じゃあ、不安の共有

ふと思ったんですが、人間は不安になり、それを打ち消すために共有しようとします。これは女性が特に強いですが、なぜなのかを考えたいと思います。

負担(保)

人間は何かしらのリスクを負うと、それを負担に感じます。サイコパスと呼ばれる精神状態が一般水準から大きく外れた人でないなら、何かを選択して、何かを失うとそこに不安を感じるように出来ています。だから、それを何かしらの方法で解消する必要があります。

王道は一人で不安を抱え込んで、包み込んで、それを乗り越えていくことです。これが出来るのは強い人で、出来ない人のほうが多いです。特に日本人は「人間は一人で生まれ、一人で死ぬ」という大原則を受け入れていない人が多いので、真正面から受け止められないのです。

だからと言って、その原則を子供の頃から受け止めているアングロサクソンが強いかと言うと、彼らは一人で正面から受け止めてしまうので、自分に対する叱咤激励が及ばなくなると精神がぶっ壊れてしまうので、アメリカの精神科医は大流行です。自分は出来ると言い聞かせていて、出来ない現実が襲ってくると、耐え切れないのでしょう。

共有(内)

不安から逃れる方法として共有があります。私も弱いので、何かしらの不安があると、意味もなく他人に言いたくなる時があります。言っても仕方ないし、何をしてもらえるわけでもないのに、口にして、形にすることで楽になろうとするわけです。このブログも公開しているのはその為です。

不安を他人と共有なんてしても、その場では少しすっきりしても、何の解決にもなりません。だから、落ち着かせるために共有しても良いけど、最終的には何かしらの行動を起こして、根本的な解決をするしかありません。

女性は共感が好きです。それどころか、共感してもらえないと怒り出す人がいます。これは赤ん坊という弱い存在を共感して理解しようとする本能なんだろうと思います。共感力が強い、と言うことは不安に弱いので、ほとんどの女性は勝負事に向いていないのだろうと思います。

他人にわかってもらえようが、わかってもらえなかろうが、自分の問題であって、聞いてくれた人の問題ではないし、自分にしか解決できないので、どうせ共有するなら、どんなキツイ提案であろうが、受け入れて、そこから解決策を一緒に考えてもらうのないなら、「うん、うん、わかる、わかる」と連呼されても、その場で楽になるだけです。

男性だって共感を欲します。日本人が案外しぶといメンタルなのは愚痴を言うからだと思います。大のオッサンが居酒屋でつまらない仕事、クソみたいな上司の悪口で盛り上がって、何の生産性もないグチ大会を開催するので、ストレスが小出しになります。共通の敵を作り、攻撃するとストレスがそこに逃げます。

アングロサクソンは滅多に愚痴を言うことがなく、無理にでも前向きな発言に持っていこうとするので、ストレスがどんどん内にこもっていって、耐えられなくなって精神崩壊するのでしょう。肉食獣であり、戦闘民族なんだな、と思います。負担に耐えて、成果を挙げることで解消できないなら、潰れれば良い、と思って戦うのです。

逃避(外)

怒られれているときに関係ないことを考えて、その場から逃避することもストレス発散です。上司から理不尽なことで怒られたら、今日の晩飯は何にしようかな、週末はどこに行こうかな、という日常化、人間とは宇宙におけるカスのように小さな生き物だ、とか壮大なことを考えて相対化するのも効果があります。

他には何かに依存することでストレス解消をすることもあります。共依存は自分の弱さをもっと弱い他人を見つけて説教することで依存し、説教されているほうは相手が絶対だと信じることで依存するわけです。説教どころか、暴力が絡むことも多々あって、殴られてもそれを愛だと言い切ることで逃避するんです。

宗教なんかも絶対的価値を外に求めることで、目の前にある連続した問題から目を逸らすこともあり、天国が待っているから、苦しい日常でも頑張るのだ、という前向きなところに行き着けばいいですが、天国に行くために自爆テロに持っていくこともあるので要注意です。

何にしても不安を何かしらの手段で外に掻き出しても、時間の問題でその不安は自分に戻ってきますし、逃避した時間が長いほど、リカバリーがききづらくなりますから、これもストレスの小出しで爆発させない程度の意味合いにしかならないのです。

まとめ

自分が抱えている不安を見つめて、抱えていられるなら、それを乗り越えるメンタルを持つべきだし、ヤバイと思ったら、信頼できる人に吐き出して共有したほうが良いです。軽く誰かを攻撃して、解消するのも良いです。でも、最終的には自分が何とかするしかないです。

不安に感じたら、最終的には自分で乗り越えるしかない、と意識した上で、一時避難として上記の手段を使うのは良いですが、そこに逃げ込まないようにしないとダメだな、と思います。

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7 years ago

「現代人は食べ過ぎている」と、粗食の本に書いてあったのを
思い出します。
 空腹で、必要だから食べるのではなく、精神的飢餓、不安、気分を変えたいなどの理由で食べると・・・
私はその通りです。
 著者によると、「現代人はかつての人達よりメンタルが弱い、こらえ性が無い」そうです。昔と違って一人暮らしが増え、孤独な人が増えたせいもあるのではないかと思います。

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ニコ
7 years ago

上記の記事に納得しました。
学生時代の帰国子女の人はストレスを我慢して前向きの発言をガンガンしてましたが一度キレると暴力に発展しますし、特に理由もないのに容姿が好みでない女性には人格を否定するような振舞いをしたりしてました。
日本人の感覚からわからないし当たり前のことですが理想の自分を演じたり、思う通りにいかないとストレスが溜まるんでしょうね。
それが原因で大学を辞めた人もいます。
アングロサクソンは表面的に付き合う分にはいいのかもしれませんが国際結婚で離婚が多いのも納得しました。

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ナマケモノ
7 years ago

テレビで若手俳優が、『監督から叱られている時は、いつも宇宙のことを想像している。監督も自分も、宇宙に比べたらちっぽけな存在だと思うと楽になれる』と言ってました。目先の不安感を、視点を逸らしたり、大きな存在で包み込んでしまう手法は有効です。ただ、段々目先のことに努力できなくなるので、現実の状況からは、解離してゆきます。逃避し過ぎないようにしないと、成果が上がらず危険だと、自戒しています。

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美和
7 years ago

共依存の関係だと指摘されたとき、そんなことはない、私しか相手を救えないのだと思ってしまう。違う、共依存ではない・・・指摘されても、受け入れたくない現実・・・自分の存在価値の全てを否定されてしまうような気持ちになる。認めたくない。
私たちの関係についてあなたがどれだけ分かっているの?あなたに何が分かるの?赤の他人が決めつけないでよ!と怒りの感情が込み上げてくる・・・でも、それは一時的な感情で、すぐに自己否定的な感情、自責の念にかられる。
全て私が悪いんだ・・・。相手をダメにしたのは私なんだ。

本当に相手のことを思うなら、その関係を断つことがベストなのでしょうが、今までずっと信じてきた関係をいきなり切ったほうがよいと言われても、なかなか受け入れられないもの。だからと言って、そのまま、その関係性を続けていくことはよくない・・・じゃあ、どうするの?
その関係を断ち切るだけで楽になれると思いますか?その関係性を断ち切るだけでは、また同じことを繰り返してしまいます。

まずは、「共依存であること」をしっかりと認めることから始まるのだと思います。ひとりで解決するには限界があります。だから、第三者の力を借りることです。
自分を知ること。相手を変えることはできない。だから、自分が変わる。
共依存を克服したいなら、自分が変わることが大切なのです。

様々な知識や情報をネット社会では得ることができます。相談窓口として、シンさんの相談を利用することは、とてもよいことだと思います。何かしらのヒントが得られるはずだと思います。
しかし、最後は、やはり、しっかりと自分の頭で考えることを怠ってはいけないのだと思います。どなたの言葉だったかは忘れましたが、「答えは自分の中にしかない」のです。

共依存・・・家族、親子、夫婦、恋人どうしなど様々な関係で起こりうることです。私が今、直面している問題を私の言葉で解釈してみました。私の認識が不十分であれば、どなたかつけ加えてください。長文、失礼しました。

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ナマケモノ
Reply to  美和
7 years ago

美和さん
心理学について無知で恐縮ですが、共依存とは悪いことなのでしょうか?お互い必要としているなんて、良いことだし、幸せなことに思うのですが。具体的には、どのような問題になってしまうのでしょうか。

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美和
Reply to  ナマケモノ
7 years ago

ナマケモノさん
ナマケモノさんが仰る通り、様々な人間関係においてお互いにパートナーを必要とし、お互いに支え合う関係は幸せな関係であることに間違いはないのですが、パートナーに過度に依存し、その関係に囚われ、その関係性から逃れられない状況で苦しむようになると問題です。

そもそも共依存という概念は、アルコール依存性の患者さんとそのご家族の関係から生まれた概念なのですが、この人を助けたい、この人に尽くしたい、と強く望むパートナーの精神状態が実は好ましくありません。この人を救えるのは私しかいない、この人は私がいないと生きていけない、とお世話をするパートナーが患者さんの世話をすることにしか自分の存在価値を見いだせなくなる状況に陥り、献身的な世話を受ける側の患者さんは、より家族に依存してしまう…この状況が患者さんの治療、自立を妨げることになるだけでなく、献身的に世話をするご家族の人生も台無しにしてしまいます。家族だけで解決できる問題ではなく、双方が適切な治療を受けないと、共倒れとなってしまいます。

親子関係でいえば、過保護、過干渉と呼ばれる毒親とその子どもとの関係を考えてみてください。親が自分の価値観を子どもに押し付け、自分の思い通りに支配すると、子どもは自分で考えることをせず、自立できない人間になってしまいます。親から子への愛情の注ぎ方が歪んだものであり、いつまでも親に支配される…私自身、両親との関係がまさにそうで、大学生の子どもをもつ母親でありながら、いまだに親の評価が気になり、自分で自分の人生を決めていくことが出来ないのです。
またも自分語りになりましたが、シンさんの仰る通りで、「最終的には自分が何とかするしかないです。」に尽きると思います。

お返事、遅くなりました。実は、しばらく、どんなふうにお返事したらよいものか、頭を悩ませていました。
私が若い頃とは違って、ネット社会では、たくさんの情報を得ることができます。便利な世の中だと思います。
しかし、私がまさにそうなのですが、その得られた情報を鵜呑みにし、過度に不安を感じてしまうのです。言いたいことを言い合えるのは、匿名だからこそ、なのでしょうが、見たくないものまで目にすることもあり、メンタルが強くないとネット社会ではやっていけないんだな、とつくづく感じます。

多くの方が心が弱っていると、何かにすがりたくなるし、誰かに助けを求めたくなるかと思いますが、根本的なところを解決しない限り、同じことを繰り返すと思います。
共依存の関係を克服するならば、その歪んだ関係性を認めることから始まりますが、心の問題は様々な要因が絡み合っているので、ネットなどから得られた情報だけで共依存だと決めつけるのは好ましくなく、やはり専門家の力を借りて自分に向き合いながら、考えていく環境を作ることをおすすめしたいです。自分にしっかり向き合えない人間は、他人に向き合うことなんてできません。

最後に、私のような悩みをもつ方へ、以下、私が言いたいことです。

あなたが本当に大切な人を思うならば、あなた自身が強くなり、自分の足でしっかり歩める人間になることです。あなたの人生は誰のためのものでもなく、あなた自身のものなのです。

またも長文になり、失礼しました。

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美和
Reply to  美和
7 years ago

しっかり考えたつもりでも、やっぱり何かが抜けている…そう感じたので、再度、コメントさせてください。
私自身、今、自分の心理学の知識なんて、分かったつもりになっていただけで、役に立たなかったな、と感じているんです。
知識を詰め込むだけの頭でっかちな人間にはならないでくださいね、と若い方々へ、一言、添えさせてください。

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ナマケモノ
Reply to  美和
7 years ago

美和さん
コメントありがとうございます。美和さんも色々悩まれているようですので、とにかくまずは元気になってほしいなと思います。
私の周りや私自身も、仕事や生活で忙殺され、まず何とか生きていかなきゃという点に精一杯で、心理的な面の豊かさは欠けていると思います。なので、共依存の問題について、想像したことも無く、話題になったこともありませんでした。仲良くて良いなぁくらいの認識だったのです。
美和さんのような方に出会ったことが無いので、どのようなコメントをされるのか、いつも楽しみです。心理学の話題も興味深いです。無駄では無いと思います。早く元気になってくださいね。

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でら
7 years ago

アングロサクソンって、メンタル維持のために麻薬に頼ることが多そうなイメージがあるのですがどうでしょうか。
彼らのドラッグをやる割合は日本人とは比べ物にならないほど多そうです。不安を共有するのが下手なのでしょう。

日本人の場合、右にならえの国民性なので不安を共有するのは上手なのかもしれません。不安になれば、とりあえず皆と同じことをすればいいわけなので。
ただ、右にならえの問題は、集団として間違った方向にいくと修正が利きにくく、暴走しやすいことです。

どちらも一長一短だな、と思います。

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かりりん
Reply to  でら
7 years ago

でらさん

麻薬=マリファナ ってことであれば、確かに多いです。
ただ、常用する人と 学生時代にちょっと悪ぶってマリファナやってた人達の階層が違いますね。

裕福層のおぼっちゃん、おじょうちゃんが大学時代にパーティでみんなとマリファナ
社会人になったらきっぱりやめる 常用はしない という層と
貧困層、ローアーミドルでタバコと同じ感覚で常用する層とに別れます。

前者はメンタル維持というよりは、若さゆえのノリ、大人になってあの頃は馬鹿やってたなーという感じで。
後者の場合、さらに枝分かれして、ちょっとした気晴らしにタバコと同じ感覚でやる人と、
メンタル的に問題があるので常用している(これは貧困層に多いように思います)と分かれます。

アメリカの場合、州によってはマリファナはタバコと同じく合法になっているところもあり、
あんまり抵抗はないようですよ。
私は個人的に抵抗ありますが、アメリカ人と話すと 
えー?マリファナやったことないのー?
と逆にびっくりされたりします。

アングロサクソンの方が不安を共有するのは上手いと個人的には思っています。
というか、あんまり溜め込まないで、小出しでいいたいことは言う感じですね。
それができない人は、日常と違う世界に快楽を求めたりしてますね。
これは裕福層に多くて、意外とアングロサクソンの浮気率は高いのですよ。

アメリカの離婚率が高いのは、アングロサクソンは浮気が浮気で終わらないことも多く。
つまり本気になってしまい、それで離婚になる というのは多いです。
もともと慰謝料という概念がないのと、民法でも離婚で慰謝料は請求もできなければ、
支払う義務もないですからね。

愛情がなくなったら、離婚して ハイ次って感じです。
ただし、子供にだけは離婚しても、法律で父母平等の扶養権、扶養義務が
与えられるので、子供にだけは愛情を注ぎ続けていきます。

また確かにアングロサクソンは日本人よりもメンタル壊れる自爆地点は
高いように思いますが、一度爆発するとどうしようもないほど手がつけられなくなります。
でもこれはアングロサクソンに限らず、黒人も同じようです。

よく犯罪心理学等で、サイコは白人が多いというのをよく見かけますが、
最近の研究で実は黒人のほうがサイコ率は高いという結果が出たそうです。

アメリカ国内においては、白人のほうが人口の割合が高いため、
それぞれの人種人口別犯罪発生率、特に凶悪犯罪では率としては黒人
のほうが高いそうです。

総じて、アジア圏はどこの国でも犯罪率は低いようですね。

日本人は「赤信号 みんなで渡れば怖くない」って感じですね。確かに。。。

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かりりん
Reply to  シン
7 years ago

シンさん

そうなんです。アフリカの犯罪って極めて暴力的で、激しいんですよね。
日本ではあまり報道されないので、知らない方も多いと思います。

私が女性だからでしょうか?
白人男性同僚の愚痴、上司の愚痴から妻や子供の愚痴 延々と聞かされる事が多いです。
そういえば、男同士だとあんまり愚痴っていないような?

アメリカ生まれのアメリカ育ちは 半分愚痴で半分自慢話
欧州系の男性は ぐちぐちぐちぐち。。。
オーストラリアやニュージーランド出身の人は 変な意味でマイペース
日本人の男性は自らのことはあまり言わず、~さんが~で、~だから みたいな
出生国によっても多少違うような気がします。
私だけかもしれませんが。。。

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