じゃあ、勝ち逃げ

勝ち逃げって難しいですね。

界王拳

ドラゴンボール、孫悟空はここぞという時に界王拳を使って戦いますけど、これは悟空だけの必殺技じゃなくて、誰でも使えます。それを世間ではレバレッジと呼びます。信用という起爆剤で基礎となる資金を何倍かに膨れ上がらせるんですよ。

界王拳は主に先物取引に使われて、将来の価格に対して予約をする形で借金をするんですよ。先物?怖い怖い、という人だって、大抵家のローンを抱えてます。家のローンも将来に渡ってその家に住むこと、価値が上がること、ローンを払える収入を確保できる事を予想して界王拳を使うわけです。

ほとんどの起業だって同じ事です。事業が軌道に乗ることを前提にしてお金を借りて何かを始めるわけですし、界王拳を使って体を痛めつけながら資金をフル回転しながら、突き進んでいく事です。

ただ、悟空がそうであるように、界王拳は中毒性があり、勝負所だけではなく、常に使い出すものです。それが悪いとは言いませんが、ずっと界王拳を使うようになって、なかなか勝ち逃げできないのです。日本ではソフトバンク、孫正義氏が最も強度の界王拳中毒者だと言っていいでしょう。

もし、投資で勝ち逃げしたいのなら、一度、二度だけ大勝負でフル界王拳を使って、負けたら勝負の世界から身を引く覚悟で取り組み、無事に大きく勝てたら、二度としないことです。ただし、それが本当に難しいのです。人間は大勝ちすると味をしめて次も同じ事をします。

博打打ちの印象がある織田信長は止むに止まれず勝負に出た桶狭間の戦いだけが、博打であり、それも大博打以外に手段がなくなってからのことだし、後は多勢に無勢を目指して兵站を構築しています。

姉川の戦いは物量で押そうとしたら、予想外の裏切りから危機になっただけだし、天王寺の戦いは自ら先頭に立って盛り返せば、数量的に勝てることがわかっていたからリスクを取っただけであり、博打ではありません。

女性

女性の性って、刻一刻と価値が落ちていきます。だから、若い頃は悪い雰囲気のイケメンと遊んで、落ち着いた頃に堅い男性を見つけて結婚し、堅実な家庭を持つ、というのが女の花道なんだと思います。

女性が性の部分を抜いて、トロフィーになるような実績を持つことは殆どなく、男性はセックス抜きで女性に興味を持たないことがほとんどです。同様に女性も男性が与えてくれる労力、お金以外にほとんど興味を持ちません。

ただ、男性は努力によって歳をとるごとにその権力、財力を蓄えることで、その価値を上げることができますが、女性はそれが出来ません。仮に女性が権力、財力を持ったとしても、それを男性に分け与えないので、男性にとって成功した女性をチヤホヤする理由がありません。

人間というのは楽な方に流れ、良い思いをするとそれに慣れます。だから、生活のレベルを上げると、自分の力で下がることはできず、他人に強制的に下げられるまで無理をして生活レベルを維持します。

その為、若くて美しい女性は美味しい思いをして、どんどん男性を見る目が肥えていきます。しかし、その性の価値は落ちていくのだから、若い頃に散々遊んで、少し歳を取って堅実な男性を見つけて勝ち逃げするのは難しいのです。

多くの資産は上下するので、どんなにダメな不良債権でも塩漬けして待っていれば、長期的には勝てることもありますが、女性の性の価値ははほとんどあり得ず、歳をとるごとに下がり続けます。だから、出来るだけ早く売るしかないんですね。

女性に限らず、若さを売りにするスポーツ選手、タレントなんかは同じことで、歳を取っても、それを味にできる人はごく一握りであり、歳をとり、価値が落ちて、過去の栄光に縋って、残りの人生を消化試合のように過ごしている人も少なくないですね。

サッカーの中田英寿氏とか、本田圭佑氏が現役の頃から引退後のキャリアを見据えて動いていた、いるのは極めて真っ当なことであり、あればあるだけ使って、資産を増やすことがなければ、若さを失った時、惨めな立場になるわけです。中田氏ぐらいなら無一文でも、サッカーの仕事は出来るでしょうけど、それでもやはり現役ほどの価値はありません。

退屈

人間は刺激を欲してます。生まれながらの勝ち組だったり、紛うことなき成功者でもなかなか引退しません。財閥の当主である麻生副総理はおじいさんになっても、政治家をしているだけでなく、ナンバーツーとして表舞台に立ってますし、日本一のお金持ち、孫正義氏も前言撤回して還暦越えても現役続行してます。

成功者と言わないまでも、大手企業でまずまずの出世をして、楽隠居する十分な資産を蓄えても、何かしらの形で働く人は少なくありません。ほとんど手弁当で顧問として、還暦どころか、70を越えて社会で働いている人は割と見ます。やはり、退屈なのは辛いのでしょう。

生まれながら勝ち組、地主ですら、やっぱり何かはやっていることが多いです。公務員、特に教員だったり、地銀に勤めている地主は多いように見受けられますが、地主業は手広くしないならやることが少なく、見た目は無職みたいなので、世間体が悪いというのもあるでしょう。

ボランティアというのも曲者で、お金が発生しないと、なかなか人間は努力出来ないものです。ボランティアに行く!っと決めても、眠いからサボる、面倒だから手を抜く、となってしまうものです。でも、バイトレベルの最低賃金が発生するだけで、多くの人は義務感で努力するんですね。

ただ、これもゼロではダメで、ゼロの場合はその事業体のオーナーである必要があり、純粋な雇われではゼロはやる気を削がれます。ジョブズ氏は年俸一ドルでやってましたけど、彼はアップルの創業者だったし、孫正義氏はソフトバンクからの報酬を寄付してますが、オーナーだからです。

完全に無報酬でキチンとした仕事を出来る人はまずいません。人間はそれほど強くないものです。どんなにその仕事が好きでも、やはり無報酬ではダレてくるもので、目に見える数字があることでやる気を起こすものです。

だから、セミリタイア、アーリーリタイアの成功者は少ないのだろうと思います。止むを得ず引退に追い込まれた人を除けば、老害と言われようが、なかなか余生を過ごす心境にならないし、余生を何かしらのテーマで自分を追い込まないと、楽しくない、というのはありますね。

まとめ

一回の大勝ちで、勝ち逃げちゃう人って凄く少なくて、やっぱり、次の勝負をするのが人間です。たしか、価格ドットコムの創業者はバイアウトでファッキューマネーをゲットして、表舞台から完全に姿を消したらしいですが、例外的です。

前に話題にした村田マリさんだって、怪しいウェブサイトを売りつけてファッキューマネーをゲットしても、華やかなスポットライトから離れることなく、壮絶なバッシングを受けましたし、シリアルアントレプレナーは中毒と言って良いのだと思います。

イーロンマスク氏だって、何が悔しくて、あれだけ叩かれても、表舞台から姿を消さないのか?と思いますが、やはり、彼にとって、自分の思いを形にすることは何ごとにも代え難いし、その成果をお金という数字にしないと先に進めないからでしょう。

常人の生活パターンなら、純資産が三億円もあれば、減ることはありません。贅沢な人ですら、十億円で十分です。百億円もあれば、意識して無駄遣いしないと、使えないし、狂ったように使っても、こころは満たされないと思いますね。

勝ち逃げとは死ぬまで、大きな後悔をすることなく、楽しめたことなのかもしれません。

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松本
6 years ago

価額ドットコムの創業者は美容室経営でシンガポールから戻って復活した様ですよ。

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松本
6 years ago

上場で1000億円規模を狙ってるみたいです。

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松本
6 years ago

最近の記事を読みましたが、難しい事を簡単に話す感じは、地頭が良いのを感じました。何をやっても成功させる事が出来るのでしょう、今度はお金持ちになって日本社会に還元したいとおっしゃってました。メルカリよりも可能性を感じました。

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チバ
6 years ago

腑抜けてた槙野氏にカツを入れた龍馬伝おそるべしですね。

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Y
6 years ago

真面目に働いてもカツカツで何とかやっていけるのが精一杯な両親の背中を見た日本の子供たちが将来の夢でyoutuberになると口にするのに少し絶望感を感じます。youtuberの表面的な華やかさしか知らず、その裏の努力も知らないのだと思いますが、真面目に働いてもダメならばワンちゃん狙いでという志向が芽生えてきているのを危惧しております。

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Y
6 years ago

先日に総合格闘家の山本“KID”徳郁さんが亡くなられました。格闘ファンという訳では無いですが。あの方には思うところが色々ありました。小柄ながら、身体能力とスピードで相手に飛び込んで勝負を決めに行く姿勢にはfighting spiritを感じました。刺青は個人的に好きではなく、なんか嫌だなと思いつつ気にはなっていたのでは本音では好きだったのだと思います。しかし2000年代中盤までの眩い輝きと対照的に2000年代中盤以降の凋落ぶりには目を覆いたくなりました。個人的には2005年あたりの絶頂期で引退して、ジムを経営しつつ、年の瀬の格闘イベントで解説をこなせば余裕で暮らしていけたのにというもったいなさを感じたものでした。絶頂期の私生活では高級車を何台も買い替えたりなどの破天荒さが印象的でした。平凡なサラリーマンの自分としては一億円残して運用しておけばいいのにと思ったものでした。
しかしながら、そうした破天荒さが彼の魅力の一部だったのかもしれません。四秒KOも地下鉄の線路に転落した男性を躊躇なく真っ先に助けに行けたのも、ある意味破天荒だから出来たのだと思います。
 うまく彼の手綱を操ってそうした破天荒さを良い方向に仕向けることが出来ていればと思うと無念でなりません。晩年にガンに侵されたのも周囲で彼をサポートしてあげられる人がいたら防げたかもしれません。
総合格闘家のキャリアパスは難しいかもしれないですね。強者として君臨できるのは一般的に二十代のわずかな期間だけですし。引退後に社会で働こうにも中高年者の一部にはアングラ的な偏見を抱く人もいるでしょうから。

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ベルキューブの雄牛
Reply to  Y
6 years ago

Yさん

確かに山本KIDさんの訃報は驚きを禁じえなかったですね。
2005年ごろまでは フィジカルの強さと天性の当て勘でKOの山を築いていましたし、K-1でもかなりの強豪で階級も上の魔裟斗選手相手に好勝負できるほどだったので、あの階級だと当時世界でもトップに限りなく近い存在だったと思います

残念ながら2008年に膝の靭帯を切ってけがをしてからは、一気に動きも悪くなって成績は落ちてしまいましたね。 膝が悪くなると踏ん張りも全く効かなくなるし、体重乗せたパンチやキックも打てなくなって、動きも落ちるので フィジカルを活かしたスタイルのKIDさんにとっては致命的といっていいほどのハンデになったと思います。

そういう意味では、全盛期に近いまま引退して影響力を残した魔裟斗さんとは試合の結果も含めて対照的だと思います。 

ただ、KIDさんは格闘家以外にも
・飲食店プロデュース
・絵画を描く
・アパレルブランドのプロデュース
・ヴィーガン
等様々な活動に手を出していたので、1億円くらいのこして 運用に回し、解説者などを時々やってのんびり暮らす みたいな生活はできない方じゃなかったのかな?とは思いますし、周囲がサポートしても破天荒さをコントロールするのは中々難しかったかもしれません。

知名度・格闘家としての実績・実力は卓抜しているので、そういった活動から人とのつながりが増えて、凄い才能を持った格闘家の卵を見出したり、何らかのスポンサーをみつけたりして、指導者などで、もう一度輝きを取り戻す可能性は十分あったと思います。

そういう意味でも41歳という若さでなくられたのは非常に残念に思います。

wikiに山本KIDさんの実績などは詳しくまとめられてますね。

山本徳郁
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%B1%E6%9C%AC%E5%BE%B3%E9%83%81

>> 総合格闘家のキャリアパスは難しいかもしれないですね。強者として君臨できるのは一般的に二十代のわずかな期間だけですし。引退後に社会で働こうにも中高年者の一部にはアングラ的な偏見を抱く人もいるでしょうから。

この件なんですが、かなり強豪の武道系やラグビー・アメフトなどの場合は、体育会系のコネで
酒場やキャバクラの用心棒や病院の夜警などに就くことができるルートがあるそうです(実際にやってた知り合いから聞きました)。 そういう仕事はかなり割が良いらしく、月40~50万くらいかせげたそうです。 用心棒系は特にトラブル多いし、夜警は滅茶苦茶怖いらしいですけど。 稼げる分拘束時間も長いし、夜勤含めかなり不規則な生活になりますけどね。

プロの格闘家レベルの方なら、母校の大学の部活などを頼ればそういう伝手もあるかもしれませんね。

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Y
Reply to  ベルキューブの雄牛
6 years ago

ベルキューブの雄牛
>>そういった活動から人とのつながりが増えて、凄い才能を持った格闘家の卵を見出したり、何らかのスポンサーをみつけたりして、指導者などで、もう一度輝きを取り戻す可能性
→Abema TVの格闘代理戦争には期待していたんですけどね。志半ばで逝ってしまったのは残念でなりません。

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Y
6 years ago

シン様
>>アジア人が格闘家として成功するなら軽量級で魅せる
→この意味では先駆者でしたね。日本人の中でも小柄ながら、身長175cm位までの相手と互角に渡り合えていたのは本当に脅威でした。
>>ライフスタイル、ファッションを含めた総合プロデュース
プロレスでもない、武道でもない総合格闘技というポジションを形成して、格闘以外でも影響力与えた功績は大きいですね。山本kidを見て、武道から総合格闘技で食べて行くことを志した若者は多かったと思います。

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