事業といってもその規模は千差万別ですね。
個人事業
フリーランスとも言えるレベルの仕事だと、何はともあれ自分と家族が食っていけるくらい稼げるなら、それ以上の責任はないですし、好きなことを仕事をしているなら楽しんでやっていけるのでしょう。
それでも、まともにフリーランスで飯を食えない人の方が多いです。ラーメン屋、カフェなどをやりたがる人は多いですが、過当競争の業界に飛び込んでメシを食う程度にも稼ぐのはそう簡単ではありません。
このレベルだと会社組織にする必要もない、しても名ばかり株式会社でしょう。他人を本格的に雇うこともない、せいぜい、バイト、パートレベルで、ダメならごめんなさい、で済む程度の事業規模です。
非上場企業
他人を正社員として雇って、一定の売上まで持っていくとなると、やはり多かれ少なかれ責任が出てきます。増収増益を達成して、社員の待遇を上げる義務がありますし、家族ではないので、ごめんなさい、と謝って済む話ではありません。彼らの生活を支える必要があります。
自分の好きなことをやって、それでメシを食えればいい!っという考えなら他人を正社員として雇うべきではないし、雇うなら株を与えてビジネスパートナーとして、利益も分けるつもりで一緒にやるべきだろうと思います。
だから、雇われる側からすると、非上場企業にストックオプションもなしに働くのはアホらしいことであり、よほどの優良企業で社風、オーナーに惚れているのでもないなら、サラリーマンはやめておいた方がいいと思います。
非上場大企業もありますが、そういう企業は社風がいい、家族的でキチンとしている傾向があり、そうでないなら上場による資金調達もなく大企業にはならないので、優良なんでしょう。欧州には歴史あるオーナー系大企業は割とあるように見受けられます。
上場企業
さて、上場企業となると、相応の責任が発生します。情報公開義務もあるので、管理業務が膨大に増えますし、社会的責任がガツンと増えます。前にウォンテッドリー、マネーフォワードを取り上げたことがありますが、上場することになると、赤の他人の私にすら、かなりの情報が読み取れるようになります。
だから、やりたい放題にすれば、株主どころか、赤の他人にすら叩かれますから、自分の好き勝手にしたいから起業した人は上場すると嫌になることも多いでしょう。それでも、お金が欲しいから上場するし、創業者利益は桁違いですから、上場を目指して事業を始めるんですね。
働く側からすると、上場企業は安心感がある、と言えます。ブラック企業で上場していることもありますが、その匂いを開示情報で嗅ぎとることが可能です。非上場企業なら売上利益すら公表義務はありませんから、内情は終わっている企業でも外からはわからないこともザラですね。
まとめ
事業規模に応じた責任があるので、サラリーマンするなら上場大企業が必ずしも良いとは言いませんが、無難な選択にはなりがちだろうと言えます。非上場企業だと、内部情報がないと何が何だかわかりません。最近は転職情報サイトも増えたので、タレコミもありますが、やはり有価証券報告書は大きな情報です。
何かしらの形で働かないと生活できない人がほとんどでしょうし、だったら、その働き方の構造を理解した上で働いた方がいいだろうと思います。
<ブラック企業で上場していることもありますが、その匂いを開示情報で嗅ぎとることが可能です。
開示情報のどこをみて、ブラックかどうか判断しますか?
平均勤続年数でしょうか。
他に平均年収、役員人事、人件費、株式構成などで、社風がかなりわかりますね。
シン
輸出メインの非上場メーカーだと、為替レートを楽観的な都合の良い数値に設定して、決済を出して黒字という事にしている、と聞いたことがあります。
自動車大手は、現実的な設定なのに。
ホワイト企業として、未来工業と双璧をなす存在の伊那食品工業は、非上場で従業員数も500人程度の中小でした。
聞いたこともないような中小メーカーが、創業以来ずっと黒字だったりというのは、意外とよく聞くので、
ヘタな大企業より、市場規模があまり大きくない分野のシェアトップの中小の方が、安定している気がしてきます。
市場規模が大きくなければ、後発のライバル社が参入してこないので。
シェアトップでも、市場規模が小さければ利益は少ないので、給料は高くないだろうと思いますが。
ただ、自動車部品系は、電気自動車に転換したら、製品自体の需要がなくなってしまうので、
ある自動車部品でシェアトップでも安心できないな、と思いました。
ranさん
自動車業界の強みって電機と違って様々な技術の融合で、自動車業界で技術を学べばいろいろな業界で応用できることがいいと思います。
勿論、電機も応用できなくはないですが自動車ほどすそ野が広くはないのでは?と思います。
そんなに楽観視はしてはいけませんが個人がきちんと技術を持っていればそこまで悪いことにはならないでしょう。
>輸出メインの非上場メーカーだと、為替レートを楽観的な都合の良い数値に設定して、決済を出して黒字という事にしている、と聞いたことがあります。
ごめんなさい。意味がわかりません。
>シェアトップでも、市場規模が小さければ利益は少ないので、給料は高くないだろうと思いますが。
利益額に対する従業員数の方が重要です。頭数に対して利益が残っていれば、その分だけ待遇を良くすることができます。
なんで大手ITの待遇が良いのか?という話ですが、ほんの少数で運営してるプラットフォームを占拠すれば、頭数あたりの利益は巨額になります。やりたい放題が許された時代の金融も同じです。製造業の利益率は知れたもので、特に自動車は低いです。だから、トヨタ自動車が巨額利益を出そうが、部長レベルで億単位の年収になることはありません。
シン
正しくは、
でした。
自動車大手は、1ドル110円前後として決算予想を出していますが、
一部の非上場メーカーは、1ドル125円前後として決算予想を出しているという事らしいです。
確かに、市場規模が小さい分野でシェアトップでも、従業員数や設備などのコストが少なければ儲かりそうですね。
為替予想をいくらで出そうが、決算では決済レート、期末の実勢レートに合わせる為、決算の数字には影響はありません。非上場は為替予想を公表もしないし、むしろ、社内レートは最悪を見越してかなり不利に設定するのが普通です。上場企業がそれをすると、予測数字が悪くなり、株主に騒がれるので多少厳し目くらいにしかできませんね。
シン
ranさん
125円ってユーロ円並みの数字ですね
そうすることによってどんなメリットがあるか分からないので、何かの記事があれば見てみたいです。
それはそうと、円安や円高によって決算の数字が変わるのは意味わからないですね。
国内で日本円を使い車を作り、海外へ販売してドルやユーロを得るということでしたらFXでショートで持てばヘッジできそうですが。。
為替を厳しく見ておくことで、急激な変化に対しても耐えられるコスト体制を築く体力は必要ですし、ポジティブサプライズは歓迎されても、ネガティブサプライズは嫌がられるものです。意図的に実勢無視した都合のいい社内レートを設定すれば、株主、銀行に不信感を持たれるだけで全くメリットがありません。失礼ですが、ranさんは為替をまったく理解しておらず、感覚で適当に言っているのだろうと思います。
本来のFXは実需に対するヘッジなので、自社で決めたレートで予約しておくのが良いのですが、それを徹底している会社はほとんどありません。一定割合は予約しても予想以上に外貨支払いをしたり、受ける。予約分を使い切ったり余してしまうため、為替差益、差損は完全に避けられません。
シン
まとめると、
「為替予想をどうしようが、決算は実際の為替で算出するため、関係ない。
また、為替予想を楽観的にして業績予想を良くしたところで、あとで下方修正したら、信用を失ってしまう。
上場企業は、株主の目があるため、業績予想を悪くしすぎると困るが、非上場はあまり気にしなくていいので、最悪を想定して業績予想を出すから、
非上場の為替予想が甘いというのは間違いで、むしろ上場企業より厳しい。」
という事でしょうか?
ご指摘の通り、自分は為替のことがわかっていません。
変に気を使われて、間違いに気づかずにいるより、このようにはっきり言ってもらった方が、間違いに気づく事ができるので、ありがたいですね。
私の認識ではそうです。
大学生のranさんが為替の勉強しているのは素晴らしいです。私が大学生の頃は遊び呆けて、世の中の勉強をしないどころか、大学の勉強すらほとんどしてませんでした。わからないことはわからないと認めて、勉強すると見えてくるものがあります。私も同じことです。
シン