じゃあ、安易な海外就職

最近めっきり減った海外就職についての記事を書きます。第1版の頃は安易な海外就職に対する警告記事がたくさんありました。改めて、海外就職を考えている人に警告したいと思います。

ダメな人

日本でくすぶった文系が日本の労働環境に嫌気がさして、シンガポールで就職しようとしに来ても、何か実になることはほとんどありません。私が知る限りでは三年以内に7-8割は夢破れて帰国、残っている人も惰性で帰らないだけで、何かを手にしたわけでもありません。

シンガポールに来て、何かをつかむ人って、日本でもいけてる人なんですよ。いけてる人がいいオファーを貰って、職場をシンガポールに変えているだけだから、上手く行くだけです。そして、いいオファーもらっても、解雇食らう人も珍しくないです。

シンガポールに限らず、日本を離れると、契約書に書いてあること以外に何の保証もありません。その組織に具体的なメリットが出さなきゃ、解雇を喰らいます。外国で外国人として尊重されるくらいの賃金を貰うなら、仕事は食うか食われるかの戦争ですよ。牙をむいて自分を守らなければ成りません。

シンガポールには労働組合はありません。日本人は作業員をできないですが、アメリカだとユニオンワーカークラスなら、解雇喰らいませんが、生活できないくらい賃金が安いです。オーストラリアなんかも同じです。その手の仕事は現地人で間に合っているので日本人が入る余地はほとんどありません。

現実

何のスキルもない文系がありつくのは日本企業、ジャパンデスクで、これは日本の悪いところ、現地の悪いところを組み合わせた最悪の職場がほとんどです。日本企業なら、駐在員に安い金でこき使われて、使い潰されますし、外資のジャパンデスクは多少マシですが、過剰サービスを望む日本人要員で、使い捨ての駒です。

最初は日本企業なら、駐在員になって、現地トップに登りつめて、日本に凱旋帰国をすることを夢見たり、外資ならアジア統括として、凱旋帰国をすることを夢見るわけです。でも、そんなのそう簡単にできるわけもなく、出来るなら、日本でくすぶってなかったと思いますよ。

最終的に現地採用日本人で固まって、駐在員、現地人の悪口なんかで管を巻く負け組どもに落ちぶれて、疲弊しきって、何のお土産もなく帰国する、というところでしょうか?そういう人たちって、仕事以前に英語もろくに話せませんし、勉強しませんから、何かできるわけもありません。

そもそも、海外に行くって言うのにたかが英語すら勉強せずに出発してしまうような人がなにか出来るわけないでしょう?あれこれ言い訳し、他人のせいにしながら、自己正当化して、あっという間に落ちぶれていくのは当然です。最低保証のない海外ならもっと下落速度も速いです。

現地

本国からの支援を受けていない移民一世として現地に根を下ろして頑張るって、かなり根性がいります。故郷に錦を飾るまでは石に齧りついても現地に止まるくらいの気持ちがなければ、その時点で負けているんです。

不法移民してでも、そこで生き抜くほどの覚悟を持った人にどうやって勝つんですか?日本の方が楽ですよね?衰えたとは言え、日本は豊かで、安全な国です。不法移民なんて、祖国は極貧、夜に外を一人で歩けば、強盗は当たり前の国出身だったりしますよ。

豊かな日本で何の技術も身につけず、安易に文系選んだアホウが現地の底辺からのし上がれるわけないです。母語でもない言葉で、外国人料金払ってる学校に行きますか?底辺労働しながら、独学、目で覚えられますか?圧倒的に楽な環境でも出来ないのにやれるわけないでしょう?そういう甘ったれた外国人は食い物にされるのが当たり前です。

まとめ

基本的に文系は駐在員以外で日本を出ない方がいいです。本当に特殊なケース以外はボロボロになるまでキツイ現実を見ることになります。同じ日本人が王侯貴族の暮らしをして、自分は見知らぬ他人とフラットシェアでなんとか生活し、まったく何の希望もなく、そこにしがみつけますか?

それが明らかに能力が違うから、待遇も違うならともかく、単なる契約条件の違いで、自分だって日本にいるときは東証一部企業の正社員で、チャンスが来るまでで待てなかったから、現地採用として飛び出してしまったなら、相当精神的に辛いと思いますよ。

当たり前ですが、本国を離れると、自分自身しか頼れるものはありません。お金があるならお客さんですが、そうでないならスキルがないと、招かざる客で嫌がられます。日本人だって、何のスキルもない外国人労働者なんて歓迎しないでしょう?

日本が嫌い、海外で頑張りたいなら、まずは日本で頑張りましょう。それが出来ないなら、行っても無駄、むしろ、失うものの方が多いことを保証します。私は別に日本、日本企業、日本の労働環境を肯定しませんが、相対的に見れば、何とか成りやすい環境だと思いますね。

投稿者: シン

思いついたことを記事にして、コメントをもらって、議論するのが楽しくてブログをやっています。

“じゃあ、安易な海外就職” への 22 件のフィードバック

  1. 新卒すぐに、短期の海外就労を何ヵ国かした後、二次新卒として日本で就活すると、需要があるのではと思います。日本では新卒キップが強かったですが、近年はその傾向も薄れています。海外展開のため勢いのある若者を採用したい企業に、マッチするのではないでしょうか?
    何より、若い頃の海外生活は、本人の視野が広がり、羨ましいなと思います。

    1. 今時、単なる海外就業経験者なんて、そんなに需要がないんですよ。単なる現地採用なんて派遣社員みたいなものですし、経験とはみなされないことがほとんどです。

      また、日本企業は社畜根性の人が好きなので、海外を経験して、はっきりとモノを言う習慣を身につけた人は嫌いなんですよね。駐在員としての適性は海外経験よりも、役員視察の添乗員としての政治力だったりします。つまり、海外経験が邪魔になるんです。

      かと言って、文系は日本企業、日本人に関係ないことをほぼ出来ないので、完全に日本から離れることもできません。

      でも、どうしても海外経験をしたいなら、若い頃に三年までと区切って、精一杯やって帰国したら良いだろうと思います。それには英語もおぼつかないんじゃ、話になりません。

      三十路超えた現地採用って、特殊なケースを除けば惨めなものですよ。日本にいれば手にできたかもしれないささやかな幸せも放棄することになります。

      シン

      1. 新卒でぬるく1年過ごすより、現地採用であっても、海外で1年苦労する方が、人生経験は積めると思います。需要が無いのは、今の日本が、はみ出しものを許容しないからでは?大企業の終身雇用が崩れだし一物一価が進むと、行動力のある若者の価値が上がると思います。
        年をとってからでは、現実逃避という点は同意です。

        1. きちんとテーマを持って取り組むならともかく、単なるワーキングホリデーになってしまうのがほとんどなんですよ。海外行って日本人向けルート営業、事務していても、時間の無駄です。はみ出すなら、もっと壮絶にはみ出さないと、興味をそそられません。それは他の国でも同じだと思います。

          気軽に誰でも海外に行ける時代なので、行っただけでは洋行帰りにはならないんですよね。

          シン

          1. なるほど、ただ行動力があるリア充というだけでは通用せず、ここでも尖った何かが必要な時代なのですね。若者に壮絶にはみ出ろと言ったところで、日本でぬくぬくしている私ですから、まず自分がはみ出ろよ、と思うでしょうし、説得力が無いですね。大人がもっともがいて、見本を示す必要があります。

          2. どうせはみ出すなら、壮絶にはみ出したほうがいいだけで、はみ出さなくてもいいと思いますよ。自分にできることを淡々とやり、市場価値を高めて、個の力を磨いているなら若者の規範になると思います。

            シン

  2. シンさんの記事だけでなく、メディアなどでの海外就職関連の煽り記事や報道が一時と比較して減少した様な感じは私もしていたのですが、それはここ数年のビザ発給条件の大幅厳格化も一因かな、と思います。

    海外で合法的に働くには、まずビザの問題が最大の障壁なのはシンさんの過去記事でも纏められていますが、ビザ申請の要件を満たす様準備するだけでもほとんどの場合数年かかります。
    そんな中、日本人が海外就職目的地に選びたがる様な先進国はどこもここ数年で労働ビザや移民の条件(英語力、資産額、学歴、職歴、その国での居住経験年数、等)をかなり厳しく引き上げたので、そもそも海外就職のハードルが上がって目指す人も減ったのかな、と想像します。

    オバマ政権でもすでに米国での労働ビザ取得はかなり困難でしたが、トランプ政権下では新たに外国人へのビザ発給をする企業が本当に少なくなっている様で、Ivy Leagueの大学院を卒業した知り合いのカナダ人でさえ就職先を見つけるのに四苦八苦しています。NAFTAの枠組みがあり、英語や人種での障壁がない白人カナダ人でさえ厳しいとなると、他の外国人はさらに不利な戦いでしょう。

    面白いのが、現状でビザサポートに積極的で外国人にもオファーをくれる唯一の例外一流企業がアマゾンだそうで、彼の先輩クラスメートも数人シアトルに移住したそうです。超絶激務で数年で辞める人が多いそうですが、背に腹は変えられないとのことで、彼も思案中だそうです。

    1. 確かにそれはありますね。

      一時の異常な海外就職を煽る風潮が収まって、私もその手の記事を書かなくなったわけで、理由は多くの先進国で労働許可の厳格化でそう簡単に移民を受け入れなくなり、準備に数年はかかる、元から発給の見込みがないことが増えたからでしょう。

      白人カナダ人でダメなら、よほどのことがないとアメリカに今から行くのは無理ですね。

      にしても、労働許可が取れないレベルの人が何かしらの事情で行っても悲惨なことになるでしょうしね。現にアメリカの底辺はアメリカ生まれ、アメリカ育ちでも悲惨ですから。

      シン

  3. 大手メーカーの研究員や優秀な技術者を大学に出向させて博士号を取らせるのは一部、労働許可が目的だと聞いたことがあります。
    役に立たない研究ではないけど、非常に実用化は難しいテーマです。

  4. シンさんのおっしゃるように日本企業で駐在のチャンスを待ちきれなくて、欧州企業からのオファーに飛びついて現地採用の道を選んだ文系の者です。もう渡欧5年になりますがそんなに悪いものではないですよ。日系企業でもジャパンデスクでないのもあるかも知れませんが、現地の大卒者と同等に仕事してます。文系だから理系だからと言うよりは何が出来るかだと思いますが。

    1. よほど特殊なことでもないなら、文系は海外で通用しないので、あなたは一般例ではないのでしょう。文系の99%がジャパンデスク、日本企業勤務になります。

      文系は学校で学ぶことがまったく社会で通用しません。あと、海外でキャリアパスがないんですよ。特殊なスキルでもないなら、片言話す外国人に管理なんてされたくないでしょう?

      シン

  5. 沈静化したのは、上層はともかく、下層については日本の求人事情がよくなったことと、ネットで現地採用の実態が明らかになってきたせいでしょう。

    1. ネットでリアル情報が出やすくなったのもありますね。10年くらい前は広告料欲しさに煽り情報ばかりでした。

      シン

  6. 久しぶりにお邪魔します。

    最近の記事をざっと読みましたが、論調が前と比べて穏やかになりましたね。一時は攻撃的な記事ばかりでシンさん、どうしたのかと思いましたが、昔の切れ味が戻ってきているようで、安心しました。

    さて、この記事を見ると安易な海外就職はやめておけというのが主旨だと思いますが、一方で日本の将来は危ないから海外に出た方がよいみたいな記事も結構書かれています。
    また、様々な職業や生き方について意見を記した記事を多く書かれていますが、基本的に全てに対して批判的なスタンスで、どれもこれもやめておけと言われているように思うのですが、私の理解は間違っているでしょうか。

    それでは、シンさんが肯定的に捉えている職業や生き方はあるのでしょうか。

    機電系の学科に入るのを勧めているのは分かるのですが、それも学部学科の選択だけですし、卒業後の職業や生き方でこれはいい、と思われているものはあるのでしょうか。

    シンさんもご存じだと思いますが、リンク先は10年後に食える仕事という観点で職業を4つのエリア(①重力の世界、②無国籍ジャングル、③ジャパンプレミアム、④グローカル)に分けたものです。
    この4分類が適当かという問題もありますが、この4エリアのうち、日本人はこれを目指すべきだとシンさんが考えるエリアはどれでしょうか。もちろんどのエリアにも問題はあるでしょうが、相対的にマシなところはあるはずなので。

    1. 何をしても良いけど、そこで尖る努力、市場性を意識する、と言うことを繰り返して主張しているだけです。自分の適正をみて、もっとも勝ち抜きやすい分野を選べば良いでしょう。

      日本人というかアジア人はサポート役を得意とすることが多く、白人社会ではエンジニアが多く、日本に見切りをつけるなら、技術者でしょうね。

      そして、日本がダメなら海外だ!っと「安易」に行くのは止めろ、と言う話で、きちんと準備して、勝算を持って行くなら、是非行くべきだと思いますよ。他のことも同じです。

      人の能力は千差万別だし、多くの人はレッドオーシャンで勝ち抜けるほどの能力もないのだから、教育によって差別化するのが最も効率が良いのだと思います。

      シン

  7. 私は平均的な日本人の労働者としての能力自体は非常に高いと思っており、最大の障壁である英語力の問題がテクノロジーの発展で何らかの形で解決される時が来れば、多くの日本人に世界の市場で戦えるだけの要素はあると希望的観測を持っています。

    日本人は明確なルール、指示、納期が示されている限り、それに沿って愚直に働く文化的特徴があり、実はそれは他の国の文化では得難いクオリティだったりします。先進国でさえ、中程度以下の社会階層の労働者ですと、踏みたおし、納期軽視、契約違反、事前予告なく仕事ばっくれ等、正直信頼できない人が日本人相手と比べて経験として非常に多いと感じます。

    昔から「日本軍の兵士は世界一優秀で勇敢なのに、将校は世界最悪だ」と言われる様に、日本人の愚直さをトップが正しい方向に持っていける場合は大変な競争力に繋がると思います。白人のケツを舐める様で屈辱的な感はありますが、現実として狡猾なアングロサクソンのリーダーと、その指示に愚直に従う均質高品質な労働力としての日本人は相性がいい様な気がします。

  8. しゅうまいさん
    現実として狡猾なアングロサクソンのリーダーと、その指示に愚直に従う均質高品質な労働力としての日本人は相性がいい様な気がします。
    →我が意を得たりと思いました。何かの記事で読んだのですが、スマホの部品や自動車を休みなくせっせと作る日本人。それと対極に、長期休暇を取得し、そうしたスマホを使ってゆったりと旅行の写真を撮影したり、日本製の自動車で雄大な景色の中でドライブをするアングロサクソン。
    日本人として働きバチに進んでなりたがってしまう習性を誇らしくもあり、歯がゆくも感じます。みんなと同じに安住して、そこから一歩離れて一人で抜け道を探すのが、どうしても出来ない民族なんだなって思います。
    台風の日でもスーツをずぶ濡れにしながら嬉々として出勤する姿なんかが象徴的ですね。責任者を前日に常駐させて、平社員は休みにしちゃえばいいのにっていつも思うんですが、それが出来ないんですよ。日本人は。

    1. 私はAIが決められたことを決められたようにするようになったら、日本人の民度が生きなくなる危惧をしています。AIにできないこと、コミュニティを作り、ルールを決めて、それを収益化までする力はアングロサクソンが頭抜けています。

      シン

  9. シンさん
    ただ真面目に、愚直に仕事するだけの人達は淘汰されてしまうわけですね。AIが本格的に普及したら、AIが出来ない、エキセントリックなことが今以上に価値を持つと思います。しかし、日本では周囲からはみ出すことが抑圧されやすく、そこが課題となるでしょう。違うことを受け入れる寛容性が醸成されて行って欲しいです。

    1. 社会が変わらないと、激しい個性でAIに出来ないことをやってのける日本人は出づらいですし、出さないと国力が下がるだろうと思います。

      シン

  10. 世間知らずの学生の身からすると、日本の企業で長時間労働、パワハラで鬱や過労死になるより、出世は望めなくとも現地採用で現地の労働基準で働いたほうがましな気がします。日本人駐在と比べると、とありますがぬるりと生きたい人はそもそも他人と比較することは一番ダメなこもですし、労働基準が日本よりましな国での現地就職を目指すのは、ぬるりと生きるひとつの選択肢だと思うのですが、どうでしょう。

    もちろん、相当な努力、困難があることは分かります。
    しかし、より良い生活を望むがゆえのポジティブな方向の苦労だと思うのです。
    ネットで過労死、自殺の現実を知ると、日本で働くことが怖くなります。

    1. 勤務地がどこであれ、日本企業、ジャパンデスクなら、日本で働いているのと大差ない労働環境ですし、様々な点でデメリットがあります。

      日本の労働環境が嫌なら、何かしらの専門を武器に日本とは一切関係ないことをして、きちんとしたオファーを勝ち取ることです。現地人と同程度ではアウェイのデメリットを解消しきれません。現地人の1.3-1.5倍くらいは良い待遇でトントンと言うところですね。

      まぁ、学生さんは一度日本で働いてみて、ダメそうなら検討したら良いです。日本以外では新卒が一番仕事を見つけづらく、まずは職歴を作ってからの方がいいです。

      シン

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