じゃあ、アップ、オア、アウト

多くのアメリカ組織がup or outだと言われ、競争の激しい業界、職種ほど、その傾向があります。

入社

日本の就活って、やたら長いだけで、応募者をさほど詳細に見ているわけでもなく、職務経歴書を見れば、直ぐにわかるようなことを面接で聞かれる事があり、事前にろくに見てもない人が面接官になるからだろうと思います。そんな人が面接しても意味ないです。

アメリカの就活が短いわけではなく、マネージャー以上を一般公募するとなると、場合によっては面接が10回近くに及ぶことすらあり、いつ終わるかもわかりません。多くがスカイプなどでするので、拘束時間はさほど長くはないですが、やはり負担になります。

最後はチーム全員と一緒に昼飯食って、その時に見える素の姿を感じで、メンバー全員が意見を言って、全会一致でないと、内定を出さない企業もあります。そのくらい採用する、ということを重要視しており、責任が伴うことだとして、入ってから初めてわかる、ということを避けようとするわけです。

グーグルなんかは空港で飛行機遅延でやることがなくなり、その人と強制的に長時間過ごさなければならない、となった時に大丈夫だろう、と思える人を採用するべきだ、と言ってます。たしかに引き出しの多い人、無言でも安らげる人でないと、やることもないのに一緒にいるのは辛いですし、そういう人ならチームとしてやれますね。

条件

さて、内定が出ると、かなり明確に条件が記されている契約書が渡され、それをしっかり目を通してサインする事になります。この契約書がその会社にいる間は極めて重要な条件になりますので、お互いに真剣勝負になります。条件が気に入らなければ、削ってもらったり、出してもらったりすることもあります。

そうして入社してと、試用期間は仮入社であり、いつでもお互いに契約解除可能である事が一般的です。嘘、過激な盛りが判明したり、チームメンバーと大揉めすると、解雇になりますし、逆に契約にないことをさせられると、即辞めることになり、場合によっては裁判になります。

つまり、何度も、何度も、ミスマッチがないか?を確認して、ようやく正社員になるので、勤続年数は長いのだろうな?、という風に思うかもしれませんが、ミレニアム世代の平均在職年数は3年程度だと言うことなので、アメリカ企業はひたすら採用活動をしているわけです。

使えないと判断したら、直ぐに解雇できるように、常に大目に人を採用しており、業績が悪いから解雇するというわけでもなく、リストラしながら大量採用していくので、組織が存続している間は業績に関係なく、面白そうな人はどんどんコンタクトしていく、というスタイルです。

期間

そして、入って3年以内に目に見える成果を出さないと解雇を宣告されるか、居られなくなる雰囲気になります。多くがアジャイルのプロジェクトベースで動くようなり、3年で上手く行っても、行かなくとも組織変更になり、上手くいけば、チームが大きくなり、上手く行かなければ解体となります。

成果を出していれば、多くの場合、昇進します。チームが大きくなれば、権限、資格が上がります。成果を出しているのに昇進が出来ないなら、同業他社に昇進条件で転職していきます。だから、評価する方も必死で、力のある人間を評価しないと、すぐに居なくなるので、自分が困ります。

これがup or out と言われるやり方で、その会社にいるかどうかは別にして、3年が区切りになり、ひたすら回転していくことになります。そうなると、ひたすら上手くいく人は四十そこそこで大企業トップに立つことになり、グーグル、ピチャイ氏は典型例だと言っていいでしょう。

石の上にも三年、というのは古今東西通用する格言だということで、立ち上がりが得意、不得意はあっても、三年すれば、本人の持つ能力、努力、運が見えてくるので、それに従って次のステージに進んでいく、という凄くストレートな方式を貫いているのです。

白人って、スタッツが大好きで、アメリカ人は野球、欧州人はサッカーのスタッツをひたすら追求して、貢献を出来るだけ数字にしようとして、ヒット、ゴールだけではない、献身性なんかも全力走りの回数、ヒット性の打球に対する守備なんかも、数字がしますけど、それに近いと思います。

まとめ

こんなに殺伐としたやり方が日本に馴染むとは思いませんが、ひたすら合理的なので、力のある人はガツガツ伸びて、力のない人は問答無用で切られます。日本みたいに社歴だけが長い事務員がお局様として影の権力者になることはありません。新人上司が使いにくいと感じる人はすぐに切るからです。

シンガポールをはじめとして、中華圏もアメリカ式に似通って居ますが、家族主義が混じります。家族、親友であるなら、無能でも許しますし、割とウェットなアジア的要素もあると思います。

割と長く勤める傾向のある欧州組織でも、日本みたいにお局様みたいな存在は出てきますし、組織が硬直すると、その場にいた長さだけを根拠にした意味不明な権力が発生し、感情論が蔓延します。

日本の公務員なんかはその最たる存在で、一作業員クラスの公務員が組織のトップである市長に「バカ市長」とかメールを送るくらい舐めきった組織です。一般企業なら、即解雇喰らいますよ。アメリカなら、最悪は裁判になり地獄に落とされます。

もちろん、安定、同じメンバーで長く仕事をするメリットもありますが、世の中がソフトに移行して、速さの勝負になると、硬直した組織は勝ち残ることはできず、どんどん腐っていくのは世の中の流れですね。

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でら
3 years ago

アメリカ人のいわゆる普通のおじさんはどういったところで働いているのか気になります。

見るからに優秀なタイプでなく、赤ら顔でいつもニコニコしているような、気のいいおじさんはアメリカでたくさん見かけますけど、彼らは一般的にどういったところで働いているのでしょうか?

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お疲れたん
3 years ago

このブログの内容には共感できる部分もありますが、結局日本の大部分は保守的思想で、希望の若者も社会に出ると洗脳されていくので、私は日本に期待するのは諦めることにしました。
自分のことだけ考えていくのがベストかなぁと思います。
政治とか経済とか差別とか社会問題のことばっかり考えてたら疲れませんか。
私は疲れちゃいました。

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ニコ
3 years ago

昔、ゲストエンジニアで経験した特定派遣の請負さんの部屋がブログに書かれていたような職場でしたね。
実力がないと追い出される厳しさがあり、女性以外は人の出入りが激しかったです。
日本人には、合わないと思いますね。

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ニコ
Reply to  シン
3 years ago

よく、特定派遣会社の営業さんと打ち合わせをした機会があったのですがメンタル休職が多くて定着率が悪く、離職率が高いと言ってました。
だから、社員の交流やイベントを増やして離職率を下げる努力をしてるとかちょっと狂ったことを言ってましたが本質的な問題は客先常駐のスタイルなんでしょうね。

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Y
Reply to  シン
3 years ago

>>フレンドリーにしていても、いつ切られるのかわからない不安に怯えています。
→アメリカ人を一枚岩にはくくれませんが、WASPの人達にはつかみにくさがありますね。表面的にはフレンドリーで、要所要所ではきちんと挨拶はしますが、何気ない視線やしぐさに冷たさを感じる時があるのです。
なので明るく振舞っているけど、中身はボロボロなのは推して図るべしで、昨日まで笑顔で出社していたのに、次の日に忽然と失踪するとか普通にありそうです。
be positive、be kindとか言うけど、やっていることは矛盾していることがありますし(笑)

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ニコ
3 years ago

特定派遣の営業さんと昔、話をしたことの続きですが、客先常駐でも派遣会社の請負フロアなら自社のメンバーだけだから嫌な思いをしにくいとか言ってましたが、そもそも自社製品で売り上げがなく、人×時給で売り上げを出しているので高いパフォーマンスができるならいいですが、能力が並み以下だと派遣より辛いだろうと思います。
請負の担当がある人自身が非常にバイタリティの高い人だし、ガツガツしてできない社員に鉄拳制裁もある人も少なくないです。
しかも、派遣会社からの売り上げとメーカーからの圧迫もきついのでストレス満載の職場になります。

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