じゃあ、交渉術

稀代の論客、元維新の会、橋下徹さんが交渉術について書いているのをみて記事にしたいと思いました。

前提として、xxx流交渉術、とかいうようなノウハウ本は全く意味がない、と言い切っています。理由は、実務的にスタートからエンドまで俯瞰した上で交渉できることなどあり得ないので、後出しジャンケンのようなノウハウを知っても意味がない、とのことです。どうなるか皆目見当がつかない段階で交渉しなければならないから大変なんですからね。

譲歩

相手と友好的な関係を維持したい場合、お互いの譲歩ラインを探すことになるのだろうと思います。まずは、交渉のテーブルに座ってくれたことに対して感謝の意を伝えて、友好関係を築いていきたい事を明示することからスタートでしょう。

今後の仕事上で付き合っていくなど、関係性が壊れたら困る相手との交渉はお互いにどこまでなら譲歩できるのか?をすり合わせをする作業になっていきます。ふっかけてみたり、譲ってみたりしながら、腹積りを探ることになります。

妥結不可能な事を要求して相手が交渉のテーブルから降りてしまうと、自動的に負けになってしまうので探り探りに粘り強く交渉していく事で、出来るだけ自分に有利な条件を勝ち取れるようにしていきます。

脅す

友好関係を築く必要がない場合、友好関係を築くことが不可能な相手には脅しも有効な交渉術だと思います。最悪、交渉が決裂しても仕方ないかな?、というような場合は、最初に大きくふっかけて、徐々に妥協させることができます。

脅しは合法であろうが、明確に強硬手段なので、交渉に勝ったとしても関係性は悪化しますし、ともかく勝てば良い、という交渉には脅しは使う方ができません。もう二度と会うつもりのない人、組織に対して有効なやり方ですね。

すでに喧嘩になっているか、喧嘩になっても仕方ない状況では、相手の弱みを強固に脅し続けないと、相手も引かないので、あの手この手で脅していく他に譲歩を得ることは困難でしょう。

懇願

上下関係がはっきりしており、少しでも相手の気分を損ねたら交渉は終了してしまい、不利益を被るのは一方のみ、と言う場合は懇願しかありません。理屈抜きにして頭を下げに下げて譲歩をお願いするしかありません。

どう考えても自分に非があり、相手に許してもらう必要があるとかだと、相手の感情に訴えかけて、可哀想だと、という状況に持ち込んで情状酌量にするしかありません。これは、もはや交渉ではなく、土下座芸ですね。

懇願も関係維持が困難になりますので、一時的に相手を引かせたら凌ぐことが可能な場合だけに使えます。明確に上下関係がつくばかりか、何度も懇願は使えないので、他に手段が存在しない時だけに選択することになるのでしょう。

まとめ

交渉の基本は譲歩を勝ち取る事であり、喧嘩ではありません。揉めてしまえば、お互いにデメリットの方が多くなります。それでも、主張を貫こうとすると脅しに移行していくことになりますね。

最近は減りましたけど、プロ野球契約更新で、越年する選手がいました。球団、選手共にメリットがないので、大型契約が予定させるなら代理人を立てて早めに下交渉を始め、契約が終わるまでには決着させているのが良いのでしょう。この辺は交渉社会のアメリカ流が合理的だと思います。

自分が何を勝ち取りたくて交渉しているのか?を意識してやらないと、一時的に得をしても、最終的には大損してしまいますので、感情的にならないように、譲歩できるラインを設定して早め早めに下交渉をすると良いと思います。

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