芸で身を立てるって本当に大変で、よほどのことがないと、ずっとフリーターをして過ごすことになります。
スポーツ
メジャースポーツの野球、サッカーでも、まともに身を立てられる人はごく僅かです。プロ野球だと、ドラフト上位指名なら、年俸1000万円、契約金1億円、と言うところですが、待ってもらえるのは高卒で5-6年、大卒だと3-4年で、芽が出なけれは、戦力外通告となります。契約金は退職金、その後の人生に対する保証とすると、そんなに高いものでもありません。
独立リーグ、J2、J3、JFLとかになるも、メジャースポーツの野球、サッカーでも、アルバイトレベルの報酬になるので、スポーツに専念していては生活が成り立たたないので、親に支援してもらったり、オフシーズンはバイトで食いつなぐことになります。こうなると、好きなことをして、お金が発生しているだけで、幸せだ、と言うレベルです。
マイナースポーツだと、その道のトップでも、アマチュアで、企業の支援によって、スポーツに専念できる環境が与えられますが、ずっとスポーツやってきて、引退した後に社業に専念するのも、なかなか大変でしょう。広告塔として大きく活躍したなら、大目に見てもらえるでしょうが、大した成果もないなら、単なる歳食った未経験者です。
芸事
駆け出しお笑い芸人の厳しい生活はよく知られていますし、地下アイドルなんかも悲惨な生活しながら、地上に上がることを夢見ながら、夢でお腹を膨らませて、活動するものです。イベントを開催したって、無名なら、ほとんど人は来ないので、報酬は交通費、衣装代払ったら、マイナスになるでしょう。
文芸なんかはもっと悲惨で、マーケット自体が縮小しているので、芥川賞、直木賞を取っても、飯を食えるか?はかなり微妙で、文芸以外にコメンテーターだ、講演活動だ、講師だとかを組み合わせていかないと、超ベストセラー作家にでもならない限りは儲かりません。
芸事で売れて、それだけで飯を食えるのは極一部、芸でお金持ちになれるのは例外中の例外で、何万人の志望者がいても、1%以下もいないでしょう。それでも、好きなことで飯を食う、と言うのが誰にとっても魅力的なのです。やるか、やらないか、だけの話で、潜在的願望はほとんどの人が持っているでしょう。
オンライン
芸事の事情を一気に変えたのが、オンラインで、googleはYouTubeで「好きなことを仕事にする。」というキャッチフレーズで、素人のユーチューバーを売り出したり、オフライン側にいた人をYouTubeに引き込んで、プロ、アマの壁を取り除いてしましました。
ヒカキンさんだとか、はじめしゃちょーさんだとかになると、年収億を越えるそうなので、googleがシステムを変えようが、読者が離れようが、もう逃げ切った、と言っていいくらい稼ぎ出しました。その一方で、googleに後押しされて、専業になったはいいけど、サラリーマンほども稼げてない人の方が多いです。
プロも小坂大魔王さんのようにYouTubeに活路を求める人は珍しくなく、既存のメディアに使ってもらうために、プロデューサーに媚び売るなどして、地道な努力をするなら、オンラインで直接視聴者に見てもらう方が建設的だと思うのでしょう。
ブロガーは文芸と同じで、マネタイズが難しいので、トップブロガーでも、ブログ収益はサラリーマンほどにもなりません。ユーチューバーが億とか言っているのとは別次元ですねw だから、多くのブロガーはセミナー、生徒とかを募集して、直接課金を狙うんですよ。私が大嫌いな射幸心を煽るマネタイズ方法です。
まとめ
どんなことでも、自分の個性をお金に変えるのは本当に難しいです。東大理IIIに入ったのに、文学にかぶれて、文学部に転部して、医師になることを放棄、作家を目指している人のウェブサイトを見たんですけど、その人自身が作家は儲からないから、医者になって、収入源を確保してから、やった方がいい、とか言ってましたよw
私もこのブログで似たことを言ってきて、その芸事、思想に殉じ、全てを失ってもいいくらい好きなら、今すぐやればいいし、それほど幸せなことはないですよ。でも、それもある種の才能で、多くの人はそこまでの情熱を持てるものがないんです。
明らかに目立つ才能なく芸で身を立てている人って、びっくりするくらい地道に膨大な時間を使っているし、行動力も半端ないんですよ。ヘタウマで知られる西原理恵子さんは才能がないけど、絵で飯が食いたいと思って、学生の頃から出版社に飛び込んで、頼み込んで、どんな仕事でもしたそうです。
そこまでではないなら、比較的自由に動くことが出来る仕事をみつけるなり、逃げきれるだけの資産を持って、楽しみとしてやればいいと思います。それも人生を豊かにするし、夢を諦めることにはなりません。専業とやるよりは成功する可能性が低いですが、全てを失うこともほとんどありません。
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少なくとも成功をしてない限り、この経験が勉強になる、キャリアのステップアップや収入が上がる見込みがあるなら続ける価値はあると思いますがそうでないからフリーターになるのでしょうね。
士業の見習い期間で収入が安定しないのとは訳が違います。
芸事やスポーツだとそれ以外に付加価値ないですからね。また、自分のやりたいことってのが他人と似てるので付加価値になりにくいんだと思います。
某音楽大学のパイプオルガン科に見学に行った事があります。パイプオルガン
は、哲学者の森有正(東大→パリ大)がやっていたので興味がありました。
大学のコンサートホールでは、一人で女子大学院生が黙々と練習しており
壮大な音の渦のなかで、身をゆだねて演奏しているのが、印象的でした。
(聞いているのは私一人)
演奏が終わって、私がつまらないと言うか現実的な質問で「パイプオルガン
なんかやって、働き口はあるの?」と聞くと、その大学院生はムカッとして
「就職するために、パイプオルガンをやってません!」と強く言われました。
その時、ミューズの神のしもべ達?に凡人の尺度で考えては、いけないこと
痛感しました。
知り合いの広告代理店に一風変わったイラストレーターの方がいました。
iPadが登場する前の話で、Macに入力用のUSBタブレットを繋いでタッチペンで描くスタイルだったのですが、
一日中、それでイラストを描いていました。
絵を描くことが根っから好きで
不規則な仕事だったのですが、仕事が終わったあとも家でイラストを描いていた様です。
さすがにめちゃくちゃ上手くて、そのままアメコミに載っていてもおかしくないクオリティでした。
また別人が描いた様に色んなタッチの絵を描きわけることができました。
ただ実際の商業印刷物の制作現場では
そもそもオリジナルイラストが必要という場面自体があまりありません。
大抵既成の安価な素材集のデータで間に合います。
時間(=コスト)をかけて新規で描く必要性が無いのです。
それよりも短時間で回さないと採算が取れません。
徐々に会社の経営状態に余裕が無くなってきて、その人をイラスト専属にすることができなくなっていきました。
簡単な紙面のレイアウト組み作業を、数多くこなす様な仕事がほとんどになりました。
結局その人は10年以上勤めたその会社をやめてしまいました。
当時すでに30過ぎていましたが、
「僕は給料10万でも良いから、イラストを描く仕事がしたいんです」
と言って東京に行ってしまいました。
私はそれを聞いて
なんかちょっとかっこいいなと思いました。 笑
上手くいく可能性が低いこと、仮に上手くいっても割が悪い仕事であることも充分わかった上で
それでも貫きたいほど好きなことあるのは羨ましいです。
私は、好きなことを仕事にしてる人は嫌いではないです。生き生きして、一緒にいて楽しいです。
人間関係が~や辞めたいなんて言わないのでご飯も奢りたくなりますね。
逆にいうと、自分が楽しくなきゃ、楽しい人と付き合えないし、楽しい時間を過ごせませんから、できるだけ楽しいことをするのが幸せの絶対値は高くなるのでしょう。
生きていくギリギリのお金を貰えれば、喜んでやりたいことがある人はそれだけで、人生を楽しめることが確定したようなものです。
シン
Jリーガーとかプロボクサーとかレベル的には競技人口のトップ0.01~0.1%で学業の尺度で言えば東大に余裕で入れるくらいなのに本当のトップに立てないとサラリーマンに収入で負けてしまうことに矛盾や物悲しさを感じます。はっきり言って、適当に仕事流して年収600万くらい貰ってるオヤジ達よりもはるかに才能があって努力もしています。そうした人達を評価してうまく活用できる仕組みがあったらいいと思うんですよね。(教員免許が無くても学校の部活の指導が出来るetc)
Yさん
本当にスポーツや芸事で食べていくのって難しいですよね。
私の知る限り、成功者は子どものころから才能があって努力して両親に経済的に余裕があって運がある人がやっとたどり着ける領域です。
このブログでも何度も述べられていますが、やりたい人がいくらでもいると、報酬は安いまま、環境は悪いままになりがちですよね。
スポーツ、芸事など趣味の延長みたいな仕事は、対価がサラリーマンより厳しいのは道理かなと感じています。
私のいた業界は、
『成功』できても普通のサラリーマンの収入と同じかそれ以下です。(配偶者に固い職業の人を選べればセーフです。が、同じ業界の人とくっつくケースが多い)
若い時分は希望の方が大きいので、ひどい待遇でも撥ねのけてやっていけます。40過ぎるとさすがに嫌になり、(貯金や持ち家のある、人間らしい生活をしたくなる)でも年齢的に方向転換も出来なくなっていて、稼げる手段を複数用意しておくべきだったと身に染みたりします。
この先は・・・何か、死ぬまで?続けられる商売を自分で始めるしか無いですね
やりたい人が多いと報酬や待遇が悪くなりがちですね。
スポーツ選手になれない人が次に希望する仕事が中高の体育の先生なんですがスポーツ選手や生活指導の実績がないとなかなか正採用がないみたいですね。また、部活の指導者としてスポーツや趣味を続けたいという人は多いです。子ども相手だし、仕事で結果を求めることもないのが魅力だと思います。
体育に限らず、音楽や美術でもそうですけど。
前に武井壮氏もテレビ番組で高校生たちに似たような事を熱弁してました。
夢に溢れる君たちが、自分の好きな夢を追いかけて、その道のトップを目指していくのは素晴らしい事である。
だが、
トップになれる確率はどれだけあるのか。
トップになるためにどれだけの労力、費用、時間を費やさなければならないのか。
晴れてトップになれた時にその労力、費用、時間に見合うだけの対価は得られるのか。
対価が得られる期間はどれくらいあるのか。
将来性はあるのか。
トップになれなかった場合の末路は現実的にはどうなってるのか。
トップになれなかった時の潰しは利くのか。
セ―フティネットは整っているのか。
などなど…
これらの事の全てを自分で調べた上で、覚悟が決めてからトップを目指せと。
覚悟がないうちは、おっしゃるように趣味程度に留めておくことが良いですね。
まったくです。
どんなことでも、トップを狙うのは素晴らしいが、その環境を良く調査してから狙うべきで、その戦略なしに突き進んで、うまくいかないと、人生がメチャクチャになります。武井壮さんは苦労人だけあり、説明がうまく、納得させられます。
前にTEDとかみたいなやり方で若者と対話したらどうだろうか?、と読者さんに言われたことがありますが、高校生におっさん、おばさんが押し付けがましくなく、語れる場は大事です。武井壮さんみたいな有名人が綺麗事でなく、率直な考えをぶつけるのは高校生にとって、いい経験だと思います。
シン
確かに芸で身を立てるには、努力や才能以前に、裕福な家のジュニアであることが大前提のような気がします。
実は私の息子はもともとやっていた芸能活動に集中したいということで、大学を1年未満でやめてしまいました。
大喧嘩もして、何度か家を追い出したこともありますが、結局、アルバイトをしながら家賃の一部を支払うから ということで戻ってきました。好きこそものの上手なれ と言いますが、最近ではちゃんとしたエージェントがついて、ちゃんとギャラをもらってCM,モデル、有名歌手のバックダンサー、ミュージックビデオ等に出演できるようになりました。ユーチューブでもある程度稼げるようになり、ツイッターでもMのつくフォロワーがいます。
その傍ら、時間の許す限り、レストランでアルバイトをしています。アメリカの場合、チップもあるので、結構馬鹿にならないです。合計すると もしかすると月の収入は私と同じくらいになった?と思うほどです。
地理的にハリウッドにも近いので、まあ期限を決めて夢に向かって前進するのもありかな?と思えるようになりました。
息子との約束で24歳までにエンタメ系で芽が出なかったら、看護学校に行くということにしています。
もともと息子は数学が苦手で文系に行くのであれば、就職に明らかに不利。
もともと文系に行くのなら、一切の援助はしないと言ってありました。
だったら、若いうちに夢を追いかけて、やれるだけやってみればいいとアドバイスしました。
本当は普通に大学行って、エンジニアになってほしかったんですけどね。。。(苦笑)
まあ本人が望んでいないので、仕方ないんですけど。。
ですが、うらやましい限りです。
アメリカ移民の1世の私は選択の余地などなく、とにかく確実に収入があり、会社からのフルサポート保険付きというのが大前提だったのですから。。。
結果として、好きでなった職種ではなかったのですが、ITエンジニア方面に早いうちから進んでおいてよかったなと。
私も若い頃は、学生の傍らモデルもやってましたし、10代の頃は芸能界を目指してオーディション受けたこともありました。
(合格してたんですが、両親の猛反対にあい、諦めましたが。。。)
これも血なんですかねぇ?
かりりんさん
モデルをやっていて、オーディションに合格したってのはなかなかの美人であり、それはもって生まれた才能なんではないでしょうか?
私は他人なので、かりりんジュニアさんがその名を轟かすことを期待します!、とか気軽に言いますけど、親の立場からすると、複雑だと思います。
好きなことやって、飯が食っていけるようになれば、それ以上に幸せなことはないし、親は子供の幸せを願うのが当たり前です。でも、エンタメとなると、少々名前が売れたくらいではなんともならない業界ですから、ドツボにはまる子供を見たくないのも当たり前です。
かりりんさんのように大げんかしてでも、子供と正面から向き合って、きちんと期限を区切ってやらせ、ダメなら、引導を渡してやるのがベストです。
どうしても、やりたい子供を止めて、後悔させるのもよくないし、覚悟なく、無責任に応援して、上手くいかなくなり、親子共倒れになっては元も子もありません。
親とは難しいものですね。
シン
和田秀樹さんのように本業がしっかりしていて、その上で自分のやりたいことを狙うという人の方が余裕があって成功しやすそうです。その場合芸の分野で超一流にはなれないかもしれませんが、その芸を専任でやってきて芽の出ない大多数の人よりも成果が出るように思います。記事にある理Ⅲの人も医者になった後に作家になった方が、余裕を持ってブランド力も使いながら成功したのだろうなというのが感想です。
その人自身が医者になってから、作家を目指せばよかった、と言ってますw 若気の至りで、理IIIから文学部に進んで、医師免許を放棄してしまったのです。
野垂れ死にしようが、それしかやりたくない人、若いうちから圧倒的に評価されている人以外は何かしらのバックアップを用意してやった方がいいですね。
シン
ニコさん、ありがとうございます!褒めすぎですよ。
若かりし頃の話で今は劣化してますから(笑)
そういえば、知り合いの人が言ってましたね。
生まれつき、美人、ハンサムっていうだけで、そもそもかなり得をしていると。
才能?とは違うと思いますが、つきつめていけば 生まれながらに平等ということはまず絶対ないんですよね。
では努力でなんとかなるのか?といえば、そもそもスタート地点から既に差がひらいているので、追いつき、
追い越すのは並大抵の努力では報われないと思うのです。
私は辛いことがあったとき、そもそも人間に生まれ、しかも恵まれた今の時代の日本という国に生まれただけでも幸せだ!
そう思ってきましたし、実際そう思います。
少し話しがそれましたが、私は芸能界に行かなくて今は良かったと思っています。
トンでもないいたーいおばさんになっていたでしょうから(苦笑)
同世代元アイドル、松本伊代や早見優のあの事件見て、私もあんな風になっていたのだろうか?とふと思いました
かりりんさん
ありがとうございます。
痛いおばさんになっていただろうということで私の周りでも拗らせている女性は多いですよ。
それだけ、女性の若くて美人というのは価値が高いんだなと思いました。
若さがなくなると特別扱いされなくて不満に思うかもしれませんが適切な扱いに戻っただけなんですよね。