日本でも移民問題の議論があり、シンガポール、アメリカなどの移民国家は常に横たわる恒久的問題であり、欧州では差し迫った切実な問題です。
違法
移民に対する非難は「違法」であることで、合法であるなら、話は別です。その移民法が適切なのか?、という議論はあれだ、現在の法律に沿った形で入国してきた移民を責める道理はありません。
アメリカは移民を受け入れることで成長してきた国であり、少なくないアメリカ国民は違法移民の子孫だったりします。ともかく、アメリカ国内で子供さえ産めば、その子供はアメリカ国民ですし、定期的に恩赦があるので、粘っていれば永住権、市民権を得られます。
例えば、メキシコから不法に国境を越え、カリフォルニアに行き、現地のメキシココミュニティを通じて不法労働をし、不法労働者同士で恋愛、出産となると、その子供はアメリカ国民で、強制送還の対象ではないのです。
その上、アメリカのリベラル派には子供の人権がどうだとか、移民の保護がどうとかで、アメリカ国民の税金を使って、うやむやのままに受け入れてしまう風土があり、それに対する怒りがトランプ新大統領に託されたわけです。
日本、シンガポールは出生地主義を取ってないので、不法移民が出産しても、市民権は与えられず、移民局が摘発されれば、強制送還になります。日本ではこの問題が継続審議になっています。シンガポールは問答無用です。
子供
日本では不法移民自身には罪あれど、その子供に責任を求めるのは酷ではないか?、という考えがあり、フィリピン人一家、カルデロン親子の子供には暫定ビザを与え、義務教育は終えさせる、親は強制送還、という判断でした。
私はそれが現実的に折衷案としていいのではないか?、と思うのですが、親、支援者は人間を盾にして、親子での定住ビザの交付を求めて、騒ぎ立てました。これはおかしいと思うんですよ。認めたら、不法入国して、子供を産んだら、定住出来てしまう前例が出来て、無法状態になります。
日本においては日本人の人権が最優先されるべきで、我々日本人は合法でやってきた移民と生活する権利があり、違法で居着いてしまった移民を拒否する人権があるのではないでしょうか?百歩譲って、罪のない子供は受け入れても、なぜ、犯罪者を受け入れなくてはならないのでしょうか?
合法
先進国では少子化は止まりません。どんなに頑張っても、少子化を緩やかにすることはできても、子供を増やすことは無理でしょう。フランスでの出生率向上は社会保障狙いのイスラム系住民が寄与していると思われますが、人権のため、あまりそのことを大声で言えません。
だから、選択的に人口が増えている国から移民してきてもらうのが望ましく、投資家、技術者、若い女性に来てもらおう!だと言うのがシンガポールで、他の単純労働者は移民ではなく、季節労働者として、労働力が必要な時だけいてもらい、不必要になれば、帰ってもらうようにしています。
日本に限らず、他のどんな国でも、本音は同じなんですけど、国内の人権派が騒ぐので、あまり声を大にしては言えないのです。だから、投資家、技術者は取り合いになっていて、日本にはほとんど来てもらえてません。英語環境、税制、技術者待遇、を考えると、他にもっといい国が沢山あります。
これはもっと声を大に出来ないんですが、どの国も若い女性が自国の男性向けに欲しくて、生殖時期を考えると、男性の方が長く、女性の方が短いので、男性の方が一回り以上年上の外国人妻を狙っているわけです。
実際、シンガポールでは中華系の若い女性を公表せず、優遇して来ました。男性で同じスペックなら、まず永住権が取れない女性が取れているケースが見られます。中華系シンガポール人男性のお嫁さん候補として、受け入れ、少子化を少しでも食い止めようとしているのです。
まとめ
IT革命による一物一価の流れで、人の流動も活発化するのは間違いなく、条件の良い国に人が殺到するのは当然です。特に広大な領土、世界一の経済力を持つアメリカに行きたがるのは当たり前です。同じことして母国の何倍もの報酬をもらえる可能性があります。
アメリカ移住は日本人にとってはそこまでインセンティブの強いことではなく、まだまだ日本は豊かで、アウェイで、移民一世としてハンデを背負ってまで挑戦するリスクを天秤にして、そこまでアメリカが勝つわけではないからです。
でも、ラティーノからすると、アメリカは完全に夢の国で、違法でも入り込んで、母国のコミュニティで、不法労働先を見つけ、州法無視した低賃金をもらい、シェアハウスで雑魚寝しても、母国にいるよりはマシだったりします。
中南米は治安が終わっている国も多く、昼間ですら、裏通りに入ったら、何が起こっても不思議ではないし、汚職まみれで、財閥が富を独占し、経済は停滞し、ろくに仕事がないのです。だから、アメリカで掃除夫やったり、給仕していた方がマシなんですよ。
そういう点では不法移民が来るだけ日本は豊かだし、不法移民排除に動いたタイは豊かになった証拠だし、シンガポールは東南アジアのハブとして機能しているからこそ、移民問題があるのです。日本が不法移民に悩まさられなくなったら、もう終わりで、日本人が不法移民する番になります。
この記事を読んで、以前は中国人を使っていた日本の企業が、今は中華資本に日本企業が買われるのを見ると、近い将来日本人が不法移民になる日が来ても不思議はないですね。
日本人は過去に食い詰めて移民してますので、将来しないとは言えませんよ。だから、私は心身ともに鍛えて、甘えたことを考えるのはやめてようと思っています。
シン