは思っても、口にして、それを変える責任とを取らされたくないんです。

その意味で政治家は手柄を立てて、目立たないと、次の選挙で負けたらただの人になってしまうので、割と真剣に変えようとはするのでマシではあります。ただ、その政治家も素人が順繰りにポストを回しているので、全然詳しくもない分野の大臣になって慣れてきたころに内閣改造、となるので、似たようなものです。適当にこなして大臣経験者、というブランドを引っ提げていられるなら、官僚と喧嘩してまで改革しようともせず、余計なことをしないのです。

カナダは財務大臣は元銀行家、国防省は元軍人、移民相は元移民、というように元々その道のプロだそうですから、半年もしたら全力を尽くすことができますし、少なくとも大統領の任期中は大臣を務めることが多いので、一定期間は仕事に専念できます。

まとめ

私は安倍首相を熱烈支持しているわけでもないですが、森友学園なんてどうでもいいし、こんなことで退陣してもらいたくないです。ただ、夫人には自重しろ、と言いたいですし、余計なことに関わるのはやめてもらいたいです。夫人は上流階級の出身ですし、彼女がお金欲しさにつまらないことに関わることはないでしょうが、ファーストレディーが関われば、周りが忖度するのは避けられません。

年功序列、終身雇用が変わらないなら、役人の忖度体質は変わらないでしょうし、そこを弄るのは民間の比ではなく難しいので、どうにもなりませんが、政治家くらいはしっかり仕事をして、少しでも良い方向に変えようとする動きをしてもらいたいと思いますね。

13+

投稿者: シン

思いついたことを記事にして、コメントをもらって、議論するのが楽しくてブログをやっています。

「じゃあ、役所の忖度体質」への8件のフィードバック

  1. >あまりにも態度の悪い役人を懲らしめるために議員連絡して詰めさせたことがありますし、酷い怠慢を投書で垂れ込んだこともあります。

    議員に連絡したり、投書で垂れ込みというのは具体的にどうやるんですか?懲らしめられるなら手段として知っておきたいです。

    1+
    1. 関係する自治体の地方議員で抱えた問題で主テーマとして活動する人を選び、自分が有権者であることを示し、住所と名前を書いてメールを送れば、連絡が来ます。もしくは自治体ウェブサイトには首長に投書というコーナーがあるのでトラブルの内容、部署、名前を報告すれば良いです。匿名では相手にされませんが、こちらが身分を明かして本気であることを示すと、彼らも大ごとにしたくないのですぐに動きます。万が一、行政訴訟に持っていかれたら、自分の立場が崩壊します。

      シン

      2+
      1. 上記のシンさんの手法は役所だけでなく医療がらみでも応用できます。例えば医者の診察にかかった際に医師や看護師の応対が悪いとしましょう。医療過誤でもないので、弁護士を使うには重すぎます。そうした時には地域の医師会に連絡するといいです。医師会に診察を受けた病院、医師名、不快に感じた内容を伝えれば医師会経由で病院にクレームを入れてくれます。
        私は一度歯科の診療で、治療記録の記載された診察券と保険証を誤って別の患者に返却されるトラブルに見舞われたことがありました。幸いすぐに取り戻すことが出来ましたが、その後の医院の対応がひどすぎました。私が患者の所有物の管理の問題を追及したところ、治療記録は虫歯などで大した内容ではない、保険証も戻ってきたから一件落着ではないですかと、事態を矮小化させようとする不誠実な対応に終始していました。さすがに納得が行かず、翌日に地元の歯科医師会に連絡をしました。そこで歯科医師会から注意を受けたようで、その医院は私宛に電話をかけて平謝りでした。(貴重なご指摘ありがとうございます、今後の対応に活かしていきたい所存です、etc・・・。とにかく昨日とは180度違う態度でした。)
        しかしながら、勤務時間中の14時くらいに何回もしつこく謝罪の電話をかけてこられ、非常に迷惑でした。(常識的に考えて、勤務が落ち着く夕方や、19時前などに電話を掛けるなどの配慮は取れなかったのでしょうか?)再発防止策の説明もなく結果的には本当に自分本位で患者の視点に立てない、しょうもない人達だなと失望感を強めただけでした。さらにダメ押しには電話口で、もうこれで、終わりでいいですよねという言葉を吐き、事態をさっさとcloseさせたい意図が見え見えでした。誠実な医療関係者が一定数(出来ればほとんどであると信じたい)いるとの前提の上で、本当に患者を舐めてる人はとことん舐めてるのだと思った次第でした。
        (残念ながら私の個人的な付き合いの範囲での医学部生やお医者さんは残念ながら、選民意識が強い人が多っかたです。)

        1+
  2. 年功序列、終身雇用って人類史の中で最弱のマネージメントだと思います。
    何事もひたすら試行錯誤しないと発展せず、結果と成果は個人差でかなり大きくなるというのは、理科好きの小学生すら理解してます。
    結局、前例主義マインドって後出しじゃんけん、パクリ、忖度ぐらいしか思考回路を使わなくなり、もはや最初から落ち目の起業家にも多いですね。MBA全盛期に留学して帰って来て、会社辞めて起業だぁ!って叫んでた商社マンの友人は見事に、数ヶ月で粉々になりましたw今は行方知らずです。誰でも前例主義に陥る可能性があるからこそ、避ける訓練なり教育を自己でやるぐらいしか解決法ないかもしれません。
    お時間が許すのであれば、日本の体育会系についての見解記事をお願いします。

    0
    1. 前例があることが新しいビジネスになるわけないので、起業とは試行錯誤を繰り返すものです。過去のケーススタディをするMBAなどに行っても起業の役に立つわけありません。

      体育会は軍隊には通用するんでしょうが、一般組織だと新しいものが出なくなりますね。

      シン

      2+
    2. >年功序列、終身雇用って人類史の中で最弱のマネージメントだと思います。

      そうでもないと思います。一定の条件が整えば最強になり得るし、実際に最強でした。問題は現在の日本では終身雇用、年功序列が維持できないが、ウォーターフォール式だけは残り、ハードからソフトの時代になり、決断の遅い硬直した組織では新しくものを生み出せなくなったため、最弱になってしまったんですね。

      日本の公務員も不正、ミスの少なさ、という意味では優秀ですが、このIT時代にそぐわないことに固執するので足手まといになってしまうんですよ。

      シン

      3+
  3. 上司の顔色を窺わなければならないのはサラリーマンであれば避けられませんが、リスクを伴う判断は絶対に現場でしてはならず、ましてや忖度してはならないことを、今回の件で改めて実感しました。スケジュールがタイトであったり、上司があまりに無能な場合、説明をスキップしてしまいたい衝動に駆られることはありますが、絶対に最終判断は上司にさせ、明示の指示を記録に残さないと身は守れないですね。上の方に行けば行くほど、またズルい人ほど、明確な指示はしませんが、そこを言質を取る手間を惜しんではいけないと思いました。あまりしつこいと嫌がられるので難しいのですが。

    2+
    1. これからの時代は仕事中の常時録音は必須だろうな、と思います。言った言わないの水掛け論が最も不毛であり、無責任な人ほど文章にしないし、はっきりと指示しません。曖昧なことを言ったら、xxxと言うことですか?と聞き返して、はっきりと答えさせるくらいの防御はしないと、トカゲの尻尾切りにあいます。

      シン

      0

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です