じゃあ、ソニー

一世を風靡したソニーについて書こうと思います。一昔前はオシャレの代表みたいな感じで、ソニーで全部揃えて、統一感を出す、なんてこともあったんですよ。

エレキ

本業はエレクトロニクスだったのですけど、これがどうもこうもなくなっています。一般消費財のスマホ、カメラ、テレビ、オーディオが全然売れなくなってしまったんです。すべて、iPhoneに食われてしまいました。

ハードだと、ゲームはともかく、あとは法人用の映画館用映写機、医療機器なんかしか、まともに利益が取れないのです。こうなってくると、規模を縮小して、利益率の高い製品群に特化するしかなくなります。

ただ、Appleを見ればわかりますが、魅力あるハードなく、ソフトだけで戦うのは難しく、GoogleのようにOSを提供して他の会社に魅力あるハードを作らせるくらいのことをしないと、他の事業が伸びないのです。

エンタメ

バブルの頃に買ったコロンビアを減損処理しましたけど、映画、音楽業界はすでに商売のやり方が変わって来ているので、一旦綺麗にして、やり直そう、というところでしょう。

過去の遺産、IPを活かしてお金にしたり、ネット配信をすることで、新たな金脈を見つけることは可能だと思うので、頑張ってもらいたいですが、何を切り口にするのかはよくわかりません。

何かしらの手段でインフラを抑えないと、薄利でネタを提供させられるので、ソニーはどうやって、自社主体でエンタメを戦っていくのか?、まったく見えてきません。笑っちゃうようなショボいサービスが出ては消えているイメージです。

金融

これは知名度があれば、そこそこ儲かるので、やることをやっていれば、売上、利益を得られるんでしょうけど、昨今の体たらくで、ブランドイメージも毀損しているし、このままではジワジワ落ちていくでしょう。

本業が金融でない会社にとって、本業の付属としての金融事業なので、本業が揺らいだら、同じように揺らぎますよ。知名度で、金利収入、手数料を取れるので、美味しいから、一定以上の規模になると、どこもやりたがります。

例えば、セブン銀行はセブンイレブンがコンビニ首位をひた走るから、強いのであって、セブンイレブンが落ち目になって、セブン銀行だけが好調なんてありえません。

まとめ

残念ですけど、ソニーはリストラを繰り返し、2/3もいるエレクトロニクス事業の社員をクビにし続けることでしか急場をしのげません。二期連続赤字で、黒字、また、二期連続赤字の繰り返しで、縮小するのでしょう。

仮にソニーのハードが爆発的ヒットして、ソニーが息を吹き返しても、そのハードはホンハイなり、他のEMSに製造させるでしょうし、製造担当の人たちの解雇は避けられません。そんなに特殊なものでないなら、EMSで製造する時代です。

利益率が取れて、ソニー本体なり、日本にある製造子会社で製造しても、採算が合う製品群はそんなにないので、異動させてあげることもできません。バイオのように切り離されて、最終的には倒産するのではないでしょうか?

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ニコ
7 years ago

電機メーカーから転職した人から聞いた話ですが、電機は安売りできない限り常にトップを走らないといけない業界だから大変だから辞めたと言ってました。
財閥系なら総合力がありますので余裕がありますが弱電は大変です。

自動車のようにいろいろな社員が手と頭を動かして仕事をしている分野ではないと言ってました。

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ゼロカロリー
7 years ago

ソニーや東芝がこんなになるなんて10年前は誰が考えたでしょうか…
今新卒の子たちが喜んで就職してる、銀行、保険会社、国際商事(伊藤忠など)、インフラ系(日立等)、大手食品(味の素など)も、10年後は全くわかりませんね。
トランプ、韓国・北朝鮮、AIで、世界はまったく変貌するかもと考えています。

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ニコ
7 years ago

ただし、エンジニアなら技術と経験さえあれば転職は電機メーカーからならウェルカムな感じです。
私の会社でもプロパー社員より某弱電からの転職が多いです。
海外工場で調整の経験があれば外資系からの引抜きもあるそうです。

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Y
7 years ago

ニコさん
そうですね。エンジニアの業務は汎用性が高く、なおかつ理系の人材が不足しているので志望会社の業務と従来の経験とのミスマッチが多少あっても受け入れてくれるでしょうね。特に就職氷河期で採用を抑制した36歳から45歳手前の世代はどの会社もウェルカムな印象を受けます。技術のことが分かっていてなおかつ、関連部署との調整能力も期待されるこの世代がどの会社も圧倒的に不足しているんです。そのため多少履歴書が汚くなっても目をつぶって受け入れてくれる印象があります。

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MDCS
7 years ago

10年あまり前MP3プレーヤーが広まり始めた頃に、北欧の会社が開発したデジタルオーディオの新技術を日本の某会社と共同でDSPで実現したデモ機を作って当時の主なオーディオメーカーであったPanasonic, Sony, JVC, Kenwood他に紹介したことがあります。

Panasonic門真ではSDカードを使用した音楽コンテンツビジネスの商品企画部門が非常に興味を示してくれデモ機の貸し出し要求があったのに対して、品川のSonyビルでデモした際には商品企画部門の人達の新技術に対する感度の低さに驚いたことがあります。残念ながら既に出井元社長体制になってから物作り精神が忘れられ、Sony設立時の「自由闊達にして愉快なる理想工場 」の精神が失われているのを実感しました。

以前にコメントした「プライベートバンカー」の作者の清武氏が「切り捨てSony」をいう作品でSonyのリストラの様子を書いており興味深く読みました。何度も繰り返されたリストラでいろいろな技術分野のエンジニアは既に流出してしまい、今更ロボットを作ると発表しても失われた技術を取り戻すには多大な時間と膨大なお金が必要でしょう。エレクトロニクスビジネスに期待するのはもう無理かもしれませんね。

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ニコ
7 years ago

ソニーに関わらず、メーカーの事務系の採用人数が多すぎる気がします。
シンさんがおっしゃる3割事務系、ありえないとこだと技術系の6割採用してる会社も見ました。なにかやる仕事ある?ってくらいひどい部署もあるし、技術的な素養がいる部署に事務系がいるとかわけわからないです。
きちんと技術者を育てる、採用する環境を会社でやらないと没落しますね。

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Y
7 years ago

私の経験上ソニー、シャープ、東芝に限らずモノつくりの会社で以下の兆候が出るとやばいです。(三つ以上で黄色信号、五つ以上で赤信号)
・設計部、生産技術部、製造部などのフロアでやたらパワーポイントを触っている人が増える。
・~アクションプラン、~リカバリープランという実態がよく分からない抽象的なスローガンが通達される。(伸びてる会社は売り上げを前年比+5%など具体的な数字をスローガンに盛り込める)
・~推進室、~プロジェクトというよく分からない部署やプロジェクトが二~三年おきに出来ては消える
・目的の分からない会議が多いが、会議で発言する参加者は一部に限られ、残りの参加者は終始ノートPCとにらめっこ
・事務系社員が工場のラインの手伝いをやり始める。(技術が無い、営業としてももはや役立たず。本音では辞めさせたい)
・労務時間管理などの名ばかり管理が横行するが、労務時間を削減するための組織改編などは行われる兆候がない。一人一人が工数入力ソフトに工数を入力しなくてはならず、技術部の余計な作業が増える。→技術検討の時間が削られる(幹部層が改革案を考案できず、とりあえず管理と集計でお茶を濁す。)
・製造部が数の論理で設計部を圧倒し、設計からの指示にあれこれ難癖をつけてなるべく仕事を回避しようとする。
・昼休みに机の上に突っ伏して寝込む人が増える
・白字スレスレ、もしくは赤のリスクがあり、なおかつ短納期の引き合いでも無理して取ろうとする。
・立場の弱い人に難癖をつけていじめる(中堅層が新入社員に報告書の体裁が悪いとケチをつけて何度もやり直しをさせる)
・中堅社員が新人に仕事を教えない。→教えないがために生じたミスをドヤ顔で叱る(会社の将来性のなさを中堅社員は敏感に察知するが、いまさら転職先も見つけられない。→自分を脅かしそうな部下を可能な限りつぶして、自分の立場を守ろうとする)

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ニコ
Reply to  Y
7 years ago

Yさん、
私の会社で、赤字の部門は似たようなことが起きてます。部品メーカーなのでボデーメーカーさんの犠牲で仕方ない部門もあるのですがスローガンやパワーポイントは教育のための教育、意味のない資料が事務系を中心に始まります。
あと、製造が設計に責任を押し付けることや技術であればプロパー社員が簡単な業務や旗降り役になり、設計が派遣社員や請負中心になり、承認書類増やすでミスしたらクビにするで組織の雰囲気が最悪になります。

自動車だとトータル黒字にするために赤字部門がでるのは仕方ないのですが。

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Y
7 years ago

シンさん
私の駄文でしたらお役立て下さい。

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Y
7 years ago

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170507-00170388-toyo-bus_all
介護事業が稼ぎ頭って正直終わったなって思います。(それを金脈と表現してしまううのも・・・・)お金を多く持っている老人にたかるれば一時は儲かるかもしれません。しかし、たかって吸いつくしたら本当に何も残りませんよね。2006年の派遣社員の合法化と同じく、パイが会社に移転するだけで会社の収益は向上するかもしれませんが、庶民派豊かさを実感出来ないでしょう。弱電メーカーが新しい価値や楽しさを創出することってもう限界なんでしょうか?

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Y
7 years ago

エンジニアの端くれとして、介護事業を狙うのは悪いとは思いません。しかし、介護サービスの運営ではなく独居老人の健康モニタリングシステムの発展や普及、悪路でも走行可能なサスペンション付き万能車いす、段差があるところは空気銃で車いすを瞬間的に浮かして走行させる仕組み、なんかを企画するでしょうね。
そういう気概を持った人たちは会社を去ってしまったのかもしれませんが・・・。

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Y
7 years ago

10年以上前に実際に勤務しているOBからVAIOとぷれいっステーションが無くなったらB to Cビジネスは終わるという言葉を聞いた時に耳を疑いました。まさか現在がこうなるとは・・・。C-mosとか磁性デバイスなどが最後の生命線でしょうか?

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Y
7 years ago

2000年代前半まではVAIOって音響などが凝っており、高品質なスピーカーを搭載して他者と差別化を図ってたんです。しかし、DELLなどの格安通販に押される中で、コストを抑えた汎用品路線に舵を切りました。(価格を抑えた平凡な機能)あのあたりが一つのターニングポイントだったかなって思います。昔のSONYには現在のappleと同じような持っているだけでお洒落なイメージをユーザーに与えてくれるスタイリッシュや良い意味でのトゲがありました。しかし、目先のシェアを優先して、汎用品路線に舵を切ったことで、良い意味でのSONYらしさが完全に失われて行ったと思います。つまりone of themになってしまったんです。SONYじゃなくちゃいけない理由が無くなったのです。そして2000年代中盤から後半にかけて欧米では中韓にブランド面でも押されて行きました。
2000年代の中盤にある部品メーカーの部長さんと話した時にsamsungは欧米ではSONYと同等かそれ以上のブランド力ですからねという言葉を聞いて衝撃を受けました。実際に自分自身が欧米を旅する中で家電店の店頭ではsamsungが怒涛の勢いでショーウィンドウを占有している様子を見て、あの部長の言葉が腹に落ちました。日本では大手家電量販店の間での専売契約や長年の商慣行から日本メーカー中心に店頭ラインナップをそろえていただけで、世界では安くて手ごろな中韓勢が席巻していたのです。そうした変化が日本の中で顕在化していなかっただけなんです。気が付いている人は2000年代の初頭には気が付いていたんだと思います。
また仕事で実際にやり取りがあった中でも同じ質問が複数の技術拠点から五月雨式に流れてきたことが多々あり、調達を含めた全体的な体制に難がありそうなことは私でも容易に想像することが出来ました。さらに世界の中で次第に自分たちの状況が厳しくなっているのも関わらず、小ロットのカスタム品を要求してくるなど、意識は栄華を極めた時のままでした。その時にこのままではマズイという予感が確信に変わりました。中で実際に働いている人も客観的な状況に気付けていないんだと・・・・。既に日本の多くのサプライヤーは完全にsamsung、apple,フォックスコンなどにシフトしていたのでした。はっきり言って購入量の桁が0一つ違うのです。どんなに無茶振りされてもそれに対応しただけの見返りが確実にあります。
SONYで働いている技術者も不本意だったでしょう。おそらくSONYらしさの追及にプライドを持っていた優秀な人達はこの2000年代に大量に退職してしまったそうです。
同じ日本人として残念さや無念さを感じます。また0に戻って、学歴やバックグランドにかかわらず自由闊達に技術を追求できる町工場が再生して欲しいと願っています。

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