じゃあ、私立大付属

手がつけられないほど、荒れるので記事にするのを避けてきましたけど、そろそろ程度に気をつけながら、解禁します。

売り

私大付属高校のほとんどが母体となる大学にほぼ無試験、もしくは優先的に進学できることを約束していることが売りであり、そこに価値を感じるかどうか?、が最も重要なポイントになります。その大学に通わせたくないなら、付属の高校、中学に通わせる価値はありません。

例外的に私立進学高として有名で、母体の大学に進む子供がほとんどいない学校も存在しますが、そういった学校は大学系列でない私立高校と同じ扱いだと言っていいのでしょう。その場合、その進学実績が公立高校に比べて、目に見えて優れている、と言い切れないと、その価値がありません。

つまり、私立高校は高校そのものが目に見えるような価値があるわけではなく、その先の大学進学(進学実績)に価値があるといっていいでしょう。就職、スポーツ、芸術なんかを目的に高校を選ぶこともあるのでしょうが、それもその後の進路を意識したものだと思います。

高校それ自体は校風が好きだとか、精神的な価値はありますが、ほとんど実質的な価値はないと思いますし、高校を意識して企業は採用を行う意味もないし、入ってから優遇されることもありえないでしょう。上司がたまたま同じ高校出身なら、かわいがってもらえるかもしれません。

専攻

ほとんどの私立大学は経営上の理由から、設置、維持にお金のかかりにくい文系主体にして、文理比率を9:1くらいに設定しているため、系列大学への進学を前提とした付属中学、高校に進学した時点で、9割は文系に進む、ということになります。

系列大学への進学を主眼としている高校なら、受験対策はほとんど行わないので、外部受験は不利になり、受験対策は予備校頼みになりますので、余計なお金と負担にしかなりません。だったら、最初から受験を主眼とした高校に行くべきです。

特に医学部への内部進学を希望している子供は私大付属高校への進学は足かせにしかなりません。受験と直接関係ない科目を含んだ内申点を意識して、内部での熾烈な争いをしながら、外部受験を検討しなければならないからです。

そして、文系に進むなら、専攻は何を選んでも同じことであり、文系内序列なんかは考えるだけ無駄で、何を専攻にしようが、出口である就職で、事務系、と一緒くたにされるので、専攻によって、他人と差別化することはできません。

未だにバブルの考え方を引きずっている人は私立文系を過剰評価するんですけど、大学を就職するための準備だと期待するなら、就職に圧倒的不利になる文系は避けるべきです。事実、大学公表のデータは文系の就職率が悪いことを示しています。感覚で語らず、大学公式ウェブサイトを確認して下さい。

A大卒、というブランドさえあれば、それでいい人なら、専攻なんて関係ないし、同じ文系でも、それっぽい学部でも選べばいいんですけど、ほとんどの人はアッパーミドル出身じゃないでしょう?それは私大付属に通う子供も同様で、貴族の子弟はごく僅かでしょう?

働かないと生活できない人なら、まずは何をして生計を立てるか?、何を専攻として、その道に近づいていくか?、市場価値を上げて、より高い報酬を得るか?、と詰めていく必要があるのではないですか?ブランドなんかは二の次、三の次で、メンツなんかは貴族に任せて、庶民は実利でしょう?

仕事

文系ではあったけど、上手く就活を乗り切って、大手企業に潜り込むことができたなら、一安心、ということにはなりません。かつて、日本経済を牽引した企業が経営不振でリストラをしています。そして、これは一時的な景気の波が原因ではなく、産業構造、国際環境の変化が理由なので、この流れはそう簡単には変わらないでしょう。

世界標準からすると、日本企業の文系社員は業界を問わず、多すぎるし、明らかに無駄な部署、人員、仕事をする為に雇っています。本業が技術であるメーカーだけでなく、従来、文系がメインだった銀行ですら、エンジニア比率が上がり続けています。事実、ゴールドマン・サックスのニューヨーク本社の1/3がエンジニアです。

つまり、終身雇用、年功序列が通用せず、働きだしてからのキャリア形成が明暗を分ける時代になって来たので、元から何の専門もなく、働きだした文系は働きだしてから、他人と差別化しなければならず、大きなハンデを背負ってスタートです。

理系は文系の仕事を出来るので、理系でも、専門を必要としない、口先八丁の仕事、数字が人格の仕事、自ら投資家になってのし上がれるなら、やればいいと思います。それはいうほど簡単ではないし、運に大きく影響されるので、ほんの僅かな人しか生き残れませんよ。

まとめ

私大付属に進学させる親に聞きたいですが、何を目的として進学させるのですか?公立校に行けば、平均して3割は理系に進むのに、あえて、1割しか理系に進まない私大付属に行かせる理由は何ですか?おそらく、見栄だとか、思い込みなんでしょうが、もっと考えたほうがいいです。

私大付属なんて、日本以外で聞いたこともありません。コネ社会、不透明合否判断をするのが当たり前のアングロサクソンですら、中学、高校の時点で大学まで保証するようなアホなシステムはありませんし、何を学んで、どんな風に活かしたいのか、をエッセイで書いて、願書を出すのが当たり前です。

もっと、根本的なことに立ち返って、大学とは就職する為の学校であり、就職してからのキャリア形成の基礎を身につける場所なのだ、ということを意識して、子供の将来のことを考えてやるべきじゃないでしょうか?個の力をつけ、凋落がほぼ確実となった日本で生き抜く方法を一緒に考えてやるのが親の役目では?