経営を行う上で投資は欠かせませんが、投資家によって手のつけ方が違います。日本人経営者の三人を取り上げて考えてみたいと思います。
孫型
ソフトバンク、孫氏って天才だと思います。凡人には見えないような将来が見えるみたいで「そんなの高い、バカじゃないのか?」と言われるような投資をして、最終的には辻褄を合わせてしまいます。
危険な勝負に勝ってきた実績があるので、ARM、スプリントもどうにかしてしまうんじゃないかな?と思いますし、UBER、GRAB、OLAの配車サービスも裏で支配してしまうんじゃないか?というような期待が持てます。
こういう買い方って本物の天才だけしか許されず、天才気取りでバカな二代目社長、サラリーマン社長が同じことをすれば壮絶にやられます。典型的な高掴みなので先見性が図抜けていないとダメだからです。
フェイスブック、ザッカーバーグ氏もこの類の人でインスタグラム、ワッツアップは要らないだろう?高いだろう?と言われていた投資でしたが、買った額の何十倍の評価になっています。彼は神に選ばれた男なんじゃないかと思います。
永守型
戦国武将のような老獪さです。この人のやり方は凡人でも真似しようと思えば真似できるのですが、常人は永守氏ほどの忍耐力を持っていないので、基本に忠実である、という当たり前のことをやりきれないものです。
絶対に高く買わない、シナジーを出す、自分の買い物だと思って真剣に成る、という条件を満たす買収候補を選定します。そして、ずっと悠然と眺めていて割安になるまでノラリクラリと待ち続けます。
為替による相対的な割安感、相手がじれて値下げする、などの状況の変化があると、猛然と動き出して一気にものにします。そして、買収先の独立性を認めず、あっという間に永守流に染め上げてしまうのですからすごい物です。
特にアジア人の言うことなどほとんど聞かない白人の会社を買って言うことを聞かせているのだからすごいものですよ。まずは駐在員を送り込むとか生ぬるいものではなく、永守流で育った日本人部隊で送り込んで、買収先を占拠、実効支配権を奪うみたいです。
三木谷型
白人、英語コンプがあるため、欧米に拘って負けを見るタイプの投資家ですが、国内においてはなかなかのやり手です。近鉄消滅時の混乱で漁夫の利を得て、球団を手に入れ、究極の広告をしたことで知られていますが、なかなかの政治家だと思います。
元々、孫、永守両氏と違って、サラリーマンをしていた人、それも細かいルール、つまらないしがらみに生きている銀行員だったので、サラリーマン経営者の気持ちがよくわかるんじゃないか?と思います。
経団連役員、幹部官僚なんかは偉そうにしていても、所詮はサラリーマンでファッキューマネーすら持っていない庶民だから、その反動で権力を行使してオーナー社長に毒づくことも少なくないと思います。そういうのを交わして、乗せるのが上手みたいです。だから、規制の多い金融事業で上手くやりましたし、特にカードは主力まで成長しました。
そういう「爺殺し」は白人どもには効かないので、kobo, Viberなど、白人から買った会社は見るも無残な失敗に終わっていますし、これからも成功することはないだろうと思います。楽天は白人どころか、アジアですら相手にもされてませんし、国内でしか通用しない会社です。
まとめ
孫氏を見習うのは止めて下さい。99.99%の人が地獄を見ることになります。国内でしか生きていくつもりがないなら三木谷氏の爺殺しを真似てもいいですが、海外も見据えている人は永守氏を見習うといいでしょう。
白人は肉食で攻撃的なため、ストレスに弱いし、忍耐強くもないことが多いです。だから、彼らを相手にするなら忍耐強く接しながら、彼らのペースに絶対乗らず、自分の決めたレベルに達するまでは放置すればいいです。そして、達したら、一気に攻め込んで勝負を決めましょう。
ホンハイ、ゴー氏はアメリカでの飛び込み営業で鍛え上げた人ですが、彼の交渉術も素晴らしいもので、永守氏に通じるものがあります。シャープを買い叩く時、ゴチャゴチャいって核心に迫らないシャープ幹部を放置して帰国したり、期限をギリギリまで延ばしたり徹底的に足元を見ました。シャープのサラリーマン経営者ごときが及ぶ相手ではありません。
会社経営しなくても、誰もが自分の人生の経営者みたいなものであり、自分に合った投資スタンスを見つけて、勝負すべき場所で勝負していくことでしか将来が開けてくることはありません。我慢強く、素早く動いて投資をして満足度の高い人生にしたいですね。
投資に関しては、詳しくないのですがこの記事は面白かったです。
確かに、孫さんの采配はえっ?そんなの買うの?ってのがありましたね。
永守型
ずっと悠然と眺めていて割安になるまでノラリクラリと待ち続けます。
これも難しいですが、一旦買った後、十分利が乗るまで持ち続けるというのも難しいですね。
自分が、買った株に自信があればできると思います。
自信があっても少し下がってくると意味もなく不安になるし、ヨコヨコ相場で焦れてきます。やがて、些細なことで疑心暗鬼になり自信が崩れて小利撤退、撤退してからカチ上げる、というパターンがありがちなダメパターンです。私も例に漏れませんw
シン
孫氏みたいな投資家は世界でも少ないでしょうね。現役に限れば10人居るかどうかだと思います。逆にいうと孫氏レベルまでいくと世界トップテンに入るのではないでしょうか。
永守氏タイプも孫氏ほどブッ飛んでないですが、決断力や胆力は常人のものでないため、天才経営者と言ってよいでしょう。京セラの稲盛氏も同じタイプかも知れません。
世界の投資家を分類してみるのも面白いかも知れませんね。
ソロス氏、ザッカーバーグ氏、ジャックマー氏は孫型、ミッタル氏、バフェット氏、ゴー氏は永守型でしょうか。
実際、孫氏は世界レベルで、米紙のビジネス欄にしょっちゅう名前が出るほとんど唯一の日本人投資家ですね。永守氏はそこまでではないです。いずれにしても永守氏も突き抜けた天才投資家なのは間違いないです。
シン
おもしろいです!!
株などの投資のみならず、自分の人生についても投資する場面は色々あるので、どのように人生の投資を進めていくかをパターン化してもおもしろそうです。
でも、自分のお金で投資することってあまりないですかね。大学までは大抵親が投資してくれるでしょうし。
>でも、自分のお金で投資することってあまりないですかね。大学までは大抵親が投資してくれるでしょうし。
私はこれが良くないと思います。高校生になったら、大学にどれだけの費用と時間がかかり、それをどうやって回収するのかイメージさせる育て方をするべきで、理解できていたら、大学でバイト三昧、講義で睡眠、というような本末転倒をしなくなると思います。
シン
本当その通りだと思います。
一般的に、学業と医療にはいくらお金がかかってもいい・かかるのは仕方ないと思っている節があり、それらの費用に糸目をつけない人が多いですよね。
特に疑問視しているのは医療で、数年前にDPC制度が導入されました。
http://www2.kankyo.ne.jp/annai/nyuin_menkai/nyuin_7.html
これは治療ホーダイのようなプランで、入院中は治療をしようとしまいと1日当たり同額の入院費がかかるというものです。
1日にエコー・レントゲン・CTをやった人と、1日中寝てた人で料金が変わりません。どちらも1日あたり1~2万円とられます。
だいたい8~10万円以上は高額医療費ということで免除されますが、この制度のおかげで5日間入院したら約7万円とほぼ高額医療費と同額をとられます。
この制度もおかしいと思いますが、退院は医療費を払う患者が決めるのではなく、医者が決めるというのもおかしな点だと思います。医者は完璧に治ったら退院させるので、元気な状態でも万が一があればいけない、と退院させません。しかしベッドでゴロゴロする1日にも、DPCにより高額の入院費が発生しているのです。
長くなりましたが、高額の入院費がかかるならば、患者は自己責任で退院する自由があるべきだと思います。今は、医者の許可がなければ退院できませんよね。お金を払う立場の人間が選択できないなんておかしいです。
御幣がありました。
一般検査の治療し放題で、手術などは別料金です。
しかし、DPCにより高額医療費まですぐに到達してしまいますが・・
医者ってサービス業のくせに患者に選択肢を与えないことが多いんですよね。本当にその治療、やり方に意味があるのか?、を考える隙を与えません。さすがは客にタメ口きく職業だな、と思います。
シン
当たり前の事ですが孫さんの凄さは強靭なメンタルでしょうね。
ソフトバンクグループ全体の負債額は確かおよそ22兆円。
これだけの負債を抱えながら、さらに借り入れを増やしてM&Aを繰り返して会社の規模をどんどん大きくできるのは孫さんだけです。
借金できる金額も個人の器の大きさに比例するとどっかの金融漫画のセリフで出てきますが、これだけデカい器のある逸材は稀であるからこそ天才と呼ばれるんでしょうね。
サウジのオイルマネーを引っ張って巨額ファンドの立ち上げをするなんて漫画みたいな器の大きさですよね。日本の世界への影響力が下がる昨今、孫正義という天才は爽快です。
シン
だからどうしたってわけでも差別や偏見があるわけではありません。
昔、孫さんのネットの記事を読んだことがありまして、親からよく在日韓国人だからがんばらないといけないと言われ続けたそうです。
ハングリー精神があるのかもしれません。
出自を理由とした心無い中傷もありますが、彼は自分の意思で日本人になったれっきとした日本人であり、国益の為に頑張っています。ろくに納税もしてないネットウヨごときが何を言うか!っと思います。
シン
孫氏は韓国系日本人ですが、孫氏を含めて永守氏、三木谷氏、そして柳井氏、ホリエモンといった時代の先駆者は皆、関西より西の出身なんですよね。そして関東を含めた東日本出身者は一人も居ません。
薩長土肥ではないですが、時代を変える天才は西日本から生まれてくるのかも知れませんね。
言われてみれば、時代の英雄と言っていいような人は関西より西出身が多いですね。人口的には最も多いはずの首都圏はさほど人材輩出してないのは面白いものです。
シン
関東出身、ガッコも仕事も首都圏の私は「東京VS大阪」で大阪に興味を持ちました。
関西人の親しい知人はいないのですが、「関西人」のあの開放的な感じは
どっから来てるのかなーと思います。
東京に出てきた関西人はしがらみが少ないですからね。首都圏の人は肩書きや親の職業及び収入、はては住む場所まで細かく格付けされ、そして首都圏から出たら生きていけないので自分の置かれた場所で我慢して暮らしていかないといけません。
一方で東京に出てきた関西人はそういうしがらみとは無縁ですし、大阪や京都は東京より歴史のある都会ですから劣等感もありません。
そして東京を出たとして、戻れる場所があるのも大きいです。
孫さんには、なぜか例の居酒屋や洋服屋のオーナーのような気持ち悪さや嫌悪感がしないです。
末端の当時の携帯電話の営業も仕事はキツいが報酬は良かったと聞いたことがありますし、他の事業にしても離職はしてもパワハラ、過労死がなかったからかもしれませんね。
また、メディアでビルから飛び降りろとか全員が経営者だと思えなど新興宗教のような気狂い発言をしないからでしょうか?
びっくりするような投資はしますが
20年前位くらいは激務で有名で、孫氏本人が過労で倒れて入院した先でずっと仕事をしている、というようなキチガイじみた会社だったらしいですが、相応の報酬は出していたみたいですし、従業員を食い物にする、といったような話は聞いたことないですね。
シン