世代シリーズを完結させるのはこのポスト団塊世代とします。戦中派以上は深く関わったことがないので、記事を書くことが難しいです。書くなら、本を読み、過去に接した隠居老人を思い出しながらの記事になるでしょう。
誕生
戦後の混乱が落ち着きつつある頃に生まれ、数が多過ぎた団塊に続き、日本の高度成長期と共に成長していく世代です。大阪万博、岡本太郎さんの平和の塔を見る頃に高校を卒業し、大学に行く余裕のない人は金の卵として迎えられて、上京していきました。
中高生時代に団塊たちの学生運動を見て、血を熱くした人も多いでしょうし、戦後の反動左翼教育を受けて育ったので、日本に対して否定的な感情を持ち、多かれ少なかれ左翼的思考をしています。比較的リベラルな人でも、自衛隊の話になると、烈火のごとく怒り出し、憲法9条の尊さを信じ込んでいます。
まだ、大学進学率が2-3割くらいですが、本人が望めば、夜間などで、大学に入れる時代になり、家が貧乏だから、進学を諦めなくても良くなってきます。学費が物価に対して、安かったので、卒業して、就職すれば、あっという間に元が取れたんです。
しらけ
ポスト団塊世代はしらけ世代とも呼ばれ、団塊世代が安保闘争で暴れまくり、惨めな敗北をし、散々批判していた体制側に取り込まれていくのを間近にみていますので、しらけています。真面目なことを言うのがカッコ悪いと斜に構えているのです。
荒れ果てた大学に入り、大きく集団でつるむこともありませんでした。個人主義が浸透してきて、井上陽水、かぐや姫などに代表されるしらけたニヒリズムが流行った時代で、みんなで何かを目指すのでなく、家に篭って本読んだり、ギター弾いたりすることがかっこよかったようです。
オタク文化は彼らが作ったもので、ポスト団塊前期ではマリオの父、宮本茂さん、ドラクエの堀井雄二さん、後期ではエヴァの庵野秀明さんなど、今でもオタクのヒーローはこの世代出身です。オタク第一世代がもうオジサンどころかオジイサンなんだから、日本のサブカルの歴史も長くなりました。
拝金
本当にバブルに踊ったのはこの世代で、バブル世代と言われる人たちはバブルの頃には若かったので、踊らされていたに近く、ある程度の資金があり、旨味を啜ったのは団塊、ポスト団塊世代で、バブル世代を食い物にしていた部分もあるでしょう。
田中康夫さんのなんとなくクリスタルに代表されるようなブランドを追いかけ、性に溺れ、札束で頬を叩いて、ベッドに持ち込むようなことをしていたのはこの人たちで、ジュリアナで踊っていた女の子達はある意味では踊らされてただけです。
ジュリアナ主催者、折口雅博さんはポスト団塊後期の人で、バブルの頃には若かったですが、運営側に回って一旗上げてます。(その後の転落もあり、数奇な運命の人です。)実際にバブルで儲けていたのは運営側、転がる側ではなく、転がす側に回る才覚のあった人たちです。
まとめ
バブルを最も楽しんだのはバブル世代ではなく、団塊、ポスト団塊世代だと、理解していない人が多く、最近のバブル回顧はバブル世代、団塊ジュニア世代によるものに思われます。まぁ、世の中はそう言うもので、踊っていた人に注目して、踊らせていた人は注目しないのです。
また、豊かなアメリカ、欧州に憧れ、嫉妬した世代なので、白人コンプも強く、経済的に成功すると、ハワイに別荘だとか、オーストラリアに別荘だとかを買い漁った世代でもあり、海外で困窮老人になって、大使館に迷惑をかけているものこの世代です。
でも、団塊よりも話せばわかる人達だと思います。若い頃に拗らせてた人たちも多いので、今の若者に同情的、親近感を持っている人も多いでしょう。私はスカしているけど、なんか憎めないという印象を持っています。
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この世代~バブル世代の上司は、しっかりと教育する、仲間意識がある印象があります。ただ、ITの時代ではないので管理側で優秀でも実務まではなかなかできないです。
会社でもあまりできない人にもマンツーマンで指導したり、氷河期世代なら放置プレーやしなくてもいい苦しみを分け与える攻撃を止めてさせてくれます。
この世代、給料もよく社会不安もなかったのもあり、今の会社の手当てなさや苦労には同情してくれます。会社を1つの共同体と考えてるせいか若手や経験がない人でも楽しい人が多いのと指導が丁寧なので嫌な気分にならずに仕事ができると思います。
団塊のインパクトに押されて、コメントもあまりつきませんが、割とバランスのいい人たちだと思いますよ。
シン
両親がそれぞれこの世代の中頃と終わりに当たりますが、二人とも地方在住で高卒かつ細々とした自営業だったためか、バブルや政治思想や海外に無縁でした。両親の友人たちも同じような感じです。
この記事にある世代像は、同じ年齢層の中でも東京をはじめとする大きな都市部在住者や大卒者といったカテゴリの人たちによく当てはまる内容かなと思いました。
確かにそうですね。今以上に大卒、高卒、都市、地方の格差が大きく、地方高卒の人には当てはまらない、と思います。
シン
会社の上層部がこの世代に変わりはじめて団塊世代のような大声を出して精神論やパワハラがなくなりました。
なんというか円やかな職場になってきたなと思います。
働きやすい環境が出てきました。
私の父は前期で、地方の専門卒でした。家が貧しかった、自分は大学に行けなかったからこんな人生だったと悲観して嘆くばかりで、自分で考えて行動したことは、子どもをたくさん作って威圧をかけて依存することでした。大学に行くことは必須条件でしたし、子どもの成果を自分の成果と勘違いしてとても大変でした。今でも自分と他者の境界がわからず、私がどう感じるかではなく、自分本位の理由で私のやることに干渉してきます。他者がどう感じるかということがまるで分からないようで、父親が望む結果を求めてきます。大学に行くことを強制したのに、直前で奨学金を使うように言われました。おかしいと思い、浪人させてくれと言いましたがさせてもらえませんでした。何のために私が借金して大学行くのか訳も分からず生かされてとても辛かった。借金は家の家計にも貸すように威圧していわれ、貸したこともありました。その借金は30才まで背負うことになりました。さらに卒業後の就職先も名だたる大企業でなかったことに満足できず、私なりに努力して内定いただいた、それでも大手商社の子会社だったのですが、踏みにじられました。時間切れで入社したのはさらにひどいテレアポで人を騙す仕事でした。2社目にやはり自分で努力して内定もらえた飯田橋の高層ビル1棟が自社ビルのそれなりの会社もやはり満足いかず、怒鳴りつけられました。何なら満足か聞いたら流行だったIT業界を強制させられました。全然興味もなかったため、入社後主体的に仕事ができず干されてすごくやるせませんでした。もう無断で自分のやりたい業界に転職して、借金返済して、資格を取るために学校に行くことを望んだときに、これらのことを非難しても、自分で選んだんだから、親のせいにするなといい、謝ってくれません。おまえがこんなふうに育ったのはオレの責任だとか言い、私を出来損ないと暗示して、自分は英雄気取りです。子ども時代に、優しく話しかけたり、面倒を見てくれることもなかったし、むしろ顔を会わせれば意味不明の説教ばかりの毎日でした。いい成績を残しても褒めてもらえず、100点でないことを責められたり、クラスメイトと比較されました。社会的にはいいイメージの人もいますが、わたしにはこのような父親と切りたくても切れない、自立させてもらえない惨憺たるイメージです。早く死なないかなと心で思いつつ、この父親の威圧の的にならないよう、視界にできるだけいない、同じ空間にいないようにしながら自立の準備をすすめ、自立したら縁を切ろうと考えています。母親は断層世代でだらしない人なので、父の酷いパワハラを止めてもくれませんし、逃げるばかり、かつ子育ての大切さや意欲がわかずほったらかしで仕事に出かけてました。何をするのにも精神的支えがないのはつらい。しかも人生折り返しですし。なんなら児童養護施設に入れてくれればよかったとすら思います。果たしてこの例はうちだけの特殊な例なのでしょうか。わたしはそうでもないように思うので、投稿させていただきました。
匿名 様
1年遅れですから、読んでもらえるかは分かりませんが、折角ですから書かせていただきます。
父親と息子の関係は、程度の差こそありますが、大体、どこの家庭でも似たようなものですよ。
男親と息子たちは常に緊張関係です。
多分、早く親離れしろという生物のオスが持つ特性なんじゃないでしょうか?
匿名様
私も多かれ少なかれ親からの干渉を受けて苦しんだ経験があります。親に100%感謝していると本音で言えるかと問われたらおそらくNOです。
社会人になり親から独立した後もそうしたことが、人生で行き詰っているときに深層心理でもたげてくるときあがあります。しかしある時から、そういう辛いことを思い出すのは今が充実していないからだ、今を楽しんでいないからだということに気が付かされたのです。匿名様もどうでしょう?仮に絶世の美女が目の前に現れてデートに行くことになったら、そんなつらいことなど思い出さないですよね?
草サッカーでゴールを決めた瞬間は興奮と嬉しさで頭がいっぱいですよね。
なのでつらい過去ですが、それを忘れろとは言いませんし、私も忘れられていません。
でも今が比較的充実しているので、あまりそういう過去は気になりません。
匿名様も今を楽しむこと、今を充実させるモノや人を探す努力をしてみませんか?