じゃあ、ITと中国

IT分野で中国に躍進が目立ちます。ユニコーンがガツガツ出てきていますし、国内市場が大きいとはいえ、インド以上の躍進ぶりです。中国人ってITとすごく相性がいい人たちです。

早い

中国人って決断がすごく早いです。決めたらすぐに動きますし、どんどん躊躇なく拡張していくので、IT時代のスタートアップにすごく相性がいいです。元々、中国人はせっかちですし、リスクを恐れないので、何かが流行ると、一気にパチモノが現れて、うまく行かないとさっと引いていきます。

一般的なスタートアップは3年で一定のマイルストーンに到達しないなら、それで撤退するのが当たり前です。だから、赤字を垂れ流しながら、短期集中決戦でひたすら突き進むしかないです。悩んでいる瞬間にライバルに先を越されたら、全部持っていかれます。

中国人スタートアップ経営者がシリコンバレーを視察に行くと、決断が遅い、大企業病だとすら感じるようで、日本なんか来たら、呆れて物も言えないだろうなw、と思います。実際、中国は即決即断で、あっという間に進んでいくので、マイクロペイメントが普及するとクレジットカードなんて過去の遺物という感じです。

逃げる

中国人の特徴として上手くいかなかったらすぐに逃げるんですよ。色々やってみたけど、どうにも手が付けられなくなったら、あっという間に逃げてしまいます。申し訳ないとか、最後まで責任を取るのが起業家の役目だとか、そういう観点がありません。

いざとなったら逃げればいいと思っているからリスクが取れるし、失敗することに過度の恐れはありません。リスクと取らずにリターンがあるわけないです。そのバランスを考える必要はありますが、まったくリスクなしということはあり得ないし、何も選択しない、という選択もリスクなんですよね。

一般のサラリーマンも同じことで、割りに合わないと思ったら、あっという間に辞めていくだけで、貰うものもらって逃げていきます。社有車を盗んで逃げるとか、設備を闇業者に売ってしまうとか、平気で犯罪に手を染めるので、経営者が横暴することなど出来ません。

立ち直る

スタートアップをこかせて、破産した人が素知らぬ顔で別のことを始めます。それを恥ずかしいとすら思っていません。商売上の名義だけ他人にして、債権者から逃げてしまうんです。だから、商売が失敗したから自殺するなんて言う精神はありません。

汚職官僚も似たようなもので、汚職で溜め込んだ黒いお金はさっさと海外に流して、家族に外国の市民権を取らせて追跡を困難にし、政争に負けて追われたら、戸籍を買って来て別人として逃げて行き、素知らぬ顔で生活します。

逃げたことに対する後ろめたさ、背徳感はなく、潜って生きるわけではなく、英語圏の気候のいい場所に中国人コミュニティがあるので、そこで裕福な退職者として偽戸籍、偽名で堂々と暮らすだけです。似たような連中ばかりなので、根掘り葉掘り、過去を聞いて来ませんし、自分に損得がなければ、興味も持ちません。

まとめ

日本人とまったく逆であり、日本人は決断が遅く、リスクを過度に嫌がり、逃げることもなく、精神を病んだり、自殺するんですよ。そういう考え方はコツコツとハードの性能を上げることでビジネスが大きくできた時代はともかく、今のIT時代には全くそぐわない考え方であり、日本からユニコーンは出ないということでしょう。(現時点ではメルカリだけです。)

中国の市場がでかいからさ、というのもありますけど、インドと比べても中国のユニコーンは目立ってますし、日本市場だってそんなに小さくはないです。でも、日本では小粒で面白みに欠けるスタートアップしか生まれてこないんですよね。ハッタリをぶちまけながら、それが徐々に現実になるようなスタートアップはありません。

そういえば、闇金ウシジマくんですら、そのまま逃げりゃいいのに、ほとぼりが冷めたら東京に戻って来て、案の定、ヤクザに食い物にされて、何かに対して責任を取ろうとしてます。日本人的アウトローですね。中国人の裏世界の住人なら二度と戻ってこないでしょう。

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ニコ
6 years ago

深い記事ですね。
うまく整理してコメントできないのですが、中国の歴史や文化を勉強するとなんとなくわかる気がするんですよ。

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ニコ
Reply to  シン
6 years ago

中国に勢いがあるって日本人はよく言いますが、人口が多いだけでなくとりあえずやってみるという姿勢、変な商売だけど売ってみるとかいう姿勢が勢いがあると見えると思います。
スマホの利用方法とかいろいろ面白いと思います。民族の考え方は、ITに相性が会うと思います。
ただし、漢字文化圏なのでプログラミング言語と相性が悪いから技術としては欧米と競争するのはなかなか厳しいかもしれませんね。英語を理解する素養がないとなかなか習得が難しいです。

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ルシ
6 years ago

中国人、最強ですね。これじゃ、日本人勝てないですね。メルカリの社長は元バックパッカーらしいですが、やはりリスク許容度が高い人たちが成功するのですね。

なぜ、中国人はリスク許容度が高いのでしょうか?共産党への不信感というか諦めが、その背後にあるのでしょうか。教育や環境なども、影響ありそうですが。

日本はどうすればリスク許容度が高い民族になれるのでしょうか。江戸時代の江戸庶民なんかその日暮らしで、リスク許容度高そうですが。

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でら
6 years ago

>日本人は決断が遅く、リスクを過度に嫌がり、逃げることもなく、精神を病んだり、自殺するんですよ。
→ これは日本の大企業の話ですね。日本でも規模は小さいもののスタートアップ市場があり、そこでは生き馬の目を抜く争いが展開されています。日本の大企業の動きが遅いのは事実ですが、それは中国の国有企業も同じです。
アメリカにはシリコンバレー、中国には深圳というIT企業の集積地がある一方、日本にはそこまで大きな市場がないことも、日本のITがぱっとしない理由の一つでしょう。
面白いのは、シリコンバレーも深圳も首都から遠く離れた場所にあり、中央政府から離れた場所で発展したことです。日本でも東京から遠く離れた、例えば福岡や札幌でIT産業が発展したら面白いことになるかもしれません。

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フェアネス
6 years ago

「中国がまもなく「世界最強のIT国家」になる歴史的必然性」という興味深い記事を紹介します。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/54575
要約すれば以下のロジックです。
IoT×AI=ITの発展 IoT=収集データ-プライバシー保護 中国でのプライバシー保護≒0
∴中国でのITの発展=∞

このマンモスIT国家への対抗手段として1つ考えられるのは、「ブロックチェーンを応用したトークンエコノミー社会の勃興」ではないかという気がしています。

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Y
6 years ago

本題とは少しずれてすいません。前にも触れたかもしれないすが、JRのサイバーステーション。あれどうにかなりませんか?空席確認だけできるシステムなんて無駄ですよ。空席確認したら、なんでチケットの手配まで飛ばせないのでしょうか?JRのエクスプレス会員の変なしがらみで、オープンであるべきITが顧客の囲い込みに使われてしまって、全くオープンじゃないのですよ。日本という内需縮小国で必死に顧客の囲い込みをしようとする鉄道各社の視野の狭さというか。観光立国を目指しておきながらやってることが矛盾しているんですよね。英語サイトを充実させて、紙のQRコードやバーコードチケットにすれば利便性が高まるのに。本当に日本の列車のチケットシステムは遅れています。ITはグローバルへの扉のはずなのに、それを活かしきってない日本、そして企業。そこは本当に課題ですね。

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Reply to  Y
6 years ago

それを言うと Suicaとかのカード式の電子マネーもですね。

ローカル路線に乗り換える場合に使えないので、メッチャ使いにくいです。

構想の段階で開発している顧客の運送会社だけじゃなくて、別の運送会社も巻き込んで全国的に一つの電子マネーで利用することができれば、開発会社・バス・鉄道会社・消費者すべてに莫大な利益をもたらすことができるのに、なぜできなかったんだろうなぁとは思います。

JRとかの大手を抑えている段階で、準大手クラスの鉄道会社を数社説得できれば、あとはなし崩し的に参加さえてくれって、お願いされるようになって、一気にその問題は解決するだろうに、と、思います。

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Y
Reply to  ベルキューブの雄牛
6 years ago

ベルキューブの雄牛 さん
ITを導入しているのに考えていることが内向きという矛盾に早く気が付いて欲しかったですよね。構想の段階で、Suicaを全国のJR、私鉄、バス、全て利用可能にすべきでした。日本の通勤は短距離の乗り換えが大前提にあるので、囲い込みをすることによる利用者のメリットはありません。(バスとJRが平行に走っていて、乗り換えなしで(それ単独で通勤が完結)、その電子パスを利用していると何らかのポイントがたまるのであれば、囲い込みも分からなくもありません。)
導入から10年ほどたって、電子パスが乱立して収集が付かなくなって、消極的な理由で集約化という流れ。なんとも日本らしいです。とりあえず個別の利権は横に置いておいて、皆でプラットホームを形成しようという発想が皆無なのが残念です。島国だからこそまとまるべきなのに、意外と細かい派閥を形成したがるのが、面白いですね。

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