日本では投資家、実業家を分けたがる人が多く、投資家をバカにする雰囲気があります。日本を代表する企業オーナー三兄弟も長兄、次兄の永守、柳井両氏は末っ子、孫氏の投資家志向に苦言を呈しており、関係は悪化しつつあります。
投資
元々、孫正義氏は投資家です。今は通信事業者をしてますが、それは後からついて来たものに過ぎず、学生の頃から学業そっちのけで「価格差」があるものを探して、転売していたんですから、その先を読む嗅覚をベースにしてここまでやって来たわけで、技術屋でもないし、通信事業者でサラリーマンをしていたわけでもないです。
日本人はこういうスタイルの人が嫌いで、虚業、山師、香具師、詐欺師、転売ヤーとか言うんですけど、私は別にいいじゃん?と言いたくなります。どんな形でも資金を集めて、回して、事業規模を拡大できるなら、経済発展になります。泥臭く現場にいて、赤字を垂れ流しているなら、そっちの方が虚業です。
でも、孫正義氏の言っていることは創業当時からブレてはおらず、IT帝国を作る為に活動しているだけなので、緩い提携、20-40%くらいの株を持つ兄弟企業をどんどん増やしていき、それを繋げていくことで、ITのことなら、なんでも出来てしまう企業連合を作りたい、ということです。
実業
ユニクロは本業に関係しない買い物はしませんし、ユニクログループとして事業拡大をしますが、コングロマリットにするつもりはありません。それは柳井氏が嫌いだからです。彼の思想からすると、孫正義氏は他人の褌で相撲をとる、と言うことらしいです。まぁ、日本企業の多くが本業と関係ないことをするのを嫌います。
柳井氏は孫正義氏批判を公然としだしており、孫正義氏に苦言を呈すために取締役をしていると明言してます。どの程度、本気の批判なのかはわかりませんが、彼らの仲は以前ほどは良くないでしょう。柳井氏の意見は多くの日本人と同じなので、ソフトバンクの株価も冴えません。
もしかしたら、戦後、GHQによって財閥解体があったので、日本人は多角経営に対する抵抗感があるのかもしれませんね。戦前に興った三菱グループみたいに、グループ内でなんでも揃えられる企業が戦後現れておらず、トヨタも消極的に手を広げているだけで、積極的な買収はしません。
中間
永守重信氏は孫正義氏に対して、「高い買い物をしすぎる、」と苦言を呈しており、本人も企業買収が好きなので、買うことは反対しないが、買い叩くことを徹底しているので、孫正義氏のように時間を買う為に札束で頬を叩いて買ってくるようなやり方を反対してます。
だから、永守氏は常勝将軍ですが、進撃は遅く、七十を超える高齢ながら、日本電産は売上一兆円企業に過ぎず、目標の10兆円には寿命が持たないだろう?と思います。ほぼ確実に勝てる勝負だけしていても、天下は取れません。生涯のうちで何度かは危険な勝負をする必要があります。
前時代のハード側の人というか、確実に勝ちたいなら、永守流が正しいですが、プラットフォームは握れないので、自分、自社がその業界のルールブックになることは出来ませんので、巨大な存在にはなれません。天下は取れない戦国武将の真田昌幸みたいなものでしょうか?
年齢もあるのかもしれませんが、永守氏はソフトバンクの取締役を任期途中で退任しており、考え方の違いが鮮明になってきたかな?という気がします。やりたい方向性がかなり違うので価値観の共有は出来ないだろうと思います。
まとめ
私は投資だろうが、実業だろうが、ルールを守って、お金を回して、人々を幸せにするなら、なんでも良いと思いますが、ユニクロみたいに死ぬほど薄給で働かせたり、日本電産みたいに有給を取りたい奴は辞めろ!と豪語するようなルール違反は商材が何であれダメだと思いますよ。
もっと、目に見えないことを評価する、ハードからソフトへの時代に移るんだから、強烈に忙しいけど、ものに溢れる生活より、ゆったり限られたもので満足する生活の方が求められていますし、ITはその助けをしてくれると思います。
面白い記事ですね。
日本人は投資で儲けることを嫌いますね。
また、他人に不幸を共有したいのか非効率なことでも嫌がらせのようにさせたりしてきます。苦労しなきゃいけないけどしなくてもいい苦労もあると思います。
生きてりゃ多かれ少なかれ苦労はするんだから、しなくていい苦労なんて避ければいいと思います。XPを搭載した超遅いパソコンでイライラしながら仕事をする苦労をしても、どういう経験になるのか理解できませんし、どうでもいい資料を作るために有給消化しない、残業して仕上げて、どういうメリットを所属先に与えられるのかわかりません。
負の同調圧力を蔓延させる意味はないですよ。
シン
シンさん、凄いです。
まとめにしびれます。
これはシンさんが以前言っていたことですが、孫正義氏は天才だからこんなやり方でも成功できるのだと。私もそう思います。普通の人が真似をしたら大火傷をするのは間違いありません。
三木谷氏ですら、普通の人から見れば大成功者です。孫氏はそれを超える天才・怪物であり、世界を見ても10人もいないです。
投資で生きていくのは否定しませんが、相当の才能がないと難しいので、凡人は真似すべきでなくまじめに働くべきということでしょう。
投資で生きていく、というか、生きることとは投資することなんだ、と私は思ってます。突き詰めれば、限りある時間、今日、この日を何に投資するか?という話ですし、昼ごはんに何を食べるか?だって投資です。このブログを読んで、コメントしているのだって投資です。その価値があり、それが将来、値が上がると思うことに時間とお金を使うことはすべて投資です。
孫正義氏のような投資の仕方は万人の真似できることではなく、形だけ真似れば、ほぼ間違いなく破産するでしょう。でも、大きく勝ちたいならリスクをとるしかありませんし、それを徹底させるしかありません。でも、リスクとリターンは必ずしも比例しないので、割りのいいことを選ぶ眼力が求められます。そういう意識が希薄だと、漠然とサラリーマンしていることを安全圏にいると勘違いしたり、「実業」しているから、堅いんだ、と思い違いをするようになります。自分なりに必死で考えて、自分の信じることに時間とお金をかけないと、他人の評価を元に漠然と選択して上手くいなかった時には猛烈に後悔すると思います。
柳井さんほどの大物ですら、そんなことを言うのは不思議です。英語の記事で柳井さんの発言を取り上げて、”real business” と訳されてましたが、英語に「実業」という概念がないからでしょうね。
シン
>大きく勝ちたいならリスクをとるしかありません
→ そこまで大きく勝ちたいと思っている人はそんなにいないと思います。日本人の中には少ないことはもちろんですし、白人の中でも多数派ではないでしょう。
大きく勝つということはすなわち、多くの人から恨まれたり妬まれたりすることであり、天性のサイコパスか孫正義氏のようなカリスマに溢れた人間しかその域に達することはできません。
結局のところ、自分の力に(根拠がなくても)自信があればリスクを取って大きく勝負に出ればいいし、自信がなければ平凡なサラリーマンをしていればいいということだと思います。
サラリーマンが安全圏にいると言いたいわけでは決してないですが、凡庸なサラリーマンが投資により勝負に出るよりかは勝率が高いのは間違いないですから。
何をもって「勝ち」とするのか?は個々の価値観に依存しますが、何も選択しないことも、消極的にポジションをとって投資をしているので、自分にとっての「勝ち」を定義した上で、それを手にする為のリスクを取る意識でいないと、カモにされると思います。
ある人にとって所属企業で部長になることが勝ちであるなら、そのリターンがリスクに見合ったもの、どのくらいのリスクが必要なのものかを確認してから、その為のリスクを取るべきです。そうでないと、リスクが足らないかもしれないし、リターンを得てもリスクを取りすぎて他に支障をきたして来ることもありますね。
シン
スケールの大きな話ですね
投資家と似たような職業(?)にトレーダーがあります。
株、FX、仮想通貨などの売買差益を飯のタネとしてるような個人の人、お客さんから運用資金を預かって資金運用するファンド、証券会社のような法人があります。
このあたりは扱う金額が大きく、感覚が麻痺しがちです。また株に突っ込むなら経済に貢献するのでまだいいですが、FXなどはゼロサムゲームですし、経済に貢献しません。仮想通貨については、ザ・マネーゲームだと思います。
そのような世界にハマって仕事を辞めた人も見てきましたが、馬鹿だなぁと思います。そういう人に限ってサラリーマンを馬鹿にするんですよねw
>そのような世界にハマって仕事を辞めた人も見てきましたが、馬鹿だなぁと思います。そういう人に限ってサラリーマンを馬鹿にするんですよねw
「実業」でも、自営業を始めるとサラリーマンをバカにする人は珍しくないです。運が良くてしばらくは快調に規模が膨らむこともありますが、10年維持できることは1割以下だと言われます。
「投資」だと、参入障壁がゼロに近いので、「実業」よりも本当に気軽に入って、運が良ければしばらく勝てます。しかし、それでサラリーマンを辞めても滅多に勝ちは長続きしないんですよね。
本当は同じことだと思いますが、勘違いしやすいのが「投資」だと思います。「実業」は会社登記、事業計画など、ある程度の形を整えないと始められないので、参入障壁はあります。ほとんど無計画に貯金と親からの借金でカフェとかする人もいますけど、それも一定の時間と努力を必要とはします。「投資」だと、FX口座開いて、感情のままにポチポチしているだけで、投資家気取りが出来ますからね。
シン
私は投資家というか、”お金を回すことだけで稼ぐ人”が好きではないです。
理由としては、世の中の発展に貢献していないからです。
(新しいものやサービスが生まれない。)
孫氏がIT帝国を作って、世の中に新たな何が生まれるか、イメージが湧かないので、不信感を持っています。
日本人的ですね。私もそういう環境で育っているのでその気持ちはよくわかります。私も若い頃は同じ価値観を持っていて、実体のあるハードを製造することが素晴らしいことで、実体のないソフトを切り貼りする事業は詐欺師だと思ってました。
仮にソフトバンクがIT帝国になったら、単独では成立しなかったサービスが成立するかもしれません。例えば、ライドシェアは素晴らしいアイディアですが、きちんも利益を生むのは極めて難しいです。だから、サービスを世界規模で統合し、その相乗効果、スケールメリットで事業として成立させるために動いているわけで、ライドシェアが世の中のデファクトスタンダードになったら、その功績はUberを立ち上げたカラニック氏ではなく、孫正義氏のものだと思います。
つまり、何かを繋げることで新しい成長を産んだり、相乗効果を与えることも、一から何かを生むことと同じくらい意味のあることだと思います。そして、どちらにしたって、ビジネスとして成立させられるなら、経済を回すうえで極めて重要なことです。素晴らしいビジネスだけど、赤字の垂れ流しでは時間の問題で行き詰まります。テスラみたいにお金が回らず炎上します。
ご理解いただけましたか?
シン
シンさん
返信頂きありがとうございます。
色々と考えさせられる事があり、大変ためになります。
○ハードとソフト
ハードとソフトのどちらの方が価値があるというのはないと考えています。
ただ、個人的にハードとソフトのどちらが好きかと言われれば、ハードが好きと答えます。
なぜハードの方が好きなのかを考えてみると、
つまるところ、ハードは、物理現象、ソフトは人間と向き合うことになると考えています。
なので、物理現象と人間のどちらを信じるかと言われれば、物理現象を信じます。
これは、個人的な”好み”ですので、誰から何を言われようが変わることはありません。
ただ、日本人全体としてはハード偏重になりすぎているので、ソフトに力を入れるべきだという意見は理解できます。(ただ、私にソフトをやれと言われてもやりません(笑))
>>仮にソフトバンクが・・・
シンさんのご説明で理解が深まりました。有難うございます。
ただ、やはり、本当に相乗効果、相乗効果があるは誰にも予言はできないので、
ギャンブル的な要素があり、それに費やす費用が多すぎるかどうかは個人の感覚で、
多すぎると思う人は不信感があるし、妥当だと思う人は賛同しているだけだと思います。
>ギャンブル的な要素があり、それに費やす費用が多すぎるかどうかは個人の感覚で、多すぎると思う人は不信感があるし、妥当だと思う人は賛同しているだけだと思います。
日本人に限らず、世界中の多くの人がソフトバンクの買収劇を単なる爆買いだとみており株価はずっと低迷しています。特に個人投資家は減り続けていて、孫正義氏が何がしたいのかさっぱりわからない、単なるギャンブル中毒だろう?という見方になっていますね。その一方で、ビジョンファンドには名だたる企業、著名人が出資し、着実に成果を上げていますが、それでも信じられていません。流れがピークを越えたころに個人がソフトバンクに入りだして、イメージだけで買いまくって、バブルが発生、崩壊するでしょう。ドットコムバブルで起こった現象がもう一度あると思います。多くの日本人カリスマ経営者は70くらいまではバリバリやるので、孫正義氏も当初の予定を変更して、60歳引退を撤回しています。その十年のうちにバブルが起こり、破裂し、また、日本人はソフトに不信感を持つのかもしれません。やっぱりハードだ、トヨタだ、となるのでしょうか?それだと、IT時代に富を築けないと思います。ハードを軽視するのでなく、ソフトとハードは融合して新しい価値を創造するんだと思います。
シン
私も孫氏のことを理解し切れていませんが、化学反応を起こすための触媒的な働きをしているのかもしれません。買収しプラットフォームを統合することで、1+1をうまく3にするシナジー効果を発揮させれば、2と3の差分の1という付加価値をソフトバンクが生み出していると理解できなくもないです。
そうですね、今回のSprint, T-mobileの合併も同じですが、放置していたら、両方共倒れになるのは見えているわけです。実際、少し前まで両社は巨額赤字を垂れ流し、膨大な有利子負債に苦しんできました。共倒れになったら、従業員、ユーザー、と多くの人が困ります。それを一緒にしてきちんと戦える集団にすることで、社会貢献することができます。マイナス同士を掛け合わせて、プラスにするんだから、これが付加価値でなく何なのか?と言いたくなります。
シン
私はあまり投資には詳しくありませんが、投資も実業も本質的には同義だと思います。
あくまで私自身の解釈なので、ちゃんと辞書を引いたら間違っているのかもしれませんが、私の感覚では投資と実業のイメージは以下のような感じです。
●投資→お金を儲けるために、お金や不動産など、資産を使って何かをする
●実業→お金を儲けるために、物を作ったり、サービスや役務を提供する
投資で儲けようが実業で儲けようが、資本主義社会におけるビジネスって、要はお金を稼ぐためにやることだと思うんですが、日本的な感覚だとそこが忘れられてしまうことが多いのかなと思います。
真心込めて、誠実にお客様と向き合うのは、お客様から信頼されて好かれるためではなく、お客様の役に立って明確に課題を解決してその対価のお金をちゃんともらうためだと思うのですが、極端に言えば、日本の社会って信頼されて好かれることが目的になってしまっている部分があると思います。
だから、あらゆる業界で、過剰なサービス、過剰なてんこ盛りソフトウエア、過剰な社内資料が生まれます。
そして、(そんなに頑張らなくても人の生命や財産には関わらないのに…)という必要のない大して重要でもない仕事が生まれ、その必要のない仕事のおかけで雇用を生み、でも本来必要のない仕事だから付加価値はつかず、ブラックになっていく…という悪循環から抜け出せずにいるのだと思います。
ホリエモンが、お金がすべてではないがお金がないと困ることやできないことがある、といったようなことをどこかで言っていましたが、本当にその通りだと思います。
日本人はお金を稼ぐことの意味について、もっと考えなければいけないのかなと思います。
何もベンチャー社長や一部のエリートサラリーマンのように、みんながみんな一日中働いて、稼ぎまくるべき、ということではなく、一人一人が自分はどう生きたいのか、そのために必要なお金を稼ぐにはどんなスキルを身につけて、何を磨けば良いのか、ということを小さいうちから考えられる世の中にならないとと、と思いますね。
自分と向き合った結果、経営者になって猛烈に働いてとにかくお金を稼ぐことができればと思う人はとにかく働けばいいし、家族とゆっくりすごすことを第一に必要なお金が稼げればいいという人はスキルは磨きつつサラリーマンなりフリーランスなりで割り切って契約の範囲できっちり働けばいいのだと思います。
ようやく、我が意得たり、というコメントが来ました!自立心さんのように考える日本人は極めて珍しく、柳井さんのような日本屈指の経営者が実業、投資を分けて考えているんです。そうなると、孫正義氏のような経営者が日本に続々と現れず、バランスが悪くなります。日本はイギリスのように投資、サービスばかりを主産業に出来る国ではないですが、ソフト、ハードはバランスよく存在すべきで、その価値はどれだけの利益が産めるか?だけで判断すべきだと思います。
シン
会社が、“どれだけの利益が産めるか?だけ”で判断すべきという論理は理解できます。
例えが雑かもしれませんが、仮に会社が、ある病気を治す技術を持っていたとします。しかし、それによって会社は利益を得られないため、その技術に投資せず、その会社の稼げる技術に投資をします。その結果、世の中に
①7人の経済的に豊かな人と3人の病人の世界が生まれる可能性があります。
もし、病気を治す技術に投資していれば、
②9人の少し貧乏な人と1人の病人の世界が生まれる可能性があります。
どちらが、幸せな世の中でしょうか?会社における論理では①が正しいと思います。
しかし、私としては②のような世界になって欲しいです。
理由は人間なので感情があるからです。会社にいる以上、①を目指して行動しますが、理性と感情の乖離が起こっているので、精神的には大きなストレスです。
>シンさん
ご返信ありがとうございます。泥臭く頑張ることそのものを美化する日本らしさなんでしょうか。近代兵器を駆使する時代になっても、B29を撃ち落とすぞ、と竹槍を磨き続けることに美学を見出す文化でしょうか。
>エンさん
仰っているような点については私も考えていました。
横入りして、大変恐縮ですが、私も色々と考えてしまったのでコメントさせてください。
理想論だ、と言われたらそれまでだと思います。
ただ、
3人は病気の人がいたとしても、7人が豊かになれるなら、それで豊かな人をもっと増やし、社会のために税金を負担してもらって、投資することができなかったもう1つの技術に投資できるように国が会社を補助して、3人いた病気の人を治して1人に減らせるように、もっと言えば病気の人が全員治って0になれるように、
というところを社会は目指すべきなんじゃないかと思います。
理想論だと思いますし、そんなことが完璧に実現できている国なんてないでしょうが、それを目指すために企業の活動に制約を加える国という統治者がいるのでは?とも思ったりします。
私の勉強不足で、それらの政策がうまくいったのか、どう評価されているのかはわかりませんが、ブレア政権の第三の道や、オバマ氏が取り組んでいたオバマケアなど、資本主義の権化に見えるアングロサクソン国家でも、経済成長と社会福祉を両立するための取り組みは行われていますし、浅学な私の単純なイメージになっちゃいますが、ヨーロッパはそういう意味では日本が学ぶところが多いんじゃないかなんてことも思ったりします。
ちょっと話が大きくなってしまいますが、
行きすぎた資本主義は自然界の動物と同じ弱肉強食になり、
成長しない社会主義的な資本主義は進化の競争に敗れて絶滅した動物と同じ道をたどる、と思います。
進化のため、弱肉強食社会にしつつも、敗れた人を救えることこそ人間が他の動物と違うところだと思います。
こんなことを言っておきながら、普段生活していると、なんとか資本主義社会で勝つために必死になっている小市民な自分がおり、心が折れそうになるのですが…
>こんなことを言っておきながら、普段生活していると、なんとか資本主義社会で勝つために必死になっている小市民な自分がおり、心が折れそうになるのですが…
本当にこれです。
私自身もブログだから壮大なことを喚き散らしていられるだけで、日常は些細なことで精神を揺さぶれたり、悩まされている小市民であり、世の中がよくなってほしい、という思いと、ほんの少しでも貢献したい、という思いがあっても、日常の煩わしい出来事に手いっぱいになっていて、誰かが何とかしてくれないかな、と思うことも多いです。私は私自身のことで精一杯という気持ちもあります。それでも、思うことくらいは書き記して、やりたいことをほんの少しでも前進させたいし、目の前のことに手一杯でも、壮大な世の中のことを考えたり、未来を思ったり、そういう時間は必要だと思っています。
シン
自立心さん
コメントを頂き有難うございます。
どの程度経済的に豊かであれば、もう1つ技術に国が投資するかというのは、程度の問題だと思いますので、いったん置いておきます。
私が問題だと思っているのは、社会にとって重要な(経済的な意味でなく)会社の持つ技術、ノウハウに適切に投資できていない事です。
その理由として、
①国さえも企業に近くなり、経済的に儲かりそうな研究内容に(研究機関を通して)投資をする傾向にある。
②重要な技術は専門的すぎて、国が網羅的に技術を把握し、どの技術が重要か判断することができない。
③企業側としては、技術、ノウハウは当然開示したくないので、国プロになった場合、ある程度開示しなければいけない状況になる。
これらの問題を解決するために、どうすればよいか、非常に悩ましいです。
個人として当然しなければいけないことは、国に技術の重要性、可能性を説明し、お金と人を投資して貰う事ですが、サラリーマン研究者ですので、アングラでやるしかない状況です。
将来的に、自身が(数百億円規模の)投資する立場になれれば良いですが、現実的とは思えません。まさに直面している問題で本当に悩ましいです。
最後にですが、心が折れないように頑張りましょう!!
>エンさん
お返事ありがとうございます。
つまるところ、資本主義の中では、経済的な利益がまず第一になるので、どう頑張っても、経済的な利益>社会への貢献、となる現実ですかね。
生きることって結局は競争なんですよね。
>シンさん
シンさんもそんなふうに感じられることがあるんですね!
意外ですが、なんか勝手に親近感を持ってしまいました。
たとえ目の前のことに手一杯でも、世の中のことを考えないより、考えた方がいいし、考えるだけよりそれを誰かと議論した方が、少しでも社会が良くなる方に近づくと思います。
社会って一人一人が作るものなので、社会がどうあるべきかを考えることは権利であり義務だとも思います。
私は全くをもって凡人、凡人未満なので、悩みながら生活しています。おそらくはほとんどの人が同じだろうと思います。
シン
シンさん
最近はコメントもより一層質が上がってますね。参考になります。
そうですね。私のしたい方向で議論ができているので嬉しい限りです。お互いに思うことをぶつけ合うことで見えてくる新たな視点は気持ちいいです。
シン
世の中をしたり顔で語ってみせるような輩が淘汰される破壊と闘争の世界の到来を切に望む