じゃあ、共感

共感は勝つために無駄な感情なので、多くの成功者はサイコパスメンタルの持ち主です。しかし、共感が好きな人、共感してもらえないと怒り出す人は女性を中心に多いので、共感を利用した戦略を立てるといいでしょう。

共感

はっきり言って共感なんていう感情は嘘です。人間は自分以外の痛みは感じられないし、過去に経験したことがあれば想像はできるでしょうが、喉もと過ぎれば忘れるものなので他人に起こることは他人事です。良いことであれ悪いことであれ慣れてしまいます。

だから、共感したい、共感されたいという感情は相手に向かっているのではなく、自己肯定でしかありません。自分の感じたことを他人に伝えて、考えを深めるための反論が欲しいわけではなく、ただひたすら肯定してもらいたいわけです。だから、共感を強要する人はほんの少しの反論も許しません。

共感が好きな女性同士ですら、共感する振りをして対立を避けているだけで本当に共感しているわけではありませんし、実際は聞き流しています。だから、女性の会話はターン制バトルのように交互に関連のないことを言い散らしているだけで、話題を共有していないことが多いのでしょう。

共感によって起こる癒しとは全肯定です。ありのままの自分を認めてもらいたい、そんなことは世の中ではありえない、というジレンマ、ストレスを一時的になくしてしまうことで傷がなくなり、全知全能の神になったように感じるわけです。だから、気持ちいいわけです。

どんなことでも他人の主張に相乗りしたくなることってあります。このブログでも「同意します。」「私と似た考えです。」というコメントがつくことがありますが、これもある種の共感であり、自分が上手く表せなかった感情を誰かが表してくれたことでスッキリしてストレスから開放されます。

これはどんな芸でも同じですが「そう、そうなんだよ。」という感情を引き起こされる芸でないとファンはつきませんし、ファンはお金を払おうとはしません。私も読んで良かった本は自分のモヤモヤを開放してくれる解決、表現をしてくれたものです。また、自分が普段出せないセンチメンタルな感情を呼び起こしてくれる音楽なんかは気持ちいいです。つまり、何かしらの芸で食う人間は共感を引き付ける必要があります。

その方法は色々です。元からびっくりするくらい繊細でその表現自体が他人の感情をくすぐる人がいますが、そういう人は天才と呼ばれます。本人にとっては自分が思うようにしているだけだからです。そうでないなら、どうすれば他人を引き付けられる表現を出来るのだろうか、と日々研究することになります。

お笑いで言うなら、松本人志さんは天才型だな、と思います。元々持っている着眼点が他人の感情を引き付けるので、彼が作った日本語は少なくなく、生まれつきの表現者です。最近は老害化していますが、お笑いの歴史は彼の登場前後で区別される、という表現も大げさではありません。

それに対して北野武さんは努力型でとにかくインプットが多いそうです。いつ寝ているのかと言うくらい何かをしているそうですし、色んなことから学ぼうという姿勢があり、何をどうしたら人の感情を動かせるのかを考察しています。このやり方の違いが映画を作らせたときに大きく違ってくるのでしょう。

でも、その芸が単に媚びたものだったら、時間の問題で飽きられる、飽きるわけで、私も読者さんを全面肯定するスタイルで媚び媚びでブログ運営したら、私が飽きますよ。第2版よりもマイルドな書き方になっても、本質的には言いたい放題でないなら、もうぬるりと生きるではないです。この辺を新しい読者さんで理解していない人は多いですが、本質的に私は凶暴なんですw

営業

女性を落としたいなら、ひたすら共感しろ、というのは鉄則ですが、まったく共感できなくても、共感している振りをすることで相手に自分を売り込み、信用させて陥落させるわけです。詐欺師と言われる人は他人のコンプを見抜き、そこをついて共感してくるので相手を信用させてしまうのです。

いつもやたらニコニコしていて人の話を聞き、ある時点で攻勢に回ると、あっという間に契約を取ってしまう人がいますが、こういう人は営業成績が半端なくいいです。ゴミみたいな商品、サービスですら平気で売ってきてしまいます。そして、一流の詐欺師は相手をカモにしても、うらまれないどころか感謝されるように持っていきます。

超一流の例を出すと、イーロンマスク氏なんて、テスラで計画未達、赤字の垂れ流しをしても抜群のプレゼン能力でどんどん投資家を引き付けます。過去の実績があるのもその裏づけではありますが、そもかく、そうやってゴチャゴチャいいながら最終的に結果を出してしまえば詐欺にはなりません。だから、天才、詐欺師は紙一重でその差は結果でしかないんです。

誰かに教えてもらって出来ることではなく、元からそういう人なのか、自分なりの方法を試行錯誤しながら学んでいく必要があり、本当の意味で営業と言うのは稀有の才能であり、能力です。逆に言うと、自分を売る込むだけの営業力のない人は何をやっても大して評価されません。

自称エリートは営業をバカにする人は多いですが、何かを成し遂げる、というのは無数の共感を売り込む営業行為を繰り返す必要があり、天才でもなければ、周りがお膳立てしてやりたいようにやらせてくれることはありません。それは芸術家だろうが、研究者だろうが同じなんですよね。

まとめ

成功する人は共感する力が強いのでなく、共感させるための力が強いです。前者はカモられますし、後者はカモから旨みを吸い上げます。多くの女性は前者なのでマスゴミの広告に踊りますし、不誠実な男に食い逃げされます。だからと言って、男性の多くが後者だということもなく、この才能を持った人はごく一部でほとんどの人は単に鈍感です。

とは言え、共感は気持ち良いものです。誰かにわかってもらえたという錯覚だとか、他人の表現に自分のモヤモヤを解消してもらったり、素晴らしい売り込みに騙されても良いような気持ちになるのは人生の醍醐味です。ほとんどの場合、男女関係なんていうのは共感できたという錯覚です。女性は男性に共感してもらって気持ちよくしてもらった対価として身体を開くわけです。

縁あって夫婦になった男女もほとんどの組み合わせで共感なんてしていません。お互いの利益が守られている限りは一緒にいるが、相互利益がなくなってしまうと一緒にいられなくなります。だから、本当に共感できている夫婦はそれだけで何物にも変えがたいお宝を手にしたみたいなものです。

人生を左右してしまうほど入れ込んで信者になってしまうと、共感によって地獄に落とされる可能性がありますが、小さな共感が多いほど人生は楽しく、豊かになると思います。宗教の熱心な信者って幸せそうですし、バフェット、ベゾス信者は大金持ちに成っているかもしれません。

そんな共感をお金に変えていくのが評価経済、という考え方で、すでにマネタイズされているので、あとはマイクロペイメントがブロックチェーンで確立できたら、もっと人類はやりたいことを出来るのではないでしょうか?小さな共感に10円くらい払ってもいいと思いませんか?そのくらいなら喜んでカモられますよw

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ニコ
6 years ago

共感がほしいだけの人との会話で難しいのは上記で書かれているような共感をする、またはしてる振りをして会話をしないとへそを曲げてしまいます。
筋の通らないことでも納得する振りをしないといけないですし、相手の喜ぶ話題を提供しないといけないです。
そう思っている私は、ダメダメなんでしょうね。

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松本
6 years ago

シンさんの記事が好きな理由は自分が分からない、言葉に出来ない事を、本当に痒い所に手が届く様に、平易な文に纏めて有るので、感覚では理解していたことが、文字になるとスッキリします。フェースブック等で良いねを押させるのも、共感の見える化で、其が経済になっていくのが、漸く理解出来ました。

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dw
6 years ago

私は最初に「ぬるりと生きる」を読んだときの感想は「共感」でした。
今まで考えてたことが、文章化されててスッキリしたし、自分の考えと同じ考えの人がこんなにたくさんいるんだと思って嬉しく、また同時に自分の考えは間違ってなかったと自信を持てたのを覚えています。オヤジ文化に浸かっていると、自分の考えが間違ってるのかなと自問自答することもありましたから。

シンさんは考えを文章化することがとてもうまく、これは才能だと思います。

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6 years ago

共感させる力が最も必要なのは政治家なのではないか、と思います。
選挙なんて最も共感された政治家や政党に票が集まるわけですし、経営者なら利益という結果を出す必要がありますが、政治家は結果が出なくても支持率(≒共感力)が高ければ成功と見なされます。

最近は、有権者の心がかつてないほど移ろいやすくなっているので、共感させる力がますます必要になってくるのではないでしょうか。

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