じゃあ、アメリカで勝つ

どんなことでも、アメリカで勝てないと、大きく成長することが出来ません。だから、本国で大きく勝ったら、アメリカで勝負するのが正攻法で、負けるようなら、その会社、人は勢いを失って、徐々に小さくなっていきます。

自動車

現段階では日本の自動車会社はアメリカ市場で勝てているので、しばらくは安泰だろうと思うのですが、テスラがフォードの時価総額を超えたように、時代は機械から電気に移りつつあり、主戦場もミシガンからカリフォルニアに移ろうとしています。その時、すでにカリフォルニアから去り、賃金の安い南部に移った日本の自動車業界は勝てるのだろうか?、と思います。

テスラは出来る限りの自動化を進めることで、賃金の高いカリフォルニアで組み立てをしていますし、トヨタが諦めた工場で生産しています。つまり、テスラは生産台数を考慮しなければ、製造業が苦しむ人件費の問題を解決してしまっているわけで、解決できていない日本の自動車会社をすでに超えてしまっているのです。

もちろん、テスラの生産台数はまだまだで、年間10-15万台に過ぎず、実績としてはまだまだですが、そのポテンシャルはフォードを超える、と市場が判断した結果、ありえないような割高の株価になり、フォードを超えてしまったわけです。このまま快進撃が進むのかはわかりませんが、それを実現させるのかもしれません。

ゲーム

私は任天堂ソフトを評価しているのですが、それは彼らがアメリカで勝っているからです。そして、ポケモンGOもアメリカでブームになりました。そのローンチ(ゲーム界ではこういうそうですw)の時の記事で「日本にはガンホーがある。」というコメントをもらって、「比べるのも恥ずかしいレベルです。」と返しています。実際、ガンホーのアメリカ法人は債務超過です。

ハードではソニー、プレーステーションもアメリカで勝っていて、ハードコアなゲーマーからの支持されており、根強い人気を誇ります。オンラインゲームに押されても、圧倒的にキレイな映像でプレイしたいゲーマーはいなくならないでしょうし、VRに繋げられれば、まだまだ戦えるだろうと思います。(ソニーは製造が死んだ状態になって、この処理が済まない限りは成長できないと思いますが、ポテンシャルはあるでしょう。)

一部のヘビーユーザーからの廃課金を前提とした課金ゲームって、アメリカはおろか、日本以外ではどこであっても、通用しません。ポケモンGOが受け入れられたのは緩い課金だったからで、アメリカ通用しているオンラインゲームはすべて緩い課金を前提としています。そして、アメリカ人は緩い課金であれば、何に対してでも、気軽にお金を払います。

エンタメ

日本のエンタメがアメリカで通用したのはアニメくらいしかなく、日本らしいことでないと、まともに勝負にすらなりません。歌手は英語ネイティブでない、俳優は白人でない、ということで、戦えるような土壌がなく、限られた「アジア枠」のような形でしかハリウッドでも出演機会を得ることが出来ません。アメリカのアジア人はわずか5%程度しかないマイノリティーであり、市場が小さいのです。

アメリカで10%を超える黒人ですら、そんなに枠があるわけではなく、アメリカ国内だとヒスパニックを含んだ白人が圧倒的に大きな市場であり、アメリカ外の市場であっても、白人が主体のアメリカエンタメは受け入れられても、アジア人主体のアメリカエンタメはほとんど受け入れられません。同じアジアならともかく、欧州、アラブ、アフリカではアジア人はみんな中国人だと思っている人がいるくらいで、興味の対象外なのです。

白人が世界市場を長年支配してきたことも理由ですが、やはりアジア人はエンタメに向いた文化を持っておらず、恥ずかしげもなく、人前に出て、へたくそな芸でも堂々と披露するようないい意味でのずうずうしさがないし、あまり練習する場も、援助を受けるシステムもないので、図抜けて才能を開花させる人の絶対数が少ないというのもあるでしょう。

まとめ

好き嫌いは別にして、アメリカで勝てなきゃ、ドメスティックにやるしかありません。今までの日本は内需を拡大出来ていたので、日本独自のサービス、やり方を貫いて来れたのですが、それが通用しなくなりました。だから、アメリカで勝って、世界で勝たないかぎりは大きくなれません。

中国はかつての日本のように独自のサービス、やり方を貫いて、コスパの高い商品をアメリカ市場に送って、経済摩擦を起こしていますが、中国の内需が拡大出来なくなれば、日本と同様にアメリカで勝てなきゃ、成長できないでしょう。アメリカとの経済摩擦、不動産バブル、通貨高、物価の上昇による価格競争力低下、と日本を追いかけるように動いています。

今後、アメリカの継承国家が現れる可能性は否定しませんが、これだけ普及したアングロサクソンシステムを崩すほどの国は今の所は見当たりません。だから、トラブルを起こして、借金増やして、他国に絡んで戦争起こしたりして、嫌われながらも、世界をリードする国です。

だから、私が日本企業を見る時に評価する点の一つはアメリカで通用しているのか?、今後、通用する見込みがあるのか?、です。通用するなら、国際競争に勝てる見込みがあり、世界的に評価される可能性がありますが、通用しないなら、国内でのシェアが飽和したら、落ちて行くでしょう。

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投稿者: シン

思いついたことを記事にして、コメントをもらって、議論するのが楽しくてブログをやっています。

「じゃあ、アメリカで勝つ」への9件のフィードバック

  1. こんにちは。アメリカでヒットした和製アニメなんて
    あったかな?と思ったのですが・・(ポケモンはゲームですし)
    コアな層に受け入れられた、草の根レベルで影響を与えている、知名度がある、という事で、「通用した」というニュアンスなのでしょうか?

    世間で「世界に通用する日本のアニメ」等と聞く度に、どういうレベルの話なのかイメージできず疑問を感じます。

    違法up load以外では、ローカライズされてTVでオンエア
    されるのが主で、いくつかはアメリカで劇場公開もされましたが
    成功したかどうかは知りません。確かに日本アニメのタイトルは、世界的に知名度はありますが、収益に結びついているのか知りたいです。
     特に白人社会ではアニメは子供の物というのが一般的な認識の様ですが、それすら今は3DCGアニメが世界的に主流で、日本の3Dアニメというと、国内でヒットしたものすらまだありません。
     決して記事にケチをつけたかったわけではなく、いつも疑問に感じていた事だったのでコメントさせていただきました。

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    1. こんにちは。
      アメリカ在住のものですが、ポケモンはゲームだけでなくアニメもアメリカのテレビでやっていますよ。ドラえもんや妖怪ウォッチなどもやっていますが知名度は断然上です。
      子供の同級生達が公園でポケモンカード(もちろん英語、キャラの名が違います)を広げて遊んでいますし、グッズももちろんたくさんありますので映像権など収益はそれなりにあると思うので成功なんではないでしょうか?
      なんせ学校で国の文化を紹介するイベントで日本で一番有名なのは?の質問で半分近くがポケモンもしくはピカチュウでしたから(笑)

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      1. エズさん

        ポケモンって実はキャラや映像権などの特許申請されていないらしいんですよ。
        その為、ポケモンキャラはいろんな国の企業や個人で作られ、売買されているんです。
        息子の友人がポケキャラグッズを作って、オンライン販売していて個人売買の割りには結構な収益を出しています。
        これもポケモンが特許フリーとなっているから出来るんだと言っていました。

        ポケモンって確か、元は小学館のコミックだったと思うんですが。
        小学館にしても、任天堂にしても もったいないことをしているもんだな。。。と思いました。
        その点、ディズニーは徹底してますよね。。。

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    2. ドラゴンボール、ジブリ、キティーなんかは人気だと思いますよ。キャプ翼は欧州では人気です。非英語圏、非白人発のエンタメでは類を見ないくらいアニメは商業的に成功しています。影響力のあるアメリカのミュージシャンも日本のサブカル、アニメをテーマとして採用することも少なくありません。

      ディズニー、ピクサーとまでは行きませんが、やりようによってはもっとマネタイズできるのではないか?、と思います。任天堂は特にそうです。ジムロジャース氏もサンリオに入れ込んでましたし、日本のアニメ、キャラはもっとやれることはあるのだと思います。

      シン

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  2. コメント返しありがとうございます。その通りで、マネタイズが
    知りたいです。また、「人気」というのが、一般人にも受けて
    いるのかどうかというのが気になるところです。私が英語情報をサクサク読めれば良いのですが。
    国外での放映などは権利ごとたたき売ってるみたいな
    話を聞いた事もあり、ピクサーみたいな興行収入的成功であれば私にもわかりやすいのですが、日本アニメの海外展開の収益は今一つわからないです。
    確かに知名度はあるのと思いますが、本当に儲かるなら二番煎じ三番煎じが現れてもいいと思うのにそうでもないし、外資が入る話も聞きません。「大作」はどの会社も3Dで制作しようとしてますし、ピクサーをまねてます。昔はよくあった合作も、白人圏とはもうやっていないと思います。

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  3. すみません、わかりにくい表現をしてしまいました。
    「二番煎じ」「大作を3Dで作る」は、全て欧米の会社の話です。
    いくつかの国の、業界の方たち数名と話したのですが、みなさん日本アニメへのリスペクトを挨拶代わりにおっしゃいますが、目指してる(売ろうとしてる)のはピクサーという印象でした。

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    1. なるほど、言いたいことがわかりました。

      どんな業界も目指すところはアメリカであり、その先の世界市場だ、ということは同じで、アニメも同じです。例えば、台湾人は日本に好意的で、日本文化を良く知っていますが、目指すのはやはりアメリカです。世界最大市場であり、アメリカで成功すれば、他の市場とは桁違いのお金が動きます。だから、アニメ業界の人間なら、どこの出身でも日本アニメへのリスペクトはあれど、目指すのはピクサーでしょうね。そして、アメリカ発でない業種が世界的に受け入れられていることは日本発に限らず、同じ白人国発ですら、ほとんどありません。それを考えると、日本アニメは健闘してるほうだと思います。

      もっとやりようがあるとは思いますが、アメリカに移住して、現地化して、現地で戦う起業家がほとんどいないので、日本から輸出だけしていても、たいした成功はせず、旨みはアメリカ人が持っていくことになります。この辺はイーロンマスクという記事に書きました。

      シン

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  4. シンさん、ありがとうございます。私にも少し理解できました。
    イーロンマスクの記事を、コメント含めて再読しました。このテーマはとても興味深いです。

     海外の商業アニメ会社のサイトを見ても、中韓以外で
    日本のアニメっぽいキャラクターデザインの作品は見当たりません。キャラクターは、およそ日本人のセンスとかけ離れた、日本では全くウケないような物ばかりです。日本アニメが支持されているならなぜそのような作風にならないのか?ずっと疑問でした。
     売れるから3Dで映画を作っているのだと考えると、「マンガ」ぽい手描きアニメよりは実写に近い3Dアニメの方が、世界的に一般受けしているのだろうと思います。
     
     ですがポケモンやサンリオの、日本的センスのカワイさでデザインされたキャラクターが一般受けしているというのは、日本人のセンスが受け入れられたという事ですごい事だと思います。
     シンプルにキャラクタービジネスで売り込む方が、ストーリーや文化に左右される映像作品を売るより可能性が高いのかもと思いました。

    エズさん、現地にお住まいの方のコメント、大変ためになります。ありがとうございます。

    1+

    1. ビジネスとして考えると、世界最大市場のアメリカで最大多数に評価されることが第一で、日本アニメはニッチ市場に分類されます。それでも、マリオ、ポケモン、キティーなどのキャラがある程度受け入れられた、と言うだけでも、凄いことだと言えます。

      しかし、ピクサーに比肩するような大アニメ会社を興すのなら、アメリカのマジョリティに受けるやり方で、アメリカで腰を落ち着けて、取り組むしかないでしょう。それにはマスクさんのように高校、大学からアメリカに行き、現地で旗揚げするか、本国で30代の内に天下を取って、アメリカに40代で乗り込むのが良いのじゃないかな?、と言うことを記事にしました。

      シン

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