じゃあ、転職のタイミング

最近、ある人から転職の相談をされました。今の職場に飽きてきて、思い切って、環境を変えてみたい、というありふれた理由です。

準備

先立つものはお金で最低数年分の生活費が貯金であるのは当然でしょう。環境が変われば、予期しない出費が起こるものであり、もし、転職が上手く行かなかった場合、貯金がなければ、かなり不安になります。何度か書いたことがありますが、貯金は副作用のない精神安定剤です。不安が伴う行動をするときには十分な貯金を持つべきです。

家族、ローンを抱えている人は転職をしないほうがよく、最低でも、次が決まってからしか転職するべきではないでしょう。そして、転職先の待遇は明らかによくなることがわかっているべきです。家族を持っていれば、自分だけの責任では済まないし、ローンが残っていれば、収入がどうあれ、返すべき額は変わりません。

つまり、転職が上手くいかなくとも、人生計画が完全に崩れてしまうことがないように保険を用意してから、突き進むべきだと思います。何でもそうですけど、リスクをとるなら、保険は用意しておくべきで、精神的余裕がないときには正常な判断力が生まれないので、切羽詰まって、下策を選択してしまう可能性を出来るだけ下げるべきです。

経歴

ある程度の保険が用意できたら、自分の経歴をゆっくりと振り返るべきです。大学時代の専攻、今までの職歴、そして、今後のキャリアの進め方を冷静に判断すべきです。まずは書き出してみるのが大事で、ぼんやり思っているより、文字にしてみることで見えてくるものがあります。次に冷静ではっきりとモノを言う信頼できる人にでも相談して、客観的に自分の立場がどうなのかを理解すべきです。

動くべきかもしれないし、動かない方がいいかもしれません。転職すべきなのは今までの経歴をベースにキャリアアップ出来る人、今のままやっていても何にも得られない人、の二種類、具体的に言えば、専門職できちんと市場価値を高めてきた人、ブラック企業で心身をすり減らしている人、です。大きなメリットが見いだせないなら、動かないほうがいいでしょう。

文系出身で業界、職種の一貫性がなく、短期職歴を重ねている人は目処がつくまで我慢すべきです。こんな程度の人が動いても、評価されるようなことはなく、タダの頭数としか数えられないので、動く時間が無駄です。運よくホワイト企業に就職できても、業務内容は誰がやっても変わらないような作業系の仕事ですので、市場価値はまったくなく、所属企業と運命共同体になってしまいます。

人生観

自分がどんな人間で、どんなことがしたいのか?、についてきちんとした答えを出してください。ここが曖昧になると、軸がぶれるので、泥沼に嵌るだけです。サラリーマンとして生きていくなら、自分の市場価値を考慮はしても、転職を常に視野に入れてるべきではないでしょう。長くいればいるほど、私に残業を振るな、余計な社内政治に巻き込むな、といったメッセージを周りに送ることが出来ます。

多くの人が漠然とした不安で、何の結論も出ていないのに、勢いだけで現状から飛び出して、転職に失敗して、どんどん汚れきった履歴書になって、自分を自分で追い込む人は本当に多いです。きちんと考えがまとまらないなら、まとまるまではその場にいたほうが安全であることがほとんどです。例えば、森で迷ったら、やみくもに歩き出しても、体力を消耗するだけで、出口は見つかりません。考えがまとまるまでは動き出さないほうがいいです。

個人的にはサラリーマンにあまり大きな期待をして、自己犠牲をしても、十分な見返りを得られることはほとんどないので、仕事と適度に距離を置きつつ、自分の身を守るために動いて、最悪の事態になっても、動き出せるように準備していることが大事です。会社にどれだけ尽くしても、会社が傾けば、経営者は生き残るために従業員を切り捨てます。

まとめ

のんびりサラリーマンやっていくつもりなら、転職なんかしないほうが良いです。新卒で居心地のいい会社に入って、市場価値を意識しながら働き、最悪の事態を想定するだけで、何も起こらなければ、そのままずっとそこで働いていくことが最高だと思います。でも、なかなかそうはいきません。時代は変わるので、その会社がずっと安泰であるかは誰にもわからないからです。

金融、不動産で切った張ったの勝負をしていくつもりなら、お金に執着して、そこで一財産作るつもりで、何年かを真剣に過ごしてもいいと思いますが、そんなことを長く続けていられる人は珍しいので、どこから方向転換のために転職が必要になるでしょう。その時のこともある程度考えておくといいかもしれません。

理系、職人は転職を繰り返して、成長するような人もいますが、これも自分のスキルに絶対の自信を持たない人なら、余計なことをせず、目の前の課題をしっかりこなすことでスキルを上げていく方が明らかに効果的です。職場を変えれば、落ち着くまでに時間がかかりますし、色々気を使うことも多く、なかなかやりたいことが出来ないものです。

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投稿者: シン

思いついたことを記事にして、コメントをもらって、議論するのが楽しくてブログをやっています。

「じゃあ、転職のタイミング」への2件のフィードバック

  1. 私も転職の相談を受けたことがありますが、理系というかエンジニアなら適切な転職のアドバイスやあとこの技術を身につけたら辞めるとか策を考えて行動できますが、文系の営業職や管理部門の経験だと策が思い付かないんですよね。
    銀行員辞めたいや営業がつらいとか相談されましたが辞めないことに話を持ってくか、女性なら結婚を勧めるしか頭の悪い私には想像できないです。

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    1. 基本的に文系は専門がないので、何をすれば、市場価値が上がる、という具体的な努力がしづらいので、アドバイスもしづらく、出来るだけ続けた方がいい、しか言えません。文系で転職して状況が好転する人は稀です。

      シン

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