じゃあ、個人の海外進出

企業の海外進出を記事にしたので、個人の海外進出も記事にしたいと思います。

日本

日本、日本人向けの仕事を海外で行う、というパターンで、駐在員、日系企業の現地採用、現地企業の日本人デスクなんかがこれにあたります。職場が海外というだけで、やっていることは日本の延長であり、特にどうということはなく、収入源さえ確保できているなら、どうとでもなります。

芸能人がある程度稼いで、ニューヨークだ、ロスアンゼルスだ、パリだに進出しますが、収入源は日本にあり、環境を変えたいので、住環境を変えるだけで、現地に根ざしたことをするわけでなく、飽きると、帰国するというパターンなり、定期的に帰って収入源を確保します。現地では良くも悪くも一般人ですから。

このパターンだと、日本社会の嫌な部分をそのまま現地に持ち込むことになるので、職場環境は変わらず、日本式の非合理的、ウォーターフォール式のやり方に従うことで、報酬が発生します。特に現地採用は現地人が嫌がる日本式に耐えるから、採用されているのですから、日本より日本式の可能性も高いです。

投資

現地人向けの仕事をする為に資本投下まで行うのが、企業における買収による海外進出みたいなもので、不動産なら、フランチャイズなりを買って現地人向けのビジネスをするとか、日本のサービスなり、製品を現地人向けのあることもあります。

これは難易度が高く、現地人ですら、現地でビジネスを成り立たせるのは困難なのに、外国人がアウェーで成立させようとするのですから、マイナスからのスタートをして、プラスに持って行く必要があります。

芸能人がハリウッドだ、メジャーリーガだ、プレミアリーグだ、に殴り込みをかけても、ほとんどが無残な失敗に終わることがほとんどで、いっていの成果を得られず、逃げ帰るのがほとんどです。日本で相手にされなかった野球選手がメジャーで活躍した例はありません。

ニッチ

現地で不足する技術なり、サービスの提供をするやり方で、資本投下まではせず、サラリーマンとして現地企業で働いたり、現地企業に経験を顧問として売る形で、ニッチトップであるなら、さほど難しいことではないです。

専門が世界レベルなら、難しいことではなく、日本のエンジニア、研究者は世界中にいますし、 取り立てて、大きなマイナスはありません。日本人であることは何のプラスにもならないが、マイナスにもならず、自分の専門だけが自分を守るかたちになります。

力があると思うなら、価格差を利用するのはアリで、日本のエンジニアは完全に労働力の搾取をされていると言ってもよく、アメリカに行けば、同じレベルの仕事で、1.5-2倍の報酬が発生することも珍しいないし、欧州に行けば、休暇日数が数倍、自由度が増すので、それを利用するのもいいでしょう。

まとめ

日本でダメでも、海外に行けば、何かが変わる!、というのはあり得ないので、まずはホームで絶対の力をつけずにアウェーで成果を上げられるわけがありません。日本で行き詰まって、海外に行くなら、根本的な考え方、取り組み方を変えて、生まれ変わるつもりでないと、自動的に負けます。

企業、個人、こうして並べてみると、買いていることはほとんど一緒で、ダメな奴はどこに行ってもダメで、イケテル奴はどうとでもなる、という現実を受け止めて、身の振り方を考えるべきでしょう。

[amazonjs asin=”4755400600″ locale=”JP” title=”「海外進出文学」論・序説”]
0
0 0 votes
Article Rating
Subscribe
Notify of

2 Comments
Oldest
Newest Most Voted
Inline Feedbacks
View all comments
マグナム
4 years ago

>ホームで絶対の力をつけずにアウェーで成果を上げられるわけがありません。

→先日イタリア旅行に行った際に良いようにやられて、本記事を改めて理解しました。
G7であるイタリア都市部の治安や民度が、バンコクよりも悪いのを知らず、気が緩んでいた私は情弱です。
先進国とは何かと問われたら、マイナスである外国人(弱者)を、あからさまに食い物にしない国
というのもひとつの解だと思います。

4+
ぬるりと生きたい
4 years ago

>まずはホームで絶対の力をつけずにアウェーで成果を上げられるわけがありません。
→加えて自身の職歴を高く売ることですね。これは縁やタイミングもありますが。

技術系の職種は国を超えても変わらない内容が基本なので国に縛られることなく働けるのが有難いですねw

1+
2
0
あなたのご意見、ご感想をお待ちしています。x
タイトルとURLをコピーしました