読者さんから製造業で、これは危ないな、というシグナルについてコメントがあったので、転載します。製造業に勤めている人は自分の会社が大丈夫なのかを見返してみるといいと思います。
モノつくりの会社で以下の兆候が出るとやばいです。(三つ以上で黄色信号、五つ以上で赤信号)
・設計部、生産技術部、製造部などのフロアでやたらパワーポイントを触っている人が増える。
・~アクションプラン、~リカバリープランという実態がよく分からない抽象的なスローガンが通達される。(伸びてる会社は売り上げを前年比+5%など具体的な数字をスローガンに盛り込める)
・~推進室、~プロジェクトというよく分からない部署やプロジェクトが二~三年おきに出来ては消える
・目的の分からない会議が多いが、会議で発言する参加者は一部に限られ、残りの参加者は終始ノートPCとにらめっこ
・事務系社員が工場のラインの手伝いをやり始める。(技術が無い、営業としてももはや役立たず。本音では辞めさせたい)
・労務時間管理などの名ばかり管理が横行するが、労務時間を削減するための組織改編などは行われる兆候がない。一人一人が工数入力ソフトに工数を入力しなくてはならず、技術部の余計な作業が増える。→技術検討の時間が削られる(幹部層が改革案を考案できず、とりあえず管理と集計でお茶を濁す。)
・製造部が数の論理で設計部を圧倒し、設計からの指示にあれこれ難癖をつけてなるべく仕事を回避しようとする。
・昼休みに机の上に突っ伏して寝込む人が増える
・黒字スレスレ、もしくは赤のリスクがあり、なおかつ短納期の引き合いでも無理して取ろうとする。
・立場の弱い人に難癖をつけていじめる(中堅層が新入社員に報告書の体裁が悪いとケチをつけて何度もやり直しをさせる)
・中堅社員が新人に仕事を教えない。→教えないがために生じたミスをドヤ顔で叱る(会社の将来性のなさを中堅社員は敏感に察知するが、いまさら転職先も見つけられない。→自分を脅かしそうな部下を可能な限りつぶして、自分の立場を守ろうとする)
まとめ
これってどの業界でも言えますが、経営が上手くいかなくなると、具体的目標でなく、精神論、根性論が横行して、些細な利権を守るために上司が部下を切り捨てようとしたり、誰かをスケープゴートにして、自分だけ生き残ろうとしたりして、所属している人間全員が疲弊してくる、ということです。
この手の会社って、外資だとすぐに倒産するんですけど、日本企業だと、社員が責任感、環境を変えるのにビビッて、盲目にその会社を信じ込んで、動かないので、ゾンビ状態でも、生きながらえてしまうことが多いです。そして、末期症状として、スーパーブラック企業になっていく、というパターンだと思います。
あまりにも多く自分の所属企業が当てはまるなら、転職を考えたほうがいいと思います。
タチの悪いことにこうしたことは、東証一部上場の大手でも公然と行われていることなんです。働いている本人が辞めたいと思っても、親や世間は、その会社は大手なんだから、給料も福利厚生も中小企業よりもマシなんだから、とにかく続けなさいって圧力をかけがちなんですよね。そうすると本人はドンドン追い込まれて行ってしまうんですよ。それで精神や体をぶっ壊した人達を何人か見てきました。ぬるりで書かれているように世間の目ではなく、自分の感性に素直になることが一番です。
大手だから、でなく、自分がしたいことをやる強さがいります。日本はもっと雇用の流動性が高まると、相互監視機能が働くと思うのですが、今はまだ、終身雇用を良しとする人が多いです。それで、無理に続けて心身を壊しては元も子もないです。
シン
前職の採用ホームページをふとしたきっかけで目にすることがあったのですが、コメントしている人達は皆一様にホワイトな部署なのに唖然としました。(納期や売り上げのプレッシャーもなく、ほぼ定時に帰れる)確かに深夜残業が当たり前でやめていく人が多い部署のメンバーのコメントもらってもどうしても嘘が出るし、覇気の無い顔で写真に写っても印象悪いでしょうし。とにかく就活生は気を付けましょう。大きい会社だと部署によって本当に当りと外れがあるので、難しいですが・・。
深夜残業が横行しているかどうかは実際に会社の事務所や配属される可能性のある事業部に行って、深夜までフロアに明かりが灯っているかを確認するのが一番確実です。とにかく自分の目で確かめることです。
本当にそうです。学生は企業ごとにブラック偏差値とか言って、企業単位でブラック度を評価したがりますけど、ある程度の規模以上の会社は部署ごとで別会社くらいに違います。会社のホームページに出てくる人は期待されていて、日の当たる人たちで、それを標準と考えても、自分がその立場になれるかわかりません。
シン
就職活動をされている学生さんには、自分が面接を受けようとしている会社がどんなところなのかを知る手段としては、現役もしくは退社された方から話を聞くのが一番ですよね。
それでふと思ったのですが、アメリカでは社員レビューや職種、タイトル毎の前年度までの給与等がネットで検索できます。有名どころでは glassdoor というサイトがあります。
https://www.glassdoor.com/sitedirectory/company-jobs.htm
例えば Hitachi Data Systems だと
https://www.glassdoor.com/Reviews/Hitachi-Data-Systems-Reviews-E13529.htm
こういう社員からの匿名でもレビューなどが覗けてしまいます。
読んでいて、やはり日本の会社なんだなぁと思いました。
社内政治が全てで、それも実力ではなく上役とどれだけ ‘Friendship’ があるかで査定が決まると書かれています(笑)
日本にはこのグラスドアに相当するサイトはないのでしょうか?
転職会議がグラスドアに相当すると思います。グラスドアと同様に、大まかに会社の雰囲気を感じることができます。辞めた人が書き込むので、否定的なコメントが並んで、公平とも言い切れませんが、一定の事実は書かれてます。
所在地がどこでも日本企業は社内政治を中心に回るのがデフォルトですね。
シン
転職会議 覗いてみました。
情報ありがとうございます。
読めば読むほど違和感を感じるのは私だけでしょうか?
あまり給与のことに触れられていないのも、日本独特のような気がしますね。
グラスドアではかなりずばりで年収がデータ化、表示されていますが、転職会議にはずばりな数字が見れません。サラリーマンであるならばここが一番大事なのにと思うのですが。
日本人独特の美意識なんでしょうけど、違和感を感じますね。
良く言えば、まだ日本人はお金にギスギスしていないのでしょうけど、悪く言えばハングリー精神に欠けるというところでしょうか?
それでもこういった自由参加型企業評価サイトが存在しているということは、日本も少しは進歩してきてるって見たほうがいいんでしょうね。
日本企業は横並びの給与体系なので、公表されている平均年収、年齢から、大まかな収入想定が出来てしまうので、個人からの口コミがさほど重要視されてない、と言うことでしょうか。
アメリカに限らず、多くの国では同じ職場でも給与体系が全然違うこともザラなので、口コミは重要だし、相場をあらかじめ想定してないと、買い叩かれます。
かりりんさんのようにアメリカ、ITセクター所属となると、自分の市場価値に敏感ですが、多くの日本のサラリーマンは自分の市場価値を考えてもいなくて、社内政治にしか気を払ってません。たから、雰囲気的なことばかりが口コミに上がるのでしょうね。
シン
補足
・売り上げ予算の達成がきつくて、納期が半年以上先にもかかわらず期末に前倒しで売り上げを押し込んでくる
・生え抜きのエンジニアが転職して、事務系の派遣社員が正社員昇格し、技術系社員と事務系社員の比率が徐々に悪化していく
・責任の所在があいまいで、問い合わせをしても誰も回答できない宙ぶらりんのまま手配が進み、納期になって仕様違いが判明
・個々の社員の当事者意識が薄く、自分が楽できればいい、自分の所属部署が都合の良い仕組みであればそれでいい(後工程の他部署が見て分かりにくくても構わない)という利己的な考えが跋扈し、全体最適な視点が欠ける