スルガ、西京と、地方銀行が火を吹いてますね。まあ、致し方ないのかな、と思います。
地方
元気のある地方が減り、首都圏に人、物、金が集中し、横浜銀行、千葉銀行などの首都圏に基盤のある地方銀行がツートップで、あとは地方都市を地盤にし、都市銀行の影響が薄い空白地域限定でなんとかやっている、という感じですね。
まぁ、リモートワークが進まないことには首都圏に人が集まるのは仕方なく、人が集まれば、物、金とついて行くので、銀行に限らず、どうしても地方を地盤として健全経営をするのは難しくなって行きます。
今回、問題を起こしたスルガはすぐそこに名門静岡銀行があり、特殊なことをしないと生き残れない、という意識が行き過ぎたのでしょう。西京銀行は福岡銀行、広島銀行に挟まれた位置にあり、これも危機感があったんでしょう。
つまり、地方銀行は需要に対して明らかに多過ぎて、都市銀行の隙間を縫って維持して行くには大半を整理する必要がある、ということです。生き残る為にはとんがった事をするしかなく、危機感は時として犯罪まで行き着くものです。
収益
銀行が収益を上げるのは困難になりつつあります。国がジャバジャバお金をばらまくので、貸し手ばかりになり、優良な借り手が少なくなり、借り手の方が偉そうにしてますから、低金利で貸すしかないし、優良企業、有望スタートアップは直接エンジェル投資家から借りてしまうのです。
だから、手数料収入を得る為にATM使用料を徴収するすることで、一時的に銀行の経営は良くなったんですが、それすらコンビニ、特にセブンイレブンの力が強くなり過ぎて、なかなか上から収益を分捕ることも出来なくなったんですね。
銀行はサラ金、消費者金融と呼ばれた「下賤の仕事」にも手をつけましたが、これも徐々にソーシャルレンディングと呼ばれるプラットフォームがパイを奪って行くのかな?と思います。人に言いづらいお金ほど、ネットで処理したいですしね。
乱立状態のソーシャルレンディングも集約されて、徐々に浸透するだろうと思います。ある意味でアリペイはソーシャルレンディングみたいなものですし、ソフトバンク、楽天はそこに持って行こうとしているのが見て取れます。そうすりゃ、銀行は一つ食い扶持を減らします。
最後は詐欺みたいな不動産詐欺に持っていくのは当たり前と言えば、当たり前で、情弱をはめ込まないとまとまった金を担保あり、高金利で貸すことなんで出来ないからです。スルガは年収七百万円以上の比較的高収入のサラリーマンを狙い撃ちにしてたみたいですね。
業務
銀行窓口って、価値を失いました。ほとんどのことがネットでできる上、ATMはコンビニにあるので窓口まで行って、待たされる意味がないからです。そうすると、行くのはネット弱者の高齢者くらいのもので、地方銀行の最重要顧客はお年寄り、ということになります。
つまり、今まで利用者が払ってきた手数料は銀行ではなく、コンビニ、決済プラットフォーム業者に落ちるようになり、むしろ、銀行は彼らにお金を払ってサービスを委託するようになったわけです。そうなると、煽りを食らうのが窓口担当者です。
今から銀行の一般職に就職するなんて、ダメダメだと思いますよ。そんな仕事は高齢者がなくなって行くごとに減って行きます。今の還暦くらいの人はそこそこネットを使いこなしますから、あと十年もすれば、窓口にこだわる人はほとんどいなくなるってことになります。
総合職の融資業務すらAIの仕事になって行くことが想像され、銀行はエンジニアの職場になり、システムを組んで、そこで出てきた提案を判断するのが仕事になるので、必要人員が格段に減るでしょう。まして、地方銀行の営業みたいにチャリ、カブで客先周りをするような人たちは居るだけ固定費を使う悪になりますね。
いつも言いますけど、スキルなしの文系を引き取ってきた最大の業種である金融が理系を欲しがっているんだから、どんどん文系の行き場がなくなってくるよなぁ、と思います。ウェーイ、イッキ、ザッス、でお金をもらえるほど甘い時代ではないってことですよ。
まとめ
銀行そのものが変化してきていて、旧来型の銀行は淘汰される時期に来ています。次世代はハイテク企業がお金のプラットフォームを抑えるようになるでしょう。すでに計画は着々と進んでますし、銀行に限ったことではなく、保険も同様に進んでます。
今、ハイテク大手はその巨大市場の奪い合いを激しくしています。その流れになんとかついていける銀行はともかく、ついていけない銀行は切羽詰まって詐欺をする、ということでしょう。時間の問題で詐欺をする保険会社も出てくると思います。
地方銀行って平凡な文系学生の就職先のイメージがあります。また、世間体がいいですね。
私の友達も地方銀行は何人かいますが将来のビジネスモデルが見えないと言ってます。お金持ちのお年寄りを騙してお金を稼ぐ仕事だと言ってました。
>>特にセブンイレブンの力が強くなり過ぎて、なかなか上から収益を分捕ることも出来なくなったんですね。
→特に地銀の送金手数料が高すぎです。地銀→都市銀で400円ほど取られた時には唖然としました。他行間であろうとオンライン上で金銭の受け渡しをするのにそれだけ取るなんて本当にぼろい商売だったと思います。
またそんな地銀が今まで生き残ってこれたのは田舎の中小企業と結託して、給与振り込み口座が地元の地銀に指定されて、労働者が振り込み口座を選ぶ権利が無かったことも要因です。旧振込先を労働者が選べないなんてどうかしていると思いますが、意外と地方では当たり前みたいです。
このように消費者の自発的な選択で地銀をチョイスしている訳では無かったので、手数料の安いネット銀行に駆逐されるのは当然の帰結だと考えます。
また地銀の優良顧客であった地方の中小企業も100円を切った円高時代に海外に拠点を移す会社も増えて、日本人従業員を90%リストラしている会社もあります。
よって地方企業の衰退とともに沈んでいきます。今さら海外に打って出れるだけのノウハウも人材も気概も無いでしょうし、一体どうするのでしょうか?
そもそも、銀行にいく用事があまりないですね。
貯金のための銀行口座が窓口でないと下ろせないようにわざとしてあるだけでそれもゆうちょ銀行で十分ですからね。
セブン銀行、強いです。
都市銀行のATMはどこにでもあるわけではないので手数料が取られてしまいますが、セブンイレブンなら各地にありますからね。しかも土日も無料で引き出しできます。
惜しいのは、クレジットカード引き落とし口座のサービスが、まだ都市銀行や一部の地銀に占有されているという問題です。しかし、時間の問題でそれも是正されていくでしょう。
末尾の保険会社の件ですが、今でも詐欺みたいな会社多いですよね。
企業向け保険の例ですと、縛りがきついです。あれこれ理由をつけて対象外としたり、免責額を増やしたり(「ここに例外が書いてあります」と言う)、後出しの条件も出してきます。
生き残れなくなった銀行員エリートが革命や自爆テロ
でも起こしたら大変ですね
政府が何らかの手を打つべき トンネルを掘るとかです
銀行員エリートの苦しい所は銀行でしか働けないことです。基本的に金融の処理は誰が勘定しても一緒にならなくてはいけないので、独創性が最も不要なんですよ。しかしながら、昨今、社会で要求される人材はコンピュータには出来ない独創的な発想が出来る人です。完全に時代の流れに対してもミスマッチなのです。そういった意味で会計士もきつくなるでしょうね。プログラムやシステムの知識も併せ持って、会計システムの構築などが出来る人ならば、まだ生き残りの余地はありそうですけどね。
スルガ銀行は昔からノンバンクの様です。住宅ローンも他の金融機関が1%代でもスルガは3%以上でした。末端まで悪事に手を染めている事が前代未聞でしょう。株価は急降下ですが倒産まで有るのか興味深く見てます。
銀行の規模に関わらず銀行員=真面目やエリートって世間の印象がありますよね。
私は、なんとも思ってなかったのですがなぜか世間体がいいですね。
実家でたまに両親が同じ大学を卒業して誰々は商社に就職したとか金融だとかで凄いのにお前は何してるの?とか小言言われます。
何でそんな変な会社入っちゃったの?とまで言われます。
ニコさん、シンさん
「実家でたまに両親が同じ大学を卒業して誰々は商社に就職したとか金融だとかで凄いのにお前は何してるの?とか小言言われます。」
私だけではなかったんですね。このようなことを言われるのは。私も親から「銀行や商社と比べて、お前は低収入者だ。」と20代から言われ続けています。さすがにこの年になっても言われたので、激怒して「今の銀行員の生涯収入は、自分と比較しても決して高くない。」と老親に説明しました。まあ、年寄りに言っても無駄でしたが。
ニコさんの年代は私の年代と比べて、それがはるかに顕著だと思います。
スルガ銀行は融資基準に満たない普通のサラリーマンの審査書類を改ざんし一億円を融資しましたが、
融資基準に満たしてないため、当然ながらデフォルト率が高くなりますから、損失確度の高い案件ということになります。
銀行員ですから、さすがにリスクが高すぎるくらいは理解しているでしょうから、目先のノルマに追い詰められて不正行為を行ってしまったのでしょう。
1000人近くのシェアハウスのオーナーは一億円の借金と、扱いにくいシェアハウス用物件だけが残されて、途方に暮れていると思います。
投資は自己責任とはいえ、同情してしまいます。
オーナーの中には命を絶った方もいるようで、不正に加担した行員の罪は重いと思いますが、
責任の所在をうやむやにして、経営者の交代程度でお咎めなしとなるのではと思います。
スルガ銀行の恫喝や上司の追い込み方は30年前に一世を風靡した商工ローンの様です。顧客に「目ん玉くり貫くぞ」と支払い督促を電話し録音されて大問題になったのを思い出しました。スルガ銀行の悪事は間違い無くかぼちゃの馬車以外の住宅ローンや無担保ローンでも同じでしょう。
金融庁から6ヶ月間の新規融資停止処分になりましたね。
今は新規融資どころではないので、これ自体は大して影響はなさそうですが、処分の以下の「元本の一部カット」が厳しいですね。
> ⑥ シェアハウス向け融資及びその他投資用不動産融資に関して、金利引き下げ、返済条件見直し、金融ADR等を活用した元本の一部カットなど、個々の債務者に対して適切な対応を行うための態勢の確立
これがなければ、債権者を生かさず殺さず一生返済をさせ続けることも可能でしたが、融資の損失が拡大するような命令が下るとは驚きです。
倒産まではないと思っていましたが、その可能性もありそうです。
地銀から大手銀行に送金すると手数料が割高になるのは、単に直接銀行間取引できないからです。
地銀から三菱UFJ銀行を経由して振込先の大手銀行に送金されるんで、経由する分手数料が高くなるんですよ。
なので、別に地銀にボッタクリ手数料がそのまま懐に入るわけじゃないんですよ。
ちなみに蛇足ですが、海外送金も同じような仕組みで例えばゆうちょ銀行から香港HSBCに送金しようとした場合、ゆうちょ銀行→三菱UFJ銀行→アメリカの銀行(名前忘れました)→香港HSBCの順でお金が送金されていくんで経由先が多い分手数料もバカ高いし、承認に日数もかかるんですよ。
チバ様
>>単に直接銀行間取引できないからです。
→いっそ銀行を都市銀に集約して、地銀は全て東京三菱銀行釧路支店などにしてしまえば良いのにと思ってしまいます。お金という共通の物を扱うのにプラットフォームが何故分断されるのか理解できないのです。店舗の固定費が採算に合わなければ、郵便局に代理店スペースを確保してそこで営業してもらうとか・・・。
>Yさん
今後フィンティック(≒仮想通貨)とクラウドファンディングが浸透していけば、まずは送金と融資の部分から徐々に銀行の影響力は低下していきます。その後は役割を終えた銀行から淘汰や合併が始まり、大規模な再編を経て、限られたメガバンクだけが残りますよ。
チバ様
>>大規模な再編を経て、限られたメガバンクだけが残りますよ
→地方銀行は貸出業務での収益は赤字に近く(既に一部が赤字)で、債券と証券の運用益で何とかギリギリの黒字、白字を維持している状態です。株高が弾けたら、本当に終わりますよね。
今度のバブル崩壊はホワイトカラーの文系総合職が本当に危機に陥ると思います。文系の受け皿だった銀行の雇用が吹っ飛んだら、本当に行き場が無いです。文系を選んだら、飛び込み営業をやるくらいの覚悟が無かったらもう無理だと思います。野村さんのスパルタな社風は有名ですが、それで何とか現状維持になるのでしょう。
文系の人でマイホーム購入して、子供三人作ってる方とかを考えると他人事ながら空恐ろしいです。本当に大丈夫?!焼け石に水かもしれないですが、危険物の資格や電気工事士の資格を取得したりプログラムの勉強しましょう!!
リストラされても今と同じ給与水準を維持できる目算がついてからローンを組んでください。
最近、カ⚫チャの馬車から一棟物を購入してス⚫ガ銀行から融資を受けたオ―ナ―をピンポイントで狙い撃ちした『あなたの物件を活用して民泊(エアビ―)やりませんか?』的な営業が多いみたいですね。
初期費用に対して利益率や利回りも高く、リスクも低いが謳い文句です。
全部が全部、詐欺紛いとは言いませんが、弱り目にたたり目とはよく言ったモノで、落ちてる時に手を差し伸べられると冷静な判断ができずに掴んでしまうものなので、二次被害に合わないようお気をつけ下さい。
スルガ銀行からシェアハウス関連で融資を受けた人は1200人いますからね。
カモネギリストとして出回っているのでしょうか。
> 『あなたの物件を活用して民泊(エアビ―)やりませんか?』的な営業が多いみたいですね。
こんな話に乗ってしまうと泥沼にはまってしまいますが、債権者にとって損を取り戻すチャンスだと思ってしまうでしょうね。
サブリース契約していた時点で、不動産の管理運営ができない人がほどんどですから、
損を確定するのは苦しいことですが、人によっては自己破産を選んだ方がよいかもしれません。
地方銀行に新卒がなかなか集まらないそうですね。世間体が良く、文系だとなかなか就職が少ないので応募者は多いと思いますけど昔みたいに田舎の秀才が市役所にするか地銀にするか迷うって感覚ではないそうです。
記事にも地方の秀才が集まらないみたいな書き方でした。