前にある程度の英語力がある大人が何をしたら、英語力アップに繋がるか、という記事を書きましたが、今回はほとんど英語力がない人向けに記事を書きたい、と思います。
TOEIC900って、英語で業務遂行したいなら、取れて当然、取れなきゃ、話にならないレベルですが、海外に関わりを持たず、生活してきた人には当面の目標でしょうし、こちらの方が参考になる人も多いかと思います。
文法
聞き流すだけ、で英語が身につく!っとかいう勉強法を売っている業者がいますが、完璧に間違っている、と言い切っても構いません。単に言語に触れているだけで、その言語が身につくのは言語の臨界期を超える前、10才以下の子供だけで、それ以上の子供には当てはまりません。
従って、英語をネイティブとして習得するのでないなら、まずは最低限の文法構造を理解しないと、読んでも、聞いても、何の成長にも繋がらず、眠くなってくるだけです。人間は意味のわからないことを聞くと眠くなるだけで、頭に入ってこないのです。
まずは中学英語の見直しから始めて下さい。自称中級者くらいの人でも、簡単な文法理解が抜け落ちていることが珍しくなく、それが理解できていないから、伸び悩むことが多いです。ワーホリ、語学留学経験者に多い傾向で、実地で身につけたため、基本を疎かにしています。
英検もバカにしたものではないし、高校英語もそんなに悪くないです。日本人にあった形で書かれた参考書をきちんと精読すれば、着実に英語力はあがります。英語を英語で学ぶのは効率が悪く、母語でろくに参考書がない人、母語が英語に近い人向けで、日本人には当てはまりません。
あえて、参考書を買わなくても良いので、学校で使った英語の教科書でも引っ張り出してきて、復習すればいいですよ。大学生、高校生でも、前の学校の教科書を引っ張り出せばいいです。今、受けている授業に楽についていけないなら、基礎が抜け落ちている、ということです。
読み込み
次に読みまくって、語彙を増やして行きましょう。これはネイティブであっても、よく読んでいる人は語彙が多く、文章のパターンも多く、読みやすい文章を書くわけで、初心者から上級者まで、常にやって行くことです。母語のように余暇の楽しみで読むことが難しいので、あえて時間を取る必要があります。
読む材料は何でもよく、社会人なら、自分の専門の本を読めばいいですが、それが苦痛で、眠くて仕方ない、という場合は趣味の本を読んで下さい。サッカー、ファッション、エロ、ゴシップ、なんでもいいので、単語を調べるのが苦痛にならない材料を読んで下さい。
単語帳をずっと読むのは受験生でもあるまいし、単なる苦行なので、やめた方がいいです。人間は関連のないことを記憶するのが苦手なので、A-Zで試験に出る順番にひたすら記憶しても、試験が終わったら忘れます。試験のために英語をやっているのでないなら、無駄です。
語彙に関していうと、ネイティブ、ノンネイティブには超えられない壁があり、ネイティブの大卒クラスが3万語、ノンネイティブの最高クラスが1.5万語、なので、倍の差があるだけでなく、使い回わし、第二義などを加えたら、まったくレベルが違うことになります。ネイティブを目指すのはまったくの無意味です。
話し
タダで話したいなら、英語で話す友達を作ることですが、これは難しいです。逆の立場になるとわかりますが、初心者、中級者だけでなく、テンポ、発音の悪い人と話すのはかなり苦痛で、何かしらのメリットがないと、話していられないものです。言っていることがあまり理解できないし、集中しないと会話が成立しないので、会話を楽しめません。
カナダで痛ましい事件がありましたが、あなたが女性なら、かなり下手でも話してくれる男性がいますが、男性は対価を期待して我慢して聞いているだけで、いざ、関係を迫られた、そんなつもりでなかった、と言っても、そんな言い訳は通りません。逆上して殺されても、自己責任だと思います。犯罪者が100パーセント悪いですが、犯罪を煽るのも責任が伴います。
ラングエッジパートナー、とか言っても、英語の需要ばかりが高く、他の言語を学びたい人はごく少なく、これも語学でなく、他の意味でパートナーになりたい人でないと、英語ネイティブが純粋に付き合ってくれはしません。英語ネイティブと言うのは適当に話すだけでお金になる人たちですから、無料で何の意味もなく、興味のない相手と話しません。
そうなると、お金を出すのがいいのですが、コスパ的にはオンライン、フィリピン英会話がオススメです。ネイティブじゃない、発音が悪いとかいう人がいますが、たかがTOEIC900も取れてない人がそんなこと気にしているのはナンセンスで、ともかく、話す習慣、経験を積むのが先で、上手くなったら、ネイティブを検討すればいいです。
オンラインフィリピン英会話のお金もないなら、YouTube 独り言練習でもして、ひたすら口真似したり、映画のセリフの丸覚えをひたすら繰り返していればいいです。孤独に耐えられるなら、無料でできるのでオススメです。自分の声を録音して、見直しをするものいいでしょうが、よほど研究熱心でないとここまではできません。
大して英語のできない人ほどノンネイティブ英語スピーカーを軽く見る傾向が強く、シンガポールでも、シングリッシュを見下す人は大して英語ができるわけではなく、コンプを募らせて、他を見下すことで自我を保つ寂しい人になっています。たかが語学で他人を判断する、というのはシンガポール人自身もやるので、それが跳ね返って来ている、とも言えるので、反面教師ですよ。
まとめ
たかがTOEIC900も行ってない人は逆に言えば、適切な方法で、適切な量の勉強をすれば、ガンガン英語は上達するので、やってみたらいいと思います。たかが試験の点数取るなら、若くなくてもいいし、片手間でもやれます。それがチャンスを広げることになるなら、やらなきゃ損です。
それ以上行った人は努力で超えられない壁があり、折り合える点を探す必要になりますが、そんなことはほとんどの人に関係ないです。気にすることないし、気にする意味もありません。楽しんで英語を使うことに心がけて、取り組めば、必ず、通じる程度には使いこなせます。
こんにちは シンさん
私はこの「英語を学ぶ」に、一つだけ付け加えることを許していただきたいと思います。
私自身は、文法から英語を学ぶ前に「フォニックス」から英語を学ぼうということを提言したいです。
なぜなら、私自身が、「フォニックス」から英語を学んだ経験があり(中学時代に、英語の教師がフォニックスから英語を教えてくれたため、英語を読むということについてはつまずくことが少なかったのです。逆を言えば、フォニックスを学んでいなければ躓いていたことが確実)、フォニックスから英語を学ぶのと文法から英語を学ぶのは、天と地の差があると思っています。
だって、英語が読めなきゃつらいですよ。
私が思う、英語の正しい学び方はこうだと思います。
フォニックス→単語→文法→英語を喋ってみる+英語を書いてみる
これは、素人考えなので、一概に正しいとはいえないと思います。でも、一言だけ申し上げたかったので、申し上げました。これについての異論は受け付けます。
英語ネイティブでも子供はフォニクスから始めるので、英語はフォニクスから始めるのもいいと思います。基本に立ち返って、徐々に伸ばしていく時間的余裕があるなら、それに越したことはないと思います。
シン
私も昔フォニックスを結構やりました。経験的に感じたことですが、自分でそれなりに発音できるようになれば音の正確な認識もしやすくなります。Anderson CooperのSesame Streetで検索すれば、Gの音を例にフォニックスの感じが分かるんじゃないかと思います(G, G, Gooとか)。
英語で仕事をしたいなら、TOEICで900点が取れて当たり前というのも仰る通りだと思います。そして900点ではまだまだ中の下レベルだというのが、昔を振り返った実感です。しかしながら本当に使えるレベルの英語習得の入口として900点を超えるのはそれなりに意味があると思います。履歴書にも書けますし、日系企業なら英語を使う業務の機会を得やすいと思います。
ちなみにですが、700から800点台で基礎がありつつ中々900点を超えられない方には、私としては1冊だけ日向清人先生の「即戦力がつくビジネス英会話」(DHCの白い本)を推奨します。当時800点台で停滞していましたが、通勤電車だけでも全編通して集中して軽く100回以上は聴きましたし、家でひたすら真似て音読もしまくったらあっさりと900点を超えました。
現場でそのまま使える表現もかなり多いですし、この本をやり込んだ後に適当なTOEIC模擬問題集を1冊丁寧に解けば900点は楽に超えると思います。教材はあれこれ手を出さず良いものを学び尽くすのが最良だと思います。
聞ける音は口にできる音、逆もまた然りなので、フォニクス重視は良いと思います。綴りを覚えるだけの為に字面で無理やり発音するのは本当に無駄です。
とにかく、仕事で英語を使いたいなら、TOEIC900以上を取ることから、始めた方がいいです。たまにTOEICもろくに取れないのに自信満々な人っていますけど、こんな簡単なテストで取れないのに、何を根拠に自信を持っているのか?、と聞きたくなります。
シン
他の方のコメントも拝見し、TOEIC900・・・まだまだ私にとっては遠い先のことですが、シンさんの過去の記事を読ませていただきながら、学ぶことが多いです。勉強法についても分かりやすく解説していただいているので参考になります。
この記事で紹介されていたフィリピンのオンライン英会話、始めてみました。スカイプを利用していますが、スマホさえあれば、いつでもどこでもレッスンを気軽に受講できるので、毎日続けています。講師の先生によってはかなり訛りの強い方もいらっしゃっいますが、その訛りも含めて勉強になります。なんとか自分が伝えたいことを言葉にするために、予習・復習もしながらその練習の積み重ねですが、とても楽しく、私が始めてから子供もさらに英語に興味を持ち始めたようです。
ITの技術ってすごいですね。知らなきゃ損、使わなきゃ損ですね。まだまだ知らないことだらけですが、世界中の人と繋がれる夢のような世界だなとあらためて感じています。
新しい記事でも話題にされていましたが、スピーキング力を高めるという点では、あらためて私は好きな映画を繰り返し見ています。以前から英語を意識して見てはいましたが、常に聞くだけで受け身だったので、主役になったつもりで台詞を口にする練習をはじめてみました。映画の内容次第ですが、英語の勉強だけでなく、ヒロイン気分で気分転換もできるし、楽しいものです。
具体的な目的を設定したら、次は継続することなので、楽しんでやることです。本人が楽しむとまわりも影響されるので、子どもにもいい影響です。
このネット時代に外的環境による言い訳なんて意味ないんですよ。やる気さえあれば、いくらでも解決策があります。知らない、やらないは人生の無駄遣いです。
英語の何よりの楽しみは文化、言語の違う人に何かが伝わることなので、オンライン英会話は安く、便利、毎日出来る、とマイナス要素がありません。そして、英語はノンネイティブの方が多いのだから、フィリピンだろうが、シンガポールだろうが、誰でもいいから、英会話に付き合ってくれる人と話しまくって、やる気を継続しましょう!
シン
大衆向けの外国語勉強法ですが、採点機能つきカラオケのようなソフトはないのでしょうか?画面に出ている単語、文を手本通り発音すると、それをコンピューターがチェックしてくれ、改善部分を赤字表示してくれるような...。もちろん発音だけでなく、リズム、アクセント、リエゾンのチェックも含めてです。
まずはフォニックスの子音単音の発音など。徐々にレベルアップして単語、短文、複合文へ。話すスピードも徐々に上がり、世界中どこでも通じやすいスタンダードな発音が基本設定、オプションで米語、オージー、シングリッシュなど選択可能。必要に合わせて「生活一般」「旅行」「観光業向け」などのシリーズがあり、それぞれに使用頻度の高い単語や文がでてくる...とか。
つまり、基礎の基礎練習です。絵画であればデッサン、ピアノならバイエルなどの教則本、スポーツなら素振り、四股、技の練習に相当すると言えばいいでしょうか。ただひたすら音を矯正していく訓練です。どうしてもソフトからOKのでる音が出せない時だけ、ネイティヴのレッスンを受ける...と。
こう考えるのは、オンラインを含めた外国語会話レッスン、友達でもない人とのチャットは外国語を使うこと以前に、まず「雑談すること」の難易度が高いと思うからです。私はそれほど人見知りではありませんが、それでも30分も1時間も初対面の人と雑談するのは苦痛です。自分のことや生活のプライヴェート事項をペラペラ話すのも嫌ですし。
それに、これなら子どもの母国語の発達の邪魔になることもそうはないかと。「言うべき単語や文が画面上に表示される」というのがポイントです。するのは「正しく読む」だけ。まさにカラオケレッスンです。子供用アプリとして、ポケモンと会話が通じることでレベルアップしていく「Pokemon CHAT」なんかどうでしょう?子どもにとってポケモンは「正義」らしいので、このアプリがブームになり正しい英語音を知っている子たちが増えれば、帰国子女が英語の授業中にわざとカタカナ発音する必要もなくなるかもしれません。
耳、音、ある程度の数の常用文が身についていれば、実際にその外国語で話す環境に置かれた時、そこに自分の思考(言いたいこと)を組み入れていくのはそれほど時間がかからないような気がするのですが、どうでしょうか?(文法は別口でまた勉強する必要がありますが。)
任天堂DSに近いソフトがあって、私も持ってしました。スマホ版に改良して発売したら売れると思います。
オンラインで人と話す、英語で話す、と言うことが面倒、ハードルである人はちょっとした隙間時間をスマホで基礎学習できるアプリがあるといいですね。
誰かいいアプリがあったら、教えてください。
シン
英語ではない数学の話ですが、今は本当に便利ですね。
数学もyoutubeで高校で学ぶ基礎から大学受験に適応するまでわかりやすく解き方を解説しています。しかも無料です。
高校の先生の教え方によって数学が好きになったり嫌いになったりもするとも思うのですが、下手な先生に教えてもらうと、きちんと教えてもらえばできる子もできなくなることは多いと思います。
今は、学校で下手な先生に習うより、youtubeですごくうまく分かりやすく解説している人がいるので、こっちのほうが100倍いいです。本人のやる気次第で、いくらでも数学が好きになってくると思います。
なかなか数学、物理なんかの理系科目を参考書見ながら独学するのは大変なんですが、youtubeで学校で習っているように勉強することができます。(おそらく、そこら辺の高校の数学の先生より抜群に教え方がうまいでしょう。)
私も45年ぶりに高校の数学を解いてみましたが、解説を見ながらやってみると、意外とすらすら解けました。
中堅の工業大学くらいには合格できるくらいの力はつくと思います。
本当に便利な時代になったと思います。
なんでもそうなんですけど、オンラインサービスになって質が著しく向上して凄まじい競争になっています。このレベルのサービスがタダなの?といいたくなることもしばしばありますし、そういったサービスを利用すれば、出来ない言い訳はする必要がなく、やりたければ誰でも出来る時代だな、と思います。
シン
数学に関していえば、参考書や問題集がかなり充実しているので勉強しやすいと思いますね。
ただし、高校生にとって勉強時間がかかる科目だから嫌がるんでしょう。
理系科目は、参考書や問題集がかなり充実しても、独学では難しいと思います。
ここに、Youtubeなどで、実際に授業を受けているような感覚で教えてもらうと随分わかりやすいと思います。
高校の数学は、中学で習う数学ができていることが前提条件で、積重ねの学問なので以前習ったことが分からないと次に進めません。
日ごろからまじめにコツコツ勉強していくしかないので、それができない人は難しいと思います。
授業に合わせて、youtubeなんかを利用するのはすごく便利だと思います。