じゃあ、節税移住

キュレーションサイトに対する記事で、私の勘違いを指摘していただき、海外移住が節約になるのか?、という疑問が生まれました。

キャピタルゲイン

ご指摘頂いたように、バイアウトのキャピタルゲインは分離課税になるので、約20%しか取られません。確かに大きいので、バイアウトを狙った会社は最初からタックスヘイブンに設立されることがあります。

話題にした村田マリ氏がキャピタルゲインを無税であるシンガポール税制に適応させたなら、仮にiemoを15億円で、DeNAに買わせたなら、3億円の節税になります。これは確かに大きいです。シンガポールのシティーでコンドミニアムが買えるレベルです。逆に言うと、その程度でしかありません。

これがFacebookなど、ユニコーンと呼ばれる、想定時価総額がビリオンUSDを超える大規模スタートアップなら、その効果は絶大で、それ以上、その事業にタッチせず、エンジェル投資家でもしつつ、遊んで暮らすなら、本国にいる必要もありません。

所得税、住民税

シンガポールの所得税、住民税のメリットに関しては微妙なところで、税金の安さは物価差、外国で暮らす割高なコストにかき消されてしまうので、それほど大きいとは思いません。シンガポールの物価は東京よりもかなり高いです。

一昔前のシティーのコンドミニアムが一億円以内で買えるくらいにシンガポールに移住するなら、意味があったと思いますが、今の物価だと、小金持ちくらいではメリットより、デメリットの方が大きいだろうと思います。

村田マリ氏のDeNAからの報酬が4千万円と仮にするとシンガポールなら、税金を5%くらいまで圧縮できるでしょうから、2百万円くらいに出来ます。やり方次第ですが、日本だと1.5千万円くらい取られるので、1.3千万円、月当たり100万円くらいの手取りが増えます。

100万円くらいだと、シンガポールに住む為の出費の方が大きくなる可能性が高いです。東京で家賃が50万円クラスのマンションはシンガポールで150万円くらいする為、それだけで節税メリットは消えます。

子供の教育コスト、選択肢、定期的な帰国費用、割高な日本食などを入れると、東京にいた方が安いのでは?例の村田マリさんも子供にバイリンガル教育を受けさせたいとか言ってましたが、当のシンガポール人がバイリンガルじゃないのに、どうやってバイリンガルにするのでしょうか?

相続税

日本の相続税は世界でもトップクラスにえげつないので、相続税を意識した海外移住を見かけますが、これもどんどん厳しくなり、かなり複雑なスキームを組まないと、得にならなくなりつつあります。それこそ、パナマ文書のようなやり方になります。

すでに海外資産の贈与税免除は送る方、受け取る方ともに10年以上の非居住者でなければならず、更に海外移住に対して、出国税があるので、純資産が二桁ミリオンUSDにようやく届くくらいだとやる意味がなくなりつつあります。

それでも、大金持ちはあの手この手で逃げる方法を編み出してくるので、実質的に小金持ちを狙い撃ちになり、何のメリットがあるのだろうか?、と思います。だったら、適度な課税に抑えて、気持ちよく払ってもらった方がいいのでは?、と思います。

まとめ

日本の法規制が厳しくなる前、シンガポールの物価が高騰する前の2000年以前、最低でも、リーマンショックの前にシンガポール移住してない人には節税目的での移住はメリットがないと思います。図抜けたお金持ち、他に何かがある人でないなら、退屈な国に飽き飽きして、帰りたくなるばかりだと思いますね。

村上ファンドの村上さんもしょっちゅう帰国しているみたいですし、妻子は日本に帰っていますから、仕方なくシンガポールにいるだけで、楽しんでいるようには見受けられません。シンガポール在住の日本人でつるんで、質に対して割高な日本人のたまり場で過ごしているなら、素直に東京で遊べばいいです。

世界戦略がどうのって言う人がいますが、そんなのはアメリカに乗り込めばいいし、シンガポールを経由する意味もあまりありません。そして、シンガポールを経由して勝った例もありません。逆に言うと、日本で大勝ちして、アメリカに直接乗り込めない程度で、中途半端にシンガポールに来ても、意味ないです。

今更、シンガポールに来ても、美味しい思いは出来ないし、退屈と子供の教育を考えて、適当なところで帰国を選択する外国人がほとんどで、ジムロジャースさんくらいのお金があるとか、元から華僑で拠点と国籍をシンガポールに変えるだけで、文化的にはシンガポール人とそう変わらない人でないと、そのまま居着く人は滅多にいません。

投稿者: シン

思いついたことを記事にして、コメントをもらって、議論するのが楽しくてブログをやっています。

“じゃあ、節税移住” への 6 件のフィードバック

  1. こんにちは シンさん

    「村田マリさんもバイリンガル教育を受けさせたい」という文を見て、ふと、私の知り合いを思い出しました。彼女は子供を生むまでは英語の先生をしていた方で、「子供をバイリンガルにしたいのよ~」と言っていましたね。
     できるかな?と聞かれたのですが、「バイリンガルの魅力はわかるが、数学を学ばせたほうが未来は開けると思うよ」と言ったら「なんでそんなことを言うの?」と心底不思議そうな顔をしていた事がありましたね。
     
     だから、村田さんもバイリンガルというものに相当憧れがあるんだと思いますよ。ただ、英語と日本語のバイリンガルは死ぬほど難しいのが現状だと思いますけど・・・・

    1. 確かにそういう女性っていますね。バイリンガルと言うか、白人に強烈に憧れているのだと思います。そして、英語さえできれば、なんでも出来ると思っているのでしょう。

      現状、と言うか、言語距離の問題で、日本語、英語のバイリンガルは極めて難しいです。教材の充実で習得しやすくはなりましたが、それでも今後もずっと難しいでしょう。

      ドラえもんが翻訳こんにゃくを脳にぶち込んで、直接思考回路に日本語訳がなだれ込み、口から英訳飛び出て来るようになるなら、話は別ですけどね。

      シン

  2. 知人は夫婦合わせて年収3,000万くらいでシンガポール在住ですが、物価が高くて大変だそうです。子供の幼稚園でもインターナショナルスクールなら一人あたり年間200〜300万はかかるとか。

    結局、このくらいの年収でシンガポールに住んでも税金が安い代わりに生活コストが高いのである程度相殺されてしまうようです。

    私としては、金持ちが多いところで背伸びして暮らすのはちょっといやだなぁと思いますね。
    住むのであればあまり見栄をはらずに、適度に生活しやすいところがいいです。

    あとシンガポールは独身男性にとって恋愛面で不利な場所だと思うので、私は行きたくないです笑。

    1. 生活コストが高いのもありますが、拝金的な人が多いので、見栄を張って、必要もないことをする人が多いです。

      女性も相当調子に乗っていて、なんでこの程度の人がここまで傲慢なのだろうか?、と思うことは多々あるので、独身男性向きでもありません。

      シン

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