じゃあ、ブログ論

曲がりなりにも6年くらいブログをやって来て、これをやったら終わりだな、と思うことを書きます。逆に言うなら、これさえしなければ、細々となら続けていけるということなので、ここにはまらないようにしたいと思います。

また、私に大なり小なり影響を受けてブログを始めた人もいるみたいで、ぜひとも頑張ってもらって、ぬるりの輪を広げて行きたいです。そんなブログキャリアが1年未満の人はこの記事は参考になるのではないか、と思います。

承認欲

ろくに書いてもないのに、アクセスが少ない、とか言い出して、他人のブログで宣伝してもらおうと相互リンクなんかをそこら中で頼む人がいますが、こうなったら、もう終わりです。書くことが好きだと言うことより、その先に付随するかもしれない収益なり、世間の評価の方を欲しがって継続できるわけないです。

ナンバーワンブロガーと言っていい、ちきりんさんですら、まともに評価されだしたのは3年してからだと本人が言ってます。彼女の時代よりもブログの数は増えて、乱立状態なので、雑記ブログなんて星の数ほどあり、すぐに注目を浴びることなんてありえません。(内容が良くても、検索順位がそう簡単に上がりません。)

だから、自分の文章が評価されようが、されまいが、自分は書かずにはいられない、という人でないと、3年がやりきれないし、なかなか評価されないことにイライラして、徐々に書かなくなります。なんでも同じですが、承認欲がスタートで芸がなることはほとんどゼロです。

ネタ

思うように評価されない人がたどり着くのは炎上芸で、他人がカチンと来るようなことをあえて言いまくったり、下ネタで注目を集めようとするんですが、これが上手くいくことはほとんどなく、その先に何かあり、そこに行き着ける自信がないなら、荒れるだけです。

元から有名人で、ともかく注目を集めて、PVさえ稼げれば、お金になるし、宣伝活動になるならともかく、無名の人が炎上芸すると、誰にも相手にされなくなるだけです。芸が荒れるだけ、というか、どこにも行き着きません。話題になっているから、と一瞬目を通しても、それ以上の興味にならないので、リピートになりません。

書くネタもろくになくて、大手マスコミが配信する芸能のこと、テレビのことなんかを書いても、面白いわけないし、その手のコラムは溢れきっています。そして、一般人の日常なんて誰も興味を持ちません。そんな程度のことしか書けなくても、自分の言葉で書いて、好きなら続ければいいと思いますが、それでは時間の問題であきます。

収益化

何度も言いますが、副業としてのブログはまったく非効率で、お金が欲しいなら、他のことをした方がいいです。種銭があるなら、投資した方がいいし、ないなら、空き時間に短期バイトでもした方がいいです。収益化は継続のための燃料でしかないのです。

だから、収益化に執着して、読者との信頼関係を失えば、誰からも見向きされなくなり、続けるのが難しくなります。羽振り良さそうなフリして、注目を集めて、自分がいいと思ってないアフィに誘導したり、情報商材を買わせたらもう終わりです。

有名ブロガーでも、ここに至ってしまった人は多いですが、あとは時間の問題で、何か大きなトラブル起こして、社会的に抹殺される、という流れになることがほとんどです。負の力をお金にしても、上手く循環はしません。

ビジネスでもそうで、射幸心煽って顧客を食い物にするようなビジネススタイルは長続きせず、常に危険と隣り合わせであり、そのうち、お上に目をつけられ、法規制がされて終わります。だから、廃課金前提のソシャゲ屋も少し大きくなると、別のことをしだすわけです。

まとめ

ともかく、淡々と好きなことをやっていくのが一番です。私は儲けるためにブログをやってませんし、儲ける為なら、もっと相場と向き合う時間を増やします。そっちの方が明らかにお金が増やしやすいです。ほんの数千万円の投資ですら、20-30万円があっという間に上下します。ブログで20-30万円稼ぐのは本当に大変です。

私の心の師、邱永漢先生なんか、文芸で稼いだ資産なんて、全体の1%以下だと思いますが、晩年まで書くことをやめませんでした。単に好きだから書いていたんだと思いますよ。自分が思ったこと、知ったことを文章にして、読者と共有したいから書いていたのでしょう。

そして、邱永漢先生だって、タダで書いてないです。(無料のコラムはありましたが、それだって収益化しているでしょう。)それがお互いにキチンと仕事するマナーだからです。だから、私も収益化はしますが、儲けるつもりはありません。というか、芥川賞取っても、ほとんどの物書きは文芸でメシ食えないんだから、無理ゲーです。

何かをしたら、認めて欲しい、お金にしたい、というのは当たり前なんですが、目的と手段が逆にならないようにしないと、すぐに行き詰るので、まずは損得度外視でやりたくて仕方ないことを見つけて、やり続けることからはじめてください。

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どなるど
7 years ago

毎日この分量を書いて投稿するぬるりさんすごいです。当たり前ですが、読者と書き手は全く違いますね。
「継続は力なり」ですが、一日休んだり、自分に甘くするとあっという間に投稿しなくなってしまいます。
習慣化したらいいという話もありますが、根底には「好き」という気持ちがないと継続しませんね。
テーマなり、書く行為なり。

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ダー
7 years ago

私の場合、3年どころかまずは半年や1年継続することが目標の段階なんですが、
モチベーションを保つためのメンタルを自分なりに考えてみました。

比較対象を他人ではなく、過去の自分に設定すると若干自信を保てます。

私は絵がやりたいので絵を例にしますが、
自分より絵が上手い人なんて星の数ほどいますので、そちらに目を向けると途方もない道に思えてしまいます。

でも過去の自分との比較なら、継続している限り少しずつでも確実にレベルアップを実感できます。
私は高校時代美術部でしたし、実は20代のころお祭りとかで絵を売ったりしていた時期も少しだけあります。
さすがにその頃の自分と比較すると現在の自分は格段に上手くなっているし、完全デジタルの現在、やれることの幅も広がっているじゃないか。と、自分に言い聞かせる様にしています。

どうしようもない自己満足の世界ですが、実際自己満足くらいしかできないので、そんな感じで地道にやって行こうと思っています 笑

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ニコ
7 years ago

下らない趣味でも三年やると楽しめますよ。
逆に三年続けることはかなりエネルギーが必要です。特定のアイドル声優の追っかけやってますが三年やると追っかけの対象が変わったり、辞める人が多いです。
それくらい続けるのと人気を保つのは難しいです。

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Garfield
7 years ago

一部の専業ブロガーまたはプロブロガーと呼ばれる人たちに以前から違和感を抱いていたのですが、なるほどと思う考察を見つけました。

http://finemotion.biz/2017/07/probloger/

彼らが売っているのは「ライフスタイルという、さして新しくない商品」で、彼らまたは彼らの煽りに乗っかってしまう人たちは「40年前ならヒッピー、30年前なら新興宗教、20年前ならマルチ商法、10年前ならバックパッカーやってたような層」に過ぎず、彼らのやり口としては普通の学生やサラリーマンを「ディスり、不安にさせ、他にその人に合ったオルタネイティブで自分らしい生き方(ライフスタイル)があるのではないかと思わせ、恋してしまったように夢中にさせる」とのことでした。

10年単位で人とは違うライフスタイルの提案の焼き直しをして、今はそのスタイルおよび手段がブログに変化しているだけですね。そして新興宗教だろうがマルチだろうがブロガーだろうが結局成功者は一握りの構造に過ぎないという点や、ブームがしばらくしたら沈静化してくる点も共通しています。だからこそ本稿にあるように読者を大切にすることが、結局はブログが長続きするための一番重要な点なのだろうなと思います。

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ナマケモノ
Reply to  Garfield
7 years ago

プロブロガーやノマドワーカー達はあんなに輝いているのに、なぜ自分の琴線には響かないんだろう、無能サラリーマンだからかな?と疑問だったのですが、この記事をみて腹落ちしました。

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