ソフトバンク、子会社のスプリント、T-mobileの合併が決まるかもしれません。早ければアメリカ時間の4/30に発表、そうでないにしろ、(決まるのなら)ソフトバンクは5/9の決算発表前には決めてくるでしょう。孫正義氏が負けを認めて、プレミアムもなしで評価額を決定したとの情報があり、スプリントの株価は4/29の場中に上げ、時間外で押し下げました。正式ではないので、ディールの内容がわかりませんが、孫正義氏にとって完全な負けではないにしろ、かなり厳しい内容が出てくるかもしれませんね。
正式発表したら、まとめたいな、と思います。
ソフトバンクをどんどん推していきますよ!
もし、孫正義氏が見ていたら、ぬるりと生きるに投資をしませんか?と伝えたいです。バリュエーションは一億円でどうでしょうか? 「温利君、君にはまったく狂気が足りないな、10億円で行け!」との言葉を待っておりますw
インフラ
ソフトバンクの投資スタイルを考えると、まずは通信インフラを抑えようとしています。それがYahooBB、日本テレコムであったし、Sprintであり、OneWeb なんだろうと思います。どんなに世の中が進んでもインフラ部分が抑えられてないと、サービスを進化させられない、ということでしょう。
その意味で、Armも半導体のインフラを抑えているし、産業界の米と言える半導体の設計、特許を抑えることで、先行投資したあとにジャカジャカ利益を上げる、という所を目指しているのでしょう。ファブレスでハードを作ればいいです。ハード側には盟友のホンハイ、ゴー氏が居ますし、製造に拘らなくてもいいでしょう?ってことだと思います。
このインフラ型の事業はとにかく巨額投資が必要です。ガツガツと設備投資したり、優秀な人を雇い入れて、一定時点までひたすら耐える、というスタイルです。すでにソフトバンク、国内通信業で経験しているので、次はスプリントで同じことが出来るの?ということですよ。
インフラはプラットフォームの占拠が許されず、だいたい三国志になります。その三社のサービスが停滞して来ると、国が既存のサービスに圧力をかける為にもう一社追加するんですが、やはり生き残れず、どこかに吸収される、というパターンになります。
プラットフォーム
Yahoo、アマゾンなどのプラットフォーム型の事業は勝者総取りの苛酷な競争であり、勝ち抜けばジャバジャバと利益が出ますが、ほとんどが負けてしまいます。一定時期までは赤字の垂れ流しが当たり前で、そこを超えると巨額の利益を生むだけでなく、とんでもない成長をして行きます。
ソフトバンクはプラットフォームの占拠をライドシェアでしようとしています。この手の事業はやっている本人も何で収益を上げるのか?ハッキリと意識してやっているのではなく、走りながら考えることになります。単にタクシーの代替えとしてはライドシェアは評価が高すぎます。
他にはWeWorkも似たようなもので、単なる不動産業としては評価が高すぎます。始めた頃はリーマン後の不動産低迷期なので、リースの再契約になったら、地獄を見る可能性もあるんですが、更新時点であまりにも巨大なプラットフォームになっていれば、価格を決めるのはWeWorkになっているかもしれません。
前にコメント欄で大人の寮が欲しいよね?という意見が出ましたが、WeLiveという事業もあり、大人に丁度良い距離感の寮も提供しています。これも付加価値が付くことで、自分たちで価格を決められるような存在になるなら、面白いと思います。にしても、この手の事業は勝つか?消えるか?です。
投資
ソフトバンクの本業にあまり関係ないようなこともしてます。フォートレスは純投資であり、これらはアメリカへのみかじめ料だったり、他の事業を支える為の仕組みづくりを担当しているのでしょう。ビジョンファンド、ミスラ氏は元々はフォートレスにいました。
ソフトバンクの借金の作り方もどんどん複雑化して、アリババ株を担保にする、とか、PEファンドを作って、少数出資者でも連結にする、とか特殊なやり方を考え出すのがこの部隊で、インド人、ファイナンスエンジニアが主力みたいです。辞めたアローラさんもその一人だったと言っていいでしょう。
スーパーセル、ガンホーなんかはソフトバンクの事業には直接は関係なく、相乗効果はあまり期待できません。純投資が上手くいった、という感じで、こういう事業をきちんとした時期に売る助言を売ることがあまり得意ではない孫正義氏にすることが求められてます。
ソフトバンク嫌いな人はこのグループがわけわからないから嫌い、という感じかもしれませんね。この人たちが嘘をついていても、素人には嘘を見抜くことが困難で、複雑なやり方で目くらまししているような気分にさせます。デリバティブ商品なんて、専門家以外には理解できるものではありません。
まとめ
と言うわけで、ソフトバンクのやりたいことはハッキリしており、創業当時から変わらず、IT帝国を作るために買ったり、売ったりしているわけです。自社で技術、サービスを開発するだけが能ではなく、相手を見抜いて繋げてしまうことも、大事だと思います。
まぁ、孫正義氏のファンである私とて、PlentyみたいなIT管理の野菜栽培への投資なんかはまったく理解ができませんが、そういう意味のわからない投資も含めて、孫正義氏なんだと思いますね。少なくとも中途半端な買い方はしないので清々しいです。