そもそもマネージャーとはなんでしょうか?マネージ、なんとかする人ということで幅広い意味ですね。
担当
アカウントマネージャーと言うように、そのアカウント、口座に対して責任を持っているならマネージャーであることは間違いないと思います。ただ、その場合は部下はおらず、せいぜいアシスタントがいるだけですね。
プロダクトマネージャーも割と乱用されやすい役職です。製品担当者という程度の意味合いでマネージャーを名乗り、部下はいないし、権限という権限は何もないことがほとんどです。
欧米銀行に至ってはアカウントマネージャーをVP, Vice President と名乗らせるので、日本のメディアで副社長と訳されていることがありましたね。(最近は減りました)権限的にはないに等しいです。
世話役
部活のマネージャー、芸能人のマネージャーは世話役です。マネージしていることには変わりないですが、どちらかと言うと「使いっ走り」という感じであり、指示をされる側であり、する側ではありません。
多くのプロジェクトマネージャーもプロジェクト付きの書記、世話人、調整役でしかなく、その下にreporting lineがある部下は存在しないことが多いですね。口煩く日程管理をするのが仕事です。
日本企業の駐在員もマネージャーと名乗ることが多いですが、実質的には本国との調整役がメインの仕事であり、現地法人の経営には関わらないし、現地人に対する人事権も与えられてないことが多いです。
リーダー
同じ、類似アカウント、プロダクションマネージャーの中でリーダー役という人はマネージャーではなく、Leadと名乗っていることが多いように思われます。
日本語にするとマネージャーは課長、リーダーは主任ですが、この場合はLeadの方が上の役職になります。おかしな感じですが、そういうことになりますね。
この人たちは人事権は持っていません。あくまでチームを率いる下士官でしかなく、人事権を持っているのは将校である少尉以上のマネージャーということになります。
全権
全権を持つチームマネージャー、ディビジョンマネージャー、ジェネラルマネージャーとなると、すでにマネージャーでなく、ディレクターと名乗っていることが多いのは不思議です。
日本だと事業部長クラスしか人事権を持っておらず、出先、現地法人だと社長だけ、ということが多いですね。欧米だと、部長クラスが全権を握り、人事権はその下に移譲していることが多いです。
ちなみに、欧米銀行は部下なしのシニアアカウントマネージャーにMD、Managing Directorと名乗らせてますね。社長とも訳せる役職ですが、これもほとんど権限はなく、権限を持っているのはPartner、と名乗っています。
本当のマネージャーはこの人たちであり、人事権を持たずにマネージなど出来ませんよ。自分の権限で賞罰が与えられない立場で、部下を奮起させたり、威圧できるわけもありません。
まとめ
人を管理するには人事権は必須です。欧米銀行を見るようにタイトルなど、いくらでもインフレさせることが可能です。その意味ではタイトルがなんであれ、どこまでの権限があるポジションなのかは確認すべきですし、Job Descriptionに明示させておかないと、お互いに入社してから齟齬を来すと思います。
マネージャーというから部下がいるかと思ったら単なる担当者だったとか、マネージャー経験者だと思ってとったら、部下を持ったことない人だとかでは話が違ってしまいますね。