じゃあ、東京vs仙台

常連読者さんのカツカレーさんから寄稿してもらいました。寄稿する場合にクレジットを入れたい人は連絡ください。すでに寄稿してくれた人もご要望があれば、入れます。

さて、仙台編です。ほぼすべての地方都市が網羅されつつあります。寄稿が一般して読者参加型のブログにどんどんなってきてうれしい限りです。私も勉強になりますし、色んな違った味が楽しめます。

杜の都

弥生時代から東北地方の政治の中心だった大変歴史が古い都市です。その後は伊達政宗が青葉山という丘陵地に仙台城を築城し、以降も日本有数の都市であり続けています。(間は思い切り省略)

残念ながら第2次世界大戦の空襲で城、多くの文化遺産が焼き払われましたが1980年代に東北新幹線、東北道開通、地下鉄開業、政令指定都市化とイベントが相次ぎ、バブルにものり本格的に発展を遂げました。その後の日本経済の停滞、東日本大震災といった負の要素も地方内の仙台一極集中を強める結果となり、現在の人口は108万人程になっています。

丘陵地に建設された仙台城を核としながら、市街地を拡大させたため初めて訪れた方は市街地からちょっと離れたら山の中じゃん!と感じられるのではないでしょうか?仙台平野は広く、海も遠くはないのですが古くから大地震、大津波に見舞われきたようで防災上の理由で平野、港近くに市街地は形成されなかったのでしょう。

そのため、緑豊かな丘陵地に住宅がへばりつくような景観、麓の都心部のオフィスビル、マンションの高層化、その近くを流れる清流広瀬川、豊かな街路樹等が特徴で、非常に緑豊かでメリハリのある都市景観を形成しています。

気候

真夏日+真冬日の合計は約20日程度、日本の県庁所在地で最も少ないそうです。大阪は真夏日だけで66日、東京は45日なので、極端に暑くも、寒くもないという気候です。実際、夏は猛暑日はほとんどないですが、18日程度は真夏日となり、それなりに暑いです。

冬は大きく冷え込むことはなく首都圏の内陸部程度、しかし日中の最高気温も5℃程度と低く、東京からきた方にとっては風が冷たく感じられるでしょう。住宅の造りも首都圏と変わらないのでエアコン、コタツのみに頼るのではなく、石油ファンヒーター等があった方がいいでしょう。

冬は晴天の日が多く、積雪することはあまりありませんが、日当たりが悪い路地等は数時間、雪が残ることがあり、路面凍結することもあるのでスタッドレスタイヤは必須です。

経済

東北6県+新潟県(後背人口約1100万人程度)をサービスエリアとする東北電力が断トツの企業です。地元の銀行、マスコミ等はほぼ人口230万人程度の宮城県のみが基盤なので、財界への影響力は察してください。

典型的な支店経済都市で工業はそれほど発達しておりません。東北道沿い、宮城県北部から岩手県南部にかけて、自動車工業が集積しつつありますので、今後は期待できる要素はあります。

その他地域からの投資頼みという面は否めませんが、東北地方への投資のかなりの部分仙台が恩恵を受け、何となく経済がまわっている感じです。地下鉄二路線目を建設したり、副都心を開発したり、箱物行政やっているんですが、他の地域が酷いのか不思議と容易に実現できてしまいます。

そういえば、ホリエモンが仙台の名前を出してくれたお陰でプロ野球球団も誘致(球場の改修費も楽天負担のおまけ付き)できたしと、まあよくわからないけど、うまいこといってますね。東京都の絶妙な距離感が理由でしょうか。

交通インフラ

市内の地下鉄が2路線、東北本線、仙山線、仙石線のJR3路線が通勤、通学用の主要交通です。人口160万人程度の都市圏には十分と思います。東京からは東北道、常磐道で繋がっています。高速バス網も充実しており、東京まで片道3-4千円位です。

東北の県庁所在地とも全て新幹線、高速道で繋がっています。(ここ結構ポイント高いのでは)本来青森とか秋田は東京から投資を期待していたんでしょうが、仙台にストローされる結果になっている感が否めません。

空港までは仙台空港アクセス線という専用鉄道路線があり、仙台駅から17分です。陸路中心の交通網と言えますので空港自体は大きくありません。国内路線は関西、広島、名古屋、福岡、札幌といったところで支店経済都市であることを反映して、これらの都市から入ってくるビジネス客が多いのが特徴だそうです。国際線はソウル、上海、台北位しか定期便はありません。

賃貸、不動産

30分程度での地下鉄での都心への通勤を想定すれば東京の半額程度でしょう。敷金、礼金といった習慣はありますが、東京よりも少ない月数で済みます。都心近くは学生や単身赴任者を対象とした物件が多く、私の周りは単身赴任、徒歩通勤という方が多かったです。

分譲マンションは都心近くの物件が多いので、80平米4-5千万が目安でしょうか住宅地価格は福岡>広島>仙台>札幌のようですので腰を据えるのであれば、郊外一戸建て生活がリーズナブルかもしれません。

生活、買い物

都心部の商業エリアは箱物と歴史あるアーケード街が両立しています。駅前と1km程度離れた一番町にデパートエリアがあり、それらがアーケード街で結ばれています。デパートの規模はそれほど大きくないですがアーケードにより回遊性もありますし、道路沿いの街路樹も豊富ですので気持ちよく街歩きができることでしょう。

以前は地元の商人が閉鎖的で都心部の新規出店が制限されていたこともあり、駅前の一等地に老朽化、破綻した商業施設が散見されていましたが、郊外に大規模ショッピングセンターがいくつか誕生し、悠長なことは言ってられなくなりました。

そのため。ここ数年新規出店等も多く、流通戦争の気配が漂っています。歓楽街は商業エリアと隣接する国分町、東北最大の規模を誇ります。治安も悪くありません。

地下鉄、JR沿線は副都心の泉、長町以外は住宅街の中に駅を作りましたといった風情の駅が多く、買い物できる店が不足ぎみです。郊外ロードサイドショップは豊富なので車があった方が便利と思います。

仙台市単体ではそれほど観光、文化資源はないのですが、市外、県外にアウトドアの娯楽を求めるのなら選択肢は多いです。市内にスキー場があり、仕事後のナイターも可能ですし、県外には蔵王、安比といった有名スキー場もあります。温泉、ゴルフは言及するまでもありません。

海も近く、日本三景の松島、東北最古の海水浴場も遠くありません。野球は楽天、サッカーはベガルタがあり、両球場ともアクセスは悪くありません。両チームとも弱い年が多いのですが、仙台の人達は温かく応援しています。

教育、学校

市内に10大学、人口に対する学生比率は京都、福岡、東京につぎ政令指定都市で第4位だそうです。頂点に位置するのは旧帝大である東北大学です。東北大学は、宮城県の高校出身者が最も多いというものの、その比率は15%程度と高くなく、東日本各県から万遍なく学生を集めているのが特徴です。

残念ながら宮城県、仙台には彼らの受け皿となる企業はまだ少ないので、大半の学生は卒業後他県で就職することになります。その他は私立大が地元限定で幅を利かせている感じです。高校は公立王国で旧ナンバースクールである仙台一、二、三高が東北大学に多数合格者を出します。

宮城県、仙台市は全般的に教育レベルはそれほど高いとは言えず、転勤族が仙台で高校受験を目指す場合は教育意識の高いエリアに居を構える必要があるそうです。運動面は他に高校がないわけではないですが野球強豪校のイメージが強い東北、仙台育英が他の競技でも、結果を出しています。(あとはバスケの明成とかもありますが)人材面は2名の金メダリストと3名のメジャーリーガーを輩出した東北高校が優位でしょう。

食べ物

世界三大漁場である三陸沖を控え、北の海の幸も入手しやすいです。仙台牛もありますし、米所ですしし、山の幸も豊富です。まずいものはないですがぱっとしないです。はらこ飯とか牡蠣とかもおいしいんですが、何か派手さに欠けますね。本当は強く活ホヤをお薦めしたいところです。

酒に関しては日本酒のクオリティは高いですし、ニッカの蒸留所もありますし、サッポロビール園、レストラン併設のキリン工場と恵まれていると思います。

まとめ

余所者、会社員にとって優しい街です。通勤ラッシュなど知れてますし、徒歩10分という人もザラです。商慣習は閉鎖的、排他的、地元優先で辟易する面もありますが、仙台に骨をうずめて、貢献しようという姿勢を示せば、良きに計らってもらえ何となく成果があがる感じなんで、がつがつしないことですね。

アクが強い人は少なく、おおらかで優しい人が多いと思います。東日本出身であれば、概ね相性が良いかと思いますが関西人に対しては警戒感を抱くひとが多いかと・・・・。佐治敬三さんのバブル時代の東北熊襲発言はいまだに尾をひいています。

仙台自体は全てがコンパクトにまとまり、概ね便利ですし、東京並みの文化水準を求めなければ不満はないです。逆に突出した部分もなく、薄めの街です。それ故、リラックスできて居心地がいいといえます。東北全体に目を向ければ、話は別で観光資源、文化資産ともなかなかのものです。

青森ねぶた、秋田燈篭、仙台七夕の3大祭りのはしごとかも仙台にいれば容易に実現できます。北海道は自然にどっぷり、東北は田舎にどっぷりという感じでしょうか。移住できるかは田舎っぷりを愛せるかがポイントかと思います。青森、岩手、山形等同じ田舎でも各々個性があり、ちょっと遠く感じても仙台からのアクセスは容易です。

後記(シン)

長いな、とは思ったのですが、非常によくまとまっているので、削るのがもったいなくそのまま転載することになりました。あえて行く町ではないけれど、転勤で仙台に来たら、そのまま居つきたくなるような温厚な町、という感じですね。

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