じゃあ、日本の人口減少

リクエストを頂いて、このテーマで記事にします。

リスク

人口は国力であり、人口減少は国力の衰退を意味しますから、ほぼ全ての産業がスケールダウンして行きます。アメリカ、中国を見ると、自国市場の大きさがどれだけ有利に働くかを理解できますし、インドが期待されるのは人口が主な要因です。

日本も韓国、台湾のようになって行くのかもしれません。この二国は日本以上に少子化で、移民もほとんど来ていません。一か八かの勝負を常にしているような国で、意図的に自国通貨安に持っていきますが、自給率も低いので、安くなりすぎると、物価高に苦しみます。

自国市場が期待できないとなると、国策的に寡占化して、国際競争を戦って行くしかありません。巨大企業がグループで国内市場を寡占して、あとは零細企業しかない状態になるので、貧富の差が大きくなります。だから、韓国、台湾、ともに受験戦争が激しく、巨大企業に入らないなら、公務員、それも無理なら、ニートするくらいの厳しい国です。

そして、一極集中が激しくなり、ソウル、台北に人口が集中し、不動産価格が給与水準を無視して上がっていきます。不動産価格が上がれば、物価も理不尽に上がります。そうなると、親が首都圏に不動産を持っているかどうかが大きな意味を持ってくるようになります。

チャンス

チャンスも書いて欲しい、という要望があったのですが、これが難問で、韓国、台湾の例を見るなら、東京に投資用不動産を買っておくと、一極集中が更に進んだ時、ガツンと上がって行くかもしれませんが、地方では集中と選択が進んで、利便性の高い場所以外はタダでも買わない土地になるでしょう。

東京の不動産はいつ頃が買い時か?、と言うのも、また難問で、投資は自己責任でお願いします、としか言えませんが、確実に勝ちたいなら、一定資金を外貨に換えておき、ハイパーインフレで、ガツンと円安になったタイミングで円転換して、買うと良いだろうと思います。いつ起こるかはわかりませんので、外貨建て資産が資金拘束になるかもしれませんが、あくまでリスクヘッジです。

日本は海洋資源がありますし、教育レベルの高さ、民度の高さでは定評があるので、極度の円安になれば、投資しようとする外国人が現れるでしょうから、地の底までは落ちないだろうと思いますが、行くところまで行かないと動かない国民性でもあり、かなり我慢強く待つ必要があるでしょうね。

逆に日本の人口が半分くらいまで減ると、コンパクトに都市化が進んで、住みやすくなって行くのかもしれません。イギリスのようにかつての古豪として、特定の産業だけがとんがって、他ではさほどの存在感がなくなり、福祉国家に移行して行くなら、良いことだと思います。

ニッチ

日本で何かしらやろうとするなら、ニッチを狙って行くしかなく、少子高齢化なら、都心のワンルームを狙って、おひとり様需要を取り込むとか、するのもありでしょう。人気の湾岸エリアのタワマン買っても、伸び代はしれてますし、人と違うことをすべきです。

あとはニッチサービスをすることです。モノあまりの時代にモノを売ろうとするのは難しいので、経験を売って行く方向でビジネス展開するのは大事です。不動産開発の星野リゾートのように、タダ同然で宿泊施設を買い取って、特定の客好みに作り変えて、サービスを売るわけです。だから、彼らは単なる不動産業者というより、コンセプトを売っているともいえます。

他にはアウトドアブランドのスノーピークのように、ほとんどの製品はファブレスで、契約で囲い込んだサプライヤーにやらせ、自分たちは良い製品の企画に徹して、製品のブランドイメージの向上に努めるだけでなく、地方自治体と組んで、野あそびをテーマにしたり、半外空間をマンション、ホテルに提供するなど、トータルでマネタイズするわけです。

中国、インドは車だ、家だ、がバカバカ売れますけど、アメリカを除いた先進国ではそんなにモノはあんまり売れないんです。借金してまで無理して、モノを買おうとする人が少ないです。日本の若者は車を買わないの当たり前ですよ。そのインセンティブがないからです。だったら、人口減少する国では経験を売るしかありません。

例えば、無名の私、温利ごときにお金を払って、記事を書いてもらっている人がいます。仮に私が500円でぬるりボールペン売っても、誰も買わないと思いますよ。自分のリクエストで、温利が自分の為に記事を書いた、と言うことがプレミアで経験にお金を払っているからなんです。これがAKBのAちゃんなら、何百万円と突っ込む人がいます。

まとめ

記事の依頼主さんが不動産投資家だ、とのことなので、不動産を軸にして記事を組み立ててみましたが、不動産投資は人口問題とほぼ同義なので、人の増える見込みがある場所に買うしかありません。いくら設備が素晴らしくとも、田舎にタワマン作ったら、買い手が現れず、ゴーストタウンになります。

私が不動産投資するなら、新興国のREITを買います。メンテを素人がするのはダルいし、契約など、海千山千の不動産業者と渡り合うのは素人では難しいです。それが海外というなら、もっとハードルが高くなり、ほとんど無理だと言っても良いと思います。だから、何かしらのテーマが見つかって、入れ込まないなら、現物は自己使用以外に持たないほうがいいです。

もし、現物買うなら、自らも首都圏に住み、小さなワンルームくらいを徐々に買い増しながら、不動産の経験していき、自分で内装できるくらいの技術、何が好まれるかの目利きを身につけて、少々割高、難があっても、借りたくなるような雰囲気作りをしないと、単に案件にお金を放り込むだけなら、誰でもできるので差別化できません。

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この本はタイトルがかっとんでいるので、トンデモ本のようですが、読んでみると、メチャクチャな矛盾だらけ、強運の星の元に生まれた人というわけでもなく、オバちゃんは極めて基本に忠実にやっていて、だから、この人は成功できたのだな、と納得できます。

概略を説明すると、元々、オバちゃんは不動産投資に興味があり、結婚してから、節約して作ったら貯金を手頃な賃貸物件に変えて、細々と収入を得ていたのですが、子育てがひと段落して、パートに出ようとしたら、学歴と年齢を理由に雇ってもらえなかったため、本格的に不動産投資に手を出しました。

まず、成功した要因は埼玉北部に住んでいるオバちゃんの旦那さんが安定した企業に技能者として勤めて、しっかりバックアップがあり、手先が器用で、内装などもできる人だった為、ビジネス上の兵站がかなりしっかりしており、一時的に市況が悪く、上手くいかなくても、しばらくは持ちこたえられる体制がありました。

次にオバちゃんはコミュ力が高く、怖いもの知らずで、バイタリティがあり、怪しい案件、ヤクザまがいの不動産業者とも堂々と渡り合い、持ち前の明るさで、テナントと良好な関係を築いて、トラブルを乗り越えていき、自分の目の届く範囲で、ビジネスをどんどん大きくして行った、という話です。

つまり、どんなビジネスにも共通する基本に忠実で、ターゲットがはっきりしていたため、波に乗って、上手く行ったわけであって、本当に長く専業主婦だけしていたオバちゃんが気軽に不動産投資に手を出したら、大火傷するでしょう。それは単なるサラリーマンのオッサンでも同じことです。

また、これから首都圏とは言えない埼玉北部で不動産投資を始めて、オバちゃんと同じような成功を望むのは遅いだろうと思います。誰もやってない頃に手をつけたから、成功を収めたのです。人口減少に対応したビジネスプランが描けるなら、やってみても良いかもしれません。

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6 years ago

人口減少は本当に深刻ですよね。日本のすべての問題は、高齢化と人口の減少に起因すると思います。
人口増は七難隠す、ですね。

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でら
6 years ago

今はAIやロボットによって労働力がどんどん不要になっているので、人口が減る方がいいかも知れませんよ。資産が変わらないのに人口が減るということは、1人あたりの資産が増えるということですから。そして人口が半分になれば、食料とエネルギー(メタンハイドレート)の自給が可能になるかも知れません。

今、人口が急増しているアフリカやインドあたりの国では若者の働く場所がなく、海外移民するにしても底辺職しかありません。出生率の高いアフリカ、インド、中東はどこも治安が悪く、アフリカと中東は名実ともに修羅の国です。

現地人ですらもう住めないということで逃げ出しているのですから恐ろしいです。
ちなみに、日本唯一のスラムがある大阪市西成区は、安宿があるということで今や外国人観光客に大人気です。
外国のほとんどの地域は、西成すら天国に感じられるような酷い場所ということなのでしょう。

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