じゃあ、たられば

たられば、を言い出すことに全く意味はなく、結果論でいいなら、誰もが一端の評論家になれます。

感想戦

将棋では感想戦が行われますが、これはこれで意味があり、終わったことをしっかり検討して、何が勝敗の決め手になったか?、を第三者を含めて議論することで、次への対策をすることができます。

温故知新、と言いますが、人類が色んな発明をして、世の中が進歩しても、人類は進化していないので、ミスの仕方などはほとんど同じであるもので、歴史、古典を読み解くことは極めて大きな意味があります。

過去に囚われ、そこから抜け出せないのは困りますが、過去の反省をせず、同じ失敗の繰り返しをするのも困りものです。そして、多くの人は同じ失敗を繰り返し、そのことに後悔をします。私自身もこのパターンで、こうして、失敗をして来た、という流れがあり、苦い思いをします。

当事者

岡目八目、と言うものですが、当事者でなく、評論家をしているなら、大したことない人でも全体がよく見えるもので、もっともらしいことを言えるものです。居酒屋のオッサン、井戸端会議のオバサンもそれっぽいことは言いますし、なるほど、とは思います。言うだけなら誰でもできますし、代案のない、単なる文句なら、何の意味もありません。

アベノミクス、トランプ相場、色んな上げ相場ってありますが、始まるタイミングは誰にもわからないので、市場にいて、当事者にならなくてはどれだけ先見の明があっても、成功することはできません。始まってからそれっぽいこと言っても、怖くて買えないものです。すでにその場にいるのが最上、その場に飛び乗るのがその次で、走って追いかけるのは最悪です。

何でもそうなんですが、チャンスが巡ってくるまで、延々と同じことをして、牙を磨きながら、待ち続けるっていうのは簡単なことではありません。ほとんどの人は諦めてしまうので、チャンスというバスが来た時にはごく少数の人しか待っていないのです。そのバスに乗ることができるなら、特別な才能がなくとも、それなりに評価されます。忍耐力も才能なのだ、と言えば、そうなんでしょうけどね。

たられば

たられば、を言うなら、誰にでも大成功出来ますから、主人公が過去の世界にタイムストリップして、無双する、という展開の漫画はありふれすぎているくらい、ありふれています。何の才能もなくとも、未来がわかるなら、楽に勝ち馬に乗ることができるからです。

未来を読み取る先見性は大きな才能で、その才能を持っている人は時代の寵児になることができます。ずば抜けた先見性は才能でしょうが、ある程度なら、努力で身に着けることが可能で、その努力とは歴史、古典から学んだり、情報を広く浅く入れて、取捨選択をして、有益な情報を血肉にすることです。

まとめ

先のことはわからないから、人生は楽しいのですが、わからないと言って、将来図を想像すらせず、その場凌ぎで暮らしていれば、時間の問題で行き詰まります。だから、過去を振り返り、未来を想像しながら立ち回るのがいいでしょう。そして、過去のことはたらればを言っても何の意味もないので、悔やむことに意味はありません。

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かりりん
7 years ago

以前勤めていた会社の上司が、5年、10年先のIT技術がどう変化しているだろうか?ということを意識して仕事をしなさい。と常日頃、おっしゃってくれてたことを、この記事を見て思い出しました。
ITをやってる以上、また勝ち続けるために常に調査・研究・開発していくのは当たり前のことで、技術力+先見の目があれば将来ドル箱になる可能性が高くなるのだな。。。というのは、この上司の特訓のおかげ(まだ私は若かったです。)だと思っています。今にして思えば、彼が人生で一番の理想の上司像に近い人物でした。
5年ほど前に、現在グーグルがやっているようなサービスとほぼ同じアイデアを持っていたのですが、特許申請時点ですでにグーグルが特許を申請していることを知り、グーグルが相手では、ギブアップするしかないだろう。。。と断念。
ところで、特許申請についてまだ勉強中なのですが国際間ではどのような制約があるのでしょうか?
もしご存知でしたら、記事にしていただけないでしょうか?

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z
7 years ago

私は人間の能力で一番重要なものは「脳内シミュレーション力」ではないかと思っています。仕事や投資ではもちろん、普段の生活の中でも「私がこう言ったら、相手はどう感じるか?どんな返事をしてくるか?どんな行動に出るか?」、家事を一番効率よく片付ける順序、食材を無駄にしないための食事のメニュー・レシピに至るまで、脳内シミュしつつ行動するのとしないのとでは、確実に結果に差が出ます。

でも、その脳内シミュレーションがどうしても自分の期待や不安に影響されてしまうこともあるので、それを予防するために「 Carpe diem(カルペ ディエム )」という句も忘れないようにしています。

この「 Carpe diem 」、ロビン ウィリアムズ主演の『いまを生きる』(原題: Dead Poets Society)でも使われ(英訳: Seize tha day )、「今を楽しめ」「思い煩うことなく楽しく生きよ」などと訳されていますが、本来の意図は違います。

そもそもは西暦紀元ちょっと前の時期にローマに生きたオラツィオ(ホラティウス)のラテン語の詩で、” Dum loquimur fugerit invida aetas: carpe diem, quam minimum credula postero.” 直訳だと「こうして話している間にも嫉妬深い時間というものは逃げていく。今日をつかめ、未来を信ずること少なに。」という感じですが、意図するところは「未来は誰にもわからないものだから、今あーでもないこーでもないと時間を無駄にするのはやめ、今できることに集中しろ」ということです。
一言で言えば、「(未来に向けても)タラレバやめろ」ですね。自分の脳内シミュの客観性の確認に役立つ一句だと思っています。

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