じゃあ、インド英語

インドブーム来ていますね。中国が目に見えて失速する中で、インドの勃興が明確になってきているようです。皆さんも、インド人と関わる機会も増えているのではないでしょうか?ちなみに、日本のインド料理屋はネパール人経営がほとんどです。インド英語について記したいと思います。

発音

英語圏で教育を受けていたり、外国人と付き合いの多い人は別ですが、インド英語は極めて聞きづらいです。破裂音だらけ、アクセントでなく、抑揚で音をとるので、ごく簡単な単語が認識できないことが多いです。

インド国内、インド人同士でも英語でビジネスをするため、インド英語でないと、逆に相手に伝わらないから、外国人と関わらないなら発音矯正をする気がないのかも知れません。私もインド人に英語で話しているのに、???という顔をされ、外国人慣れしているインド人が私の英語をインド英語に通訳して伝えているという場面に遭遇したことがあります。

シンガポール人も似た側面があるのですが、国が小さく、外国人比率が高い国なので、多くのシンガポール人は他所行き英語、シングリッシュを使い分けるの(少なくともシングリッシュは外国人に通じないという認識はある)ですが、インド人はインド英語が標準だと思っていて、なにがおかしいのか?、という雰囲気はありますね。

文法

ノンネイティブの常として、インド英語の時制はおかしいです。私が気づいたのは、インド人は意味もなく現在進行形(ing)を使う癖があります。標準的な英語では現在進行形の他、確定未来にしか使われないのですが、現在形、過去完了進行形も現在進行形を使っています。

インド人は自信満々に話すので、発音が独特なだけで英語そのものは上手なのかな?、と思いがちですが、実際のところはそうでもないと思いますね。冠詞の付け方もおかしなことが多く、動詞が二重になっていたり、とノンネイティブあるあるの間違いを連発しながら英語を使っています。

口語は苦手だが、文章は上手い、というわけでもなく、よく読まないと、何が言いたいのかわからないような文章を書く人は多いです。逆にほとんど文盲だが、ブロークン英語だけは話せる人も存在しますし、多弁な雄弁家が多い国民性だと思いますね。

表現

やはりノンネイティブスピーカーという程度の語彙しかありませんが、興味深い独特の表現の仕方をするのは日常的に英語を使っているからだと思います。また、よく言えば実用的、悪く言えば金の亡者なので、議論上手でストレートにお金になる方向に表現が向かってきます。

たまに古語に近いような古めかしい英単語を使うのは、シンガポール人と同様に、英国植民地時代の名残なのかな?と思います。日常生活に英語が入り込んでいる分、生活に必要な英単語すらわからないインド人はよほど教育レベルが低い人以外はいないと思いますね。

聞き取れさえするならインド人とのコミュニケーションはしやすいです。異常にプライドが高く、学歴中毒気味、お金にならないことは一切しない、実利を提示しないと徹底的にサボる、ということだけ理解しておけば、意味のないことは一切しません。

まとめ

インドは成長するし、インド人はもっと世界進出すると思いますね。なんと言っても、人口が多く、若いので、市場としても魅力的だし、教育熱心で、お金にうるさいです。お金が回って、経済発展をする要素を十分に持っています。多民族国家であるものの、民族間紛争も少ないのも魅力です。

中国が日本の背中を見て急速に発展したように(ダメな点も真似していますが)、インドも中国の背中を見て急速に発展していくと思います。インド人は中国人と違って、反日要素がほとんどありません。彼らと上手く付き合っていけば、大きな果実を共有できると思いますね。

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John
1 year ago

インド人は出世欲も強い印象がありますね。マイクロソフト社やグーグル社、マスク氏以前のツィッター社等のCEOがインド系なのは偶然じゃないです。

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いつき
Reply to  シン
1 year ago

インドは国の規模が巨大ではあっても、あくまで巨大で有力な植民地であって、英米に対抗できる大国にはなれそうにありません。エリートのインド人は、インド人というよりは英語圏という点にアイデンティティを置いている感があります。

その点、賛否はともかく、英米の世界支配に対抗して、「もう一つの世界」を作ろうとしている中国、作ろうとしていたソビエトとは決定的に異なります。超大国アメリカの対抗馬(対等にアメリカに対抗できるというよりは、アメリカが一応は相手として意識できる、という程度)になり得たのは、かつてのソビエト、今の中国です。インドはこれに当てはまりません。ソビエトを引き継いだロシアは、時代錯誤な侵略戦争を起こして自滅まっしぐらです。

英語圏でなく、広大な国土と巨大な人口を抱えている国と言えば、インドネシアとブラジルです。この2国が、中国に次ぐ大国になれるのかが気になるところです。

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くろねこ
1 year ago

インド人って言語(人種)が数百あるとウイキ先生には書いてあるので、ひとまとめにして良いのか?という疑問はありますね。
中国の合計特殊出生率が日本を下回って5年ほどになるので、中国の将来性が無いのは数字的にも明らかなのですが、実はインドも2.0に近づいてきてるので近い将来に頭打ちになるんだろうな?という印象です。

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かあちゃん
Reply to  シン
1 year ago

ウイキ先生信じちゃだめですよ。私の知る限りでも化学、会計分野でもアカデミックな間違いが”ものすごく”多いです。私の次男(化学・物理のPhD)も後輩がウイキ先生を参考にしたかどうかはすぐわかるし、一応Cheatingという事になると言ってました。こんなのを”そのまま”信じていたら、所謂”スマホ脳”になります。参照するのはいいですが、自分の頭で考えて真偽’を判断する能力が一番大切です。

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ニコ
1 year ago

大学のときの英語講師がインド人でしたね。
とにかく聞き取りにくい英語でしたね。

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MDCS
1 year ago

インドとの関わりの最初は、ロサンジェルスにあったインド人社長の会社との開発業務が最初で、当時の部下2名に家族で2年間出張してもらったことです。インド人社長の英語を聞き取るのに苦労したことを思い出します。仕事では思わしい成果が出ませんでしたが、2名ともたくましくなって帰ってきて、今は起業したり関連会社の取締役になっています。

次は、仕事で南インドのコチと中部インドのムンバイにそれぞれ1か月ずつ滞在した時です。同じ会社でもそれぞれの地域でネイティブ言語が違うため、お互いに英語で会話しているのをみてインドの広大さを実感したものです。コチ滞在中には、同行者3人と船長、機関長、コックの3人のスタッフがいる専用ボートで1泊2日のバックウォーターツアーを楽しんだり、1人でバスで6時間かかる中央インドの自然動物公園に1泊2日で行ったこともあります。

ムンバイの有名なマリンドライブは夜は街灯が真珠のネックレスのように連なって見えて綺麗ですが、昼間に海岸沿いを歩くと海は汚れテトラポットの隙間は屋外トイレになっていて糞尿でいっぱいでした。また、滞在していたホテルで結婚披露宴が行われている時に、ホテルの前の道路には家族の路上生活者が何組に寝ていたり、自然動物公園で出会った不可触民の家族や少女達をみて、インドの経済発展はカースト制度と、物流で外国からの物品への関税に加え州を越える度に課税される複雑な税制の改善なくして難しいだろうと思ったものです。

現在住んでいるコンドミニアムはインド人の割合が増えていて隣りもインド人家族です。シンガポールではインド系の人達の公用語はヒンディー語ではなくタミル語ですが、同人種間で使われるだけで日常生活ではシンガポール風英語ですので聞き取りやすいです。

インド国内で学歴や経済レベルの高い人達の海外進出はカースト制度から離脱する目的を含め今後も増えていくでしょうが、インド国内の経済発展はその他大勢の一般の人達のレベルアップが欠かせません。いくら国が広く人口が多くても全体的な教育レベルを上げたり社会システムをレベルアップしないと経済的な発展には時間がかかると思います。

これはインドネシアも同様で、オランダの400年にわたる愚民政策で、汚職まみれで国を運営する能力不足の政治家、軍人、役人らが教育システムの改善で一層されない限り困難だろうと思います。

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