海外において、自分たち、東アジア系、黄色人種についての客観的な特徴についてあげていませんでした。自己分析は難しいものですが、ここを避けると、世界の中での自分たちの立ち居地が分からなくなります。
定義
日本人、韓国人、北朝鮮人、中国人、ベトナム人、海外東アジア人(華僑など)がこれに分類されます。正確に言えば、モンゴル人も入るのですが、遊牧民文化を持ち、他とかなり違うので、同じところに入れてるのを止めます。
簡単に言うと多かれ少なかれ中華の影響を受けてきた国だといえます。朝鮮、ベトナムは歴史の半分くらいを中国支配で過ごしていますし、海を隔てているとはいえ日本も、多大な影響を受けています。
がり勉
古代中国の科挙からの影響で東アジア各国はがり勉、暗記主義です。日本は科挙システムを取り入れなかったのので、明らかに緩やかだと言えますが、やはり、がり勉スタイルの勉強法を持っています。
机の上での勉強以外させない、と言っていいほど子供を追い込むのが通例です。学校には厳しくランクが付けられ、親は少しでもいいランクの学校に子供を行かせるために気が狂ったように勉強をさせます。
本国を離れてもそれは同じで、アメリカの東アジア系の子供は一発試験成績に関しては白人平均を大幅に超えていることで知られています。ニューヨークのエリート高校で試験一発勝負の入試にしたら、アジア系だけで過半数を簡単に超えてしまったといいます。
非リア
明るく人気者、といったタイプの人は少ないです。上記の教育が大きな理由でしょうが、とにかく勉強ばかりして、パーティーに行かないので、コミュ力が磨かれず、よく知らない人に囲まれたとき、大勢の前に立たされたときの対応が学べません。(長友選手は珍しい部類の東アジア人です。)
シンガポールでも特定の人種、国籍に関わらないパーティーに出かけても、東アジア系は人口的には最も多いにもかかわらず、最も少ないです。白人、ラテン、フィリピン、インド系(男性のみ)と言った陽気に振舞うことが美徳とされるような人種がメインです。
こうした理由が一因となり、本国以外で管理職、経営者になれる東アジア人は珍しく専門を持ってその分野で活躍することしか出来ないことが多いです。インド人なんかはITセクターでかなり大きな地位を占めるようになり、雇われ社長レベルなら、世界的企業のトップも珍しくなくなったのとは対照的です。
まとめ
がり勉、非リアなので平均値は高いが、飛びぬけた人物が出づらい分類の人たちです。実際に差別が少なく、リベラルなアメリカ西海岸、シリコンバレーではアジア系住民の平均収入は白人を超えていますが、トップ層というとやはり白人となります。もちろん、差別により昇進の阻害が一番の理由でしょうが、アジア系のがり勉、非リア気質もその大きな一因でしょう。
英米型の教育だと、とにかくコミュ力を磨くこと、個性を持つこと、を重要視されるので、彼らは平均値は低いが、飛びぬけた人物が出やすいのです。何かと馬鹿にされやすいゆとり教育世代は世界に通用するようなすごい人物が出ている一方で、平均値は低い、と言うのは似たような現象です。
良くも悪くもこれが習慣なので、白人の真似事をするより、自分を突き通したうえで、足りないことを足し、変えるべきことを変える、というのがベストではないかと思います。東アジア人でありながら、白人のように振舞う人間は国際都市のシンガポールでも嫌がられる傾向があり、かといって白人グループにも簡単に入れてもらえませんので、変に白人かぶれになると、東アジアでは生きづらくなります。
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