じゃあ、トップダウン

最近、就活の話をすることが多いですが、今回も「へー」と思った話を書きたいと思います。やっぱりアメリカはとんがったことするな、と思いました。

書類

まず、事務員である人事が部門長の依頼を受けて欲しいスキル、経験を持っていると考えられる人をLinkedInで探します。そして、メッセージを送ります。そして、コンタクトが始まり、確認事項をメッセージでやりとりしていきます。

そして、この人は該当する、と判断したら、応募の意思を確認し、応募することになったら、正式にCVを送ってもらい、手続きを行います。この段階で、まったく場違いな人は居なくなっており、明らかなミスマッチの可能性はなくなって居ます。

日本のシステムだと、本人とやりとりせず、書類審査をするので、ミスマッチが多くなりますし、学歴、転職回数、関連職歴などの紋切り型の選別になり、本人の希望、やる気、詳細部分がわからないままに面接に突入したり、良い人材を少し条件に合わないだけで切り捨ててしまいます。

トップ

一番面白いな、と思ったのが、一次面接にいきなり部門長が出てくることです。日本的感覚だと、ラスボスみたいなものであり、スライムを斬る前にゾーマが登場するような違和感を覚えますが、確かに合理的なんですよ。トップがその応募者が嫌なら、それ以上の面接は無駄です。

その分野の素人の人事がいいな、と思い、現場に回し、現場が良いと思っても、最終判断は部門長がするのだから、部門長が最初に現れたら、意味のないことを省くことが出来ますし、最終面接まで行って、そんなの知らない、俺は聞いてない、というちゃぶ台返しは存在しなくなります。

部門トップとか言っても、普通にファーストネームで来ますし、フランクに業務上の必要事項を聞いてきて、一時間半くらいタップリと面接するんですよね。部門トップは踏ん反り返って居て、現場のことを聞かず、抽象的なことを少し聞いて、面通しするだけの日本とは本当に逆です。

現場

トップがゴーサイン出してから、ようやく応募者が現場に降りてきて、その現場で使えそうなのか?を確認を始めますが、面接官は単に決められた通りのマニュアルに従い質問をして、決められた通りのフォームで評価するだけで、決定権はありません。

日本にありがちな仕事と関係ないことを聞いて来たり、応募者の人格否定、態度で圧迫して力関係をハッキリさせる、ストレス発散する、というようなマウンティングはありません。と言うか、やったら、社会的に抹殺されかねないので、出来ません。

面接の多くがスカイプなり、オンラインでやっているので、お互いに録画されます。応募者に対してトラブルになりそうなことを聞いたり、すると、人事から即警告が来ます。アメリカは訴訟社会なので、お金を持っている大企業相手に勝てると思ったら弁護士が踏み込んで来ます。

最後に昼飯をチームメンバー全員と一緒に取って、ざっくばらんな雑談をして、その人と仲良くやれるのか?と言うことを判断することになります。これは多数決ではなく、一人が合理的な理由で不採用を主張し、その主張に説得力があり、他のメンバーが納得するなら不採用になります。逆も然りです。

自分の利益が侵される、感情的になって、根拠も示さずに応募者を否定すると、チームメンバーからの信頼を失い、次の人事考課の同僚からの評価がガタ落ちになり、自分の身が危ないので、下手なことは出来ません。「嫌なものは嫌!」と喚く人はアメリカ企業では静かに切られます。

まとめ

アメリカは挑戦の国で、タブーなんてないんだな、と思います。その分野じゃ、ちょっとした有名人みたいな人ですら、平社員の一次面接に普通に現れますし、俺はマネージメントだから、現場は知らん、というようなことはまずありません。その人だって、解雇の恐怖と戦って働いてますから真剣です。社長ですら普通に解雇される国ですからね。

先進性、足の速さではアメリカには絶対に敵わない、と思い知らされます。真似しても無理だから、日本にあったやり方で時代の流れに乗らないと、昭和のやり方で世界相手に戦うなんて、竹槍で爆撃機を撃ち落とす!っと言っているくらいナンセンスだな、と思いますね。

18+

投稿者: シン

思いついたことを記事にして、コメントをもらって、議論するのが楽しくてブログをやっています。

「じゃあ、トップダウン」への8件のフィードバック

  1. 私が大学生のときの知り合いで1ヶ月のインターンで担当部長、課長に認められて合格して面接に臨んだにも関わらず土壇場で事務系社員に学歴が足りないとかで不採用にされた人がいます。
    上記のブログの内容と逆行してます。

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    1. 日本ではそういうまったく現場の声を無視した官僚主義がまかり通るから競争力がなくなるわけです。怒りを通り越して、情けなくなってきます。

      シン

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  2. トップダウンについては、まさにその通りだと思います。日本でも、中途採用はその方法を使った方が効率的ですね。新卒採用については、受けにくる学生の数が桁違いなので難しいですね。

    LinkedInは使ったことないのですが、とりあえず登録しておこうみたいなユーザーがいたりで、探すのに苦労しそうですがどうですかね?少人数ならともかく、大人数なら日本のサイトを使った一括採用の方が効率良さそうです。

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    1. 最近、アメリカではLinkedInにかなり詳細な履歴書を載せるのが当たり前になりつつあり、現職がどうあれ、良い話には前向きに話を聞くのが一般化していると思いますね。

      そもそも、日本くらいしか新卒を好きな国はなく、他国だと新卒が一番仕事を見つけづらいんですよね。だから、一括採用という考え方自体がありません。

      シン

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      1. >そもそも、日本くらいしか新卒を好きな国はなく、他国だと新卒が一番仕事を見つけづらいんですよね。だから、一括採用という考え方自体がありません。

        →いつになったら新卒一括とかいう昔は効率よかったけど今はダメダメな古い慣習を続けるのだろう?と思いますね。
        働き方改革(笑)法案通過するから笑い事じゃないな、とかいうオバカな改悪してないで、まずは公務員の新卒一括をやめろ、と思います。

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        1. >働き方改革(笑)法案通過するから笑い事じゃない

          強行採決しそうですが、こりゃ、日本はもうダメかも、と思います。いつものパターンで行くところまで行かないと変われない国なんでしょうか?

          シン

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  3. アメリカの就職・転職に関しては、概ね記事の通りです。

    私は5年ほど前からLinkedIn に登録しておりまして、真剣に転職を考えていない時は、サマリーバージョンの履歴を、
    真剣に転職を考えている時は本気バージョンの履歴書をアップしています。
    そのまま放置しておくと、ちらほらとスカウトの連絡が来ます。

    以前、とあるITスタートアップ企業のCTO直々に連絡があり、社風が面白そうだったので返信してみたところ、電話・ビデオ会議と、宿題(期限3日で、この機能をコーディングして送ってくれというもの)をいただき、期限内に提出。その後、ほぼ話が決まりかけたところで、いろいろ思いなおし、私のほうから辞退させていただいたことがあります。

    理由は、ビジネス自体の将来性をあまり感じない(経営破綻の可能性が高い)、給与は今よりアップするが、福利厚生面では今の会社のほうが断然良い。
    注)アメリカは医療費がべらぼーに高いので、会社の医療保険は非常に重要。今の会社は家族全員分全額会社負担に対し、その会社は社員本人のみ全額負担。家族一人につき月$400 ずつ自己負担で、給与から自動天引きで、ここが大きかったです。(アメリカはこのタイプの福利厚生を取っている企業が多くなりました。)福利厚生が今の会社より劣る場合、また税金面も計算すると、今より最低1.5倍以上アップでないと割りに合わない計算でしたので、ひとまず辞退させていただいた次第です。

    もう一つの理由として、GlassDoor (現・元社員からの口コミ企業評価サイト)をチェックしてみたところ、社員の入れ替わりが激しい印象でした。評価にもバラつきが多かったのが気になりました。

    因みに私の夫は、LinkedIn 経由で現職のポジションのオファー連絡があり、それに乗っかった形です。

    最近はITエンジニア系であれば、詳細履歴書を提出するのは不要になりつつあります。
    LinkedIn の大まかな職務履歴・学歴・資格リストで大体フィルターされているので、あとはビデオ面接、実務試験、条件面での合意まで行けば、3ヶ月仕様期間を経て、正社員という流れですね。

    この流れで同僚ITエンジニア2名、google に転職していきました。

    2+

    1. アメリカだと、LinkedIn Glassdoor は仕事に必須になりつつありますね。好景気、エンジニア不足で応募者にかなりシビアに見られるので、採用者も舐めたことは出来ず、採用してやる、という態度だと人が採用できず倒産もあり得ると思います。

      シン

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